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Posted by たまりば運営事務局 at

2012年07月23日

ズキーンと抜けるような痛みの膝関節痛

一週間前から左膝が痛みだした35歳の女性。最初は何となく痛い感じだったが、3日前から歩いて体重がかかると痛みがひどくなる。診療室の中を歩く姿も少し左脚を引きずっている。

捻ったとか、長時間正座をしたとか特別思い当たることはない。膝が痛くなったのは今回が初めてとのこと。どのような状態で痛いのか確認してみる。ベットの上で正座は可。立位からのしゃがみ込みも可。足踏みをすると左脚が床につくと痛い。膝を伸ばした状態で痛いのでベットに寝て膝頭を上から押さえてみるとやはり痛い。

治療は先ず足の裏と甲を調べ、圧痛点3ヶ所にパイオ。足踏みでの痛み軽減。次にかかとの内側2ヶ所にパイオ。また少し軽くなる。膝の裏やそけい部に反応なし。陰陽交差法でベットに腰掛けて肘に刺鍼して膝をぶらぶら1分ほど動かしてみた。これで足踏みしての痛みは80%なくなるが、膝に力が充分入らない感じが残っていると言う。

山元式頭針の膝反応点2ヶ所に5番鍼を刺して10分置鍼。その間に最近の生活で何か変化がなかったか聞いて見ると、7月に入り歩いたり自転車で遠出することが増えたとのこと。外傷はないし、関節も悪くない。筋力の低下が関係しているかもしれない。標準体重をかなりオーバーしているが冷え性で下腿が浮腫むと言う。

最後に左F1F6の井穴刺絡で治療終了。大腿四頭筋の筋トレ、風呂の中で足のリンパを流すマッサージと自宅でやるお灸を教え1週間続けてもらうことにした。

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  • Posted by へんせき at 23:30Comments(0)運動器疾患

    2012年07月14日

    直腸癌の多発肺転移再発(抗がん剤治療)

    毎月1回健康管理のために来院されている70歳の女性からご主人の直腸がんの転移再発の相談を受けた。2年7ヶ月前にステージ3と診断され手術のあと術後補助化学療法を受けておられた。大腸癌の再発転移の約8割は3年以内に起こるので、先月もうすぐ3年になりますねとお話したところだった。

    発見のきっかけは近所のかかりつけ医で胸のレントゲンを撮ったら異常陰影があり、経過観察をしている病院でCT検査をして多発肺転移と診断された。腫瘍マーカーCEAは定期的に測定してほぼ正常値だったが、CA19-9は検査されてなく今回140まで上昇していた。また1年前のCT画像に写っていた病変が見逃されていたそうだ。

    過去のことを悔やんでも仕方がないので今後どうするかだ。当然抗がん剤治療が提案された。抗がん剤治療は①完治を目指すもの②術前化学療法③術後補助化学療法④延命のための治療に大別される。この方のケースは④の延命のための抗がん剤治療となる。

    残念ながら多発肺転移再発は治らないとされているので、治療の目的は患者さんの生活の質を落とさずに治ったもどきの状態で普通に近い生活を続けることにある。抗がん剤の副作用は必ずでるので、使い方には細心の工夫と無駄な使用を防ぐ為に効果の判定を小まめに行うことが求められる。さらに標準治療ではそのエビデンスに近い結末を迎えるので一般的に認可されていないが副作用がほとんどなく、効果が期待できるような治療も併用するのもいいと思う。幸い担当医は丸山ワクチンの使用を許可されたそうだ。

    抗がん剤治療による細胞毒でとことん身体を痛めつけて何にも出来なくなっては何のための治療か分からない。治らない癌なのだから増殖が止まる最小の量を見極め体力を温存して充実した時間を確保しなくてはいけない。医者の説明を聞くときはご夫婦だけではなく必ず若い人を同伴して行くのがいい。医者の言うことがよく理解できないままお任せしますとだけは言ってはいけない。

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  • Posted by へんせき at 20:31Comments(0)

    2012年07月12日

    あきらめないで耳鳴りの鍼灸治療

    耳鳴で困っている人は多い。相当ひどい耳鳴でも耳や脳に検査で異常がなければ精神的なものとして精神科や心療内科に回されることもあるようだ。

    2月上旬に左にキーンという高音の耳鳴が始まり、その1ヵ月後に反対側にボォーンと鐘が響くような耳鳴りも併発した58歳の男性が5月下旬に来院された。耳鼻科を3件受診したがMRI検査や聴力検査では異常なく、安定剤と漢方薬を処方されたが、耳鳴が治まらずこのままでは精神的に参ってしまいそうだと訴えられた。鍼灸の経験はない。

    5月19日から7月10日まで12回治療したが、10回治療したころから明らかに耳鳴の程度が軽くなり週のうち4~5日はあまり気にならなくなってきたそうだ。7月10日の診療ではやっと治るような気分になってきたと笑顔でお話になった。

    治療点はF3F4H6H5F5と百会の刺絡と乳様突起周囲の鍼を適宜行なったが、6月下旬からH3の井穴刺絡を追加して効果があるような印象をもった。ある先生にそれは深谷灸法で耳鳴に少海(心経)を使うことと関係があるのではないかと指摘された。

    耳鳴の原因は様々で難聴を伴うもの、器質的な障害があるもの、薬や加齢によるものその人ごとに皆ちがう。目の治療をしたら耳鳴がよくなった症例もある。検査で異常がなく原因がはっきりしないような耳鳴はしかたないと諦めずにこの患者さんのようにしばらく治療を続けてみると改善することも期待できる。

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  • Posted by へんせき at 21:55Comments(0)感覚器疾患

    2012年07月01日

    仙腸関節炎による右仙骨部の痛み

    40歳代主婦。6年前に仙腸関節炎を発症してから普通の生活が送れなくなった。(特に座る姿勢で痛みが増す)いろいろな検査や治療を受けたが、元の生活が出来なく困っているとのこと。鍼灸治療は何度も受けたが効果を実感できなかったそうだ。自律神経免疫療法の治療も2回受け、爪もみを続けたが自分には合わなかったとのこと。

    現在AKA療法を3週間に一度受けていて、これは受療後1週間はとても具合がいいがまた元に戻るという感じだそうだ。他の病気として3年前から掌蹠膿疱症とシェーグレン症候群があるがこれは小康を得ている。また2年前から精神科で抗うつ剤と安定剤を処方されている。このように仙腸関節炎を発症してからいろいろな病気に悩まされるようになった。

    刺絡治療を試して欲しいとのことで来院された。待合室で10分ほど待っていただいたが座っていると痛みが増すので立ったり座ったりしていた。治療を始める前に患部を触診してみると仙骨の中央から右半分に多数の圧痛点が認められた。ベットに腰掛けた姿勢自発痛を目安に治療をした。

    最初に右F4の井穴刺絡。直後に痛みが軽くなる。左F4ではそれ以上変わらない。次にH5、F5でもう少し軽くなる。もう一度仙骨部を触診してみると、圧痛の程度が半分ほどになっていた。最後に頭部刺絡をして治療終了。待合室の椅子に座ってもらうと最初より痛みが楽になっているそうだ。

    今日は刺絡治療の指導をする時間が取れなかったので、次回治療までピソマで右F4、H5F5を圧迫刺激して仙骨の痛みがどうなるか続けてもらうようにした。

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  • Posted by へんせき at 20:56Comments(0)運動器疾患