たまりば

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2010年06月06日

うつ病と前立腺炎

慢性前立腺炎で治療中の50歳代の患者さんに不思議な現象が現れた。この方は半年前から会陰部の鈍痛、鼠径部痛、頻尿などの症状が出て泌尿器科で非細菌性慢性前立腺炎と診断され開業医2軒と大学病院を受診の後ゴールデンウィーク明けに来院された。

原因は転勤によるストレスと推測された。どうしてストレスが前立腺炎の原因になるのか奇異に思われるかもしれないが、現代医学で治療の決め手がないのは病因がはっきりしないからだろう。鍼灸に対する反応はよく治療後痛みは軽くなると言う。5月22日までに3回治療した。完治するか不明だがこの分なら週1回程度の治療を続ければ何とかなるだろうとの感触を得ていた。

その後都合がつかず昨日の来院になった。治療室に入って来られた姿を見て一瞬別人かと思った。今まで小奇麗なさっぱりした方が無精ひげを生やし髪もぼさぼさでこの2週間の間に何かあったことを推測させた。聞けば会社で精神的にストレスを受け不眠がちになり会社の産業医に相談したら精神科を紹介された。受診したところ単刀直入にうつ病と言われそれがとてもショックだったそうだ。

抗うつ剤(SNRI)眠睡導入剤抗不安剤を処方され5日間飲んでいるが気分が落ち込んでいるとのことだ。しかしうつ病と言われて以来あれほど気になっていた前立腺の症状は消失した。現在うつ病はDSM-Ⅳという基準で診断されるが抗うつ薬がよく効くのは大うつ病性障害に分類されるタイプで薬が効き始める迄2~3週間かかる。この方に薬が効くかどうかはもうしばらく経過を見なければならない。

きょうは前立腺の治療はさて置き、気分が楽になる治療を優先し生活面で気をつけることをお話し、自宅でやるお灸のツボを指導した。夜本人から電話があった。治療の後少し体を動かしたい気持ちになり一駅手前から歩いて帰り、その後久しぶりにプールに行きゆっくり20分泳いできた。今お灸をしたところだがとても気分が落ち着きゆったりしているとのことだ。

うつ病の薬を飲んでいつまでも症状が改善しない時は、自分はどのタイプのうつ病なのか、薬の効果はどうなのか医師に尋ねることをお勧めする。一般的にうつ病に鍼灸治療を考える人は多くないが今までの経験では気分が楽になるのは確かなようだ。





  

  • Posted by へんせき at 08:27Comments(0)脳・精神・神経