介護による慢性腰痛が悪化した

へんせき

2014年10月08日 07:46

47歳のパート主婦。体の不自由な娘さんの介護を20年続けている。どうしても中腰の姿勢での世話が多く慢性的な腰痛を抱えている。3日前の夜から腰の違和感を感じていたが今朝起床時に立てないくらい腰が痛くなりこのままでは動けなくなるのではないかと思い来院された。

起床時より幾らか楽になっているが前屈して20度くらい曲げると痛くなる。朝は寝返りがうまくできなかったと言う。鍼灸治療は6年前に腰痛で5回ほど受けたそうだ。治療は先ず足首、足の甲、足指に圧痛がないかを調べたが顕著な痛みはなかった。痛い部位は仙骨部で左右に偏りはない。

F4井穴刺絡をして再度前屈してみると90度まで痛みなく曲がる。患者さんは「あっ痛くない。不思議。」と言う。腰に鍼を刺すものとばかり思っていたので、患部と違うところの治療でよくなったので「痛いところに鍼をしないでも治るのですね。」と感心された。F5の井穴刺絡でさらなる変化はない。時間が余ったので他も診てみる。

胃が弱いそうなので腹診すると心窩部と左季肋部に圧痛がある。これはF1F6井穴刺絡で楽になる。次にうつ伏せになってもらったが痛みなく寝返りが出来た。うつ伏せから起き上がるときにも痛みはない。朝はこの動作が出来なかったと言う。最後に座位で首こりの治療に百会の刺絡。もう一度腰の動きを尋ねるとさらによくなっていた。

この状態が続くかどうかしばらく様子を見ることにした。


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