たまりば

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2019年09月30日

延髄梗塞の後遺症

50歳代薬局経営の男性。今年5月誕生会の会食があった。その途中から倦怠感と喉の詰まり感を感じていたが元来酒好きで飲みすぎたのだろうと軽く考えていた。帰宅してそのまま布団に入った。翌朝起き上がろうとして倒れた。手足に力が入らない。救急車で大学病院に搬送された。

1ヶ月入院の後リハビリ専門病院に転院して2か月リハビリを続けた。STの指導で嚥下困難が改善され普通食を食べられるようになった。声帯が半分機能していないが声も会話も問題ない。PT,OTの指導で歩行、平衡感覚が改善した。

手足に麻痺はなくゆっくりとしたジョギングはできる。現在困っていることは①右顔面の痺れ感、時々激痛が走る ②右口腔内が少し痺れ右半分が味を感じない ③右半身温に温度感覚が低下(例えばお風呂の熱さが分からない)など。医者からは痺れ感や温度感覚は戻らないと言われ病院ではこれ以上することはないと言われた。

現在降圧剤、高脂血症薬、糖尿病薬、ビタミン剤を服用して朝五千歩、夕方一万歩のウォーキングとスポーツジムで自転車や軽い筋トレを週1~2回やっている。

担当のSTさんの紹介で来院された。元通りによくなるとは言えないが、今の症状に何か変化があるか様子を見ながらしばらく治療してみることにした。治療は右手足の井穴刺絡と頭部刺絡をメインに指先端のお灸、眼窩鍼、温熱治療などを週2回のペースで8回やった。

現在の状況は顔痺れが目の周りだけに狭まって激痛はほとんど起こらなくなった。手足の温度感覚はもとに戻らないが少し軽くなってる実感はあるそうだ。あと治療開始前は体のふらつき感を感じていたがそれも軽くなったと喜んでいる。来月から2か月目の治療に入るが少しよくなってきてずっと止めていた酒を時々飲むようになった。

時々適量はいいと思うが酒好きな人はこちらが思う適量で止めることはできないようだ。その理由が私にはいまいち理解できない。

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  • Posted by へんせき at 23:04Comments(0)脳・精神・神経

    2019年08月27日

    14ヶ月続く帯状疱疹後神経痛

    昨年6月に右脇から腹部にかけて帯状疱疹を発症してその後神経痛へと移行して鎮痛薬や神経ブロック、レーザー治療を続けているが全く効果がなく、たまたま稲舛先生のYouTubeを見て思い切って千葉から博多まで治療に行った59歳の男性。

    結果は劇的に効き将来に希望が持てたとのこと。効果を安定させるためには最初の一週間くらいは連日治療した方がいいとの稲舛先生のアドバイスで所沢からのH先生の所に行く予定にしていたがH先生が業務多忙のためすぐに対応できないとのことで当院に来院された。

    24日に最初の治療を博多で受ける。治療前の痛みを10とすると治療後は2に軽減する。治療前は痛むところを手で押さえ、床に落ちたものを拾うことや寝て起き上がる動作など出来なかった。また仰向けに寝ることも辛かったそうだ。それが少し痛いながらも出来るようになった。会社では顔の表情が違いますねといわれたそうだ。

    26日治療前の痛みは博多での治療前を10とすると4。前屈、左右への回転、起き上がり時の痛みを指標に治療する。先ず仰向けでH5F5井穴刺絡をして起き上がり動作をしてもらうと痛みがひどくなった(H5F5は不適かなと思ったが後になってそうではないと分かった) 右陥谷の圧痛点を圧迫してもう一度起き上がってもらうと今度は出来た。そこで右F6井穴刺絡をすると痛い部位が狭まってきた。

    もう一度F6井穴刺絡をすると痛みの部位が一点にはっきりしてきた。対象部位に巨刺をしたが効果なし。次に右第3趾の井穴刺絡をすると前屈や体幹部の回転の動作での痛みがさらに軽くなる。最後に陥谷に鍼をするとほとんど痛みがなくなる1~0。翌日の予約をして帰宅。

    ほとんど治まっていた痛みが帰りの電車の中で冷房に当たったせいか増してきた。東京駅で乗り換えでかなり歩いたらさらに痛くなり6~7。一晩寝て今朝は4と昨日治療前とほぼ同じ。

    今日は冷えるとよくないというので最初に石黒式温熱器で5分ほど温めてから治療開始。右陥谷の圧痛は今日もある。F6井穴刺絡をしてから圧痛点に鍼をすると4の痛みが2になるがモワッとした痛みが残っている。座位でH5井穴刺絡をすると痛みはほとんど0になる。すこし違和感を感じるというのでもう一度H5井穴刺絡をするとそれも取れ体を動かしてもほとんど痛みなし。(H5は最後にやった方がいいのか?)この状態が持続すれば発症前と同じだという。

    ペインクリニックには治療してもよくならないがそこを切られたら行くところがなくなるのでそれが怖くてずっと通院している患者さんがたくさんいると話されていた。今週いっぱい毎日治療して安定した状態が続くようにしていきたい。

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  • Posted by へんせき at 22:36Comments(0)脳・精神・神経

    2019年06月27日

    帯状疱疹後神経痛をどう防ぐか

    帯状疱疹も辛いがその後神経痛を発症したらその辛さは何倍にもなる。毎年何人か帯状疱疹後神経痛の人を診るが完治する人はすくない。帯状疱疹には井穴刺絡はよく効くのでその段階で早く治療にきていただきたい。一ヶ月ほど前の新聞に漫才の「ハイヒール」モモコさんの帯状疱疹とその後の帯状疱疹後神経痛の闘病の様子が掲載されていた。

    その経緯は昨年10月ほっぺの下がピリッとした。見た目は何ともないが山椒を食べたときのような感覚。おたふく風邪かなと思い内科を受診して血液検査とエコーをして風邪のひきかけと言われ風邪薬の処方を受けた。翌日になってもピリピリ感が治まらず口内の問題かと思い歯科を受診してロキソニンが出た。

    ロキソニンを飲んでもだんだん痛みがひどくなり夜になり耳珠にプツッと水泡が出た。それを見た家人が帯状疱疹ではないかと言い翌日大きな病院に行って帯状疱疹と診断された。

    その後、顔の左側、耳から口の下まで水泡が広がり赤くなり水泡がつぶれグチュグチュになり痛みもさらに酷くなった。口内もひどく、口が開かず飲食ができずに1週間で10キロやせた。また耳のなかにも広がり危うく耳が聞こえなくなるところだった。かなり重症の帯状疱疹だったと思われる。

    しかも水泡がなくなった後に帯状疱疹後神経痛が発症した。これが今も続き現在も治療中とのこと。その痛みは顔の左側と口内がピリピリして急に締め付けられるように頭も痛む。骨折よりも出産よりも痛いそうだ。ごはんは口の右側だけで食べている。

    最初にピリッときたときにすぐ帯状疱疹と分かり治療を始めていたらこんなにひどくはならなかったのではないかと思うと書いておられる。水泡が出ていれば分かるが、そうでない場合よほど意識してないとピリピリ、チクチク等の痛みを帯状疱疹と見落としてしまう。後頭神経痛と帯状疱疹の痛みなども間違いやすい。

    原因は疲労やストレスで免疫力が下がることだと言われているが患者さんを診ているとそれだけではないように思われる。帯状疱疹後神経痛は帯状疱疹がひどいほど、また高齢者ほど発症しやすいようだ。軽く済ませるには薬も鍼治療も一刻も早く治療を始めることが肝要だ。また最近、予防接種も受けられるようになっているがこれは帯状疱疹に絶対ならないというものではなく軽く済むという効果が期待されるものだ。

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  • Posted by へんせき at 23:25Comments(0)脳・精神・神経

    2019年03月29日

    むずむず脚症候群とぎっくり腰

    3~4年前から両足の付け根から足首付近まで夜中虫が這うような感覚で睡眠が障害されている60歳代の男性。1年前から医者で薬をもらい飲んでいた。最初はよく効いていたが最近毎晩症状が出て辛いので奥さんに連れられて来院された。

    1か月前にぎっくり腰になりマッサージを受けたがすっきり治ってないのでそれも一緒に治療して欲しいとのこと。10年くらい気管支喘息の予防のためステロイド吸入をしているので最初にH3H1井穴刺絡をすると呼吸が深くなる。タバコを吸っているが禁煙は難しいと言う。大動脈弁閉鎖不全症もあるので禁煙を強く勧めた。

    腰は前屈で腰全体が重く鈍痛が広がる。F4は使いたくないので50年前の十二指腸潰瘍手術の傷跡の圧痛点にパイオネックスを貼ると半分くらい良くなった。腰に押して前屈が楽になるポイントがあるのでそこに2寸5分の鍼をすると前屈して指が床に着くようになる。

    むずむず脚は副交感神経亢進の症状なのでH5F5井穴刺絡を2回して今夜症状が出るかどうか確認してもらうことにした。

    5日後2回目の治療に来院。前回治療からむずむず脚は治まっている。腰の調子もよかったので翌日畑仕事をしたら筋肉痛になったが腰痛は大丈夫とのこと。また足がよくつり芍薬甘草湯を飲んでいるとのことだったので陽陵泉にパイオネックス貼っておいたがこれも治まっているとのこと。

    むずむず脚症候群に治療が効いているので元に戻らないようもう数回続けるようにアドバイスした。

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  • Posted by へんせき at 23:37Comments(0)脳・精神・神経

    2019年01月25日

    不眠症・睡眠剤に依存したくない

    30歳代の女性イラストレーター。11月末に風邪をひき抗生物質などの薬を飲んだ。その後寝つきが悪くなり全く眠れない日も出てきた。眠っているかもしれないが熟眠感がない。

    あまりに辛いので12月末に睡眠薬を処方してもらったが薬が合わずに中止した。1月半ば別の薬に変えたところ飲めば眠れるようになった。しかし飲まないと目をつぶっていても意識がある状態で眠れない。このまま薬を飲み続けると依存症になるようで出来れば薬に頼らずに眠れるようになりたいとのことで来院された。

    経緯を聞くと風邪の時飲んだ薬が神経を異常興奮させ不眠になったと思われる。異常興奮しているのは副交感神経ではないか?血圧を測ると98/72mmHgと低い。H1井穴刺絡で呼吸が楽になり深く入るようになった。体質的に弱いところを聞くと子宮が弱いという。また仕事柄目を酷使するので目が疲れるという。

    腹診をしてから三陰交にハペパッチを貼り、後頭部玉枕を刺絡すると目が楽になる。その後本命のH5F5井穴刺絡をして治療終了する。体全体がリラックスしてきた。

    翌日電話があり、昨夜は10時ごろ布団に入りすぐに寝付けた。夜中2回ほど目が覚めたがすぐに寝付け起床時には熟眠感があったとのこと。まだ小さい子供がいて子供を寝かせつけた後仕事をしていて遅いと午前2時くらいまで起きているそうだ。これを機に生活リズムを見直すようにすることをお勧めした。


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  • Posted by へんせき at 22:53Comments(0)脳・精神・神経

    2018年10月30日

    片頭痛治療のその後

    10月20日UPした片頭痛の患者さんのその後。治療後7日間で2回痛みが出そうになったが大丈夫だった。8日目に痛みが出た。経緯は11月から大阪に引っ越すので住まいを探すため2泊3日で大阪に行った。向こうで枕が合わずに毎日首が凝った感じだった。帰京する朝、何となく頭痛が起きそうな感じがした。

    午後の新幹線に乗った頃、頭痛が始まった。薬を飲もうと思ったが実家に忘れて飲むことが出来なかった。車中1時間ほど眠ったが痛みは治まらなかった。品川駅に着いたところで当院に治療依頼の電話をした。

    痛い部位は前頭部と左側頭部(耳の上から風池付近)、後頚部の凝りを訴える。H5F5井穴刺絡を数分3間隔をおいて3回する。前頭部の痛みが軽くなる。側頭部の痛みを目標に頭部胆経の刺絡を右→左と行う。前頭部の痛みなくなる。側頭部は10→5。後頚部の凝りに対してF4井穴刺絡。側頭部少し軽くなる。

    右側頭部に3番鍼で4か所鍼をすると左側頭部の痛み5→2と軽くなる。最後にH5F5にパイオネックス0.3mmを貼り寝るまで時々刺激するように指示して治療終了する。

    治療後2日後に連絡があり翌朝は痛みが取れていた。今日も痛くないそうで鎮痛剤は飲んでないとのこと。井穴刺絡治療によく反応するのでしばらく治療を続けたら減薬が可能ではないかと思われる。大阪に行ったら中村先生を訪ねるようにお話しした。


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  • Posted by へんせき at 23:17Comments(0)脳・精神・神経

    2018年10月20日

    20年来の頭痛(片頭痛)

    30歳男性。小学生の時から頭痛持ちでずっとバファリンを飲んで対処していた。一か所痛くなるとそれが3日くらい続く。ほぼ毎日のように頭痛がしていてこんなに鎮痛剤を飲んでいいのかと思っていた。

    3年前薬物乱用頭痛の記事を読み、頭痛専門の医者がいることを知り初めて頭痛外来を受診した。片頭痛と診断され市販の鎮痛剤は止めるように言われ4種類の薬が処方された。

    その結果頭痛の回数は減りひどい時に比べるとだいぶ楽になった。それでも週に1回は必ず発症して2~3日くらい続くという。今回は2日前に痛くなり今はだいぶ治まっているが頭にもやもや感と鈍い痛みがあり首の凝りを感じる。

    H5F5井穴刺絡を2回するともやもや感が消えた。仕事はSEで長時間パソコン画面を見ているとのことなので眼精疲労の治療をしてみる。目は強度近視だが眼鏡で矯正できている。視力検査表で見え方を確かめながら目の周囲の置鍼、まぶた上への知熱灸、頭部刺絡とやっていくとくっきりと見えるようになり首の凝り感も楽になった。

    今度は様子を見て、痛みが出たらすぐ来てもらうことにした。ただ11月上旬に大阪に転勤予定なのでその際は大阪の先生にお願いしようと思っている。


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  • Posted by へんせき at 18:21Comments(0)脳・精神・神経

    2018年08月16日

    脳出血リハビリ入院中の不眠、足のしびれ

    70歳代の女性。2ヶ月ほど前に脳出血の手術のを終え1か月前にリハビリ専門病院に転院して現在入院中。リハビリは順調に進んでいるが環境変化のせいか不眠がひどくなり自宅でなら少しは眠れるのではないかと一泊の外泊許可をもらい帰宅された。

    家族から往診の依頼で訪問。不眠の他に数日前から夕方になると足の裏や指にビニールが張り付いているような感覚異常を感じるとのことで、今もその感じがしている。また脳出血の後から頻尿になり30分おきにトイレに行く。不眠、足のしびれ、頻尿この三症状の改善を希望された。

    先ず腹診をしてから治療に入る。足の裏と頻尿に対してF3井穴刺絡。指にも症状があるので1~3指の先端を刺絡する。ここで幾分異常感覚が軽くなる。F5井穴刺絡をしてしばらく様子をみていたらほぼもとに戻った。不眠は交感神経の異常興奮が原因と思われるのでF4H6の井穴刺絡。

    さらに不眠と頻尿の治療に百会の頭部刺絡をする。中極と三陰交に施灸して治療終了。当日の睡眠具合と翌日夕方の足のしびれの様子を翌日知らせてもらう。どちらも効果があったそうで月2回外泊許可がもらえるので治療を継続したいとのことだった。




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  • Posted by へんせき at 23:50Comments(0)脳・精神・神経

    2018年06月03日

    脳脊髄液減少症治療その後の経過

    治療が終わり帰り道、体が軽く呼吸が楽で思わず小走りで駅まで行った。歩いてもいつもはすぐ疲れるがそれほど感じなかった。いつも疲れで昼寝をするが夜まで起きていて気持ち良い眠気を感じ5時間ほど続けて眠れた。よく悪夢を見るがそれがなかった。

    次の日は首、背中の張り感が消えて首を大きく回せ柔らかくなった感じがした。朝から夜まで起きていられた。その次の日は小雨が降った。いつも雨の日は下痢をするがその日は無かった。自分でH5F5井穴刺絡をやってみた。自分でやっても効果が出るので嬉しくなった。

    その次の日はH5F5井穴刺絡をやった後にH6F4をやってみた。痛み張りが軽くなりリラックス効果が得られ心地よかった。H6F4を追加したほうがいい感じがした。

    初診から4日目に二回目の来院となる。立位、座位、歩行時に脳が沈んでいく感覚は相変わらずある。それに伴い耳が詰まり聞こえにくい感覚もある。易疲労、脱力感、だるさもあるがそれに伴う気分の悪さ気持ちの悪さは少なくなっている。これらの感覚も治療直後はほとんどなくなる。今日は頭部刺絡のやり方を教えた。前回と同様に明るい気持ちで帰宅された。


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  • Posted by へんせき at 19:53Comments(0)脳・精神・神経

    2018年05月31日

    脳脊髄液減少症による多彩な不定愁訴

    脳脊髄液減少症を井穴刺絡とブラッドパッチで克服した17歳の女子高校生Aさんがいる。研究会に時どき母親と一緒に参加されて体験談をお話しくださる。2歳くらいに発症したらしいが診断がつくまで10年かかった。診断がつく1年くらい前に井穴刺絡を知り24時間続く痛み、全身の脱力、寝たきりの状態が劇的に改善して希望が持てるようになりその後ブラッドパッチを受け元気になった。

    いままで脳脊髄液減少症の患者さんを診たことがなかったが先日23歳の女子大学生が来られた。5歳くらいから症状があり色々な診療科を受診して原因不明であったが3週間前に都内の専門医で脳脊髄液減少症と診断された。1週間前に生理食塩水パッチをやった。秋ごろブラッドパッチをやる予定だがそれまで井穴刺絡治療をやってみたいとの要望だった。

    本人曰く、「どこに行っても特に異常はない、気のせいではないか、精神科で相談されてはなどと言われたが、こんなに体調が悪いのに異常がないはずはないと思い諦めずに病院を探した」 問診表に書かれた症状は頭痛、ふらつき、めまい、頚部背部痛、易疲労、全身脱力、目の痛み、視力低下、貧血、栄養吸収障害、耳鳴り耳閉感、息切れ、異常発汗など。

    治療は最初にH3井穴刺絡、息が深く入る。H1をやるとこんなに呼吸が楽になるとはと言う。おなかを診るとみぞおち部に圧痛がありF1F6井穴刺絡で痛みとれる。目窓の刺絡をすると視界が明るくなり後頭部の刺絡でさらに目がすっきりとなった。

    H5F5井穴刺絡で体に力が入るようになったが、くび肩がすっきりしないと言うので百会を刺絡するとあーぁ楽になったと言う。最後に足三里、志室、胃兪にせんねん灸をして治療終了。自宅で自分でもやりたいと言うので治療法を教える。

    Aさんの母親から治療効果は聞いていたが、予想以上に即効性がある。この病気は認識されて歴史も浅く経験ある医者にかからないと診断まで長期間を要しその間患者さんは悩み続けることになる。

    この患者さんも早く元気になって今まで出来なかったことを思いっきりやりって欲しい。


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  • Posted by へんせき at 20:25Comments(0)脳・精神・神経

    2018年05月13日

    脳梗塞による手足の後遺症

    ぎんなん治療院からの紹介で来られた80歳男性。昨年10月左の手足に力が入らなくなり脳梗塞を疑い病院に行ったが医者は不整脈だと言い頭部CTに異常がないので帰された。(早期の脳梗塞はCTに写らない) 二日後症状がひどくなったのでもう一度救急車で運ばれた。今度はMRI検査で脳梗塞と診断されたが時間が経っていてt-PAはできないと言われた。

    頸動脈の石灰化が見つかったが硬すぎて治療できず、不整脈のカテーテルアブレーションをするための検査の途中血便が出てその検査で直腸がん、結腸がん、胃がん、食道がん、喉頭がんが見つかった。

    すぐに大腸がんの手術が行われ一時的な人工肛門になった。ほかのがんは早期とのことで治療を伸ばしている。(本人は積極的な治療を渋っている)(医者は胃がんは手術、食道がんと喉頭がんは放射線治療を提案)そうこうしているうちに2月下旬と3月上旬にまた脳梗塞を起こし手足の動きが悪くむくみがひどくなってきた。

    動画を見て井穴刺絡をやってみたが直接指導を受けたいとのことで、妹さんと甥御さんが付き添いで来院された。本人の希望はがんは横に置いてても、手足がもう少し自由に動かせるようになりたいとのこと。

    腕は肩の高さまで上がらず握力も落ちている。杖を使い何とか自力で歩けるが時間がかかる。むくみがひどいのでH3F3井穴刺絡。左の手足は全井穴の刺絡。頭部は百会と百会の右斜め前後ろの三か所の刺絡をする。これで手足が少し軽い感じがするという。左の中風七穴に施灸して治療終了する。

    翌日電話で夜になって腕が耳まで上がるようになった。その後部屋の中で杖なしに歩けるようになり治療効果を実感しているとのこと。


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  • Posted by へんせき at 16:53Comments(0)脳・精神・神経

    2017年12月24日

    起立性調節障害と診断された小学生

    小学4年の男子。今年5月ぐらいから頭痛がして毎週1~2回休むようになった。最初は風邪かなと思ったりしていたが6月中旬からほとんど登校できなくなった。近所の小児科にかかっていたがよくならず今は小児専門病院で治療を受けている。

    主訴は頭痛で動きたくない、横になっていると楽。頭はこめかみ付近が両方痛い。薬は鎮痛剤が効かず、抗てんかん薬と漢方薬を飲んでいるが午後3時くらいまで調子が悪い。夜になるとよくなる。

    病院で脳波、MRI、血液検査などやったが特に異常はなく、血圧や脈拍の異常もほとんどない。治療前に臥位と立位で血圧と脈拍を測定したが異常な差はない。花粉やハウスダストのアレルギーがあるが薬は飲んでいない。いま運動はほとんどやっていないという。

    治療はピソマでしようと思っていたが母親をモデルに井穴刺絡をやってみせると自分も大偉丈夫というので刺絡をすることにした。過去に肺炎や喘息をやったことがあるので左H3とH1をやると呼吸が楽になる。

    待合室で問診中には頭が少し痛くて横になりたいと言っていたが、今は頭痛が治まったという。次にH5F5井穴刺絡をすると体がすっきりしたという。こめかみ部の圧痛点にハペパッチを貼って治療終了する。

    二日後連絡があり当日はよかったが翌日からまた元に戻ったとのこと。来週自宅で治療できるようにセルフケアの指導をして間隔を空けずに治療してもらうことにした。


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  • Posted by へんせき at 00:12Comments(0)脳・精神・神経

    2017年07月13日

    自律神経失調症と言われた女子高校生

    高校2年の女子。この二週間朝眠くて起きられない。起床時に頭をギューと絞められるような頭痛があり、先週は3日休み、1日午後から登校した。朝は体がだるく、朝ご飯をてべているときから眠くなるが午後は元気になる。

    病院では自律神経失調症と言われ鎮痛剤と筋弛緩薬を出されたが飲むと調子が悪いのですぐにやめた。普段の生活は夜は11時くらいに寝て朝はクラブ活動の朝練習に行くので5時過ぎに起きている。運動は嫌いでしていない。週に2~3回塾に通っている。

    治療時間は11時で今は朝のような不調はない。少し後頭部が重いかなというくらい。血圧を測ると103/58mmHg 脈拍76、立位では102/60mmHg 脈拍84と低血圧気味だが異常ではない。症状から軽い起立性調節障害と思われる。

    治療はF3→H5F5井穴刺絡の後 志室の灸と天柱に浅い鍼をして終わる。血圧が108/68mmHg 脈拍72と少し上がり頭の重さはなくなった。四日後2回目の治療。朝のだるさ眠さが減っている。夜のスマホを少なくしている。治療は前回に順じ長座位で7分のパルス治療を加えた。少し運動をするようにアドバイスした。


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  • Posted by へんせき at 19:44Comments(0)脳・精神・神経

    2017年05月26日

    帯状疱疹の前兆?背中の痛み

    月に1~2回定期的に治療している40歳代の主婦から早朝電話があった。朝起きてから左の背中肩甲骨付近が手のひら位の範囲で痛いとのこと。動かして痛いのではなく触るとビリビリ痛いという。

    その日は当院が休みのため、病院に行って結果を連絡すると言われた。3時間後電話があり帯状疱疹の可能性が高く数日のうちに発疹が出たら薬を出すのでそれまで様子見と言われたとのこと。

    刺絡治療をすると痛みが軽くなるしひどくならずに済むかもしれないとお話しするとやってほしいとのことなので臨時に治療することにした。皮膚表面には何にも異状なく、触れると痛みをひどく感じる。

    H5F5井穴刺絡をすると皮膚を感じが少し変わる。痛みを感じる範囲の中でも特に痛いところにハペパッチを貼り治療終了。翌日電話があり痛みの範囲が指2本分くらいに狭まり痛みの程度も軽くなったとのこと。発疹も出ていない。

    このままよくなりそうだが明日もう一度治療することにした。


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  • Posted by へんせき at 21:59Comments(0)脳・精神・神経

    2016年08月01日

    眼窩内腫瘍手術後の目の不調

    二年半前に右眼窩内腫瘍(良性)を摘出した40歳代の女性。腫瘍は全部取れたが動眼神経を少し傷つけたようで最初は眼球が動かず、斜視の状態だった。3か月後眼球の位置は正常に戻ったが、現在でも眼球が上と左に動きにくい、右目の視力低下、瞳孔が閉じにくい、近くを見るとき焦点が合いにくい、上瞼が重い、右の首が凝るなどの症状がある。

    現在は半年に一度経過観察中で薬は使っていない。前頭部、左右のこめかみを結ぶラインに20cm以上の手術跡が残っている。治療は先ず眼精疲労をとるために目の周りのEAPと上瞼、太陽穴にせんねん灸。これでまぶたの開きが楽になる。

    右F2F6、H5F5井穴刺絡で近くを見るときの焦点が合うまでの時間が短くなる。右こめかみ、頭部手術跡2ヶ所、後頭部2ヶ所の刺絡をすると視野が広がった。右首の凝りを取るために百会と百会の右外方4cmの刺絡。右胸鎖乳突筋の圧痛点2ヶ所にパイオネックスを貼る。

    ヒューマンプラッツの宮下氏を紹介して一度検眼してもらうことにした。


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  • Posted by へんせき at 22:32Comments(0)脳・精神・神経

    2016年07月16日

    帯状疱疹後神経痛と疲労感

    先月娘の子育て応援で浜松に行っているときに帯状疱疹が発症した。最初はそれとは気付かず虫刺されか何かと思っていたが頭の中が痛くなり受診したら帯状疱疹と診断され抗ウィルス薬とビタミン剤を1週間処方された。

    皮膚症状は治まったが痛みが残りその後二週間鎮痛剤を飲んだ。しかし痛みはすっきりせず、現在も右頭部、目の奥、額に残りまぶたや額周囲の皮膚にゴワゴワ、ブヨブヨした感覚がある。また体が疲れやすく元気が出ないとのこと。

    三年ほど前に当院で不妊治療をされた娘さんの勧めで来院されたのは鎮痛剤を止めて4日後、発症からは約1ヵ月経っている。帯状疱疹の治療は時間の経過とともに治りにくくなるのでそのことを説明して治療する。

    先ず患部を触っての皮膚感覚を確かめてもらい、H5井穴刺絡→ブヨブヨ感が減る、F5井穴刺絡→15回くらいで足が軽くなったと言う。H5F5井穴刺絡に反応するのでもう一度繰り返す。右上まぶたの開閉が気になるとのことでハペパッチを貼ると楽になる。右前頭部の髪の毛の中にチクチクした痛みを感じるので圧痛点を捜し頭部刺絡一か所する。

    肩こりも最初より軽くなっているそうだが百会の刺絡をするとさらによくなった。暑い日が続いているので心臓の疲れを考えH3井穴刺絡をすると呼吸が深くなる。治療効果が望めそうなので3~4回連続して治療することを勧めたがどうしても外せない用事があるとのことで次回は四日後になった。もとに戻ってしまわなければいいのだが。


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  • Posted by へんせき at 20:21Comments(0)脳・精神・神経

    2016年06月27日

    回転性のめまいとぎっくり腰

    昨夜から急に腰が痛くなったので診療を受けたいと電話があり来ていただいた。近所の人だが来る途中めまいが起きやっとたどり着いたそうだ。待合室の椅子に座り目をハンカチで被いしばらく休んでいたがグルグル回っていると言う。

    これはめまいを何とかしないと腰の治療は出来ないと思い先ずはめまいに関して問診する。最初にめまいが起こったのは3年前の夏で、それ以来時々起こる。今回は10日前に起こり救急車で搬送された。診断は良性発作頭位めまい症。吐き気止めの薬をもらい2日で落ち着いた。

    会社に出たらまた起こり近くの耳鼻科で診察を受けめまい薬を1週間飲んでいる。今朝は落ち着いていたが来院途中に起こった。治療は仰臥位でグルグル感がどう変わっていくかを指標に井穴刺絡を行う。H5F5→F3→H3で50%改善。もう一度H5F5をするとさらによくなる。しかしフワフワ感を訴える。胸鎖乳突筋の圧痛点にパイオネックスを貼ると少し減る。

    座位になって百会とその前3cmの頭部刺絡をした後トイレに行きたいと言うので移動してもらうと今度は支えなくても自分で歩くことが出来た。トイレで便座に座る動作も楽になったと言う。足の甲と足首に4ヶ所パイオネックスを貼ると腰はもっと楽になった。

    めまいはまだ少し残っているが様子を見てもらうことにした。1時間後電話がありめまいは完全に治まっているとのこと。医者からは原因はストレスではないかと言われたが、今回は上京して1ヶ月、新しい職場になれるのに緊張したのかもしれない。


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  • Posted by へんせき at 20:40Comments(0)脳・精神・神経

    2016年01月13日

    神経痛様の肩首の痛みは帯状疱疹だった

    不眠や膝痛などがひどくなると来院される86歳の女性。昨年はその他耳の後ろから後頭部がズキズキ痛むと言うことで2回治療した。2回ともおそらく頭部の神経痛で交感神経抑制の井穴刺絡と頭部経絡の鍼治療で1~2回の治療でよくなった。

    今回2日前に左の肩上部から肩峰部がピリピリ痛くなり、昨日は左側頚部から耳の後ろが痛くなってきた。また昨年の神経痛と同じような感じがするとのこと。

    首や肩を動かして痛みの増悪はない。肩上部が赤くなっているのでどうしたのか尋ねると温湿布で温めたと言う。よく見ると発赤の中に小さなプツプツがある。あれ、これは帯状疱疹ではないかと思い肩から上腕部をめくってみるとここにも3ヶ所範囲は小さいがプツプツのある発赤が出ている。

    確定診断は医者に任せるとしてH5F5井穴刺絡を2回した。痛みがなくなったわけではないが皮膚の感じが変化した。耳に広がると大変なので早期に集中して治療することをお勧めした。抗ウィルス剤もぎりぎり間に合いそうなので近所の皮膚科を紹介した。2時間後やはり帯状疱疹と診断されたと連絡があった。

    高齢者は重症化して帯状疱疹後神経痛になることもあるので甘く見てはいけない。

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  • Posted by へんせき at 21:19Comments(0)脳・精神・神経

    2015年11月06日

    背中の激痛で往診・原因は脊髄硬膜外血腫

    先日背中の激痛で行くのが厳しいので往診を依頼された。相手は60歳の女性で毎日仕事に出て一昨日まで元気だった。一昨日出勤する時何となく後頚部に違和感を感じていた。職場で後頚部から背中上部がだんだん痛くなり我慢できなくなって救急車で大学病院に搬送された。

    造影CTと血液検査で異常が認められず、鎮痛剤(座薬)で少し痛みが治まったので帰宅。しかし翌日になっても痛みが引かないので同病院の外来を受診する。痛みが軽くなったらMRI検査をするので座薬を4時間毎に入れるように指示され帰宅した。指示されたように座薬を使ったが痛みが軽減せず翌日当院に往診依頼された。

    部屋に入ると患者さんは布団の上に正座で上半身を前かがみにしておでこを布団に当てた状態にしてこれが一番楽な姿勢だと仰る。痛みは後頚部の付け根から背中の上部(肩甲骨中央の高さ)の範囲に静かにしているとピリピリした痛み、首や上半身を動かすとズーンとした痛みがある。痛みの程度は昨日と同じくらい、医者からヘルペスの発疹が出るかも知れないと言われたそうだ。

    治療は先ずハペロールでしばらく撫でているとピリピリ感は減ってきた。しかし動いての痛みは変わらない。よく見ていると頭の重さが頸椎や胸椎にかかると痛みがひどくなるようだ。F4H4H5H6と井穴刺絡をしてもあまり変化がない。百会の刺絡も変わらない。痛みが片側ではなく発疹が出る前のヘルペスでもなさそう。

    どうも頸椎、上部胸椎に何か問題がありそうに思えたが現状麻痺や直腸膀胱障害も出ていない。患者さんには普通の整形的な痛みでないようなので痛みがひどくなったり、麻痺やおしっこが出ないなどの症状が出たらすぐに大きな病院を受診するように言って帰る。

    翌日ご家族から連絡があった。昨夜足に麻痺が出て救急車で搬送。MRI検査で脊髄硬膜外血腫と診断されこれから緊急手術を受けることになったとのこと。

    鍼灸院では稀な疾患だが、時には緊急に外科的処置が必要な疾患が隠れていることもあり病気の知識と想像力を働かせて患者さんに向き合うことが求められる。


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  • Posted by へんせき at 00:45Comments(0)脳・精神・神経

    2015年10月09日

    目の周りのピクピクが再発した

    昨年の夏、目の周りの痙攣で治療した40歳代の女性。その時は眼科と脳神経外科を受診して器質的な異常はないと言われて来院された。二回の治療でよくなった。原因は目の疲れと首の凝りと思われた。

    さてその後ずっと調子はよかったが、今年の二月にまた症状が出て治るのに3ヶ月ほどかかった。あまりに長く続くので気分が落ち込んだとのこと。10日前に右下まぶたがピクピクし始め、それが翌日右上まぶたにさらに左上まぶたにも広がってきた。また長引くと困るので少し遠方だけども思い切って来院された。

    ピクピクの他に目の症状としては目が乾く、光が少し眩しい。しかし瞬きはふつう。首を前に傾けるとピクピクが出やすいような気がすると言う。治療前の問診中にもピクピクしている。

    痙攣が起きたら知らせるように言って眼精疲労の治療右のF2井穴刺絡から始める。30分経っても起きないのでこれで様子を見ようかと言うと、たまたま止まっているだけでこんなに簡単に治るわけがないと言う。首が凝っている(特に後屈で痛い)ので後頭部に二カ所刺絡をして胸鎖乳突筋の圧痛点にパイオネックスを4個貼る。

    治療終了まで痙攣は起きなかった。おそらくこのまま痙攣の頻度が少なくなっていくと思うが三日後にもう一度来ていただくことにした。

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  • Posted by へんせき at 23:59Comments(0)脳・精神・神経