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Posted by たまりば運営事務局 at

2012年03月30日

5回目のギックリ腰・鍼灸治療に挑戦

30歳の女性会社員。昨日朝起きた時から何となく腰の調子がおかしい。午後から横になって安静にしていたがよくならない。夜風呂に入ったら痛みがひどくなってきたので、冷湿布で冷やして寝たそうだ。

しかし今朝になっても腰の痛みが引いてなく、寝床から起きるときやズボンをはいたり、前屈みの姿勢が辛いとのこと。過去に4回ぎっくり腰をおこしている。学生の時は問題なかったが、就職して最初の会社でハイヒールを履き重いものを持って営業で歩き回っていたことが原因なのか腰痛を起こすようになった。

3年前に転職して今度は一日中座ってパソコン相手の仕事になった。つい1ヶ月半前にも腰痛を起し一週間ほど湿布を貼って休んでいたとのこと。こんなにしょっちゅう腰が痛くなっていても困るので来院された。今回痛くなった原因に特に思い当たることはない。ただ小学生の時2回尾骨をひどく打って骨が曲がっているがそれが影響しているのでないかと少し気にされている。

診察してみると痛みの部位は腰椎より少し下の仙骨部中央で、前屈と左側屈で痛みが顕著にでる。座位でF4の刺絡をすると前屈が50%改善する。しかし少し脳貧血のような感じがするというのでベットに寝てもらい三里に鍼をするとすぐもとに戻る。伏臥位で腰部に鍼をしたがこれはあまり効果がない。遠隔治療がよさそうなので次に頭部の治療をした。山元式頭針と頭部刺絡をしたが、一番効いたのは百会で施術中に腰に響きスゥーとするという。

この患者さんは尾骨を打ったことが原因か分からないが、腰椎の生理的な湾曲が少なく(首ならストレートネック)腰痛を起しやすい形態をしている。痛みが完全になくなってから運動、筋トレ、ストレッチ、正体法などで総合的に調整していくことが必要と思われる。

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  • Posted by へんせき at 00:45Comments(1)運動器疾患

    2012年03月26日

    反復性うつ性障害の不眠治療

    3年ほど前にうつ病を発症して寛解、再発を繰り返している40歳代の男性。調子がいいときは仕事も出来るが、悪くなると気分の落ち込みがひどく外出もできなくなる。3ヶ月前に一度来院されたが、そのときは治療の直後から睡眠状態がよくなったとのこと。体調が悪くなる時は不眠もひどくなるので不眠対策のための治療を希望された。

    うつ病は神経伝達物質の異常とされているが、それ以外にも各人固有の要素が絡み合っての発症となっていると思う。うつ病は一般的に元気がなくなるので自律神経的には副交感神経を抑えて交感神経が働くようにすればいいと思われるが、眠る時は副交感神経が優位になる必要がある。

    治療は交感神経抑制の井穴刺絡、頚部後頭部の筋緊張を緩める鍼、頭部刺絡、足底部の灸。自然な眠りに導く為の様々な方法が提唱されているが、布団に入ってからできることは限られている。眠れない時には頭の中に浮かんできたことに対して取り留めなく対話している。先ずそれを止めること。呼吸を意識して呼と吸で(いち)と数えずっと(いち)(いち)…と数息する。1,2,3と数えて行ってはいけない。同時に首、肩、顎などが緊張しているので口を半開きにして顎を緩める。このふたつは簡単なのでぜひマスターして欲しい。

    うつ病は一般的には薬物治療が中心になっているが、鍼灸併用して薬が減ったり睡眠の質がよくなったりすることはよく経験する。当院に体調管理に来院されている大学病院精神科勤務の看護師さんに電気けいれん療法のことを教えていただいた。薬物療法で治らないうつ病には電気けいれん療法を試してみるといいそうだ。誤解している人が多いが、無けいれんの最新電気けいれん療法は精神神経科と麻酔科の連携で安全に苦痛なく治療ができ有効率も80%以上。治療期間も1日おきに10回程度で終了するそうだ。

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  • Posted by へんせき at 00:41Comments(0)脳・精神・神経

    2012年03月21日

    脳性麻痺における鍼灸治療の効果

    昨年11月から月に2回ほど18歳の男子を往診している。タイプは痙直型で四肢の運動麻痺があり重症に相当する。出生時に損傷した脳神経が元に戻ることはないが、幾らかでも筋緊張が緩和され関節の動きがよくなればQOLの改善につながることを希望しての依頼である。

    普通は1ヶ所治療するたびに症状の変化を確認しながら治療を進めるが、患者は自分の意志をこちらへ充分伝えることが出来ないので直後効果の判定が難しい。患者は歩けないし、手も自由に動かせないので筋肉の発達が悪く産熱が少ないため体がとても冷えている。

    治療は自宅でも出来るように井穴刺絡、せんねん灸、円皮針を中心にお母さんに覚えていただいた。この4ヶ月での変化は①週1回のプールでのリハビリ時に手の動きがよくなる。②股関節が幾らか開くようになりオムツの取替えがしやすくなる。③喘息持ちで天気の変化でよく発作を起していたが、早めの刺絡で発作を予防できる。今までは薬を使い治まらなければ救急車を呼ぶしかなかったが、気持ちに余裕ができた。④軽い風邪にも自宅で対応できるようになった。

    足の冷えにはレッグホット、寝具にパシーマを購入して冷え対策の一助にしている。パシーマの製造をしている竜宮株式会社は車椅子用のパシーマを試作してくれるとのことでとても喜んでおられる。週に1回くらいお母さんから近況報告がありそのときに応じてツボの指示をしている。子供のために何かできることをしたいという母親の情熱には頭が下がる思いだ。先日支援学校を卒業して4月から新しい生活が始まるが、本人も鍼灸治療を楽しみにしているので可能な限り往診したい。

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  • Posted by へんせき at 21:55Comments(0)脳・精神・神経

    2012年03月19日

    鼻水・鼻づまりの鍼灸治療

    母親から中学生の息子の鼻水、鼻づまりの治療依頼があった。中学1年生だが鼻の症状は10年くらい前から続いている。耳鼻科で副鼻腔炎や鼻中隔の異常は指摘されていない。ただ小学校低学年までよく中耳炎を患っていたとのこと。

    中学生になりクラブ活動で吹奏楽をやっているが、鼻呼吸が上手くできないと楽器の演奏に支障がでて困る。また口呼吸をしているのでいつも咽喉が痛くなるそうだ。きちんと治そうと決心しての来院となった。鼻が詰まると自然と口呼吸になるが口呼吸の弊害は呼吸器はもとより免疫や脳にまで及び一刻も早く改善しなければならない。

    口を閉じ交互に片方の鼻孔を押さえて鼻呼吸をしてもらう。右は50%左は90%詰まっていて口で呼吸しないとすぐに苦しくなる。治療は先ずH1にオレンジパイオを貼って圧迫刺激したが効果がないので井穴刺絡。30回刺激してもう一度鼻孔を押さえて確認させると、「通って来た」と言う。アレルギーも関与している可能性があるのでH5、F5を追加。さらによくなり右は90%、左は80%通る。鼻の通りがよくなり気持ちよく鼻がかめる。最後に前頭部の刺絡と印堂の知熱灸をして終了。

    効くツボがはっきりしているので母親に1週間井穴刺絡と印堂のせんねん灸をしてもらうことにした。母親には治療を見学してもらっていてが、20分井穴刺絡の特訓をした。生活習慣で改めたいことは①たくさん飲んでいる牛乳を減らす ②一日一回は汗をかくような運動をする ③ご飯をたくさん食べて甘い物、油脂製品を抑える。さらに皮膚を鍛える乾布摩擦とパタカラを毎日続けることを勧めた。今月28日に定期演奏会があるのでそれまで集中して治療することにした。

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  • Posted by へんせき at 21:29Comments(0)呼吸・循環器

    2012年03月15日

    緊張型頭痛と便秘の鍼灸治療

    お菓子作りをしている30歳代女性。2月中旬から頭痛が始まり、そのうち治ると思っていたが仕事にも影響するようになったので病院に行き緊張型頭痛と診断を受け鎮痛剤を処方された。CT検査で異常なし。

    今の症状は右の後頭部がキンキンと痛い。右の目の奥がゴロゴロして辛い。首肩背中が凝ってしんどいとのこと。鎮痛剤を飲めばしばらくはいいが薬が切れてくると痛くなる。眼鏡は車の運転時のみ使用して仕事中はかけていない。職場は室温が低くほとんど立ちっぱなしで夕方から足がむくんでくる。

    眼精疲労の治療から始める。視力検査表と治療室の明るさを指標に目の周囲に円皮針を貼り、前頭部の刺絡をする。肩首背中の凝りに対しては動作診をして対応する経絡の井穴刺絡。仕事のせいか右腕には数ヶ所の圧痛点がある。交感神経抑制の井穴刺絡と頭部刺絡を加える。この段階で右後頭部の頭痛は80%よくなり少し重い感じがする程度になる。足の冷たさがまだ残っているので足低に灸頭針をして終了する。

    便秘は便意を我慢しているうちに自然な排便が出来なくなった。生活習慣として夕食が遅く、朝は食欲がなく抜くことが多い。これは腸の動きをよくするため副交感神経の働きをよくする治療とともに、生活習慣(食事、運動、食べ物)を見直し腸をリセットする必要がある。頭痛は2~3回、便秘は1~2ヶ月を目処に治療を継続することにした。

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  • Posted by へんせき at 21:22Comments(2)脳・精神・神経

    2012年03月05日

    椎間板が変形している腰痛

    40歳代の女性会社員。4回の鍼灸治療で腰部椎間板ヘルニアと診断された腰痛と右大腿部前面のしびれ感がよくなった。1月末に痛くなり整形外科でレントゲン検査をして椎間板が磨り減り減りを指摘され、鎮痛剤を処方されたが1週間たっても改善がないので来院された。

    もともと腰痛もちで2009年9月にも腰痛を起しその時は湿布をして1週間でよくなったとのこと。2月6日初診、治療室に入ってきた時の様子が腰部ヘルニアの患者さん特有の姿勢であるのでヘルニアを疑ったがレントゲン検査ではそう言われなかったとのことだった。(後日MRI検査ではっきりとヘルニアを指摘された)

    画像診断でヘルニアが認められてもそれが痛みやしびれの原因とは限らないので、画像診断で悪性の病気が除外されたら痛みをとる治療に専念すればいい。初回は井穴刺絡、頭部刺絡、頭鍼、腹部手術痕の円皮針を行なう。4日後2回目の治療、初回治療の夜痛みがひどくなったが翌朝は軽くなる。仕事で座っていると腰が固まってきて立つ時に痛む。今日は腰部と臀部に4ヶ所鍼を刺す。

    5日後3回目の治療。体が大分真っ直ぐになって歩き方もスムーズになっている。この5日間割と調子がよかったが今日になり仙腸関節付近が痛い。治療は会陽付近の圧痛点に鍼、そけい部に円皮針、まだ体が冷えているようで足の井穴刺絡は血の出が悪い。1週間後4回目の治療、80%よくなっている。体もほぼ真っ直ぐになった。今回は腰の硬結を緩めるために灸頭針を加えた。刺絡はF4と百会。

    1週間後5回目の来院。痛みはほとんど無く会社から治療院まで約2kmも歩いてこられた。今日は筋トレとストレッチ、自宅で続けるお灸のやり方を指導しながらの治療。筋肉や関節が硬いので今のままでは将来同じような腰痛を繰り返す恐れがある。運動不足を解消する為に今後通勤は電車から歩くようにして少しずつ筋力をつけていけばいいと思う。

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  • Posted by へんせき at 23:42Comments(0)運動器疾患