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2011年03月30日

躁うつ病とうつ病は違う

中国の古典『韓非子』に「矛盾」の故事が載っている。その故事とは矛と盾を売り歩く商人が矛を売るときには「この矛はどんな盾でも突き通す」と言い、盾を売るときには「この盾は硬いのでどんな矛でも突き通せない」と言った。それを聞いていた一人がそれではその矛でその盾を突いてみろと言ったら、返答に窮したというものだ。

人は正確な情報が提供されたら正しい行動がとれる。原発事故、放射能汚染に対する政府発表は正に矛盾。規制値を超えているが健康に害はない。害があるから規制値があるのでは?国民に冷静な対応を求めるなら正確な情報を与えるべきだ。人が不安にかられるのは先の見通しが分からないからで、早急に事故収束の見通しを出さなければならない。今回の原発事故に関して武田邦彦先生の報告は参考になる。

東電や原子力保安院の発表を見ていて不思議な感じがする。急を要する大事故なのに他人事の様な危機感のない落ち着いた口調で報告している。原発は安全と国民に思い込ませていても、自分たちは事故が起こることは想定していて現状は想定内だから冷静でいられるのだろうか。それならどこまでの被害を想定しているのだろう。

躁うつ病は躁状態とうつ状態が交互に現れる病気ではっきりした原因は不明だ。ストレスが主な原因で発症するうつ病とはまったく違う病気で治療法も異なる。躁うつ病には激しい躁がでるⅠ型と軽い躁のⅡ型があるが、Ⅱ型の躁は他人に迷惑をかけることもなく元気がいいというぐらいで済むのでうつ病の回復期と間違われやすい。

久しぶりに来院された女性。3ヶ月前から気分が落ち込みだんだん外に出られなくなりひきこもり状態になられたそうだ。少し元気になり外出できるようになったので来院された。今日は心臓付近が痛く、動悸を感じるとのこと。治療の後症状は治まったが、躁うつ病の既往歴からいま軽度の躁状態になっているのかも知れず、自己判断せず精神科を受診するように勧めた。中途半端なことをすると再発するのでどう予防するのか専門医の指導も必要と思われる。

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  • Posted by へんせき at 01:23Comments(0)脳・精神・神経

    2011年03月27日

    低体温と冷え性

    連日の震災報道と原発事故報道。先ほどBS11で「新党日本の田中康夫氏」による「南相馬市長、桜井勝延氏」へのインタビューを見たがマスメディアはどれだけ正確に被災地の実情を伝えているのか疑問に感じた。

    被災地とは比べようもないが調布でも水や停電で若干混乱が起こっているようだ。どちらも東電と政府の対応の拙さに起因している。東電は21日時点で桜井市長に電話一本よこすこともなく、清水社長はメディアに1回出ただけ、勝俣会長にいたっては雲隠れしたままである。

    このような体質の企業であるせいか不公平停電の改善を要望しても的を得ない回答であったので、先日調布市と狛江市の担当者に市として東電に要望するよう申し入れをした。私の職場は計画停電対象地区だが、住居は対象外だ。しかし道路一本先は停電で、何とも気が引ける。少しずつ皆で負担すべきだろう。

    さて、平熱が低い人が増えている。子供は大人より高いのが普通だが最近は36℃に満たない子供もいる。女性に冷え性の人が多いが、低体温と冷え性は違う。冷え性は熱の放散を防ぐ為に末梢血管が収縮して中枢部の機能を守ろうとする生体反応だが、低体温は体内に熱を作る力がない状態である。

    現代医学はどちらかといえば発熱を重視するが、鍼灸や漢方は熱を作る力があるかどうかを重視する医学である。子供や男性にまで低体温の人が増えたのは生活環境の変化が大きい。交通機関の発達、電化製品の進歩により体を使わなくなった。新陳代謝が低下し、ストレスによる自律神経の乱れも関係している。

    平熱が低いと、血行が悪くなり免疫力が落ちる。体の隅々まで必要な栄養が行かなくなるので病気に罹りやすくなる。アレルギー疾患のある人は低体温の傾向がみられる。私は問診で低体温が予想される方は治療の前に検温している。体温は深部体温が重要なので少し時間はかかるが水銀の体温計で最低10分計る。デジタル式は早く計れて便利だが予測式なので精度が劣る。

    週に1回の治療を2ヶ月続けている20歳代の男性。主訴は体がだるく、朝起きられない、風邪をよくひくなどであるが、平熱が35度前半であった。治療は手足の刺絡と背部のお灸。最近は36℃まで体温が上がってきた。自宅でお灸をするとともに ①筋トレとウォーキング ②ややぬるめ風呂にじっくり入る ③体温を上げる食材を心がけ栄養バランスをとるを実行している。目標は36.5℃。

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  • Posted by へんせき at 02:16Comments(0)医療情報

    2011年03月23日

    めまい(地震酔い)の治療

    原発事故が一向に収束しない。この2~3日前からは大気中だけでなく野菜、牛乳、水道水から放射性物質が検出されたとの報道である。政府や専門家は「ただちに健康に影響を与える数値ではない」とのコメントを出しているが庶民の不安は解消されない。それにも増して地震、津波被害の上に放射能による健康被害や生活の糧を奪われる方々の心情は察するに余りある。

    来院される患者さんも異口同音に放射能汚染を心配されている。タバコに置き換えて考えてみよう。1本吸っても健康被害はない。毎日1本1年間吸い続けても健康を害することはほぼないだろう。では10年後はどうだろう。もし毎日20本30年吸い続けたら有意に健康被害はおこるだろう。いずれにしても放射能の発生源を止めることが先決で、現場での決死の復旧作業が成功するよう祈るばかりだ。

    ときどき来院されている76歳の女性から急に往診を依頼された。この方は慢性的な耳鳴が左にあり体調が悪いと音が大きくなったり、ふらついたりする。11日の地震のあとから体が揺れる感じがひどくなり耳鼻科を受診して脳のMRI検査をしたが異常なくビタミン剤と酔い止めの薬を処方されたそうだ。

    今回の地震とそれに続く余震は主に横揺れで、私も揺れが収まった後しばらく体が揺れているような感じがしていた。この女性のようにもともと三半規管の機能が悪い方は地震の揺れをきっかけにして平衡感覚に異常が出やすいのだろう。またストレスも関係していると思う。先日テレビでも地震酔いを報道していた。

    この方は今日外出の用意をしていてふらつき中止された。治療は手、足に円皮針を貼り30回圧迫刺激をした後、頭部の刺絡と頚部の浅い鍼を二ヶ所した。耳鼻科で首を回すリハビリのパンフレットをもらってきたが、それをやるとふらつきがひどくなるとのことなので、首を動かさず眼球を動かすリハビリのテキストをお渡ししてお灸と一緒にしばらく続けてもらうことにした。

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  • Posted by へんせき at 00:04Comments(0)感覚器疾患

    2011年03月20日

    東日本大震災後一週間を経て

    大震災以来なかなかブログを更新する気になれない。日に日に増え続ける死者と行方不明者、被害の惨状は映像で映し出される以上の、あまりの悲惨さに直視できない状況が多々あるのは想像に難くない。地震と津波の被害に加え放射能汚染の不安におびえる被災地の毎日。私のブログなどなんの役にも立たない。無力感、脱力感を感じるだけだが、被災された方々には心からお見舞い申し上げる。

    かけがえのない肉親、知人、友人を失った方、未だ行方の分からない人をあてもなく探し歩いている人、食料や暖房も乏しい中での避難所生活を送っている被災者の方々の心痛を思うと暖房のある明るい部屋でパソコンを開きブログをUPすることはあまりにも不謹慎ではないかと感じられるからだ。復旧のため不眠不休、命がけで活動している方々のことも脳裏をかすめる。

    治療院はどうしているのか何件かお問い合わせをいただいた。一応通常営業しているが計画停電時間帯は往診に出て、夕方は早めに閉めている。部屋の照明は半分落として、エアコンも一台は止め設定温度を下げているので治療室は幾分暗く、少し寒いかもしれない。いま出来ることは節電と義援金くらいと思うからだ。さらに何にもましていつもと同じような消費生活をしないと自分の首を絞めることになることを各自知るべきだ。

    患者さんにはいくらかご不便をお掛けするが、私の治療は鍼、艾、円皮針、消毒綿花があれば、手、足、頭、耳などを主な治療個所としているので服を着たまま治療して、電気がなくても治療効果に変わりはない。そのうち東京にも一時避難として被災者の方が来られるだろう。その時はまたできることを考えよう。

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  • Posted by へんせき at 00:50Comments(1)

    2011年03月08日

    眼の充血と強膜炎

    眼に充血を起す病気はたくさんあるが、2月上旬に右目が充血し眼科を受診して強膜炎と診断された69歳女性。ステロイドと抗生剤の点眼を3週間以上続けているが充血が引かないとのことで来院された。

    眼が充血する約一週間前に風邪気味になり鼻出血を起した。そして体調不良のままハワイで親戚の結婚式に出席され帰国の翌日眼が赤くなった。頭痛、食欲不振、微熱感などの体調不良は帰国後も続き近医で抗生物質と解熱剤を1週間処方されたが症状がとれないとのことである。

    強膜炎は上強膜炎より病変が深く炎症もひどいが、普通ステロイドと抗生剤の点眼で2~3週間で消失していく。しかし自己組織を攻撃する自己免疫疾患や血管に炎症を起すような炎症性疾患が原因のこともある。強膜炎は重症の場合は視神経に影響を及ぼしたり、強膜が壊死したりすることもある。軽く見てはいけない。

    経過が長いのことと、体調不良が気になるので内科的な検査も必要だと感じたので内科医を紹介した。針灸の治療は炎症処置を刺絡で胃腸の調整のためお灸を足と背中のツボに行なった。強膜炎の原因は確定されていないが、風邪を引いたこと、旅行で無理をしたことが遠因になっていると思われる。内科での検査結果を待ち治療を組み立てていきたい。

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  • Posted by へんせき at 00:11Comments(0)感覚器疾患

    2011年03月05日

    小児予防接種の相談

    一歳児の母親。小児はり治療が終わった後、これから子供にいろいろな予防接種をしなければならないが安全性に一抹の不安がある。どう考えたらいいのかお尋ねがあった。接種したほうがいいと分かっていても、「予防接種後に乳幼児4名死亡」というような報道に触れると二の足を踏む気持ちももっともだ。

    日本は医療先進国と思われているが、こと予防接種に関してはとても遅れている。ポリオワクチンはいまだに生ワクチンが主流だし、海外では当然定期接種されているものが日本では任意接種で子供にどのようなスケジュールで接種していけばいいのか親がひとりでは決めることが難しい。接種方法も海外の筋肉注射に対して皮下注射。

    VPD(ワクチンで防げる病気)に罹ると「麻疹やおたふくかぜ」のようなよく知られた病気でも重い後遺症が残る場合がある。現在の日本では感染症の脅威が昔に比べ減っているが、もし予防接種がなくなったら多くの命が失われ、多くの人が後遺症に苦しむことは明らかだ。医療が進歩した現在でもVDPに罹ると根本的な治療法はない場合も多い。

    100%安全な医療はないが、ワクチンは他の医薬品より安全性は確立されている。世界中で多くの人に使用され接種後の調査がこれほど徹底されているものはないだろう。副反応としては接種したところが赤くなる、少し熱が出る程度の軽いもので、ワクチン接種しないで重症化した場合の危険性とは比べるべくもない。

    接種時の体調、アレルギー、使っている薬などをチェックし、主治医とよく相談して安心して受ければいいと思う。3月1日から7日までは「子ども予防接種週間」、今の予防接種法は昭和23年に成立したもので現状に充分対応できていない。子供手当ての現金支給より子ども予防接種の充実を含め子供の将来を考えた使い道があると思う。

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  • Posted by へんせき at 23:05Comments(0)医療情報

    2011年03月03日

    筋筋膜性の腰痛と背中の痛み

    中高年になると思いもよらぬことが原因で体を痛めることがある。人により体力や普段の体の使い方に差はあるが、50歳を超えると意識は30歳代でも筋肉や関節はもとより、バランス感覚や敏捷性など測定してみると明らかに低下している。

    2月14日の夜は雪が降り翌朝は雪かきをした人も多かったと思う。雪国と違い東京で雪かきをするのは年に1~2回。先週雪かきが原因と思われる背中と腰の痛みで55歳男性が来院された。雪かきをした後から背中が重だるくなり、筋肉痛かなと思っていたが21日から痛みがひどくなった。

    23日に整骨院に行き低周波治療とマッサージをして、その後指示されたように風呂に入って湿布をしたそうだ。布団に入ると背中が冷たく感じ寝返りをうつのも大変になった。翌日再度低周波とマッサージの治療を受け、同じように湿布をしたが痛みがひどくなったので25日に来院された。

    玄関で靴を脱ぎスリッパに履きかえる時背骨を立てたままでぎこちない。立位で前屈する姿勢が一番痛く靴下が脱げない。本人は椎間板ヘルニアではないかと仰るが、ヘルニア特有の姿勢ではなく下肢に痺れもないので筋筋膜性の痛みだろうと説明した。治療は刺絡と円皮針だけで前屈で少し痛みが残るが指先が床まで10cmまで改善し、靴下は履けるようになった。このような症状は深い鍼をしないことがポイント。

    治療はここまでにしてぶり返すのか、よくなるのか様子を見てもらうことにした。中高年になると普段から体を鍛えるとともに、若いときとは違うという意識を持つことも必要だと感じる。

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  • Posted by へんせき at 00:24Comments(0)運動器疾患