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2011年12月13日

パーキンソン病に頭針と耳鍼

本当のパーキンソン病とパーキンソン病と症状が似ている他の病気さらにパーキンソン症候群を見極めることは難しい。診断は問診と神経学的診察でパーキンソン病が疑われる時にMRI検査やMIBG心筋シンチなどの画像検査が行なわれる。

パーキンソン病は脳の中の神経伝達物質「ドーパミン」が減少する病気で運動機能障害が起こる。ドーパミンは脳内のドパミン神経細胞で作られるがドパミン神経の減少の程度は一般的に画像で確認できない。それも診断を難しくしている。主な症状は①安静時の手足の震え ②動作の緩慢(すくみ足、前傾姿勢、表情の乏しさなど ③筋固縮 ④姿勢反射障害(バランスを崩した時姿勢を戻せない)である。

一般的な治療は薬物療法で主な薬は「L-ドパ」と「ドパミンアゴニスト」の2つでこれを上手に使うことで症状を抑え進行を遅らせることができる。先週来院された60歳代の女性は6年前にパーキンソン病と診断され現在は上記の2種類の薬を服用して症状をコントロールしているが、薬が切れてくると動きにくく(特に最初の一歩が出難い、ターンがスムーズに出来ない)右半身が硬くなるそうだ。薬が効いている間も細かい動作は苦手で、もう少しスムースな動きが出来ればと仰る。

パーキンソン病の患者さんは沢山の愁訴をお持ちだが、病院ではそれはパーキンソン病だからですと言われている。鍼灸治療で患者さんの訴えを一つひとつ治療していくと症状が軽くなるものもある。それはパーキンソン病由来の症状が軽くなるのか、付随の症状が取れていくのか分からないがそうなると減薬も可能となる。

11日の「臨床報告研究会」で大阪から参加されたT先生からパーキンソン病の治療に関して「頭部の鍼」と「耳鍼」のアドバイスを受けた。T先生はパーキンソン病やリウマチに豊富な症例をお持ちで頭針は専門的な訓練を受けておられる。私も脳に原因がある疾患に「頭の鍼」が有効なことは経験的に感じていたのでこのアドバイスはとてもありがたかった。患者さんに頭針と耳針を説明してさっそく追試してみた。

1回目なので先ずは頭部に3本鍼をして20分置鍼した。10分過ぎから右半身の硬さが緩んできたとのこと。次に副交感神経抑制の刺絡。耳に円皮針を左右1個貼って治療終了。夜電話で様子を伺うと薬が切れた時の感じは変わらないが、薬が効いている時は硬さが少なくなっているとのこと。今後の検討課題は多いがどのような治療の組み合わせや選穴が有効か確かめて行きたい。

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  • Posted by へんせき at 23:32Comments(0)脳・精神・神経