2011年08月07日
むずむず脚症候群の鍼灸治療
原因ははっきり分かっていないが、主にふくらはぎや太腿に耐え難い不快感を覚えじっとしていられなくなる病気に『むずむず脚症候群(レストレスレッグス症候群)』がある。夕方から夜にかけて症状がひどくなり睡眠障害を起すことも少なくない。
一般的には神経内科や精神神経科での治療となるが、症状の出方によっては皮膚科や整形外科を受診される方もいる。鍼灸治療は適応症で思った以上によく効くので病院の治療で効果がいまいちの場合試してみていただきたい。
66歳男性。週に1~2回10kmジョギングをしているが、今年の1月ジョギングの後左のふくらはぎがピクピクしだした。2月になると朝方こむら返りが起こるようになる。3月になると夜中から朝方にかけて特に左のふくらはぎ、太ももがピクピク動きむずむず状態になる。4月に入ると夜だけでなくほぼ一日中むずむず感に悩まされるようになった。
治療はホームドクターの内科医から漢方薬を処方されていたが、5月に大学病院の神経内科でビ・シフロールを処方されている。薬の効果がでないので先日別の睡眠障害専門病院でPSG検査や血液検査を受けて結果待ちの状態とのこと。
初回の治療は7月30日。自律神経の調整のため手足の少陽経の井穴刺絡を2回した。毎日3合以上酒を飲んでいるそうなので禁酒していただく。理由はこの疾患はアルコールやカフェインが関与することもあるし、処方されている薬に影響する恐れがあるため。
2日後二回目の治療。前回治療の後4時間ほど症状が治まっていたがその後また元に戻った。いい徴候があったので治療は前回と同じにして自宅でせんねん灸をしてもらうことにした。今日PSG検査等の結果を聞きに行ってきた。下肢神経に異常なし。軽度の周期性不随運動が見られフェリチン濃度がやや低いくらいでビ・シフロールが効いてないのでランドセンを試してみることになった。
三回目の治療は2日後。むずむず感はほぼなくなったが、太ももにピクピク感はまだ残っている。治療は前回治療に頭部の運動野に鍼を2ヶ所追加する。禁酒と自宅施灸は続いている。ランドセンが合わず副作用が出るので明日受診するとのこと。
3日後四回目の治療、初診日からちょうど1週間目。むずむず感とピクピク感ともにほとんどなくなる。病院ではランドセンに変えてドミンを処方され2回飲んだ。症状は落ち着いているので治療は前回と同じで、禁酒と自宅施灸はもう少し続けていただくことにした。何ヶ月も続いた症状が消えたので本人はとても喜んでいる。今後は薬を止めるとどうなるのか、飲酒はどう影響しているのか、自宅施灸の効果はどの程度なのか確かめて行きたい。
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一般的には神経内科や精神神経科での治療となるが、症状の出方によっては皮膚科や整形外科を受診される方もいる。鍼灸治療は適応症で思った以上によく効くので病院の治療で効果がいまいちの場合試してみていただきたい。
66歳男性。週に1~2回10kmジョギングをしているが、今年の1月ジョギングの後左のふくらはぎがピクピクしだした。2月になると朝方こむら返りが起こるようになる。3月になると夜中から朝方にかけて特に左のふくらはぎ、太ももがピクピク動きむずむず状態になる。4月に入ると夜だけでなくほぼ一日中むずむず感に悩まされるようになった。
治療はホームドクターの内科医から漢方薬を処方されていたが、5月に大学病院の神経内科でビ・シフロールを処方されている。薬の効果がでないので先日別の睡眠障害専門病院でPSG検査や血液検査を受けて結果待ちの状態とのこと。
初回の治療は7月30日。自律神経の調整のため手足の少陽経の井穴刺絡を2回した。毎日3合以上酒を飲んでいるそうなので禁酒していただく。理由はこの疾患はアルコールやカフェインが関与することもあるし、処方されている薬に影響する恐れがあるため。
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Posted by へんせき at 00:30│Comments(0)
│脳・精神・神経
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