たまりば

健康・ダイエット 健康・ダイエット調布市 調布市

スポンサーリンク

上記の広告は、60日以上更新がないブログに表示されています。
新たに記事を投稿することで、広告を消すことができます。  
Posted by たまりば運営事務局 at

2013年12月27日

子宮頸がん検診で異形成細胞が見つかった


去年お子さんの足首捻挫の治療をした41歳女性。3人目の子供を産んで7年、子宮頸がんの細胞診を受けた。そこで中度から高度の異形成が見つかり三日後に精密検査を受けると言う。医者の説明では運が悪いと初期がんになっているかも知れないと言われた。免疫を高めるために鍼治療をしてみようと来院された。

現在子宮頸がんはどのような順序で検査が進み治療が行われるのか説明した。先ず細胞診が行われ細胞の形態によりクラス分類が行われクラスⅢ以上は精密検査が行われていたが、近年判定方法が世界標準様式である「ベセスダシステム」移行し細胞診の結果によりコルボ診、生検、HPV検査が行われる。

精密検査でがんと診断されたら11のステージに分類され、ステージにより標準的な治療法が決まっている。がんと決まった訳ではないので今日は免疫を上げるために(睡眠の質を上げる治療、胃腸の調子をよくする治療、精神を安定させる治療)をして、自宅で出来るお灸の指導をした。

治療は井穴刺絡でF1F6F3F4H6、頭部刺絡で百会、灸を三陰交、失眠、志室、次髎、後頚部に鍼を4ヶ所。自宅で足湯とピソマ+お灸をやっていただくことにした。HPVウィルスに感染しても免疫により約90%は排除される。残り10%は軽度の前がん状態になるもののほとんどは正常な状態に戻る。最終的にがんになるのは約0.1%と考えられている。それでも1年間に約15000人が子宮頸がんと診断されている。

今年も数人細胞診で異形成と診断され人がお見えになったが精密検査で全員がんではなく経過観察になった。鍼灸治療は免疫に作用するので前がん状態、術後の体調管理、抗がん剤副作用軽減などにも応用できる治療と思っている。

にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ
にほんブログ村  

  • Posted by へんせき at 21:41Comments(1)小児・婦人科

    2013年11月04日

    子宮腺筋症による月経痛、下腹部痛、腰痛

    48歳主婦、一月半前夏バテで胃腸の調子が悪くなり来院されそれは4回の治療でよくなった。今日は待合室で顔をしかめ辛そうな様子でどうしたのかお聞きすると昨日から生理痛で下腹部と腰が痛いとのこと。子宮腺筋症のホルモン剤治療を病院で受けているが今は休薬中で痛い時には市販の鎮痛剤を使っている。

    しかし今日鍼灸治療を受けるので鎮痛剤は飲まずに来られた。じっとしていて痛みが周期的に左下腹部と腰部(仙骨部)に襲ってくる。治療は先ず三陰交の圧痛点にパイオネックスを貼って圧迫刺激をする。次に副交感神経の痛みに対するためH5F5の井穴刺絡をする。すこし痛みが引いてきたので5分ほど間をおいてもう一度H5F5の井穴刺絡。

    痛みのため体に力を入れて緊張していたが力が抜けてだいぶ楽に話が出来るようになった。左F3の井穴刺絡の後仙骨部の圧痛点3ヶ所にお灸。ほんの少し痛みが残るが(最初の5%)これなら鎮痛剤は飲まなくていいと思うとおっしゃる。仙骨部にパイオネックスを貼って治療終了。もし痛みがぶり返すようならH5F5にピソマを貼るように指示。

    3日後に電話で『治療後うそのように痛みがなくなり生理の2日前から始まった軽い頭痛もなくなった』と連絡があった。病院での治療はホルモン剤を使いながら閉経を迎えれば症状は軽くなるということだが、今回のことで痛いときに鎮痛剤でなく鍼灸治療で有効なことが分かり大変喜ばれた。

    にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ
    にほんブログ村  

  • Posted by へんせき at 13:05Comments(0)小児・婦人科

    2013年10月25日

    起立性調節障害(体位性頻脈症候群)に対する井穴刺絡

    中学2年A君と中学1年B君二人とも起立性調節障害の体位性頻脈症候群と診断され専門医の治療を受けている。二人とも母親が井穴刺絡治療を試してみたいと来院された。治療直後の効果判断は頭痛、めまい、ふらつき感などの自覚症状の改善と血圧、脈拍の変化を確認している。前回治療の治療前、治療後の血圧と脈拍の変化を報告したい。

    A君 治療前 臥位で血圧 左120/59 脈拍52 立位で血圧99/59 脈拍98。 右は臥位で血圧117/62 脈拍50 立位で血圧98/63 脈拍91。左右とも脈拍が立位で40以上増えている。H5F5井穴刺絡を2回した後、左で臥位 血圧120/66 脈拍57 立位で血圧110/70 脈拍70。立位での脈拍の上昇は13と正常範囲に治まっている。治療前の頭痛もよくなる。

    B君 治療前 臥位で血圧 左115/64 脈拍76 立位で血圧109/77 脈拍94。 右は臥位で血圧114/63 脈拍75 立位で血圧119/72 脈拍94。A君と同様にH5F5井穴刺絡を2回した後、左で臥位 血圧116/81 脈拍69 立位で血圧118/87 脈拍84。立位での脈拍の上昇は15。治療前のふらつき感は改善している。

    このように体位性頻脈症候群に対してH5F5の井穴刺絡の効果は認められるが、それだけですべて解決するものでもない。H5F5の井穴刺絡が有効であるのは副交感神経の興奮を抑えるからで、生活全般で交感神経を働かせる生活習慣をすることが大切であろう。二人とも自宅治療と生活改善に努力している最中である。早く努力が実りますように。

    にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ
    にほんブログ村  

  • Posted by へんせき at 21:04Comments(1)小児・婦人科

    2013年09月11日

    中学生男児の起立性調節障害(頭痛・立ちくらみ)鍼灸治療

    中学二年の男子。1年くらい前から朝食後時々グタッと横になっていた。今年の5月くらいから学校を休みがちになる。一番辛いのは頭痛で起床後数分して痛くなり横になると幾分和らぐがほぼ終日続く。他に手足の脱力感と立ちくらみがある。

    7月中旬に3件目の病院で起立性調節障害と診断されジヒデルゴットを処方されたがしばらく飲んで副作用が出たので中止した。治療は午後6時から始めたが、この時間になっても頭痛が続いている。

    自動血圧計で臥位と立位で血圧と脈拍を測定する。左(臥位122/60 57拍、立位109/63 79拍) 右(臥位124/61 60拍、立位105/67 93拍) 血圧の変動より脈拍の変動が大きいようだ。

    起立性調節障害は①起立直後性低血圧 ②体位性頻脈症候群 ③神経調節性失神 ④遷延性起立性低血圧に分類されるが、子供の訴える症状は一人ひとり違う。しかし早くよくなって学校に行きたい思いはみんな同じだ。またどうしてこのような病気になったのかその理由が分からず戸惑っていることも多い。

    遠い所からの来院なのでお母さんに井穴刺絡を指導しながら治療を進める。血行が少し悪いせいかお母さんは苦労されたが自宅では手足を十分温めてやるようにお話しする。H5F5を2回、志室に知熱灸 頭痛はまったくなくなった。座位になってもふらつきはないので立位になって血圧を測ってみると(129/72 脈拍73)最初よりよくなっている。

    その後翌日まで調子がよかったが、翌々日からまた頭痛が出てきた。自宅治療をしているが血を十分出せないと連絡があった。熱めのお湯で手足が真赤になるまでよく温めるように指示。せっかくやっても出血が不十分だと効果がないので次回もう一度手足の温め方から指導予定。

    にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ
    にほんブログ村  

  • Posted by へんせき at 22:36Comments(0)小児・婦人科

    2013年07月31日

    不妊治療と体調UPの鍼灸治療

    不妊治療(体外受精)を続けている40歳代主婦。排卵誘発薬で体調が崩れたのでしばらく治療を中断してその後再開予定だという。その間鍼灸治療で体調を回復させたいとの希望で来院された。過去2回採卵して3回胚移植をしたがうまくいかなかった。

    冷たいものを控えるなど食生活に気を付け1ヶ月前から漢方薬を飲んでいる。最近不妊治療助成に年齢や回数の制限を検討することがまとめられた。統計的に体外受精により出産する割合は30歳で約20%、35歳で約15%、40歳で約7.7%、45歳で約0.6%となっている。現在年間約24万件の体外受精が行われその3割が40歳以上の人であり、35歳を過ぎてから始める割合は77%に上る。

    体外受精の問題は治療が長期化すれば経済的、肉体的、精神的な負担が増し高齢化すれば安全性も低下する。また長期に治療を続けている約半数の人が止める時期が分からないと悩んでいるそうだ。体外受精が成功する場合6回目までに9割が成功するという統計的数字を見ると35歳までの生殖適齢年齢は無視できないが、私の周りにも40歳を過ぎて子供を授かった人が何人もいる。

    その人たちがすべて不妊治療をしていたかといえばそうではなく、自然妊娠した人の方が多い。統計的な数字を考慮すれば高齢になればなるほど体外受精のベネフィットは少なく、身体的、経済的、精神的デメリットが増加するように思われる。

    この患者さんは鍼灸治療が初めてで少し心配そうだったが、妊娠に関係する任脈、腎経、肝経、胃経、大腸経及び背部兪穴にお灸を中心に治療した。自宅で足湯と共にお灸を続けて疲労感や食欲、睡眠などがどう変わるか様子を見てもらうことにした。

    にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ
    にほんブログ村  

  • Posted by へんせき at 19:42Comments(0)小児・婦人科

    2013年05月07日

    高齢出産の一助となる鍼灸治療

    昨年不妊治療で2回治療した40歳会社員が5ヶ月ぶりに突然お見えになった。この方は過去7回胚移植をしたが上手くいかず、次回が最後の挑戦になるかも知れないので鍼灸治療で体調を整え胚移植に臨みたいとのことで昨年11月に来院され2回治療した方である。(F3F4、右F2F6、百会等の刺絡と要穴のお灸)

    胚移植は年末か年初に予定されているのでそれまで足湯、お灸、腹部腰部の温罨法で体を温め血行をよくするようにお話した。12月中旬の2回目の治療以後の経緯は「年末に胚移植を受け、今回は無事妊娠して現在5ヶ月目、健診では順調。妊娠は難しいと半分諦めていたので本当に嬉しかった。今後の体調管理に鍼灸を利用したいとのこと」

    近年晩婚化や女性の社会進出などもあって出産適齢期を過ぎてから子供を望むケースが増えている。当然のことながら高齢になればなるほど妊娠率は低下する。体外受精の成功率も著しく低下するが、毎年3~4名この方と同様なことを経験すると鍼灸治療が何らかの影響を与えているのだろうと推察している。

    今後は保温に気をつけ適度の運動と三陰交のお灸を続け精神の安定に努めることをお勧めした。また妊娠中は体調を悪くしても薬を飲みにくいので鍼灸の出番は沢山ある。その都度上手に利用していただき元気な赤ちゃんを産んで欲しい。

    にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ
    にほんブログ村  

  • Posted by へんせき at 22:54Comments(0)小児・婦人科

    2013年04月20日

    頭痛、腹痛、吐き気の起立性調節障害

    中学1年女子。昨年12月下旬くらいから頭痛と吐き気が始まった。冬休みが終わり学校には行っていたが、2月中旬に38度の発熱が続き大学病院小児科に2週間検査入院した。熱は下がったが原因不明で退院となったがその後も頭痛、腹痛、吐き気などで通学できず今日に至っている。

    病院の治療は昇圧薬、鎮痛薬、制吐薬。頭痛はこめかみと眉間の奥が痛くなり、腹痛は痛い場所が一定せずたまに下痢することもある。日中の活動が少ないせいか夜10時ころ就寝して夜中何度か目が覚める。朝は7時頃に起きているがすっきりしない。

    足が冷えているので足湯で充分温めてから治療を始める。血圧は106/55と少し低い程度。もちろん鍼灸治療は初めてなので何をされるのか少し不安だと言う。灸、カマヤミニ、パイオネックス、ピソマ、井穴刺絡を説明しF5を刺絡、H5をピソマで治療する。井穴刺絡は最初恐いと言っていたが、やってみると痛みはなく大丈夫。

    これで頭がすっきりしてきた。話し方も最初より元気になった。副腎の機能をよくするために志室にカマヤミニを1壮して治療終了。母親が血を見るのが苦手というのでこの1週間はピソマで、井穴刺激をして効果がいまいちなら来週井穴刺絡を習い自分でやると言う。足湯とお灸も毎日やって早く通学できるようになって欲しい。

    にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ
    にほんブログ村  

  • Posted by へんせき at 22:14Comments(0)小児・婦人科

    2013年03月23日

    お泊りまでにおねしょを治したい小学生

    小学2年生の男の子。おねしょの治療でお母さんと弟の三人で来院。一週間に3~4回おねしょをしていたが、最近はほぼ毎日おねしょをしてしまう。6月に一泊だが学校行事でお泊りがあるので鍼灸治療を試してみたいとのこと。

    一年前に小児科で調べてもらったが特に問題はないと言われた。日中はトイレが近いこともなく一日4回程度。睡眠はPM8時からAM6時位まで10時間。ぐっすり寝ているのでおしっこが溜まっているのに気が付かないだけかもしれない。3歳半下の弟も同じように寝ているがおねしょは卒業している。

    他に花粉症があり右手のひらに出来た水イボ(10個)を皮膚科で治療している。先ずうっすら汗ばむまで足湯をする。一ヶ所井穴刺絡をして「痛くない大丈夫」というので母親に指導しながらH5F5。恥骨と仙骨部にカマヤミニ。足湯と以上の治療を1週間毎日やっていただくことにする。

    本日二回目の治療。おねしょをしない日が1週間で2回あった。夜中の1時くらいまではおねしょをしていない。やはり朝方にもらしているようだ。一度途中で起こしてみたが朝すっきりしないようなので中止した。治療は前回の治療にF3と志室のお灸で腎経を追加する。学校が休みのとき1日の水分摂取と排尿回数、排尿量をチェックして、今週も自宅治療と足湯を続けていただくことにした。

    器質的な疾患がなければおねしょは通常知らないうちに治るので神経質になることはないが、早く卒業するに如くはない。家庭治療で充分対応できるのでしばらく生活のリズムにお灸と刺絡を入れて続けて欲しい。

    にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ
    にほんブログ村

      

  • Posted by へんせき at 22:52Comments(0)小児・婦人科

    2013年03月02日

    井穴刺絡とお灸で逆子治療

    妊娠35週に入った主婦。二人目の出産になるが32週目くらいから逆子と言われこのままだと16日後に帝王切開する予定になっているとのこと。

    医師から特別の指示はなく最初は帝王切開でもいいと思っていたが、だんだん恐くなりやはり普通分娩で出産したいので鍼灸治療で逆子を返したいと来院された。三年前に第一子を普通分娩で出産している。

    ご自身の体調に問題なく胎児はやや小さいが順調に経過している。治療は足湯をして三陰交のお灸とF4の井穴刺絡。自宅で三陰交、至陰のお灸を続けるとともに逆子体操をするようにお話しする。4日後二回目の治療。前回治療後胎児の位置が少し変わったような気がするとのこと。

    治療部位は前回の治療に列欠の鍼と百会の刺絡を加える。今回は治療中におなかの動きが激しい。3日後に検診があるのでその結果で以後の治療を考えることにする。自宅では足湯、散歩、三陰交と至陰のお灸、逆子体操を続けていただく。

    一般的な治療効果は治療開始の時期や胎児の状態で違うが早いと1~2回で返る。なるべく早くお灸をした方が成功率が高い。37週や38週でも5割は返るのであきらめないでやってみるといい。

    にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ
    にほんブログ村  

  • Posted by へんせき at 23:58Comments(0)小児・婦人科

    2013年02月08日

    6歳女児のアレルギー性紫斑病(血管性紫斑病)

    アレルギー性紫斑病と診断された6歳女児。最初は足が痛いと言っていた。医者に連れて行ったらジャンパー膝と言われた。しばらくしてお腹が痛いと言い出した。医者からは胃腸炎(ノロウィルス?)でしょうと言われた。

    その後足に紫斑が出た。しばらくするとその紫斑は消えたがやはり足が痛いとかおなかが痛いというので医者に連れて行きデジカメで撮った紫斑を見せたらアレルギー性紫斑病を疑い検査をした。

    アレルギー性紫斑病は3歳から10歳くらいの小児に発症する末梢血管の炎症性疾患で主な症状は①下肢、臀部、手などの皮下出血(紫斑)②腹痛(時に激痛) ③関節痛(主に膝や足首) ④浮腫み ⑤腎炎。

    ①②③が同時に出れば診断も容易だが単発的に症状が出ると確定診断が遅れることもある。また関節痛も痛くて歩けないくらいから少し痛いくらいまで様々で、腹痛の程度も個人差が大きい。

    この子は割りと軽症で経過観察中とのこと。今は足が少し痛い程度で、ふくらはぎやすねに紫斑が少し出ている。治療は腎炎予防の為のF3井穴刺絡とH5F5の井穴刺絡。最初は少し恐いと言っていたが、痛くないと分かると後はスムーズに治療できた。母親に数日続けてもらい経過を教えていただくことにした。

    約3年前かなりひどいこの病気の6歳男児を治療した。最初は足が痛くて歩けず、紫斑が下肢、臀部、手と広範囲に出て腹痛もひどかった。ステロイド剤の副作用で顔もふくれて(ムーンフェイス)いた。お母さんが鍼灸治療に熱心で最初の1ヶ月ほぼ毎日治療につれて来た。

    症状が落ち着いた後は自宅治療と週1回の通院で元気になった。担当の医者も慎重でよくなった後も2年間定期的に腎臓の検査を続けた。再発もなく今はもう大丈夫とのことで検査は終了となり元気に学校に行っている。

    にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ
    にほんブログ村  

  • Posted by へんせき at 23:43Comments(0)小児・婦人科

    2013年02月04日

    生理痛と頭痛で学校休んだ高校生(円形脱毛の悩み)

    昨日から生理が始まり今日は生理痛と頭痛がひどく学校を休んだ高校2年生母親に付き添われて来院。小学6年生ころより生理時に貧血気味になり頭痛も始まった。

    頭痛は生理時のみでなく低気圧が接近する時に激しく痛む。1歳6ヶ月ころからアトピー性皮膚炎が発症したが、現在は軽くなっている。また中学3年時に学校のストレスで髪の毛が抜け始め円形脱毛症の蛇行型と診断されている。現在そのストレスはなくなったが髪は元に戻らず髪の毛の伸びが悪い。

    他に浮腫みやすい、目が疲れる、肩こりと首の凝りがひどく、便秘がある。勉強もスポーツも好きだが体力がついていかないので思いっきり活動できずもう少し元気になりたいと言う。血液検査で異常はなく薬も飲んでいない。

    症状はすべて副交感神経の異常興奮によるものと思われるので、母親に自宅でやる井穴刺絡やお灸を教えながら治療を進めた。頭痛は女性ホルモン由来の片頭痛の可能性もあり、先ずはH5F5の井穴刺絡。これで頭痛は70%、下腹部と腰部の生理痛は80%よくなる。

    三陰交の圧痛点にパイオネックスを貼り、仙骨部の圧痛点にお灸をすると生理痛はほぼ消失し左後頭部痛が少し残った。後頚部に4ヶ所切皮程度の鍼をすると後頭部の痛みはなくなり、左目の奥に軽い痛みを感じるようになる。目の周囲の圧痛点3ヶ所にパイオを貼るとこの痛みもなくなった。

    痛みはなくなったが体質的な問題と髪の毛が元通りになるようしばらく自宅治療を続けときどき通院していただくこととした。

    にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ
    にほんブログ村  

  • Posted by へんせき at 22:21Comments(0)小児・婦人科

    2013年01月13日

    更年期障害と頭痛・肩こり・吐き気

    48歳パート勤務の主婦。11月末から左の肩、首の凝りと痛みが取れず鎮痛剤や筋弛緩薬が効かずに来院された。5年くらい前から女性ホルモンが下がってきて1年前から生理不順となった。過去に卵巣脳腫、子宮筋腫の摘出手術を受け現在もJ大学病院に更年期障害で通院中である。

    左首の付け根の痛みは首を右に倒したときに強くなり首を回すと引っ掛かりがある。朝は頚部の痛みで目が覚めるとのこと。今は吐き気と頭痛もあるそうで、足がとても冷たいので足湯をしてから治療を始めた。

    背部の脾、腎のツボに知熱灸。H4H5H6F3F4F5の井穴刺絡。百会の頭部刺絡。これで左の首の付け根の痛みは80%よくなる。4日後2回目の治療をする。最初の治療をした日の夜から頭痛と吐き気がよくなった。食欲も出て不思議としもやけも治まった。左首は朝の自発痛はなくなったが首の向きによって少し痛い。

    過去に何か首の障害がなかったかお聞きすると17年前に交通事故で首を痛めたことがあり冷えると首が痛くなっていたそうだ。今日は首の痛みをメインに更年期障害の治療をする。足の陰経、頭部、頚椎胸椎、井穴を調べ刺絡、鍼、円皮針の治療をする。自宅で足湯をして足、腹部、腰部にお灸をしていただくようツボに印をつけた。

    にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ
    にほんブログ村  

  • Posted by へんせき at 21:34Comments(0)小児・婦人科

    2012年12月29日

    小児の過敏性腸症候群・起立性調節障害・夜尿症

    今年も無事最後の診療を終わることが出来た。ありがたいことだ、感謝。今年は以前に比べて小児の患者さんが多く来院された。子供が自分から鍼灸をやりたいとは言わないと思うので、親の世代に鍼灸が認識されて来たのなら嬉しいことだ。

    今日は3名小児の治療をした。7歳男子過敏性腸症候群の2回目の治療。約1年大学病院に通院治療中、1週間前に初診でこの1週間毎日母親に自宅治療をしてもらった。効果は便に形がついてきて、ご飯を少しずつ硬くしているとのこと。下痢止めは中止している。

    二人目は中学1年女子の起立性調節障害の治療。夏休みが終わり新学期が始まってから昼夜逆転、頭痛で学校を休んだり遅刻したりするようになり来院。治療を始めて約2ヶ月経過。冬休みが終わったらすぐ学校行事でスキー合宿があるのでそれには絶対参加したいとのことで治療継続。

    三人目は小学六年男子の夜尿症の治療。治療を始めて約5ヶ月、自宅で足湯とお灸をしながら治療を続けたところこの1ヶ月間一度も失敗しなくなった。目標は卒業までに治療しなくてもおねしょをしなくなること。もう少し頑張れば達成できそうだ。

    治療院は12月30日から1月6日まで年末年始の休暇をいただきます。来年も患者さん本位の丁寧な鍼灸治療を心がけていきたいと思っています。よろしくお願いします。

    にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ
    にほんブログ村  

  • Posted by へんせき at 22:41Comments(0)小児・婦人科

    2012年10月29日

    小学4年毎年繰り返す頭痛発作

    小学4年女子。小学2年の6月に最初の頭痛発作が起こる。このときは頭ではなく右耳を押さえて泣き叫ぶ。痛くなったりよくなったりして約30日続き、大学病院の耳鼻科、脳外科、小児科、神経科、歯科で検査したが原因不明。

    二回目は小学3年の9月28日から20日間に7日左コメカミ部に針で刺されるような電撃痛「10秒から30秒の発作、数秒治まり、また発作10秒から30秒」これが1回から10回連続で繰り返され、一日に1セットから12セット。発作の後は顔面蒼白で発作がない日も同部位にズキズキした痛みが続いた。このときは頭痛専門医に三種類の薬を試されたが効果がなかった。

    三回目は小学4年、今年の6月10日から33日間頭痛が続きそのうち発作発生は5日。このときは大学病院小児科に検査入院して採血、脳波、MRI、眼、歯、心理、起立性、心臓検査など全て異常なく「片頭痛」と診断された。薬の効果は?で整体に5回行ったが変化なし。

    今回10月16日から頭痛が始まり18日には頭痛発作も始まり今日まで8日間発作が起きている。この14日間に頭痛も発作も無かったのは3日のみで登校は5日。今日も朝7時過ぎに15秒ほどの発作が4回続き、登校したものの中程度の頭痛が続いたので昼前に早退してきた。

    いま頭痛が続いているのですぐ診て欲しいと電話があり10分後に来院。今回は二回頭痛専門医を受診して4種類の薬を使ったが思わしくなく、テグレトールは副作用で使えなかった。医者は「SUNCT](短時間持続性片側神経痛様頭痛)かもしれないと診断している。

    頭痛発作時の動画も携帯パソコンで見せてもらったが布団の上で頭を抱え込みのた打ち転げまわりとても辛そうである。今は右のコメカミ(発作時と同じ部位)に中程度の痛みがある。肩こりがあるというので触ってみると小学生とは思えないような凝りが右肩上部にある。治療は先ず右の目の周りに円皮針4個を貼ってみたが変化なし。

    次に左H5右H5の井穴刺絡で変化なし。次に右F5の井穴刺絡で痛みが軽くなり左F5で痛みが無くなった。治療はここで終了してご近所なので痛みが出たらすぐ来るようにお話した。夜電話がありその後落ち着いているとのこと。今日の治療だけではこの頭痛の原因が肩こりなのか眼から来るものか自律神経由来のものかはっきりせず、持続性も不明なのでもう少し治療を続け効くツボがはっきりしたら母親に自宅治療を覚えて欲しい。

    にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ
    にほんブログ村

      

  • Posted by へんせき at 23:20Comments(0)小児・婦人科

    2012年10月17日

    小学1年生鍼灸でおねしょ治療挑戦

    小学1年男子。毎日おねしょをして紙パンツをして寝ている。本人がおねしょを卒業したいと言い出し、何がいいか調べた結果鍼灸を試してみようと来院された。

    おねしょ治療には足湯の併用がいいと荻窪で開業されているS先生から教えていただいて、それ以後追試しているが確かに効果が高い。しばらく自宅で毎日治療して欲しいのでお母さんに足湯のやり方を含め治療一つひとつを説明し、実際やっていただいた。(H5F5の井穴刺絡と曲骨、次髎のお灸)一週間続けて経過報告してもらうことにした。

    最初治療器具の使い方など少し戸惑っていたがすぐになれ、これなら出来ますとのこと。ひとつ年上のお姉ちゃんもずっと治療を見ていたが、時々咳をするのでついでに風邪の治療をすることにした。本人に治療していいか尋ねるといいと言う。こちらはお母さんにツボだけ指示し実技はやっていただいた。(H1H6の井穴刺絡と大椎のお灸)

    治療の手つきもだいぶ慣れてきた。お姉ちゃんは治療の途中から咳が治まり出なくなった。お母さんが治療を覚えると家族の健康管理に大いに役立つので私も積極的に教えるようにしている。治療用具も用意しているので興味のある方はお問い合わせ下さい。

    にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ
    にほんブログ村

      続きを読む

  • Posted by へんせき at 08:55Comments(0)小児・婦人科

    2012年09月15日

    鍼灸治療併用で体外受精成功

    5回目の「体外受精 胚移植」を受けた30歳代後半の女性。過去4回不成功に終わっていた。鍼灸治療を定期的にしているご主人の勧めで今回は鍼灸治療を併用して体外受精を受けられた。

    4回目の失敗から3ヶ月体調を整え7月中旬に胚移植を受け、10日後に妊娠判定陽性。最初E2、P4の値が低く心配したがその後ホルモン値も正常に上昇して1ヵ月後心拍確認。8月末すべて正常で不妊治療は終了して次からは出産する病院へ行くよう医者から指示された。

    治療は採卵までは主に背部兪穴の鍼灸で体力回復。採卵後は卵巣の修復のためにF3F4の井穴刺絡。胚移植後は流産防止の為にH5F5の井穴刺絡、自宅ではピソマ治療と要穴にお灸。5週目には心包経の脈が強くなっていた。そのころから軽いつわりが始まった。つわり対策にはH5F5の刺激と裏内庭のお灸。

    本日11週目に入り来院された。出産する病院に健診に行ってきたが順調とのこと。まだつわりが続いていて少し気持ち悪い時がある。治療はH5F5井穴刺絡。中脘、陽池、裏内庭の灸。酸っぱいものを食べるとすっきりすると言うので黒酢をお勧めした。数日前NHKのラジオで風疹が流行しているとの放送を聴いたので少し心配していたが、小児期に自然罹患したとのことで一安心。

    出産まで体調管理に鍼灸を上手に利用して元気な赤ちゃんを産んで欲しい。

    にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ
    にほんブログ村

      

  • Posted by へんせき at 21:15Comments(0)小児・婦人科

    2012年06月21日

    多嚢胞性卵巣症候群による生理不順

    先週鍼灸治療は初めてという30歳の女性が治療に来られた。症状は肩こりで眼が疲れ胃が弱いとのこと。いままで鍼灸に興味はあったが本当に効果があるのか疑問もあり受診の機会を持てなかったそうだ。

    少し痩せ気味で血圧がやや低いほか健診でも異常なく薬も飲んでない。治療は腹診をして胃の交感神経を抑える井穴刺絡と眼精疲労をとる目の周囲の鍼と頭部刺絡。みぞおちの圧痛が楽になり、視力表やカレンダーの見え方もよくなった。肩の凝り感もこれだけの治療で80%よくなった。

    最初なのでこれで終了としたが、最後に「実は十代から生理不順があり月経は3ヶ月に1回ぐらい。18歳と22歳の時婦人科を受診したが特に治療はなく様子見で現在にいたる」とのこと。婦人科の診察を受けてからかなり時間が経っているのでもう一度受診して生理不順の治療はそれからにしようと提案した。

    一週間後再来された。今回は婦人科で多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)と診断され低容量ピルを服用することになった。この一週間肩こりは楽で食欲も出てきた。目の疲れはまだ残っているので目の治療と鍼灸による婦人科の治療を希望された。

    多嚢胞性卵巣症候群は生活に支障がなくても放っておくと不妊症の原因となるので適切な治療をすべきだ。PCOSの原因は未だすべて解明されていないが、視床下部、下垂体、卵巣のホルモン分泌のアンバランスが関与していることは確かなようだ。

    PCOSに関しては医師の治療を受けながら鍼灸で胃腸を丈夫にし、冷え性を治して体調を整えていくことにした。それによりホルモンバランスが整えば生理不順も改善する可能性がある。継続治療が大事なので自宅でピソマによる井穴刺激と足と腹部にお灸をしていただくことにした。同時にもう一度ご自分の身体と生活環境を考えてみることをお勧めした。

    にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ
    にほんブログ村  

  • Posted by へんせき at 22:27Comments(0)小児・婦人科

    2012年06月14日

    小学6年生のおねしょ治療

    ごく普通に2~3歳でおねしょはしなくなったが、小学1年の秋から夜尿が始まり現在も続いている小学6年の男児。1週間に1~2回の割合だったがこの1ヶ月ほぼ毎日おねしょをしているとのことで連れて来られた。

    小学2年のとき泌尿器科で2ヶ月薬を飲んだが効果なく、その後小児科を受診したが精神的なものといわれて特別な治療はしなかった。既往症としては小児喘息(ほぼ完治)、アトピー性皮膚炎、鼻炎がありアレルギー体質であるようだ。現在薬は飲んでいない。

    母親に治療法を教えながら井穴刺絡を行なったが、母親が血を見るのが苦手だというので自宅ではピソマで刺激してもらうことにした。おへそ(神闕)と仙骨部に温灸を追加して治療終了。一週間毎日自宅で続けることにした。同時に一日1回汗をかくような運動をすることも大切。

    小学高学年になると集団での外泊も増えるので、夜尿症は切実な問題となるが案外簡単な治療で軽快することが多いので相談していただきたい。小学校の先生にお聞きしたところ毎年泊まりの学校行事の前に親からおねしょの相談があるが、失敗した子はいないそうだ。

    にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ
    にほんブログ村  続きを読む

  • Posted by へんせき at 23:50Comments(1)小児・婦人科

    2012年02月09日

    原因が分からない小児の筋肉関節痛

    4歳男児が12月下旬くらいから毎日からだのどこかが痛いということで両親に連れられて来た。一番痛む部位は左上腕、その他指先、膝、背中、耳や鼻の奥などいろいろで電気が走るような痛み、やけどのようにヒリヒリする、又は少し痛いなどと訴える。痛む時間は短く20秒から3分くらいで1分くらいが多い。この数日痛みはやや軽くなったが毎日5~6回痛いという。夜間の痛みはない。

    昨年11月中旬に風邪をひき、よくなったりぶり返したりしていたが12月下旬に咳がひどくなり肺炎と診断され抗生物質を処方された。初診は1月21日、治療はオレンジのパイオを肺経、大腸経、膀胱経の井穴に貼り50回ほど圧迫刺激をする。黄色では痛いというがオレンジでは問題ない。プラス身柱に知熱灸を3壮。自宅でも毎日続けていただくことにした。

    2回目は1週間後。初回治療後2~3日はあまり変わらなかったがその後明らかに痛みの回数が減ってきたそうだ。両親はリウマチ熱や小児線維筋痛症なども心配され詳しい検査を受けさせ来週結果がでるとのこと。今回はハートマークで井穴刺絡をしたがまったく痛くなく充分な治療が出来た。日に2回ほどお腹が痛いというので脾経、胃経を追加した。

    2月4日電話で体の痛みは1日1回くらいで落ち着いている。自宅での治療は2日に1回続けているとの連絡をいただいた。病院の検査も異常ないそうでこのまま治るような感じとのこと。思うに風邪がきっかけとなり交感神経の興奮が痛みを惹起したのではないか。

    にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ
    にほんブログ村


      

  • Posted by へんせき at 23:58Comments(1)小児・婦人科

    2011年12月17日

    不妊症に鍼灸治療は有効

    不妊治療に鍼灸を採用している人は全体から見ると少数派で社会的な認知度も低いかもしれないが、鍼灸治療は妊娠しやすい体を作る治療として体に対する負担が少なく安全な治療法の一つである。不妊の原因は様々で一人ひとり違う。また原因不明不妊も多いので自分にはどのような治療が適しているのかよく検討して選択すべきだ。

    34歳会社員。結婚して2年経っても妊娠しないのでタイミング法を経て今年2月から人工授精(AIH)を開始した。9月までに5回試みたが妊娠に到らなかった。諸検査で子宮、卵管、卵巣に器質的障害はなく抗精子抗体は陰性、基礎体温は二相性を示している。フーナーテストは3回受けて全て悪い。子宮内膜の厚さは7mm~10mmで、男性側には異常なし。

    担当医から体外受精を提案されたが、少し体を休め精神的なストレスもあるのでしばらく鍼灸治療で心身をリフレッシュして来年から体外受精に臨もうとのことで10月下旬に来院された。週1回の治療を5回続けたところ今週初め妊娠していることが分かった。

    治療は足の陰経を中心に体を温め、会社や自宅でも保温に努めていただいた。患者さん曰く「今まで少し焦っていたのかもしれない。しばらく休んで体作りをしようと決めたことでストレスが減り、治療と相まって妊娠しやすくなったのでは」と。おそらくそうだろう。命の誕生のような神秘の領域では理屈だけでは計り知れない力が働いているのだろう。

    にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ
    にほんブログ村

      

  • Posted by へんせき at 00:48Comments(0)小児・婦人科