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Posted by たまりば運営事務局 at

2014年12月26日

低音障害型感音性難聴と不眠症

61歳女性。11月15日左耳に軽い耳閉感を覚える。20日ブーンという低音の耳鳴りを感じる。21日近所の耳鼻科を受診して低音障害型感音性難聴と診断されプレドニン30mgとイソバイドでの治療が始まった。28日には耳鳴りも治まり低音域の聴力も回復した。

ところが2日後プレドニン10mgを飲んでいるにもかかわらず耳の閉塞感と耳鳴りが始まった。12月1日総合病院の耳鼻科を受診したところ左低音域の聴力が低下していた。(125Hzー45㏈ 250Hzー55㏈ 500Hzー30㏈) 再度プレドニン30mgとイソバイドの治療が始められた。

鍼灸治療に来られたのは11日、その時の聴力は125Hz-35㏈ 250Hzー35㏈ 500Hzー20㏈といくらか改善していたが耳鳴りと詰まる感じが続いていた。他にはステロイド剤の副作用か血圧が150/90mmHgくらいに上がっていた。不眠症も気になり11月からマイスリーを12月になりメイラックスを飲んでいた。

治療は不眠症、血圧上昇などがあったので交感神経抑制のH6F4を中心にH3や百会の刺絡と頸部の凝りを緩める治療を4日続けた。その結果血圧は安定してきた。耳閉感と耳鳴りは10→7となったがまだ気になると言う。18日に聴力検査をすると11日よりいくらかよくなっていた。(125Hz-30Hz 250Hzー30Hz 500Hzー10㏈)

血圧が安定してきたので19日の治療からH5F5井穴刺絡をメインに治療をする。また前日から紅斑が顔を除くほぼ全身に出てきたと言う。どうも薬疹と思われたの総合病院で診てもらうように指示し、翌日から自宅でH5F5井穴刺絡をやっていただくことにした。22日耳鼻科と皮膚科受診の後来院された。

低音部125Hz-15㏈ 250Hzー15㏈と改善。皮膚科で薬疹と診断されステロイドの塗り薬と抗ヒスタミン剤を処方された。耳鳴りはほとんどなくなり今日は頭がブーンとする。降圧剤は止めているが、イソバイドも止めてみることにされた。治療はH5F5を2回、照海、手三里に灸。

26日耳鼻科での聴力検査で125Hz-250Hzともに10㏈。皮膚の紅斑もイソバイドを中止して急激に改善した。耳鳴りが少し残っているが気にならないレベルまでよくなっている。不眠症は当院受診以後ずっと薬を止めているが眠れていると言う。年末年始の休業になるのであと一週間1日おきに自宅で井穴刺絡をするようにした。

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  • Posted by へんせき at 21:07Comments(0)脳・精神・神経感覚器疾患

    2014年12月19日

    テニス少年の大腿部痛

    中学2年生、将来の錦織圭を目指しテニススクールで練習に励んでいる。4日前の練習中に左大腿部全面が痛くなった。その日は練習を止めトレーナーにストレッチをしてもらった。帰路痛みはなく翌日も日常生活では問題なかったが、テニスの練習を始めるとまた同じところが痛くなった。

    それから二日、日常生活では痛みは出ないが体育とテニスで痛くなる。痛くなっても2時間くらいすると治まる。今日は練習を休んで母親に連れられ治療に来た。練習時間は週に6日一日3時間、今年6月から練習時間が増えたが体力の範囲内で無理はしていないと言う。

    今はどこも痛くないと言う。太ももを伸ばしたりひねったり、腿上げや階段の昇降などして痛みがどこに出るか試してみたがこの程度の動作では痛みが出ない。さてどうしたものか。痛みが出ている状態で治療したいので明日練習をして痛くなってから来てもらおうとも思ったが、左F6井穴刺絡、筋会陽陵泉にパイオネックス、左上前腸骨稜の下3ヶ所の圧痛点にパイオネックスを貼ってみた。

    翌日、テニスをしても痛みが出ないと連絡があった。その後3日練習をしても痛みは出ず依然と同じように練習しているとメールが来た。症状の変化を確認しながら治療するのが原則だが稀にこのように上手く行くこともある。しかし再現性は疑問。

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  • Posted by へんせき at 16:43Comments(0)運動器疾患

    2014年12月16日

    主婦湿疹と不妊症

    3ヶ月前一時帰国していた時に一回だけ治療した海外在住の37歳主婦から手の湿疹がすっかりよくなり現在妊娠5週目だというメールが届いた。

    初診時の様子は手の湿疹が5~6年前から出てステロイド薬を塗る治療を続けていたが、一進一退でよくならないので2か月前に中止した。するとだんだん悪化してきた。8月末帰国して中医薬の治療を1週間続け少しよくなってきたところだと言う。他に結婚して4年、2年前に検査して夫婦とも異常なくタイミング療法をしてきたが上手く行かない。

    三日後には帰るので自宅でもできる治療を指導して欲しいとの依頼であった。治療は腹診をして左F1F6井穴刺絡、湿疹治療にH5F5井穴刺絡。不妊症にはお灸で三陰交、下腹部3穴、志室、中髎、中脘、陽池に8分灸。自宅では足湯をしてH5F5井穴刺絡と前記のツボにお灸を続けるように指示。

    刺絡のやり方と艾のひねり方を30分ほど教えて3ヶ月は続けるようにお話しした。患者さんはまじめにそれを続けられたようだ。妊娠5週目になり悪阻の症状が出て一日中胃のむかむかが治まらないので治療法を教えてほしいと書き添えられていた。井穴刺絡と特効穴として裏内庭のお灸、もし医者が漢方薬を扱っていたら小半夏加茯苓湯か乾姜人参半夏丸を相談してみるように返信した。

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  • Posted by へんせき at 22:59Comments(0)小児・婦人科アレルギー

    2014年12月02日

    眼瞼痙攣と言われたが眼瞼下垂・眼精疲労?

    一年半前に神経内科で眼瞼痙攣と診断された73歳女性。10年前から目がショボショボしていたが生活に不自由はなく過ごしていた。4年前と3年前に脳梗塞でそれぞれ1週間入院した。現在も降圧薬と抗血栓薬を服薬し2ヶ月に一度通院している。

    1年半くらい前に瞼が開きにくい状態になったので通院している脳外科に相談したら神経内科を紹介され眼瞼痙攣と診断された。ボツリヌス毒素療法を1回したが効果なく、その後リボトリールなどの薬を試したが効果がなかった。この数か月涙が増えてきた。

    今年の2月まで約1年間週に2回中国鍼の治療を受けたが目や瞼の症状はほとんど変化がなかったとのこと。患者さんは待合室で目を閉じたままお待ちになっている。目を開けていただくと右の上まぶたが下がっている。左右を比べると右がより開けにくいと言う。一般的に眼瞼痙攣の患者さんは瞬きが多く、左右差はあまりないがこの方は瞬きはほとんどない。

    脳梗塞の後遺症はほとんどないが顔を見ると右が若干下がっているように見える。右まぶたが下がりだしたのは脳梗塞の後からだと言うので脳梗塞が関係しているのかもしれないと思った。今まで診た眼瞼痙攣の患者さんと何か違う感じがするので眼瞼痙攣に詳しい眼科医を紹介して一度診察を受けてみるように勧めて治療に入った。

    治療は自律神経では副交感神経を抑え、眼精疲労や表情筋の緊張を取ることにした。左のH5は指輪が固いので、右H5と左右F5井穴刺絡。これで目が少し開けやすいと言う。右F2F6井穴刺絡、目の周囲の圧痛点にパイオネックス左右6個でさらにいいと言う。頭部刺絡をして治療終了。右の瞼も最初より上がっているのを確認した。

    次回は3日後に自宅で娘さんが治療できるように指導することにした。治療した印象では右は脳梗塞の後遺症、左は右をかばうための眼精疲労ではないか?眼科医の診断も待ちたい。

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  • Posted by へんせき at 23:03Comments(0)脳・精神・神経