後縦靭帯骨化症(OPLL)手術後の首や肩の凝り

へんせき

2011年07月27日 23:31

首と肩の凝りを治療して欲しいと53歳男性が来院された。問診表を記入していただくと現在降圧剤を服用中で、血糖値もやや高く(空腹時血糖値130)運動療法を続けている。既往歴として5年前に頚椎のOPLL手術をしている。

肩こりの主な原因は高血圧か頚椎後縦靭帯骨化症手術であると思われた。血圧測定すると140/90mmHgとそれほど高くない。後頚部を診ると瘂門の下から身柱付近まで約20cm縦に手術痕が残っている。首は前後に倒すより側屈の方が辛く、肩上部に突っ張り感を訴える。

手と足の井穴刺絡では効果がない。体の正中部に手術痕があり血圧もやや高いので百会の刺絡を試すと半分くらいよくなったと言う。これなら頭部のツボで肩こりは取れると考え、督脈ラインに2穴、後頭部の玉枕付近の圧痛点を取穴した。これで70%よくなった。また目がすっきりしてきたと言う。おそらく玉枕が効いているのだろう。

これだけの手術痕があると普通は傷跡の上やその周囲に圧痛や硬結があるのだがこの患者さんには見つけられない。しかし左手の合谷と魚際付近に激痛点を見つけた。そこのコリに鍼を1cmほど刺して首を動かしてみると残りの凝り感と痛みもほとんど解消した。

今回は首肩には鍼をせずに治療した。また凝ってきたらもう一度治療を受けたいとのことなので次回は患部に直接鍼をしてどちらが効果的か聞いてみたい。


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