たまりば

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2018年10月20日

20年来の頭痛(片頭痛)

30歳男性。小学生の時から頭痛持ちでずっとバファリンを飲んで対処していた。一か所痛くなるとそれが3日くらい続く。ほぼ毎日のように頭痛がしていてこんなに鎮痛剤を飲んでいいのかと思っていた。

3年前薬物乱用頭痛の記事を読み、頭痛専門の医者がいることを知り初めて頭痛外来を受診した。片頭痛と診断され市販の鎮痛剤は止めるように言われ4種類の薬が処方された。

その結果頭痛の回数は減りひどい時に比べるとだいぶ楽になった。それでも週に1回は必ず発症して2~3日くらい続くという。今回は2日前に痛くなり今はだいぶ治まっているが頭にもやもや感と鈍い痛みがあり首の凝りを感じる。

H5F5井穴刺絡を2回するともやもや感が消えた。仕事はSEで長時間パソコン画面を見ているとのことなので眼精疲労の治療をしてみる。目は強度近視だが眼鏡で矯正できている。視力検査表で見え方を確かめながら目の周囲の置鍼、まぶた上への知熱灸、頭部刺絡とやっていくとくっきりと見えるようになり首の凝り感も楽になった。

今度は様子を見て、痛みが出たらすぐ来てもらうことにした。ただ11月上旬に大阪に転勤予定なのでその際は大阪の先生にお願いしようと思っている。


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  • Posted by へんせき at 18:21Comments(0)脳・精神・神経

    2018年10月07日

    鍼一本で治ったストレッチによる肩痛と視力回復

    週1回ダンス教室に通っている40歳代の女性。3週間ほど前に教室でストレッチをやった。(手を腰の後ろで組み、前屈をしながら手を背中の方に持ち上げる)その時ギクッとなり右肩上部に痛みが走り、そのあと首から後頭部の髪の生え際まで痛みが出るようになった。

    発症から1週間経ってもよくならないので整形外科を受診した。画像に異状なく湿布を2週間分出されたがよくならず来院された。鍼治療は初めてで教室の仲間も興味を持っているとのこと。

    痛みがひどくなる動作をしてもらった。(肘を肩の高さまで上げ肘の角度を90度に保ち手首を回す。これはダンスでやるポーズのひとつ)まず私が彼女がやったストレッチをまねして一番ストレスがかかる部位を確かめてみた。そこは肩甲骨と背骨の間の筋肉。患者さんのその部位を調べ圧痛点を探し、そこを軽く押したまま痛みが出る動作をやってもらうと痛みを感じない。そこでパイオネックスを貼り再度同じ動作をしてみても全く痛みが出ない。

    本人は不思議そうに何度も確かめるが痛みは出ない。本人曰く『この三週間の痛みは何だったのか?こんな簡単によくなるとは?』治療時間はここまで5分、時間が余っているので他に何かないか聞くと、最近右眼の視力が落ちているとのこと。

    視力検査表で確かめると左は1.5で正常。右は0.8でくっきり見えないという。首の側屈で少し凝り感もあるので目と同時に首の症状も取るためF5→H5井穴刺絡をしてもう一度視力検査表を見てもらうとクッキリ見えるという。視力も1.2になっていた。右眼左目何度も確かめていたがやはりよく見えるとそうだ。

    肩の痛みも視力もまたもとに戻るかもしれないのでその時はすぐ連絡してもらうことにして治療終了する。



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  • Posted by へんせき at 18:17Comments(0)運動器疾患

    2018年09月28日

    ピアノ発表会の後に発症した咳喘息

    プロの演奏者ではないがピアノの指導者として時々演奏会をやっている50歳代の女性。9月1日に演奏会を終え仲間内で食事会をした。夜中激しい胃痛で目が覚めた。明け方までに激痛は治まったが鈍痛が残った。そのうち全身に蕁麻疹が出たがお昼ぐらいには自然に引いた。

    一週間後後鼻漏と咳が出てきた。熱や体のだるさもなかったが耳鼻科を受診した。抗生物質、咳止め、抗アレルギー薬などが処方され3日飲んだが改善の兆しがなく咳がいっそうひどくなったので呼吸器内科を受診した。

    そこで咳喘息と診断され吸入薬を中心にした薬が出された。それから10日経ち症状はだいぶ楽になったが、息が深く入らず胸骨あたりで止まっている。また咳はなにかのはずみで出るとしばらく止まらない。しかし水泳やカーブスで運動しているときには治まっている。来月合唱団の発表会が予定されていて今の状態では歌えないので何とかしてほしいとのこと。

    ピアノ発表会までは根を詰めて練習した(交感神経の興奮状態)無事終了ほっとしてそれをきっかけにいろいろな副交感神経異常興奮の症状が出てきた。

    吸入薬はステロイドと交感神経刺激薬が配合されている。心臓に影響することもあるので井穴刺絡でチェックしてみた。H1井穴刺絡で呼吸に変化なし左H3井穴刺絡で楽になる。右もやるとさらによくなる。もう一回H3をやるとまたよくなった。やはり心臓が少し疲れているようだ。

    次にH5F5と副交感神経を抑える治療をするともっと良くなった。もう1回やったがそれ以上の変化はない。胸骨の上に圧痛があるのでそこにハペパッチを貼って治療終了する。最後に副交感神経を異常興奮させる誘因をお話しし生活を一度見直ししてみることをお勧めした。


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  • Posted by へんせき at 21:47Comments(0)呼吸・循環器

    2018年09月10日

    慢性心不全による息切れ

    心臓の弁の機能が落ち慢性心不全症候群といわれている80歳代の女性。速足で歩いたり階段を昇ったりすると息切れがする。今年の夏は異常な暑さのため外に出ることも少なく足腰も弱ったようだと言う。

    弁は大動脈弁と僧帽弁が悪くなっているが積極的な治療はしていない。井穴刺絡では心臓の治療にH3H1H2H5F5H6F4を適宜選択する。呼吸の深さを指標に左H3→右H3を2回やった後H2をやると胸の重苦しさも楽になった。

    寝つきが悪く最近は毎晩短時間型の睡眠剤を飲んでいるとのことなのでF4H6百会の刺絡をする。首肩がすっきりしたそうだ。来院の時は自宅から20分くらいかけて途中1回ベンチで休みゆっくり歩いて来るが帰りは途中休まないでいい。

    心臓の治療には適切な運動が効果的と言われている。それは酸素利用能力を上げる薬はなく運動が唯一の方法であるからだ。どのような運動をどのくらいやるかは専門家に相談して効果がでるような運動処方をしてもらうといい。


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  • Posted by へんせき at 19:55Comments(0)呼吸・循環器

    2018年08月16日

    脳出血リハビリ入院中の不眠、足のしびれ

    70歳代の女性。2ヶ月ほど前に脳出血の手術のを終え1か月前にリハビリ専門病院に転院して現在入院中。リハビリは順調に進んでいるが環境変化のせいか不眠がひどくなり自宅でなら少しは眠れるのではないかと一泊の外泊許可をもらい帰宅された。

    家族から往診の依頼で訪問。不眠の他に数日前から夕方になると足の裏や指にビニールが張り付いているような感覚異常を感じるとのことで、今もその感じがしている。また脳出血の後から頻尿になり30分おきにトイレに行く。不眠、足のしびれ、頻尿この三症状の改善を希望された。

    先ず腹診をしてから治療に入る。足の裏と頻尿に対してF3井穴刺絡。指にも症状があるので1~3指の先端を刺絡する。ここで幾分異常感覚が軽くなる。F5井穴刺絡をしてしばらく様子をみていたらほぼもとに戻った。不眠は交感神経の異常興奮が原因と思われるのでF4H6の井穴刺絡。

    さらに不眠と頻尿の治療に百会の頭部刺絡をする。中極と三陰交に施灸して治療終了。当日の睡眠具合と翌日夕方の足のしびれの様子を翌日知らせてもらう。どちらも効果があったそうで月2回外泊許可がもらえるので治療を継続したいとのことだった。




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  • Posted by へんせき at 23:50Comments(0)脳・精神・神経

    2018年08月05日

    尿管結石・内視鏡手術を避けたい

    40歳代の男性。5月末に下腹部が痛く血尿が出たので救急車を呼んだ。左の尿管結石と診断された。痛みは鎮痛薬で治まったがその後2ヶ月経っても結石が動かず排石されていない。石の大きさは6mmで排石のため薬を飲んでいる。このままだと次の診察で内視鏡による結石破砕術(TUL)を勧められるとのことで来院された。

    経過は発症1か月後に1回痛くなったが鎮痛剤で治まった。その後痛みはないが先日の検査で左尿管の同じ場所に石が写っていた。次回診察まで1か月、この間に何とか排石したい。

    治療は左F3井穴刺絡。治療前に腹診と腰部の叩打痛をチェックしてみる。お臍の左に軽度の違和感、左の腰を叩くと右と差がある。左F3を3回右F3を1回刺絡するとおなかも腰も左右差が無くなった。治療の翌日、血尿があり左下腹部に軽い痛みと残尿感みたいなものがあった。少し動いたのかもしれない?

    1週間後2回目の治療。腰を叩くと左が響く。おなかを押すと左の下腹部に軽い違和感。治療は前回に順じ左F1F6を追加した。治療後はお腹も腰も左右差がなくなる。今回も治療の翌日1回薄い血尿が出た。検査まであと2週間だが仕事や帰省のため治療に来られないとのことなので結石排出作用のあるウラジロガシのお茶を飲んでF3刺激をしてもらうことにした。



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  • Posted by へんせき at 22:50Comments(0)泌尿・生殖器

    2018年07月24日

    酷暑を乗り切る井穴刺絡

    今年の夏は災害レベルの猛暑と報道されている。連日の猛暑日、熱帯夜に熱中症で多くの人が搬送されている。暑さで体力が消耗すると夏風邪や胃腸障害などいろいろな病気にかかりやすくなる。

    暑さに対処するを鍼灸治療を考えてみる。暑さに対抗して生命活動を維持するため自律神経がフル活動する。例えば体温が上昇すると発汗して熱を下げようとする。交感神経が興奮する。暑くなると血管が拡張して血圧が低下する。そうなると心拍数が増え副腎は血圧上昇ホルモンを増やす。これも交感神経の働き。発汗が増えると体内の水分量を維持するため腎臓は排尿量を減らす。

    このように自律神経のなかでも交感神経の働きで暑さに対処しようとする。交感神経の異常興奮が続くと副交感神経とのバランスが崩れ体調不良へと進んでいく。夜交感神経から副交感神経への切り替えがうまくいかないと熟睡できず睡眠不足から体調を崩すもとになる。

    井穴刺絡では交感神経の抑制、先ずはH3とF3。心臓は呼吸の深さ、腎臓は尿量や腰部の圧痛を指標にするといい。おなかの症状があればF1F6、高位中枢の抑制が必要であればH6F4、百会も上手に使いたい。また副腎が疲れているので志室にお灸をすることも有効だ。私はこの時期中高年の患者さんにはH3H1F3をほとんど使っている。

    夏は味噌汁を濃くする、すいかに塩をふる、キュウリに味噌をつけるなど昔からやっているちょっとした工夫も参考にしたい。



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  • Posted by へんせき at 23:41Comments(0)不定愁訴・体調管理

    2018年07月22日

    体重増加による足のむくみと膝痛

    半年ぶりに来られた50歳男性。一週間前起床時に布団の中で左ふくらはぎに激痛を感じ起きれなくなった。奥さんにマッサージをしてもらったらいくらか痛みが治まり起き上がったところ、今度は左膝が痛くなり何かにつかまらないと歩けなくなった。

    この患者さんとは20年以上の付き合いだが、20歳代から肥満気味で最近特に太ってきた。身長は180㎝くらいあるが体重120~130kgはいくら何でも重すぎる。運動を勧めスポーツジムにも入ったが仕事が忙しくほとんど行けてない。移動も車が多く運動不足は明らかである。

    BMIが30を超えると自分の体なのに自然な動きが出来なくなるようだ。もちろん体脂肪が低く筋肉を鍛えている人はそんなことはない。来院時は杖を突き足を引きずっていた。脛から下のむくみもひどく30分前にはいた靴下のゴムの後がくっきりと残っていた。

    正座不可、しゃがみ込みもできない。仰臥位で膝を少し抱え込む状態での痛みを指標に治療をする。この年齢では膝の関節が壊れていることはないだろうが、この体重では将来のリスクは大きい。膝蓋骨を動かすと固まってはいない。足の指から足首までの圧痛点を探しパイオネックスを貼り膝を立てかかとをお尻の方に動かす運動鍼を2分くらい続けた。

    次に痛みのあるラインF1F6井穴刺絡をして膝の可動域をチェックすると最初より改善している。次はベットに腰を掛け頭部完骨の下の圧痛点2か所に置鍼して膝をぶらぶらさせる運動鍼をする。さらによくなる。むくみの治療でH5F5井穴刺絡を2回する。突っ張り感が減る。パイオネックスをはがして歩いてもらうと少しぎこちないものの杖なしで歩ける。

    8月末で仕事が一段落するのでそれから本気で減量と筋力強化に取り組んでいくようお話しして治療終了。


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  • Posted by へんせき at 23:00Comments(0)運動器疾患

    2018年07月15日

    久しぶりに思い出した野呂邦暢文学

    いつも研究会でご一緒するA氏。以前彼の母親が私と同じ諌早高校の出身と聞いていた。先日A氏から「野呂邦暢」を知っているかと尋ねられた。もちろん知っていると答えた。野呂邦暢氏は諌早高校出身の芥川賞作家で私が高校を卒業した年に「草のつるぎ」で受賞した。

    今も多分そうだと思うが出版社が東京に集中する中、中央文壇で活躍するには上京が当然のことだったが彼は地元諌早にとどまり執筆活動を続けた。残念なことに芥川賞受賞6年後に心筋梗塞で急逝したが、諌早上山公園に文学碑が建立され諌早図書館に常設展示コーナーが設置されている。

    その野呂邦暢氏とA氏の母親が小中高と同級生だったとのことで5月に諌早で開催された同窓会に出席されたそうだ。野呂氏の作品では「草のつるぎ」は有名だが「諌早菖蒲日記」が親しみやすい。A氏の母親のクラスは野呂氏を偲び菖蒲が美しい5月に同窓会を開いているそうだ。

    そういえば最近純文学といわれる小説を読む機会が減っている。ちなみに「体操の内村航平」「ノーベル化学賞の下村脩」「脚本家の市川森一」も諌早ゆかりの方々である。


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  • Posted by へんせき at 22:51Comments(0)

    2018年07月11日

    成人スチル病 ステロイド薬の減薬に井穴刺絡を

    全国に患者数5000名くらいと言われている難病指定の成人スチル病と診断されている60歳代の女性。5月上旬に大学病院に入院、最初は診断がつかず、先ずは感染症を疑い抗生物質を10日間点滴するが効果がなく次にCRPやフェリチンの異常値から成人スチル病が疑われステロイド薬50㎎投与が始まった。同時に悪性リンパ腫や他の膠原病の疑いもはれて1か月半入院して6月半ばに退院された。

    退院時のステロイド薬は40㎎で今後2週間に1度通院して数値を見ながら減薬していく方針とのこと。しかし安易な減薬は再燃の危険があるので慎重に対処すると説明された。現在軽いムーンフェイスの副作用が出ている。

    この患者さんを紹介されたのはご主人の友人で4年前にリュウマチ性多発筋痛症を発症してステロイド薬の副作用に悩まされたが、井穴刺絡療法で医師の予想よりかなり早く減薬が出来1年後には完全によくなられた経験をお持ちの方だった。H5F5井穴刺絡はステロイド薬と似た作用をするのでおそらく減薬がスムーズに出来たのだろう。

    退院して2週間ほどしての来院となった。今辛いのは体に元気が出ない、手足の指のしびれ、息が詰まり肋骨が痛い、睡眠が安定しない、盲腸手術の痕が安静時に気になるなどで血液検査の数値はまあまあ落ち着いている。

    H3H1井穴刺絡をすると呼吸が深くおなかまで入るようになる。足親指のしびれにF1井穴刺絡をした後メインのH5F5井穴刺絡を2回やる。今ひどい痛みはないので手指を握ったり開いたりして力の入り加減を目安にした。立位で盲腸の手術痕を調べると9か所の圧痛点が認められた。右のF1F6井穴刺絡をすると4か所に減りそこにハペパッチを貼る。

    治療を終えると体が軽く呼吸が楽になっていると言う。最初の1週間が大切だとお話しして5日間続けて治療することにした。次の通院が10日後なのでそこで30mgに減薬できれば嬉しいのだが?


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  • Posted by へんせき at 00:18Comments(0)膠原病・内分泌

    2018年06月27日

    激痛の五十肩一回の治療で大幅改善

    40歳代の男性。左肩の痛みが激しく、左腕がほとんど動かせない状態で来院された。一週間前から左腕に若干違和感があったが二日前から肩が急激な痛みに襲われて夜も痛みで何度も起きた。

    二日続けて鎮痛剤を飲んで湿布をしたがこのままでは日常生活に支障をきたすので何とか痛みを取って欲しいとのこと。思い当たることはないかと聞くと、1か月前から腕立て伏せをやっていたとのこと。違和感が出てからは中止している。

    五十肩と五十肩に似ているが違う病気を説明しながら肩の動きを調べる。すべての方向の可動域が制限されている(前45度、横20度、後ろ20度)。ポケットに手を入れる動作できない。耳を触れない。右肩を触れない。可動域を少しでも超えて動かそうとすると痛みが走る。寝るときは腕の置き場に困るとのこと。

    治療は左手の井穴を1か所ずつ刺絡しながら肩の様子を診ていく。前方挙上が90度まで改善する。次に左肩の前面と側面の圧痛点4か所に施灸をして、肩甲骨の周囲の硬結に鍼をして緊張を緩める。鍼灸治療は初めてなのでドーゼオーバーにならないようにこれで終了する。患者さんは肩が軽くなったと喜ばれた。肩4か所にせんねん灸をするように指示。

    五日後に2回目の治療。前回治療から3日目に痛みと可動域が急によくなってきた。手が顔から頭まで動くようになった。睡眠時の痛みもなくなった。可動域を調べると前方挙上は180度と正常。側方挙上は90度まで。後方は左右とも差がなく正常。初診時出来なかったポケットに手を入れる動作など出来るようになっている。今日は日常生活にほとんど不自由がないと言う。

    左のH4H6H5井穴刺絡をすると側方挙上も耳まで挙がるようになった。手を後ろに回し親指を背骨に沿って上にあげていくと左右で10センチほどの差があるが前回よりずいぶんよくなっている。肩のリハビリとお灸をもうしばらく続けぶり返さないか様子を見てもらうことにした。


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  • Posted by へんせき at 00:10Comments(0)運動器疾患

    2018年06月14日

    むくみと自律神経

    一か月半ぶりに来院された70歳の女性。一ヶ月くらい前から足(膝から下)がむくむようになったとのこと。浮腫は水分が血管外に異常に漏れて皮下に溜まる状態で、通常は一過性のものだがまれに重病のサインのこともある。

    先ずは重病のサインとしてのむくみかどうかを鑑別する必要がある。短期間に体重が増えてないか。むくみと同時に息切れがないか。一番怖いのは心臓病だが腎臓病や肝臓病からのむくみもある。高齢者では栄養不足(特にたんぱく質)でも起こる。

    また薬の副作用も考えなければならない。特に多いのは降圧剤特にカルシウム拮抗薬、漢方薬で甘草が入っているもの等がある。この患者さんはむくみが出始めた1週間くらい前から漢方薬を飲み始めたとのことだったので薬局に連絡して甘草が入っていたらしばらく休薬することを勧めた。

    治療は心臓と腎臓の交感神経を抑えるH3F3井穴刺絡とH5F5井穴刺絡をする。日常的なむくみの対策としては軽い運動(スロージョギング)やふくらはぎの筋トレが有効だ。基本に血行不良があるのでその解消のために運動(ストレッチ、エアロビクス、筋トレ)の他、足踏み、青竹ふみ、膝の屈伸なども効果がある。

    他に乳がんや子宮がんなどの手術の後遺症として起こるリンパ浮腫があるがこれは専門の治療が必要だ。この患者さんは漢方薬を止め自宅で井穴のお灸をしながら赤小豆の煎じ汁を飲んだところ3日目からむくみが退いてきた。


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  • Posted by へんせき at 13:32Comments(0)不定愁訴・体調管理

    2018年06月03日

    脳脊髄液減少症治療その後の経過

    治療が終わり帰り道、体が軽く呼吸が楽で思わず小走りで駅まで行った。歩いてもいつもはすぐ疲れるがそれほど感じなかった。いつも疲れで昼寝をするが夜まで起きていて気持ち良い眠気を感じ5時間ほど続けて眠れた。よく悪夢を見るがそれがなかった。

    次の日は首、背中の張り感が消えて首を大きく回せ柔らかくなった感じがした。朝から夜まで起きていられた。その次の日は小雨が降った。いつも雨の日は下痢をするがその日は無かった。自分でH5F5井穴刺絡をやってみた。自分でやっても効果が出るので嬉しくなった。

    その次の日はH5F5井穴刺絡をやった後にH6F4をやってみた。痛み張りが軽くなりリラックス効果が得られ心地よかった。H6F4を追加したほうがいい感じがした。

    初診から4日目に二回目の来院となる。立位、座位、歩行時に脳が沈んでいく感覚は相変わらずある。それに伴い耳が詰まり聞こえにくい感覚もある。易疲労、脱力感、だるさもあるがそれに伴う気分の悪さ気持ちの悪さは少なくなっている。これらの感覚も治療直後はほとんどなくなる。今日は頭部刺絡のやり方を教えた。前回と同様に明るい気持ちで帰宅された。


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  • Posted by へんせき at 19:53Comments(0)脳・精神・神経

    2018年05月31日

    脳脊髄液減少症による多彩な不定愁訴

    脳脊髄液減少症を井穴刺絡とブラッドパッチで克服した17歳の女子高校生Aさんがいる。研究会に時どき母親と一緒に参加されて体験談をお話しくださる。2歳くらいに発症したらしいが診断がつくまで10年かかった。診断がつく1年くらい前に井穴刺絡を知り24時間続く痛み、全身の脱力、寝たきりの状態が劇的に改善して希望が持てるようになりその後ブラッドパッチを受け元気になった。

    いままで脳脊髄液減少症の患者さんを診たことがなかったが先日23歳の女子大学生が来られた。5歳くらいから症状があり色々な診療科を受診して原因不明であったが3週間前に都内の専門医で脳脊髄液減少症と診断された。1週間前に生理食塩水パッチをやった。秋ごろブラッドパッチをやる予定だがそれまで井穴刺絡治療をやってみたいとの要望だった。

    本人曰く、「どこに行っても特に異常はない、気のせいではないか、精神科で相談されてはなどと言われたが、こんなに体調が悪いのに異常がないはずはないと思い諦めずに病院を探した」 問診表に書かれた症状は頭痛、ふらつき、めまい、頚部背部痛、易疲労、全身脱力、目の痛み、視力低下、貧血、栄養吸収障害、耳鳴り耳閉感、息切れ、異常発汗など。

    治療は最初にH3井穴刺絡、息が深く入る。H1をやるとこんなに呼吸が楽になるとはと言う。おなかを診るとみぞおち部に圧痛がありF1F6井穴刺絡で痛みとれる。目窓の刺絡をすると視界が明るくなり後頭部の刺絡でさらに目がすっきりとなった。

    H5F5井穴刺絡で体に力が入るようになったが、くび肩がすっきりしないと言うので百会を刺絡するとあーぁ楽になったと言う。最後に足三里、志室、胃兪にせんねん灸をして治療終了。自宅で自分でもやりたいと言うので治療法を教える。

    Aさんの母親から治療効果は聞いていたが、予想以上に即効性がある。この病気は認識されて歴史も浅く経験ある医者にかからないと診断まで長期間を要しその間患者さんは悩み続けることになる。

    この患者さんも早く元気になって今まで出来なかったことを思いっきりやりって欲しい。


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  • Posted by へんせき at 20:25Comments(0)脳・精神・神経

    2018年05月28日

    気管支喘息で夜朝方に咳と痰がでる

    患者さんの付き添いで来られた70歳代の女性。3年くらい前から喘息を患い吸入薬を処方されているが使ったり止めたりしている。夜や朝方咳が出て痰も出る。深呼吸をすると軽い喘鳴が聞こえる。

    気管支は呼気で狭まり吸気で広がるので喘息では呼気でより苦しくなる。自律神経も深くかかわっており副交感神経の働きで気管支が狭くなり交感神経の働きで広がる。薬物治療は気道の慢性炎症を抑えるステロイド薬や抗アレルギー薬と交感神経を刺激する気管支拡張薬が中心となっている。

    井穴刺絡では気道の過敏性を抑えるH1心臓の負担を軽減するH3胸部の不快感を抑えるH2吸気に関係するF3と副交感神経を抑制するH5F5を適宜刺激して百会を中心に頭部刺絡を追加する。また喘息の患者さんは無理な呼吸をしているので肩や首の凝りがひどいことが多いのでこれに対する治療も必要になる。

    治療姿勢は座位がいい。中4日で2回治療したところ咳と痰の出方が明らかに減少した。肩こりに対しては頭部刺絡が効果的で接触鍼を加えるとさらに楽になる。これから梅雨を迎え季節的にはいい時期ではないがしばらく集中して治療することにした。



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  • Posted by へんせき at 21:08Comments(0)呼吸・循環器

    2018年05月20日

    坐骨神経痛による臀部の激痛

    中国在住50年、3年前日本に帰ってきた70歳代の男性。もともと慢性の腰痛はあるが二週間前から左の臀部に激痛があり太ももの後ろに痛みが走る。立っていれば痛くないが座ると痛い。歩いているとだんだん痛みがひどくなる。ベットで体位を変えたりトイレで力んだりすると激痛が走る。

    半年くらい前に腰痛がありその時は動画を参考に井穴刺絡をしてよくなったが、今回は3回してもよくならないので来院された。立位で圧痛点を調べると右会陽の外側に激痛点がある。そこにハペパッチを貼って反対側に4か所鍼をする。何とか座ってもらいF4F5に井穴刺絡をする。

    少し痛みは引いたが体を動かそうとすると痛みが出る。百会と左右の3か所の刺絡でまた少しよくなる。圧痛点のところは硬結になっているので一旦ハペパッチをはがし運動鍼をやり再度ハペパッチを貼って治療終了する。

    3日後2回目の治療。前回治療の翌日痛みがぐっと減り(10→2)階段も手すりを持たずに登れるようになった。確かに今日は椅子にも座れるしベットでの体位変換も軽い痛みはあるがスムーズにできる。痛みの原因は筋力低下にあるようで、仕事を辞めてから体を動かすことが少なくなったそうだ。

    臀部やハムストリング、体幹部の筋力をつける必要性をお話ししてしばらく様子を見ることにした。


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  • Posted by へんせき at 16:24Comments(0)運動器疾患

    2018年05月13日

    脳梗塞による手足の後遺症

    ぎんなん治療院からの紹介で来られた80歳男性。昨年10月左の手足に力が入らなくなり脳梗塞を疑い病院に行ったが医者は不整脈だと言い頭部CTに異常がないので帰された。(早期の脳梗塞はCTに写らない) 二日後症状がひどくなったのでもう一度救急車で運ばれた。今度はMRI検査で脳梗塞と診断されたが時間が経っていてt-PAはできないと言われた。

    頸動脈の石灰化が見つかったが硬すぎて治療できず、不整脈のカテーテルアブレーションをするための検査の途中血便が出てその検査で直腸がん、結腸がん、胃がん、食道がん、喉頭がんが見つかった。

    すぐに大腸がんの手術が行われ一時的な人工肛門になった。ほかのがんは早期とのことで治療を伸ばしている。(本人は積極的な治療を渋っている)(医者は胃がんは手術、食道がんと喉頭がんは放射線治療を提案)そうこうしているうちに2月下旬と3月上旬にまた脳梗塞を起こし手足の動きが悪くむくみがひどくなってきた。

    動画を見て井穴刺絡をやってみたが直接指導を受けたいとのことで、妹さんと甥御さんが付き添いで来院された。本人の希望はがんは横に置いてても、手足がもう少し自由に動かせるようになりたいとのこと。

    腕は肩の高さまで上がらず握力も落ちている。杖を使い何とか自力で歩けるが時間がかかる。むくみがひどいのでH3F3井穴刺絡。左の手足は全井穴の刺絡。頭部は百会と百会の右斜め前後ろの三か所の刺絡をする。これで手足が少し軽い感じがするという。左の中風七穴に施灸して治療終了する。

    翌日電話で夜になって腕が耳まで上がるようになった。その後部屋の中で杖なしに歩けるようになり治療効果を実感しているとのこと。


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  • Posted by へんせき at 16:53Comments(0)脳・精神・神経

    2018年04月28日

    がんの骨転移による腰痛

    80歳代の女性。1ヶ月ほど前から腰が痛くなり近所の整形外科を受診して3週間毎日牽引に通い、注射や鎮痛剤を服用したがまったくよくならないと言って来られた。レントゲンも2回撮ったが特に異常はないと言われたとのこと。

    二日連続して治療したが変化がない。話を伺うと6か月前に肺がんの手術をして現在定期的に通院して検査をしているとのこと。前回の検査では脳のMRI検査で異常なし。2日後に骨シンチの検査があるとのこと。治療してもまったく変化がないのは病歴からがんの転移が考えられるので、そのことをお話しして検査の後異常がなければもう一度治療することにした。

    4日後連絡があり残念ながら腰椎に骨転移が見つかり放射線治療を提案されたそうだ。今後放射線治療の副作用が出たときには鍼灸をしたいとのことだった。このように治療しても上手くいかないときは裏に悪い病気が隠れていないか疑い見逃さないようにしなければいけない。数回治療して効果が感じられないときは検査を勧めたり他の治療を提案するのも大切だ。

    1回の治療ですっと治る腰痛もある。50歳代の知人女性。4日前から左の腰が痛くなった。お風呂で温めるといくらか楽になるとのこと。動診をすると左側屈と背屈で少し痛く左へのひねりで一番痛い。井穴刺絡をする。F4効果なし→痛いところに鍼をするが効果なし→F2F6で効果あり、あれっというくらい良くなる→百会の刺絡でほぼ完治。連休明けにもういちど診ることにした。


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  • Posted by へんせき at 21:59Comments(0)

    2018年04月13日

    過敏性腸症候群と診断されたが‥‥。

    都立病院で過敏性腸症候群と診断された50歳代の男性。昨年夏くらいからおなかの調子が悪く、12月から粘液便が始まりおなかが張って苦しくなった。1月に都立病院を紹介され胃大腸内視鏡検査、CT検査、血液検査をして大きな病変は認められず過敏性腸症候群と診断された。

    整腸剤や漢方薬を処方されたが一向によくならず、だんだん悪化しているように感じている。とにかくおなかが張る、ガスが異常に発酵しているのではないかと言う。また40年前にした盲腸手術の癒着が何か影響しているのではないかとも言う。

    おなかを診ると下腹部が膨れカチカチで普通のおなかではない。右の下腹部や右季肋部の下には押して痛みがある。腹水が溜まっているのではないかと思ったが、CT検査をしているので除外して治療することにした。

    F1F6、F2F6井穴刺絡をして変化なし。胃経の圧痛点にお灸をして、背部兪穴に鍼治療をするがおなかの張り感や圧痛にほとんど変化がない。盲腸手術痕の圧痛点にパイオネックスを貼り百会の刺絡をして治療終了する。

    3日後に2回目の治療。おなかの張り感が上腹部の方へも上がって来ているようで起床後が一番苦しいという。おなかの膨れ具合や圧痛は前回とあまり変わりはないが、このおなかの感触は普通でないので治療は止めてすぐに知り合いの消化器内科医に診てもらうことにした。

    夕方連絡があり、腹水が溜まっていて原因を探らないといけないのでかかっていた都立病院に紹介状を書いてすぐ行ってもらったとのことだった。翌日本人から電話で造影CT検査で膵臓に異常が見つかりそのまま検査入院になったと連絡があった。

    この患者さんのように必要と思われる検査を受けて来院されていても、いつもと違う何か変、治療をしても全くよくならないなどのことがあればもう一度重大な病気が隠れていないか調べてみるよう勧めることをためらってはいけない。


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  • Posted by へんせき at 21:07Comments(0)胃腸・消化器

    2018年04月06日

    五十肩(肩関節周囲炎)の刺絡治療

    先月鍼灸学校を卒業した50歳代の女性。昨年末から左肩関節が痛くなりだんだん可動域が狭くなってきた。おそらく五十肩だと思い学校の先生に相談したり、近所の鍼灸院に何度か通院したがよくならない。

    それで刺絡の勉強も兼ね前橋から3時間もかけ治療に来られた。五十肩ではないかと来られる患者さんのなかで、割と短期間で症状が取れるものと治療に時間がかかるものがあり、私見として真正の五十肩は簡単ではないと思っている。

    この方の五十肩は本物、中程度。発症から約4か月経過して痛みはひどい時からはやや良くなっているが関節の動きは日常生活に支障あり。どの方向に動かしても痛みが出るので井穴を一つずつ刺絡して肩の様子がどう変わるか見ていき、その後痛みが出る姿勢で圧痛点を探す。

    この圧痛点の中で痛みや動きと関係するところに鍼や灸、円皮鍼などで治療するが人により反応が違う。私は糸状灸をよくする。可動域の大幅な改善はできなかったが、動きはスムーズになり肩から上腕部のだるさはよくなった。

    五十肩のリハビリ体操を数種類指導して、自宅で刺絡とせんねん灸の治療をしばらく続け様子を連絡してもらうことにした。


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  • Posted by へんせき at 19:44Comments(0)運動器疾患