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2016年03月19日

非結核性抗酸菌症・痰が絡んだ咳が止まらない

咳と痰が続いている60歳代の女性。6年前に非結核性抗酸菌症と診断され2年弱抗生物質を服用して菌は検出されなくなった。しばらく咳痰も軽くなり落ち着いていたが、2年前からまた咳と痰がひどくなった。病院の検査では今回菌は確認できず、咳止めの薬も効果がなく現在はマクロライド系の抗菌薬を飲んでいる。

25年前に子宮頸がん手術、10年前からリュウマチで金製剤服用。今年1月右坐骨神経に帯状疱疹発症、皮膚科とペインクリニックを受診して現在は神経痛もなく治っている。

ずっと抗生物質を飲んでいるせいか胃腸の調子が悪く食欲がない。体重も10キロ減って現在33kg。初回の治療はH1H3井穴刺絡、どちらも息が深くなる。さらにF3(これは吸気改善のため) 胃腸の交感神経を抑えるためにF1F6井穴刺絡。胸部には多数の圧痛点があるので接触鍼と温灸。背部兪穴に8分灸をして治療終了。治療中もずっと咳込んでこれでは体力が消耗されると思った。

5日後2回目の治療。治療後3日間は幾分咳痰ともに軽くなった。食欲も少し出たが昨日からまたない。井穴刺絡は前回に左腰が2日前から痛いと言うのでF4を追加。交感神経を抑制するためにH6。前回今回とも血圧が100以下なので低血圧予防のためH5も行う。胸部にはテルミーをかける。

1週間後3回目。咳は初診時の半分くらいに減って楽になった。食欲はあまりない。腹部を触診するとチャポチャポと胃内停水がある。治療は前回に順じる。胃内停水もなくなる。初診時に比べると治療中咳の出る回数、せき込んでいる時間が明らかに減っている。治療は上手く行っているのでもう少し継続していくことにした。

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  • Posted by へんせき at 23:39Comments(0)呼吸・循環器

    2015年09月08日

    高血圧が原因の首こりと頭痛

    40歳代の女性会社員。慢性的な背中、肩、腰の痛みや凝りがあるが2~3日前から首の後ろが凝って後頭部が痛いと言って来院された。BMIが30以上と肥満体型で健診で血圧がやや高め(150/80)だが薬は飲んでいない。

    急に血圧が上がっているかも知れないので、血圧測定をすると(左209/122 右194/133)と非常に高くなっている。心臓、肺のチェックに深呼吸をしてからH3井穴刺絡をすると深く息が出来るようになる。H1では変化なし。

    お腹を診るとお臍とみぞおちの中間、お臍の左5㎝付近に圧痛がある。これに対してF1F6F3井穴刺絡。座位で首の後ろの痛みを確認してもらうと10→3に軽くなっている。首をぐるっと回転させると左後ろにツッパリ感が出る。百会と百会の左3センチの刺絡でほとんど取れる。肩こりも楽になったと言う。

    再度血圧を測ってみると(左150/89 右147/95)と高めながらいつもの血圧に近づいてきた。仕事が遅く食事が不規則、間食をしていて運動習慣がない。ダイエットをすると必ずリバウンドすると言う。そこで運動としては先ずは1日30分歩くことから始め慣れたら速歩を加える。食事では間食を止め小麦製品を1ヶ月制限することを提案した。

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  • Posted by へんせき at 20:58Comments(0)呼吸・循環器

    2014年05月24日

    高血圧と期外収縮に井穴刺絡

    50歳代の会社経営者。昨年11月に不整脈が出て自覚症状を感じるのでかかりつけ医を受診して治療の必要がない期外収縮と言われた。しばらく様子を見ていたが一向に治まらずもう一度受診したら抗不整脈薬を処方された。1週間くらい服用してだんだん治まっていった。結局1ヶ月くらい続いていた。

    その後期外収縮は治まっていたが4月中旬にまた始まった。1週間様子を見ていたがよくならないので来院された。この方は通常血圧が高めで普段それに伴う自覚症状はないが、仕事が忙しくなったり飲酒が増えたりすると頭がボーっとしたり肩が凝ったりしてくる。期外収縮を自覚するときも血圧が上がり頭がボーっとしていると言う。

    治療は腹診で右季肋部の圧痛を右F2F6井穴刺絡。パソコン作業で目が疲れ後頭部に違和感があるので後頭部二ヵ所の刺絡。これで頭のぼーっとする感じが半分に減った。H3の井穴刺絡で脈に変化なし。交感神経抑制のためH6F4井穴刺絡。頭の違和感なくなりスーッとする。最後に百会の刺絡。その日の夕方、期外収縮が消失して血圧も下がったと連絡があった。

    それから3週間がまた期外収縮が起こった。こんどは発症後3日目の来院。前回と同様の治療で治療直後頭部の違和感と首の凝りは消失し血圧安定、夕方に期外収縮の回数が減り翌日に消失した。期外収縮は通常治療の必要はないとされているが脈が飛ぶときの胸の違和感は気持ちが悪い。この患者さんのように鍼灸治療で速やかに治まることもある。しかし疲労、飲酒、睡眠不足、ストレスなどが発症の契機になっていればその対策をしないと繰り返しになる。

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  • Posted by へんせき at 18:53Comments(0)呼吸・循環器

    2014年02月03日

    インフルエンザによる声枯れに井穴刺絡と深谷灸


    インフルエンザの流行がピークになってきたようだ。48歳主婦、子供から移り10日ほど前に発症した。抗ウィルス薬で発熱や関節痛は治まったが、声がまったく出なくなったのが治らない。今日すこし喋れるようになったので治療に来られた。

    喋れると言っても掠れ声で苦しそうに声を出している。あまり問診しても辛そうなので早速治療を始めた。(昨年胃腸の不調で数回治療した方なのである程度の基礎情報は掴んでいた。)

    声帯の異常と考えH1井穴刺絡。少し息がしやすくなる。次にH6の井穴刺絡。いくらか楽だが声にはっきりした改善はない。次に深谷灸で嗄声の特効穴大腸経の「臂臑」に灸点紙をしいて半米粒大の灸をする。左臂臑に20壮くらい重ねたときに呼吸が楽になり、声を出してみるとかすれ声が80%よくなり聞き取りやすくなっている。右にもお灸をして普通に近いくらいに声が出るようになった。

    治療中何度か痰の絡むような咳をするので前頚部や胸骨の周りの圧痛点にパイオネックスを貼る。お腹を触って診ると胃の部位に圧痛がある。まだ食欲がなくお粥を食べていると言う。F1F6で半分以上圧痛が取れる。喉も胃も中心に位置するので百会の刺絡をするとボォーとしていた頭がはっきりしてきたそうだ。

    4日後にもう一度来て声、咳、胃の状態を確認することにした。この方は臂臑に圧痛があったが、合谷と手の三里にも圧痛があった。どこでも効くのか臂臑しか効かないのか?

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  • Posted by へんせき at 20:42Comments(0)呼吸・循環器

    2014年01月08日

    起立性調節障害とインフルエンザによる発熱に対する井穴刺絡


    起立性調節障害の治療を12月上旬から始めた中学3年女子。夏休み中に体がだるくなり、寝つきが悪くなった。新学期になってめまい感、頭痛、吐き気などのため普通の登校ができなくなった。9月中旬に大学病院小児科に検査入院して起立性調節障害(タイプは体位性頻脈症候群)と診断され投薬による治療を続けている。

    学校に3時限目からしか登校できない。その後3コマ授業を受けて帰るが疲労感がひどいとのことで鍼灸治療に来られた。12月に3回治療をして2時限目から登校できた日が1日、終業式は最初から出席できた。午後からの疲労感はいくらか楽になり食後の吐き気はとてもよくなった。臥位と立位の脈差はまだ30くらいあるが当初の50からはよくなっている。

    本人は甘いものを控え散歩をして体を動かし、足湯や刺絡治療をして努力している。いまの調子なら高校は普通に行けるようになるだろう。冬休み最後の昨日2週間ぶりに来院。体調は軽い頭痛とだるさはあるが割と安定している。冬休み中も生活が乱れないように注意したそうだ。明日の始業式も出席できそうだと言う。

    いつものように臥位と立位で血圧と脈拍を測るといつもは脈拍が60と90くらいが今日は116と137。呼吸数は普通のようだが異常な脈拍数なので熱っぽくないかと聞くが大丈夫と言う。熱を測ってみると38.8℃もある。季節柄インフルエンザを疑うが、本人には呼吸器症状をはじめ関節痛や悪寒などの全身症状の自覚はない。

    起立性調節障害の治療は後回しにして発熱の治療をする。H3H4H6F4の井穴刺絡と百会の刺絡。熱を測ってみると38.2℃と少し下がった。最後に大椎にお灸を3壮する。そして寝る前足湯をしてよく体を温めるように指示する。この後大学病院の診察があると言うので熱があることを言ってインフルエンザの検査をしてもらうように話し母親にも連絡する。

    夜母親からインフルエンザB型でリレンザが処方されたと電話があった。帰宅したときは元気だったが病院の待合室で体が痛いと言い出したとのこと。薬を使いながら交感神経性の風邪に対する治療をするようにお話しする。

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  • Posted by へんせき at 21:29Comments(0)呼吸・循環器

    2013年12月25日

    心室期外収縮と肝臓の疲れによる背中と腰の痛み


    1ヶ月くらい前に脈が跳び気持ち悪いと言って来院された50歳の男性会社員。一週間ずっと不整脈が続くので医者に行ったら心電図検査で心室期外収縮と診断された。悪い不整脈ではないので様子を見るように言われたが、くっーとする症状が気になるので鍼治療で止まらないかとの依頼。

    すぐ止まると確約できないとお話しした上でH3H2F4H6の井穴刺絡をする。この不整脈は自律神経の異常により生じると言われているが原因不明のことが多い。飲酒、睡眠不足、ストレス、過労などが誘因となることもあるのでアルコールを止め少し仕事を少なくするようにお話しして治療を終えた。治療直後に不整脈の症状に変化はなかったが三日後に止まった。

    しばらく禁酒していたが不整脈が治まったので一週間前からまた飲み始めた。すると今度は2日前から右の背中から腰全体にかけて鈍痛を感じるようになった。背中を叩いても響かないが、ベットに寝た状態から起きる時や腰を捻ると痛みが出る。椅子に腰かけていると鈍く痛い。お腹を診るとお臍の右側に圧痛がある。

    胃、肝臓、腎臓、膵臓、胆嚢の異常が予想された。左F1左F6の井穴刺絡で変化なし。右F3で変化なし。右F2で右背中の痛み軽くなる。まだ腰の鈍痛が残っているので左右F4。「あれっ」というくらいに痛みが取れる。以上の治療経過から肝臓の疲れからの腰背部の痛みと考えられる。次に足の肝経と背中の肝ゾーンの反応を見て施灸する。

    ずっと仕事が忙しいのと、飲酒が誘因になっているようだ。これから年末年始にかけて酒の機会が増えるので自粛された方がいいとお話しして治療終了した。

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  • Posted by へんせき at 22:22Comments(0)呼吸・循環器

    2013年04月04日

    風邪による咽喉痛(のどの痛み)井穴刺絡とお灸

    気温の変動が激しい為か、風邪を引き体調を崩す人が増えている。2月にインフルエンザで往診した方から娘さんが風邪を引きのどの痛みが取れないので治療を依頼された。

    30歳普段とても元気で風邪もめったに引いたことはない。一昨日の午後からのどが痛くなり熱も少し出たので内科を受診して解熱剤、抗生物質、うがい薬を処方された。今朝まで薬を飲んだが症状があまり変わらない。熱は36.9℃から37.5℃で少しだるいくらいだが、とにかく咽喉が痛い。ものを飲み込むとき特に痛い。

    咽喉は咽(呼吸器H1)と喉(消化器F1)が合わさっていて風邪のときは咽から始まった炎症が喉まで広がって腫れ痛みが起こる。治療は唾を飲んでの痛みを指標に進めた。H1F1の井穴刺絡。のどを触診すると任脈、腎経、胃経に多数の圧痛がある。足の陰陽穴と手3指付け根掌側横紋中央にお灸3壮後、再度のどの圧痛を調べ残っている圧痛点にパイオネックスを貼る。

    この時点で咽喉の痛みは10から5と変化。交感神経抑制の為H6と百会の刺絡をして3になる。足が冷えていたので足湯をしてから治療したが、自宅でも足湯とF1H1、陰陽穴のお灸を2~3日続け経過をみるようにお話して治療終了。

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  • Posted by へんせき at 21:24Comments(0)呼吸・循環器

    2012年11月09日

    うおのめ・たこの灸治療と高血圧・心臓の症状

    6月中旬から右足裏の「うおのめ」と「たこ」の治療を続けている73歳の女性。皮膚科での治療はいやだとのことで根気よくお灸を続けている。表面を削りその上に艾を重ねかなり熱いお灸をしている。

    9月中旬の来院時、朝方咽喉が詰まり胸が苦しくなりそれが10分くらい続いたとの訴えがあった。過去に心臓発作を起したことがあるとのことで今回の胸痛も異型性狭心症に似ているので病院受診を勧めた。その後1回発作があったが処方されたニトロペン1錠で落ち着き今日まで安定している。

    10月27日、この数日毎日3~4回(1回5分程度)左耳の後側が神経痛のように痛くなるという。原因は思いあたらないが、腹部大動脈瘤の手術をしたご主人の術後の経過が悪くその介護で倒れそうで血圧が最近上170~190/下100~120と上がっているとのこと。

    最初「うおのめとたこ」だけ治療して欲しいとのことだったが、今日から高血圧の治療も追加することにした。左耳の後の痛みに対して左F4F5左H4H5の井穴刺絡と円皮針1個。交感神経抑制の為にH6の井穴刺絡。

    11月9日来院。前回治療後左耳の後の痛みは治まり1回も出ていない。血圧は上150~160/下90~100と幾分下がったがまだ高い。今日は治療院の階段を昇って少し息が切れたとのこと。呼吸はお腹まで入ると言うがH3後もう一度深呼吸させると「あっ楽だ」という。H1でもっと楽なる。心臓肺の疲れがあると思われた。血圧の治療でF4H6。治療前148/86治療後135/83と少し改善した。

    「うおのめとたこ」は治療後数日は痛くないがその後またぶり返しその繰り返しだ。痛いと自分でお灸をするが看護もあり充分続けられないそうだ。もう4ヶ月も経つし一度医者の意見も聞いたほうがいいので鍼灸に理解のある皮膚科を紹介した。

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  • Posted by へんせき at 21:14Comments(0)呼吸・循環器

    2012年03月19日

    鼻水・鼻づまりの鍼灸治療

    母親から中学生の息子の鼻水、鼻づまりの治療依頼があった。中学1年生だが鼻の症状は10年くらい前から続いている。耳鼻科で副鼻腔炎や鼻中隔の異常は指摘されていない。ただ小学校低学年までよく中耳炎を患っていたとのこと。

    中学生になりクラブ活動で吹奏楽をやっているが、鼻呼吸が上手くできないと楽器の演奏に支障がでて困る。また口呼吸をしているのでいつも咽喉が痛くなるそうだ。きちんと治そうと決心しての来院となった。鼻が詰まると自然と口呼吸になるが口呼吸の弊害は呼吸器はもとより免疫や脳にまで及び一刻も早く改善しなければならない。

    口を閉じ交互に片方の鼻孔を押さえて鼻呼吸をしてもらう。右は50%左は90%詰まっていて口で呼吸しないとすぐに苦しくなる。治療は先ずH1にオレンジパイオを貼って圧迫刺激したが効果がないので井穴刺絡。30回刺激してもう一度鼻孔を押さえて確認させると、「通って来た」と言う。アレルギーも関与している可能性があるのでH5、F5を追加。さらによくなり右は90%、左は80%通る。鼻の通りがよくなり気持ちよく鼻がかめる。最後に前頭部の刺絡と印堂の知熱灸をして終了。

    効くツボがはっきりしているので母親に1週間井穴刺絡と印堂のせんねん灸をしてもらうことにした。母親には治療を見学してもらっていてが、20分井穴刺絡の特訓をした。生活習慣で改めたいことは①たくさん飲んでいる牛乳を減らす ②一日一回は汗をかくような運動をする ③ご飯をたくさん食べて甘い物、油脂製品を抑える。さらに皮膚を鍛える乾布摩擦とパタカラを毎日続けることを勧めた。今月28日に定期演奏会があるのでそれまで集中して治療することにした。

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  • Posted by へんせき at 21:29Comments(0)呼吸・循環器

    2011年12月19日

    鍼灸による喘息治療

    当院に通院中の美容師さんの紹介で40歳代主婦が喘息治療の相談に来院された。2005年秋ごろから不定期に咳、痰が出始めたが喘息とは診断されなかった。2007年4月に咳が止まらなくなり呼吸器専門医を受診して喘息と診断され、現在は吸入ステロイド剤による予防治療と発作が起きた時には気管支拡張剤を使っている。

    朝晩吸入ステロイド剤を使っているが天気が悪くなる時や梅雨時は咳、痰、息苦しさが増す。薬を増やさずにもう少し楽に呼吸できるようになりたいとのこと。喘息は気道に慢性的な炎症があり、その結果として気道の過敏性が増しそこに増悪因子が加わると気道が狭くなり喘息発作が起こる。

    喘息は副交感神経が亢進しているので治療は座位がいい。中国古典医学呼では呼は肺、吸は腎が司ると言われている。肺(金)と心(火)は相克関係にある。以上のことを基本に呼吸のしやすさを目安に心経、肺経、腎経の順に治療をする。一経治療する毎に息が深くなると言う。最後に副交感神経抑制の刺絡をする。

    翌日から自宅での自己治療(円皮針・刺絡)を4日間続けて2回目の治療をしたが、とても調子がよく吸入ステロイド剤を減らしてみたいと仰る。長期的には減薬できると思うが、それは医者の指示に従ってやらないとリバウンドの危険もあるのでしばらく鍼治療を続け様子を見て医者に相談するようにとお答えした。

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  • Posted by へんせき at 22:56Comments(0)呼吸・循環器

    2011年12月05日

    不整脈(期外収縮と動悸)の鍼灸治療

    不整脈は①脈が乱れる ②速くなる ③遅くなるの3つのタイプに分けられる。命に関わる危険なものから心配のないものまであるので、自分がどのような不整脈であるかを知ることは大切だ。

    期外収縮とは心臓が一定のリズムから外れ早いタイミングで収縮するタイプで、基本的には治療の必要がない不整脈だ。期外収縮は起きていてもまったく気付かず自覚症状がない人が多い。しかし一瞬心臓がドクッとなり脈が跳ぶように感じる人がいる。

    自覚症状を感じる人は場所が心臓だけに脈が跳ぶ回数が多かったり、長時間続いたりすると心配ない不整脈とはいえ不安が募りさらに期外収縮を引き起こすことがある。原因はストレス、疲労、睡眠不足などが自律神経の働きを乱すためと考えられている。

    65歳男性が明け方期外収縮が3~4時間続くとのことで来院された。最初に心臓の異常を感じたのは3月で1分間に100拍ほどの頻脈になり動悸を感じ、医者に行き漢方薬を処方された。その後落ち着いていたが10月中旬飲酒をきっかけに期外収縮が出現した。その時は一晩で治まったが、11月中旬に4日間続けて明け方3~4時間起こり眠れなかった。ホルター心電計の検査で「心室性期外収縮」と診断された。

    その後も時々明け方や夜7~8時くらいに不整脈を感じることがあり、発生する時間を考えると自律神経が関与しているのではないかと思い鍼灸治療で自律神経の調整をしたいと来院された。治療は交感神経の抑制を基本に心経、肺経、腎経の刺絡、頭部刺絡、背部兪穴の浅い鍼を行なう。三日おきに3回の治療と自宅でのお灸をした結果出現頻度は減り睡眠もよく摂れる様になった。何よりも不安感が減ってきたと感じているそうだ。

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  • Posted by へんせき at 23:36Comments(0)呼吸・循環器

    2011年06月16日

    高血圧による肩こり、頭痛、目の疲れ

    60歳男性会社員。1ヶ月くらい前から肩が凝り眼が疲れときどき頭痛がするとのことで来院された。鍼灸治療は始めてである。数年前から降圧剤を処方され今はコニールを朝1錠、ニューロタンを夜1錠飲んでいる。これで血圧は上130mmHg、下80mmHg程度に安定していた。

    5月に入り仕事が忙しくなり続けていた散歩もさぼりがちになっているとのこと。首や肩の筋緊張による肩こり頭痛ではなく、血圧上昇による愁訴であると思われ血圧測定してみると上168mmHg、下90mmHgと高くなっていた。

    血圧を下げる治療をした。仰向けに寝て腹診をすると腎の領域に圧痛がある。足の腎経の鍼でこの圧痛をなくし、深呼吸をしてもらう。高血圧の方はほとんど心臓に負担がかかっているので深呼吸をしても空気がお腹の方まで入ってこない。この方も空気が胸のところで止まるそうだ。左の心経の刺絡をすると呼吸が楽になる。さらに肺経の治療で首肩の凝り感が取れ上半身がスゥーとなったと言う。

    血圧をもう一度測ってみると上143mmHg、下88mmHgに下がっていた。効果を長続きさせる為に百会の刺絡を加え、目の疲れを取るために後頭部に鍼2ヶ所と目の周囲に円皮針4本を貼って治療終了した。鍼灸治療で血圧が下がる理由は交感神経の緊張を抑えることで血管が広がることにある。ご本人曰く「鍼治療の効果を実感した。血圧の薬を増やしたくないのでこれを機に食事や運動をもう一度見直したい」

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  • Posted by へんせき at 21:49Comments(0)呼吸・循環器

    2011年04月06日

    塩分制限と血圧

    数年前から降圧剤を服用している70歳代の女性が昨年12月、息切れがしたりふらついたりするといって来院された。毎月1回薬をもらうため通院している。血圧は上150・下85くらいでARBを飲んでいた。

    心臓や肺に異常がないか、貧血はないか、薬は合っているのか循環器の専門医の診察を受けた方がいいと思われたので紹介した。その結果高血圧が長期間続いたことにより心臓に負担がかかり弁の機能が少し悪くなっていると診断された。薬はARBと利尿剤の合成薬に変更された。

    血圧は徐々に下がり二週間前に来院された時は上125・下80、ちょうどいい数値になっていた。本人曰く「転院してから塩分を抑えた食事を続けている」とのことだった。塩分を控えて悪いことはないので続けるようにお勧めした。

    さて昨日来院の際、血圧を計ると98・56と低くなりすぎている。家庭で計っても上110以下、下60くらいとのこと。血圧が低くなりすぎると、必要なところに血液が廻らなくなりめまいや立ちくらみ、稀に失神を起し危ない。

    副交感神経を抑えることにより血圧を上げる治療をして110・65になった。塩分制限を止めた方がいいのかとお尋ねになったが、薬が効きすぎている可能性があるのですぐに医者を受診するようお話した。理想は薬の中止だが、心臓の弁や心臓肥大があるので注意深く経過を診ていく必要がある。鍼灸は自律神経を介して血圧を上にも下にも調整する。

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  • Posted by へんせき at 00:15Comments(0)呼吸・循環器

    2011年02月10日

    経過観察中の心臓弁膜症

    心臓弁膜症と診断され経過観察中の患者さんが二名いる。40歳男性と80歳女性で二人の発症の機序は違う。弁膜症といえば、かつては先天性のものか、溶連菌の感染による「リウマチ熱」によるものがほとんどであった。近年は感染症治療が進歩しリウマチ熱による弁膜症は減少したが、その一方高齢化により高血圧や動脈硬化による変化が弁膜に及び「閉鎖不全症」や「狭窄症」を引き起こしている。

    40歳男性は7年前「MRSA感染症」を機に弁膜症を発症し僧帽弁と三尖弁の閉鎖不全を起している。幸い心臓肥大の進行は遅く、血液の逆流はあるものの登山やスキーも続けている。担当医は自分の予想外の経過に驚いている。鍼灸で弁が元に戻るわけではないが全身状態に何らかの効果をもたらしているのかもしれない。

    心臓は栄養状態がいい所なので細菌も繁殖しやすい。溶連菌やMRSAを甘く見てはいけない。少なくなったとはいえ小児で風邪症状に関節の痛みや腫れを伴ったらリウマチ熱を疑ってみるべきだ。早く見つけ適切な治療をしたら心臓に後遺症を残すことは防げる。また稀に歯周病の原因菌が血液に入り弁で増殖することもある。

    80歳女性の弁膜症は高血圧と動脈硬化によるもので、半年前ふらつき感出てそれを機に循環器科で調べたら僧帽弁と大動脈弁が悪いと診断された。何年も血圧の薬を処方されていたのに聴診器を当てることはほとんどなかったそうだ。弁膜症は自覚症状が出る前に胸部レントゲンで心臓肥大が認められ、心音を聞くと心雑音が聞こえる。高血圧や高脂血症で薬物治療を受けている方は時々聴診器を当ててもらって欲しい。そして異常があれば「心臓エコー検査」が必要になる。そうすることにより早期に対処すれば選択肢が多い。

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  • Posted by へんせき at 00:26Comments(0)呼吸・循環器

    2011年01月29日

    インフルエンザ流行に備えて

    インフルエンザの患者が急増しているとの報道である。今週インフルエンザのため二人が予約をキャンセルされた。一昨年の新型インフルエンザの流行で、昨今の報道をみるとインフルエンザが何か恐ろしい死の病のようになりつつあるようだ。

    しかし、基礎疾患のある人、高齢者や乳幼児、体力が落ちている人以外の元気な大人ならかかっても大騒ぎするような病気ではない。確かにインフルエンザは普通の風邪と違い高熱、関節痛、頭痛など症状が激しく2~3日は辛い思いをするが、通常1週間程度で治る。元気な人なら自然に治る病気で、人にはそのような自然治癒力が備わっている。

    罹患した時一番いけないのは風邪薬などで症状を無理やり押さえつけ体を休めないことだ。そうこうしているうちに肺炎や気管支炎になると厄介だ。子供の場合解熱剤で脳炎のリスクが高まる。タミフルやリレンザが特効薬といわれているが、感染の初期に使い症状の軽減と治るのを平均1~2日短縮するくらいだ。医者に罹るのは肺炎など他の病気を除外するためでインフルエンザと診断されたら先ず体を休ませること。

    マスクで感染予防は難しいが、冷たくからからの空気を温め咽喉を潤す効果はある。うがいはしないよりいいが咽喉の奥を洗い流すことは出来ない。手洗いは一番効果がある。こまめに手を洗いむやみに鼻や口を触らないようにすることは大切だ。熱を下げる刺絡、関節痛や咽喉痛を軽くするお灸などの対処療法を習っておくと家族が罹ったとき役に立つ。当たり前だが睡眠、食事、ストレス、運動などに気をつけ抵抗力を落とさないようにしたい。

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  • Posted by へんせき at 00:40Comments(1)呼吸・循環器

    2010年12月15日

    風邪の治療に足湯・お灸・刺絡

    インフルエンザはまだだが、風邪が流行っている。中国医学で風邪は中風、傷寒、温病とか太陽病、少陽病、陽明病、太陰病、少陰病、厥陰病などに分類されるが、分かりやすいのは症状によって二つに判別し対策を立てること。世界共通の風邪対策は、足湯で発汗、蒸気で咽喉を潤し、ビタミンCの多い食べ物を摂ること。

    風邪を大別すると、①交感神経の風邪 これは高熱が出て関節が痛む。鼻は詰まり青っ洟、頭痛もひどく咽喉が痛く声が出なくなる。咳き込んで呼吸が浅くなる。②副交感神経の風邪 微熱が続き体がだるくなる。鼻が詰まっても鼻水は透明。頭痛はボォーとした頭重感。

    ①に対しての足湯は体が温まって、ほんのり汗をかく程度で気持ちよくなったら着替えて寝る。38℃くらいのお湯で始め徐々に温度を上げ20分後に44℃にしてさらに10分程が目安。②に対しては熱い足湯で、たっぷり汗をかいてさっぱりして寝る。40℃くらいから始め10分後に46℃にしてさらに10分程温める。

    お灸も①と②では直接灸と知熱灸を使い分ける。急性の激しい症状には刺絡が効果的だ。直後効果として0.5~1℃くらい熱が下がる。お灸も刺絡も少し指導を受けると誰でも出来るようになる。薬アレルギーのある人や妊婦さんは是非マスターしていただきたい。昨日来院の51歳の男性は②の風邪、1週間前から調子が悪いそうだ。直接灸(糸状灸)中心の治療をした。

    最後に玉子酒の作り方。玉子は黄身と白身を分け、黄身だけ使う。日本酒90cc、水90cc、砂糖適量を鍋に入れ沸騰させアルコールを飛ばす。火を止めると同時に溶いた黄身を入れかき混ぜる。いずれにしても風邪を引く時は抵抗力が落ちているので体を休め、体力回復に努めることが肝要だ。

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  • Posted by へんせき at 23:58Comments(0)呼吸・循環器

    2010年11月25日

    Ⅲ度高血圧の鍼灸治療

    高血圧の分類で一番重症のⅢ度高血圧の方が奥さんに連れられて来院された。元来血圧が高いと会社の健診で指摘されていたが自覚症状がないので放って置いた。しかし今回の健診で204/110mmHgで3日後再測定があり190/110mmHg。

    血圧指導があり1週間後にまた測定されるとのこと。自分の健康管理に無頓着であってもこれはまずいと思い近所の医者にかかり薬をもらい5日間飲んだが下がらないので、奥さんから鍼をするように説得され来院の運びとなった。奥さんは体の不調はほとんど鍼治療で対処される鍼灸理解者である。

    治療前に血圧測定すると180/108mmHg。手と足の治療をした後で170/105mmHg、次に体幹部の治療を加えた後で164/100mmHg、最後に頭部二穴に鍼をして測定すると158/98mmHgまで下がった。下がりはしたがこれは一時的な効果なので長期的に正常値に近づけていくには、治療の継続、生活習慣の見直し、さらにこの方はⅢ度高血圧なので薬物治療も必要だと思われる。

    奥さんには治療を見学してもらい自宅でのお灸のやり方を指導した。ご本人には先ずはタバコを1日3本以内に減らすようにしていただいた。血糖値もやや高いそうなので医者は生活習慣病に詳しい循環器内科医を紹介した。高血圧の治療は長期に継続していく必要があるが、薬が不要になった人もいる。

    日本では近年徐々に高血圧の基準値が引き下げられてきた。今の基準では130/85mmhg未満を正常とし、140/90mmHg以上は高血圧とされるが、血圧は年齢と共に少しずつ上がっていくので自覚症状がなく危険因子がなければ1969年の基準150/100mmHg未満を目安に管理していけばいいのではないかと思う。

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  • Posted by へんせき at 00:38Comments(0)呼吸・循環器

    2010年11月20日

    禁煙補助治療としての鍼灸

    タバコ値上げを機に禁煙しようと禁煙外来を受診する人が増加し、経口禁煙治療薬チャンピックスの供給が間に合わず新規患者は予約待ちとの報道があった。禁煙を希望している30歳代の女性が禁煙を成功させるために鍼灸を利用したいとのことで来院された。

    この女性は4年前テニスで手首を痛めた際一度の鍼灸治療でよくなったことがあり鍼灸に対して信頼をお持ちだ。喫煙歴は13年、一日約20本吸っている。今まで禁煙しようと思ったこともなくニコチンやタールの含有量など気に留めたこともなかった。

    しかし来年結婚を予定しているので将来的に妊娠、子育てを考えた時タバコは止めるべきだと考えたそうだ。さらに喫煙者の父親の肺気腫とタバコは吸わないが母親の喘息を見ているのも禁煙動機になっているようだ。

    喫煙は本人の嗜好で吸っていると思われがちだが喫煙者の7割はニコチン依存によるものだ。ニコチン依存の仕組みはタバコを吸うとニコチンが脳内のアセチルコリン受容体にくっつき、ドパミンが放出されることによる。禁煙外来ではニコチンパッチかチャンピックスによる治療で自力だけの禁煙より1.6~3.2倍成功するという報告がある。

    この患者さんは禁煙動機がはっきりしているし意志も強そうなので吸いたくなった時に適切な対処法を知っていれば副作用もある禁煙治療薬を使わなくても成功すると思う。鍼灸の治療は腎経(脳)と肺経(呼吸)を中心に頭部のツボを使い神経のイライラ感を抑えることを目的とした。そして吸いたくなった時に円皮針を手のツボに貼り押圧刺激する方法を指導した。最後に私が二十数年前禁煙したときの経験談を話して初回の治療を終わった。

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  • Posted by へんせき at 23:56Comments(0)呼吸・循環器

    2010年10月30日

    風邪やインフルエンザの季節を迎えて

    この2~3日の急な気温の低下は秋を通り越していきなり冬の到来を感じさせるようだ。体が暑さから寒さに順応するのには個人差はあるが10日から2週間かかるといわれている。体調を崩された方も多いと思う。

    昨年の今頃は新型インフルエンザの流行でマスクや消毒薬が品切れになったり、ワクチン供給が間に合わないなど思い出す。すでにインフルエンザの予防接種も始まっているがこれからの季節、風邪、インフルエンザ、肺炎には充分気をつけたい。

    自分でできる予防法はすべて同じだ。①人ごみを避けるー電車やバスの中ではマスクを使用する。②手洗い、うがいの励行ー外出先では鼻や口などを不用意に触らない。手洗いは石鹸を使いていねいに洗う。③保温、保湿に注意するー体が冷えると血行が悪くなり抵抗力が落ちる。また風邪やインフルエンザウイルスは低温乾燥を好む。部屋の換気も大切。④睡眠と栄養を充分取り疲れをためないー体を温める食材を利用。睡眠時、口呼吸をしている人はマスクをして寝るといい。

    インフルエンザワクチンと肺炎球菌ワクチンは高齢者や基礎疾患がある場合は重症化を防ぐ意味で接種した方がいいと思う。高齢者は風邪と思っていても肺炎を起こしていることも多いので風邪症状の後「息苦しい」「胸が痛い」「呼吸が速い」などの症状があれば医療機関を受診すること。

    風邪予防には何より抵抗力を落とさない生活が大切だ。普段から一月1週間程度「足の三里」や背中の「志室」首の「大椎」にお灸を続けるといい。風邪やインフルエンザに罹ったら安静にして体力回復に努めることだが「咽喉の痛み」や「発熱」には対処療法として刺絡が有効だ。

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  • Posted by へんせき at 23:34Comments(0)呼吸・循環器

    2010年05月06日

    風邪のはり灸治療

    このゴールデンウィーク中は五月晴れが続き不順な天気もやっと安定したようだ。ただ昼夜の気温の差が大きいせいか風邪をひいた患者さんが連休中2名お見えになった。

    一般的に風邪の治療に鍼灸を第一選択にする人は少ないと思うが、時期とやり方を間違えなければ有効な方法と思う。風邪のタイプとして大別すると陽的な風邪(発熱 咳 頭痛など症状がひどいが割と早く治る)と陰的な風邪(熱はなく体がだるくいつまでもすっきりしない)に分類できる。

    思えば昨年の今頃は新型インフルエンザで大騒ぎしていたがこれは一般の風邪とは一線を画した方がいい。陽的な風邪は交感神経抗進タイプで陰的な風邪は副交感神経抗進タイプと考えてもいい。どちらも鍼で亢進している自律神経を抑えそのうえで随伴症状(咳 吐き気 下痢 咽喉の痛み等)に関係している経絡の治療や特定の症状に効く特効穴に治療を加える。妊婦さんのように薬が使いにくい人は鍼灸を利用して欲しい。

    風邪は誰でも罹るもので子供は風邪を引きながら免疫を獲得していく。大人もたまに熱を出すと体の中の大掃除になると言われているので必要悪の意味もある。しかし基礎疾患がある人は風邪を契機に悪化することがあるので注意が必要だ。

    自宅でできる予防法は寒風摩擦などで皮膚を鍛える、食べ過ぎや睡眠不足で抵抗力を弱めないことだ。家庭に艾を常備しておきゾクゾクとしたりくしゃみをした時早い時期に首の後ろの大椎や風門のツボを温めることも効果がある。また数種類の漢方薬を常備して専門家の指示を受け服用するのもいいと思う。  

  • Posted by へんせき at 16:34Comments(0)呼吸・循環器