たまりば

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2011年11月22日

過剰なマッサージによる首痛

過剰なマッサージによる首痛昨日の夜から首が痛くなり今日起きると上下、左右どちらにも痛くて動かせない。何とかして欲しいと言って78歳の女性が来院された。何か原因として思い当たることはないかお尋ねすると、「昨日美容室に行って首肩をマッサージしてもらった。凝っていると言われいつもより強めに丁寧にやってもらった。その時は気持ちがよかったが、やりすぎたのかもしれない」と仰る。

痛い場所は肩上部の僧帽筋、耳の下の胸鎖乳突筋の付け根部で両側ともほんの少しの首の動きで痛み、ほとんど動かせない。しびれはない。このままでは目薬は点せないし、お茶も飲めない、歩くのも首に振動が伝わらないようゆっくりでとても辛そうである。

このような急性の筋筋膜性の痛みに対しては痛いところに深く鍼を刺すことは禁忌で、なるべく遠隔治療で局所を治療するなら円皮針、ソマ、糸状灸がいい。手の陽経末端部の刺激で左右に20度くらい動くようになった。次に百会の刺絡をしたら少し悪くなった。肩甲間部の圧痛点を圧迫すると痛みが少し減る。そこに円皮針。首の後屈はあまり改善していないが初回はここで終了して翌日2回目の治療をした。

昨日の痛みを10とすると今日は7。左右は20度くらいで昨日から悪化していない。後屈は昨日よりほんの少し改善しているが、まだ目薬は無理。今日は先ず指と細い棒で首と肩を軽く押しながら痛みやコリのあるポイントを探してそこが首の動作時痛と関係あるか調べた。5ヶ所に太さ0.14mmの細い鍼を約2mm刺して5分ほど置き、首を動かしてもらうと後屈が幾らか改善して棚の上の時計を見ることができるようになる。しかしまだ目薬はさせない。

次に腰を調べた。座位でマッサージをしているので腰にも負担がかかった可能性があると考えた。仙骨の上に2ヶ所圧痛点を認めた。そこを軽く押して首を後屈すると先ほどよりずっとよくなっている。そこには約5mm刺鍼して首を動くところまで後屈させる運動鍼を行なう。目薬をさせるくらいまで動くようになっている。左右も可動域が広がり患者さんは嬉しそうである。2回目の治療はここまでにしてもう1回明日来ていただくことにした。あと一回治療すればもとのようになると思う。

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    Posted by へんせき at 22:03│Comments(0)運動器疾患
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