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2011年06月28日

37週で返った逆子治療

5月13日に逆子が直らないまま30週に入ってしまったと28歳主婦が来院された。現在4週に1回の検診だが、22週、26週、30週と逆子のままで30週の検診で逆子体操を指示された。予定日は7月17日だが逆子が直らないと7月1日に帝王切開での出産になるので鍼灸を試してみたいとのこと。初めての妊娠、出産で出来れば帝王切開は避けたい。

逆子の鍼灸治療で感じることは30週前後は治療をして胎動があれば1~2回の治療で直ることが多いが、35週を過ぎ胎児が大きくなると返りにくくなる。もちろん逆子は何もしなくても50~60%は自然に治るが、治療を始めるなら早めがいいと思う。

逆子のツボは三陰交と至陰が定番だが、左右で4穴あり人により効くツボが少し違う。私は三陰交は直接灸、知熱灸、灸頭針のいずれか至陰は刺絡か直接灸を使う。鍼灸は未経験であったが直接灸で治療することにした。治療に対する反応はよくお腹がよく動きすぐに返るだろうと思われた。ところが2週間後の検診で返っていなかった。

今までの経験でこれだけ胎動があるのに頭位にならないのは何か器質的な問題があるのかもしれないと考えながらも、古典を基に胎動が起こるツボを探すとともに三陰交と至陰のドーゼを変えながら治療を続けた。6月からは週に2回に治療回数を増やし、自宅でお灸と逆子体操を毎日続けていただいた。

三陰交と至陰の他F3の刺絡、関元の灸頭針、百会の灸・刺絡は胎動が起こる。6月中旬からは三陰交、至陰のお灸の壮数を各50壮に増やした。35週目の検診では胎児がやや斜めになっていたがやはり骨盤位であった。自宅でのお灸の壮数も増やして治療を続けたところ6月27日37週目の検診で頭位になっていて7月1日の帝王切開は中止になる。

担当医からこの時期で返るのは珍しいと言われたそうだが、統計的なことと個人は違うので後々のことを考えるとあきらめずに治療を続ける意義はある。この後は体調管理に気をつけ元気な赤ちゃんの誕生を願うばかりだ。

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  • Posted by へんせき at 09:09Comments(0)小児・婦人科

    2011年06月23日

    子宮頸がんワクチン接種後の下肢痛

    中学1年から高校1年の女子に対して子宮頸がんワクチンの公費負担が始まってから、接種する人は増加しワクチンの製造が追いつかないとの報道があった。子宮頸がんは年間約8500人発症して約2500人死亡しているが、ワクチン接種で発症を50~60%減らせるといわれている。

    中学3年生女子。5月2日に1回目の子宮頸がんワクチン接種を受けた。1週間後足が痛くなり、5月12日に整形外科を受診して特に痛い足首のレントゲン検査を受けたが異常なし。この時はワクチン接種との関連性は思い浮かばず、クラブ活動のテニスに伴う関節痛と思っていた。その後も痛くなったりよくなったりしていたが特に治療はしていなかった。

    6月14日2回目のワクチン接種を受けた。その夜布団に入ってから足、腰、手にかなりひどい痛みが出たので小児総合医療センターERを受診した。血液検査で異常なく鎮痛剤を処方され、思春期でもあり心理的なものかもしれないと言われた。15日16日17日と痛みの頻度が増えてきた。ワクチン接種の副作用を考え接種を受けた小児科に行ったが、副作用かどうかは不明で別の鎮痛剤と安定剤が処方された。

    18日当院を受診される。鎮痛剤があまり効かず、痛い場所は足首、ふくらはぎ、膝、大腿部でときに腰、手掌、二の腕にも及ぶ。一度痛くなると同じところが数秒間隔で断続的に痛んだり、あちこち痛みが飛び30分くらい続くこともある。痛みの感覚はズキン、ズキンとし立っている時より座っているときのほうが痛い。

    あちこち痛いが一番痛いのは右足首の外踝(昨年その部位を捻挫しているが関連は不明)レントゲン検査で異常なく、この痛みは器質的な障害によるものではなくワクチン接種を契機に痛みの感受性が上がったのか自律神経が異常亢進したのではないかと推察して治療した。なおワクチンとの関係を調べる為JR病院を紹介されている。

    18日19日20日と3回治療して、3回目の副交感神経を抑制する治療が一番効いたようで治療室で90分ほど様子をみたがその間痛みが出なかった。しかし帰宅してからまた程度は軽いが痛みが出たとの連絡をいただいた。効果的なポイントをもっと探さなければならない。次は痛みがひどいときに治療に来ていただき幾つかの治療法を試すことにした。

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  • Posted by へんせき at 23:48Comments(1)不定愁訴・体調管理

    2011年06月19日

    ゴルフのスウィングで痛い左足腰

    58歳女性 会社員。6月のはじめ布団の中で寝返りを打ったら左の太ももが痛くなった。2~3日してもすっきりしないのでマッサージに3回通った。そこの施術者からこの症状には鍼治療がいいと勧められて来院された。

    痛みは特定の動作、ゴルフのスウィングをしてフォロースルーの体性で左の大腿外側と左臀部の外側に痛みが出て立ってられなくなる。普通に歩いたり、腰を曲げたり回したりしても痛くない。初診は6月11日で17日にコースに出るので早く治したいとのこと。ゴルフの練習は月に1回程度でそれが原因になっているとは思われない。

    過去2回30歳代と40歳代に左坐骨神経痛を患っているが、その時は原因がはっきりしていた。今回重い物を持ったり、長時間歩いたりしたとか思い当たることがないので痛みの神経回路の問題と思われた。痛くなる動作をして痛みが軽くなるポイントを探したがなかなか見つからず、痛い部位に鍼をしても変化がない。最後に井穴刺絡を試して、スウィング動作をさせると「あっ痛くない」と言う。何度もスウィングして確かめるがやはり痛くない。

    15日2回目の来院。前回治療の後、その足で打ちっぱなしに行き30分練習しても痛みはなかった。昨日まで何ともなかったが今日午後からまた痛くなり初診時と同じ状態とのこと。前回効果があった井穴刺絡をしたが今度はあまり効かない。そこで左大腿外側に3ヶ所はっきりした圧痛点があったのでそこに円皮針を貼り痛くなるスウィング動作をさせると90%痛みはなくなっていた。さらに左側臥位で大転子の傍の圧痛点に円皮針を1本貼ると痛みはなくなった。

    17日予定通りゴルフ大会に参加して無事に回り痛みは再発しなかった。ただ雨の中のゴルフで足元が悪く軽い筋肉痛になったと電話をいただいた。

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  • Posted by へんせき at 22:42Comments(0)運動器疾患

    2011年06月16日

    高血圧による肩こり、頭痛、目の疲れ

    60歳男性会社員。1ヶ月くらい前から肩が凝り眼が疲れときどき頭痛がするとのことで来院された。鍼灸治療は始めてである。数年前から降圧剤を処方され今はコニールを朝1錠、ニューロタンを夜1錠飲んでいる。これで血圧は上130mmHg、下80mmHg程度に安定していた。

    5月に入り仕事が忙しくなり続けていた散歩もさぼりがちになっているとのこと。首や肩の筋緊張による肩こり頭痛ではなく、血圧上昇による愁訴であると思われ血圧測定してみると上168mmHg、下90mmHgと高くなっていた。

    血圧を下げる治療をした。仰向けに寝て腹診をすると腎の領域に圧痛がある。足の腎経の鍼でこの圧痛をなくし、深呼吸をしてもらう。高血圧の方はほとんど心臓に負担がかかっているので深呼吸をしても空気がお腹の方まで入ってこない。この方も空気が胸のところで止まるそうだ。左の心経の刺絡をすると呼吸が楽になる。さらに肺経の治療で首肩の凝り感が取れ上半身がスゥーとなったと言う。

    血圧をもう一度測ってみると上143mmHg、下88mmHgに下がっていた。効果を長続きさせる為に百会の刺絡を加え、目の疲れを取るために後頭部に鍼2ヶ所と目の周囲に円皮針4本を貼って治療終了した。鍼灸治療で血圧が下がる理由は交感神経の緊張を抑えることで血管が広がることにある。ご本人曰く「鍼治療の効果を実感した。血圧の薬を増やしたくないのでこれを機に食事や運動をもう一度見直したい」

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  • Posted by へんせき at 21:49Comments(0)呼吸・循環器

    2011年06月13日

    動作と関係なくズキズキ痛む腰痛

    30歳代半ばの主婦。2月中旬、右側の腰に時々なんとなく痛みを感じるようになった。3月になると右腰の一定の部位に常に「ズキズキ」「ピリピリ」と波打つような痛みを感じるようになった。3月中旬、S整形外科でレントゲン検査をしたが異常なく湿布を処方されたが効果なし。I病院婦人科に行くようにいわれ腹部と生殖器の超音波検査をしたが異常なし。

    その後内科に回され上下腹部のCT検査、尿検査、血液検査をしたが異常なし。痛みがずっと続いているので4月中旬T病院内科でもう一度血液検査と超音波検査を受けた。腎臓に小さい結石があるが腰痛とは関係ないといわれ原因不明のまま痛みは続いた。腰痛体操、マッサージクッション、ビタミン剤、鎮痛剤など試し、5月に入り整骨院で2回干渉波治療とマッサージを受けたが効果なし。

    今月10日いままでの経過と現状を詳しく記載した用紙を持参され本当に困った様子で当院を受診された。現状は朝痛みで目が覚める。痛い部位は右の腰2ヶ所で一ヶ所は常に脈打つような痛みで、お風呂やホカロンで温めても緩和しない。もう一ヶ所は強く指圧したい感じの痛み。痛みが続くので気分が沈み何に対してもやる気がでないとのことである。

    ご本人は腰痛の原因を知りたい。どの筋肉がどうなっているのか特定して欲しい。病名を知りたい。知ることによって気持ちが落ち着くのではないか。MRI検査を受けるべきか。などの疑問をお持ちだ。私は「安静時に痛みがあるので内臓からの関連痛も考えられるが、これだけ検査をしているので可能性は低い。原因を知ることよりも痛みをとることが大事。痛みは脳で感じているので痛みの回路をどう断つかが肝心。もし鍼灸治療をしてもまったく痛みが軽くならなければしかるべき所を紹介する」とお話して治療をした。

    初回の治療では結果的に治療直後70%痛みが減ったが、効果的なツボを特定できなかった。10日、11日は70%改善の状態が続き12日は朝から痛みがなく治ったのではないかと思った。しかし今日13日、目が覚めた時から痛みがぶり返し最初と同じ状態に戻ったとのことである。

    今日は何とか効くツボを特定して自宅治療が出来るようにしたいと思って治療を始めた。先ず右腰部に3ヶ所鍼を刺してしばらくするとズキズキした痛みが少し減ったようだと言う。しかし仰向けに寝ているとやはり痛いと言う。そこで次に右足の井穴刺絡を効果がなさそうなツボから試したところ、胆経で痛みに変化がでて膀胱経でさらに軽くなった。80%鎮痛したので帝王切開の手術痕に知熱灸をした。3壮したところで痛みが完全に消失したので、井穴2ヶ所と下腹部1ヶ所のツボを数日連続して治療することにした。

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  • Posted by へんせき at 21:46Comments(0)運動器疾患

    2011年06月10日

    いつまでも続く足首捻挫の痛み

    数日前に正座をしようとすると足首が痛く正座が出来ずに困っていると電話で相談を受けた。整形外科と整骨院での治療を受けているが、もう3ヶ月にもなるがよくならないので鍼灸を試したい。しかし初めてで効果があるのか、どのような治療なのか不安そうな感じであった。

    町田の方なので通院に時間もかかるし近くでいい所が見つかるといいと思っていたが、昨日来院された。詳しくお話を伺うと、3ヶ月前駅の階段を降りていたところ押されて倒れ右外踝を捻挫した。当日は湿布で冷やし、翌日少し腫れもあったので整形外科を受診して骨折はなく捻挫と診断された。

    程度はひどくないので数日から10日でよくなると思われたが、いつまでも治らないので次に総合病院の整形外科を受診した。しかし同じ診断で湿布を出されただけだった。仕事は保育士で小さな子供の動きに対応しなければならず、一番辛い動作は子供と一緒に正座が出来ないことだそうだ。

    足関節の捻挫で一番痛めやすいのは、外くるぶしの前下方にある前距腓靭帯で足首の底屈や内返しの動作で痛みが出る。正座をするということは必然的にこの動作をすることになる。試しに足首をベットの端から出して正座をすると難なくできる。そこで足首を内側に曲げ痛みを感じる状態で患部を細かく触診して圧痛点を調べた。

    3個の圧痛点が見つかりそこに円皮針(パイオネックス)を1個貼っては底屈と内返しを繰り返していくと痛みがだんだん軽くなった。そこでもう一度ゆっくり正座をしてもらうと「あっ痛くない」と仰る。たった3個の円皮針で90%以上痛み取れたので不思議そうな顔をされていた。円皮針治療のポイントは圧痛点を1ミリ単位で探し、この1点を見つけること。ずれると効かないし余計な針は効果を相殺する。

    さらに左右の足首の可動域を調べると痛めた方は動く角度がやや狭く下腿の筋肉も少し硬くなっている。今後は可動域が左右同じになるよう靭帯、筋肉の柔軟性を回復させるために自宅でお灸とストレッチをすればいい。痛みに関しては二日に1回圧通点をしっかり確認して円皮針を貼りかえるようお話した。また冷え性が強いそうなので一度母親と一緒に来て自宅で出来るお灸の指導をすることにした。

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  • Posted by へんせき at 00:45Comments(0)運動器疾患

    2011年06月06日

    一年続く坐骨神経痛

    大阪で「はりきゅう中村」を開業されている中村先生から紹介されたと30歳代の会社員が来院された。主訴は右側の坐骨神経痛、臀部からかかとの外側にかけての痛みが続いているそうだ。

    今までの経過を聞くと、22年6月中旬にギックリ腰を起し1週間会社を休んだ。痛みは治まったが臀部から大腿部が突っ張る感じが続いていた。8月になり突っ張った感じが痛みになり、近所の鍼灸院に3回通院したがよくならず9月に整形外科を受診してレントゲンとMRI検査をした。結果は軽度のヘルニアが認められた。治療は湿布、鎮痛剤、コルセット、マッサージで鎮痛剤が効いている間は痛みが軽くなるが切れると痛みがぶり返す毎日である。

    朝方4時ごろ痛みで目が覚め、仕事柄座っている時間が長くなったり座っている状態から立ち上がろうとする時は特に痛くなる。鍼灸治療もこの1年で20数回受け3月半ばからは週2回のペースで16回受けたが思ったほど改善せず、困った末インターネットで「はりきゅう中村」を知り相談された。鍼灸の治療法にはいろいろなやり方があるので別の治療法を試してみるように助言され、当院を紹介された。今日は薬を飲まず痛みが出ている状態で来院された。

    こんなに長引いているのは何か理由がある訳でそれを探し出すことと、どこに痛みが軽くなるポイントがあるのか丁寧に調べていくことが必要になる。前の鍼灸院でやらなかったトリガーになっている傷跡や手術痕
    の検査、頭部のツボや井穴と痛みの関係を中心に治療を行なう。最初に比べ30~40%軽くなったのでここで終了してすぐにぶり返すのか、この状態が仕事をしても続くのか様子をみてもらうことにした。また「トリガーポイントブロック注射」も効果がありそうなので「じんだいじクリニック」を紹介した。

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  • Posted by へんせき at 21:36Comments(0)運動器疾患

    2011年06月04日

    不妊症と女性の生理

    黄帝内経素門『上古天真論篇 第1』には人が生まれてから老いるまでの生理過程を具体的に示している。それによると「女性は七歳毎に男性は八歳毎に変化していくとされる。女性は14歳で子供を産めるようになるが、育てる能力はない。21歳になると精神的に成長し育てる能力が備わる。28歳で身体的にも精神的にも充実期を迎える。そして35歳になると肉体的に衰え始める」と記載されている。

    子供は21歳から35歳までに産むことが女性の生理に適っているが、現代においては女性の社会進出や晩婚化により35歳以降に出産することは特に珍しいことではなくなっている。しかし、年齢とともに卵子も老化して妊娠し難くなるということは事実である。

    近年、不妊症治療を受ける人は増加していて実際50人に一人は体外受精による妊娠出産である。結婚して3年の36歳の主婦。排卵誘発剤を飲みながら4ヶ月タイミング法を試したが成功せず、今年から不妊治療専門機関で諸検査を受け体外受精を目指すことになった。諸検査で異常がなく、生理周期が規則的、ヒューナーテストが良好であったので妊娠しない原因はピックアップ障害と考えられ、体外受精が提案されたのだと思う。

    3月4月と排卵誘発剤を使用しない自然採卵法で採取を試みたが卵胞の発育が悪く採卵が出来ず、体外受精を中止した。卵巣の機能を良くし、質のいい卵子を確保できるように鍼灸治療を試してみようと来院された。鍼灸治療はホルモン剤と違い体への負担がないので、冷え性の改善、高温期の体温上昇や期間、子宮内膜の厚さなどを指標にしばらく続けてみるといいと思う。特に苦しい症状はないので自宅でのお灸を中心に、時々ツボの確認と特殊治療のために通院されることにした。最終的に妊娠は体全体でするものだろう。

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  • Posted by へんせき at 00:44Comments(0)小児・婦人科