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2010年12月20日

胃潰瘍と座骨神経痛

夏に二ヶ月ほど座骨神経痛の鍼灸治療をした85歳の女性。治療の結果痛みが軽快し、ほぼ痛みが出る前の状態に戻ったので治療を終了し様子を見ることにした。背骨の変形がひどいので再発する可能性が大きいと思ったが、それから1ヶ月調子がよく旅行や趣味に快適に過ごされた。

11月に入りまた痛みと痺れが出てきた。手持ちの鎮痛剤と座薬で対処していたが今月になり胃痛を感じるようになり、10日ほど前にあまりにひどい胃痛のため病院を受診した。薬物性の胃潰瘍の疑いがあるとのことで入院して検査となった。

点滴治療で胃痛も楽になり、胃内視鏡検査で胃潰瘍も否定されたが、臀部から下肢の痛みと痺れは相変わらずで整形外科に回された。鎮痛剤が使えないので神経ブロックを提案されたが血圧が低くすぐには出来ないと言われ、病室で安静にしているだけなので何か手はないか相談の電話が娘さんからあった。

当院の近くの病院なのでお見舞いがてらお訪ねして、硬膜外神経ブロックや神経根ブロックはできなくてもトリガーポイントブロック注射なら副作用が少なく出来ると思うので担当医に相談するようにお話した。翌日その治療をしてもらったそうだ。トリガーポイントブロック注射をする医者は少ないようだが、筋筋膜性の痛みに対してはとてもいい治療だと思う。

鍼灸で取り扱う運動器疾患(腰痛、肩こり、神経痛など)は筋筋膜性のものが多く、私はトリガーポイントをメインの治療法にしていないが鍼は筋筋膜性疾患に有効な治療手段のひとつだと思う。鎮痛剤を服用すると薬理作用で胃の粘膜を荒らし、ひどい場合は潰瘍を発症することもある。よく胃粘膜保護剤が出されるが効果は証明されていない。PPIはエビデンスがあるので胃が弱い人が鎮痛剤を処方される時は相談されるといい。

昨日連絡があり20日に退院するので、しばらく往診で鍼灸を再開したいとのことであった。

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  • Posted by へんせき at 01:48Comments(0)運動器疾患