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2011年02月10日

経過観察中の心臓弁膜症

心臓弁膜症と診断され経過観察中の患者さんが二名いる。40歳男性と80歳女性で二人の発症の機序は違う。弁膜症といえば、かつては先天性のものか、溶連菌の感染による「リウマチ熱」によるものがほとんどであった。近年は感染症治療が進歩しリウマチ熱による弁膜症は減少したが、その一方高齢化により高血圧や動脈硬化による変化が弁膜に及び「閉鎖不全症」や「狭窄症」を引き起こしている。

40歳男性は7年前「MRSA感染症」を機に弁膜症を発症し僧帽弁と三尖弁の閉鎖不全を起している。幸い心臓肥大の進行は遅く、血液の逆流はあるものの登山やスキーも続けている。担当医は自分の予想外の経過に驚いている。鍼灸で弁が元に戻るわけではないが全身状態に何らかの効果をもたらしているのかもしれない。

心臓は栄養状態がいい所なので細菌も繁殖しやすい。溶連菌やMRSAを甘く見てはいけない。少なくなったとはいえ小児で風邪症状に関節の痛みや腫れを伴ったらリウマチ熱を疑ってみるべきだ。早く見つけ適切な治療をしたら心臓に後遺症を残すことは防げる。また稀に歯周病の原因菌が血液に入り弁で増殖することもある。

80歳女性の弁膜症は高血圧と動脈硬化によるもので、半年前ふらつき感出てそれを機に循環器科で調べたら僧帽弁と大動脈弁が悪いと診断された。何年も血圧の薬を処方されていたのに聴診器を当てることはほとんどなかったそうだ。弁膜症は自覚症状が出る前に胸部レントゲンで心臓肥大が認められ、心音を聞くと心雑音が聞こえる。高血圧や高脂血症で薬物治療を受けている方は時々聴診器を当ててもらって欲しい。そして異常があれば「心臓エコー検査」が必要になる。そうすることにより早期に対処すれば選択肢が多い。

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  • Posted by へんせき at 00:26Comments(0)呼吸・循環器