たまりば

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2017年01月16日

帝王切開や子宮筋腫の手術痕が原因の腰痛

40歳代に女性会社員。7日前腰の痛みで目を覚ました。当日は外出不能のため自宅で静かにしていた。前日居酒屋で背もたれのない椅子に4時間半くらい座っていたせいかと思った。翌々日歩くのは無理だが自転車は乗れたので近所の整骨院に行き、低周波、マッサージ、テーピングをしてもらった。

少し痛みが引いてきたが昨日からまた痛みがぶり返してきたので、会社の同僚の紹介で来院された。痛い部位は右の腰臀部、前屈、後屈、みぎ側屈で痛みが出る。また歩くと痛いそうだ。

F4→F5井穴刺絡をするが変化なし。右のF6井穴刺絡も効果なし。おなかを手術したことはないかお聞きすると10数年前に子宮筋腫、10年前に帝王切開の手術を経験している。また小学生の時に虫垂炎の手術もしている。壁を背にして立位で手術跡の圧痛を調べると15か所に圧痛点を認める。

同部位を三巡調べ痛みが消えない11か所にパイオネックスを貼る。ベットまで3~4歩歩いた瞬間先ほどまでの痛みがほとんど取れていて驚かれた。ただ先ほどなかった仙骨と尾骨の間付近に軽い痛みが出てきた。これは百会の刺絡でなくなる。最後に右F1F3井穴刺絡をするとさらによくなる。

この症例のように過去の手術跡が関係している痛みは患部ではなく手術痕に対する治療をしなけれが効果が出ない。



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  • Posted by へんせき at 21:26Comments(0)運動器疾患

    2016年12月31日

    風邪にマイナス水素イオンカプセル

    風邪、インフルエンザ、ノロウィルスなどの感染症が流行っている。特にこの一週間風邪でキャンセルされる方が増え、毎日お一人は風邪症状を訴えられた。

    風邪は交感神経型と副交感神経型に分け、呼吸器症状や胃腸症状、痛みなどを考え治療を組み立てるが、ぎんなん治療院からマイナス水素イオンカプセルのサンプルをいただいたので数名に試してもらった。

    私が10日ほど前、軽い喉の痛みと寒気だるさを感じたとき井穴刺絡をしてカプセルを1日6個飲んだら翌日症状は消えていた。巷に「水素」関連の商品がさまざまな謳い文句をあげ紹介されているが、水素の作用は「悪玉活性酸素」の除去のみといわれている。

    数名ではあるが風邪を悪化させない効果は感じられる。次は疲労に試してみようと思っている。「酸化」「糖化」「炎症」を抑制できれば病気の予防につながると思う。


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  • Posted by へんせき at 00:01Comments(0)呼吸・循環器

    2016年12月21日

    長引く風邪症状(鼻水、鼻づまり、微熱、耳閉感)

    60歳代の主婦。1か月くらい前に風邪を引いた。最初の症状は咽喉痛と38度台の発熱で、インフルエンザ検査では陰性だった。数日すると少しずつ治まってきたが、今度は鼻の症状が出てきた。現在の症状は鼻水、鼻づまり、右耳の詰まり感、37度くらいの微熱で少し体がだるい。鼻水は黄色っぽく、副鼻腔炎を起こしているのかもしれない。声が少し鼻声になっている。

    薬は二週間前から抗アレルギー薬、去痰薬、マクロライド系の抗菌薬が出ている。本人は薬を早く止めたいと思っている。鼻の症状がひどいので四白、印堂に知熱灸をした後、前頭部の圧痛点を刺絡する。H1井穴刺絡をすると鼻が通ってきた。耳閉感は鼻の炎症から来ていると思われるので、右H5F5と左右H6の井穴刺絡。

    食欲が落ちてすこしやせたそうで、それに対して右F1F6井穴刺絡の後、背部8兪穴に8分灸を3壮やると体が温まり体が軽くなってきたという。治療が終わるころにはさらに鼻が通り呼吸が楽になった。元気にお正月を迎えたいそうで年内もう一度治療することにした。


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  • Posted by へんせき at 23:26Comments(0)呼吸・循環器

    2016年12月17日

    小児の突発性難聴

    授業中に急にピィーという耳鳴りがしてその後右耳の聞こえが悪くなった小学4年の女子。帰宅してすぐ耳鼻科に行き聴力検査をしたら低音部が50㏈高音部が100㏈、入院して治療したほうがいいということで翌日大学病院に入院して10日間ステロイド点滴を受けた。退院時は低音部は正常、4000Hzと8000Hzが50㏈まで改善した。

    病院での治療は終了したが、音楽もやっているので高音部が鍼灸治療でもう少しよくならないかと来院された。大人の突発性難聴の原因はストレスが多いので、何かストレスになっているものはないか聞いてみる。学校は楽しくストレスはないと言うが、毎朝7時前に家を出てクラブでトランペットの練習、学校が終わって週1~2回バレーとピアノの練習、塾には行ってないようだが自分で意識しない疲れが溜まっていたのではないか。

    体の状態は足が冷え、いつも首や肩が凝っているという。またアレルギー体質で花粉症やアトピー性皮膚炎があるが今は大量のステロイド投与のため治まっている。治療は血行をよくし首肩の凝りを改善し足があったかくなるように家でもセルフケアをやってもらうことにした。

    足湯をする。姿勢を正し首肩の凝りを取るためにひもトレをする。H5F5にピソマ刺激。志室にせんねん灸をする。今日の治療はH5F5の井穴刺絡とせんねん灸の治療。母親をモデルに井穴刺絡を見せ、痛くないことを納得したら怖がらずスムーズに治療できた。


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  • Posted by へんせき at 21:39Comments(0)小児・婦人科

    2016年12月11日

    もうすぐ出産、安産のための鍼灸治療

    妊娠が分かった時から健康管理で毎月1回治療を続けている30歳代の女性の会社員。出産予定日を3週間後に控え妊婦検診の帰りに来院された。

    妊娠初期にしばらくつわりで辛かった他、問題なくこのまま順調に出産を迎えられそうだ。ただ食欲旺盛で食べ過ぎのせいか体重が11kg増加これ以上太るとよくない。体を動かし間食をセーブするようアドバイスする。

    今日は安産のための治療。三陰交にお灸をすると胎動が始まった。F4井穴刺絡をすると腰がすっきりする。足三里、次髎、志室にせんねん灸をする。お乳の出がよくなるツボを聞かれたので、肩井、天宗、膻中に印をつけセルフケアできるようにした。

    妊娠最終盤の高血圧、蛋白尿、高血糖、むくみなどに気を付け元気な赤ちゃんを授かりますように。




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  • Posted by へんせき at 22:50Comments(0)小児・婦人科

    2016年12月09日

    引っ越し作業でぎっくり腰

    会社の引っ越しでぎっくり腰を起こした40歳代の男性。一日様子を見ていたが痛みが引かないので来院された。中腰の作業で腰に疲れが溜まっている時に重たいものを持ち上げた瞬間にギクッとなった。

    痛い部位は腰仙部の中央で動診をすると前屈、後屈、右側屈で痛みが増す。靴下を履く動作がやりにくいがしびれ感はない。まず少し痛みが増す動作をして圧痛点をさがしパイオネックスを貼る。1個貼っては動作を確認して5個貼った。

    F4F6の井穴刺絡をすると痛みは70%改善する。さらに百会の刺絡をすると後屈、側屈の痛みはほとんどなくなり前屈で少し痛みが残るだけになった。靴下もスムーズに履ける。

    ぎっくり腰はまったく動けなくなるほど重症の人も年に数回診るが、自力で治療院に来られるくらいの人は通常2~3回の治療でよくなる。急性腰痛をしっかり治しておかないと慢性腰痛へ移行していつも腰に鈍痛や違和感を感じるようになるので、早期に痛みを取り急性腰痛を起こした原因(姿勢、筋力、運動など)をただしていくことが必要と思う。


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  • Posted by へんせき at 21:55Comments(0)運動器疾患

    2016年11月27日

    頚椎症性神経根症と高血圧や高脂血症

    車の運転に従事している50歳の男性。二週間ほど前から右首~前腕まで痛みとしびれが生じ、今も続いている。あまりに痛みがひどいので一週間前に整形外科に行き診察を受け頚椎症性神経根症と言われた。鎮痛剤を飲んで牽引を3回してが全く変わらないとのことで来院された。

    症状は寝ている時は楽だが起きて動きだすと痛みしびれが出る。首を動かすと症状はひどくなる。首はどの方向に動かしても痛みが出るが特に右側屈、右振り向き、後屈がひどい。首を動かすと前腕の中ほどまでしびれる。赤ら顔でたばこの臭いもするので治療前に血圧を測ると220/120と非常に高い。

    右H1からH6まで順に井穴刺絡をしながら効果があるツボを調べる。H5H6がいくらかいい。次に右足F1F6F4井穴刺絡でF4でやや変化する。しかし1~2割の改善で満足いくものではない。血圧が高いので左のH6F4と百会の刺絡をして再度血圧測定すると190/110。最後に頸部のEAP。

    患者さんには整形で鎮痛剤の変更と首のカラーをお願いし、内科で血圧と血液検査をするようにお話しして治療終了。その後2回治療して痛みしびれは最初の半分くらい改善したが、血液検査の結果は肝機能、腎機能、血糖値すべてひっかかり血圧は即薬が処方された。毎日酒4合たばこ20本、今のところまだやめる気配はない。

    今後運動器の治療に加え内臓の治療を追加しなければいけないが、生活習慣を見直すことに本気で取り組むかどうか少しずつ説得していこうと思っている。


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  • Posted by へんせき at 15:43Comments(0)運動器疾患

    2016年11月17日

    心臓がドキドキ、動悸がして息苦しい

    60歳主婦。8月から動悸が始まり今も一日5~10回くらい起こる。夜中も動悸を感じ1~2回目を覚ますとのこと。8月中旬に24時間ホルダー心電図の検査をして、PCA(上室性期外収縮)が頻発している。頻拍時にST低下が認められるが、薬物治療の必要はないと言われている。

    ドキドキを感じている時に心電図を取った時に正常だった時もあり、自覚と心電図が一致しないこともある。初回の治療はH3→H1井穴刺絡で呼吸が深く入るようになり、H6で胸が広がる感じだという。治療中動悸を感じることはなかったが、自宅で動悸がした時にピソマで指先の刺激をするようにして様子を見てもらうことにした。

    5日後2回目の治療。前回治療後動悸の回数はいくらか減ったが、昨夜9時くらいからひどくなり1時間に1回くらい起こっている。動悸が始まると精神的に不安感が募り胸が苦しい感じがする。昨夜は睡眠薬を飲むタイミングを失して一晩中眠れなかったそうでそのためかもしれない。

    今も動悸を感じていると言うので脈拍をとると80で乱れはない。簡易心電計でも乱れはない。おそらくPACが起こっている時とそうではないが動悸を感じている時があると思われる。H3→H5→H6→F4井穴刺絡ををしたが途中で動悸は治まった。他に便秘、左母指関節症、肩こりに対して井穴刺絡と頭部刺絡で対処。自宅でH3H6のピソマ刺激を次回治療までやっていただくことにした。


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  • Posted by へんせき at 23:18Comments(0)呼吸・循環器

    2016年11月09日

    脊柱管狭窄症と診断され気分が落ち込んだ主婦

    横浜の鍼灸師A氏から紹介された70歳代の主婦。今年の6月、重いものを持ったときに腰に痛みが走り腰がまっすぐ伸ばせなくなった。そのあと右臀部から大腿後側部が痛くなった。整形外科にいって診察を受けたら脊柱管狭窄症と診断され、骨粗しょう症もあるのでビスホスホネート製剤を処方され今も飲んでいる。

    今の状態は慢性的に背中に重い感じが残り、歩いたり立ったりしているとだんだん臀部から大腿部が痛くなってくる。時々痛みで目を覚ますこともある。薬を飲んでも痛みは軽くならずこのまま治らないのではないかと気分が晴れないとのこと。

    腰の動診をすると後屈、左右へのひねり、左右側屈で痛みが出る。虫垂炎手術痕と帝王切開手術痕を調べると前者に1か所後者に5か所の圧痛点がありパイオネックスを貼ると背中のツッパリ感が軽くなる。F4→F5→F2井穴刺絡で痛みは70%取れる。右委中の圧痛点にパイオネックスを貼り、百会の刺絡をするとさらによくなった。

    脊柱管狭窄症といわれ狭窄が治らない限り痛みはよくならないのではないかと思って気持ちが沈んでいたが、痛みは楽になることを実感して精神的に安心したとのこと。散歩や腰痛体操を提案して治療終了。


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  • Posted by へんせき at 22:02Comments(0)運動器疾患

    2016年11月07日

    血栓性外痔核と帯状疱疹の前兆?

    毎月1回健康管理のために来られる60歳代の女性。4日後に四国へお遍路に行く予定になっている。1週間前に1日中座って作業をしていたせいか急に肛門が痛くなった。市販の座薬を数日使ったがよくならないので昨日クリニックでステロイド入りの座薬をもらってきた。医者の診断は血栓性外痔核で二週間くらいでよくなるだろうとのこと。

    いまの状態では長時間歩くことが辛いので鍼灸治療でもう少し早くよくならないかとの相談。痔疾にはいくつかの特効穴があるので試してみることにした。いちばん有名なツボは百会だがその前にF4井穴刺絡をするといくらかいい。次に長強、会陽付近の圧痛点にお灸。患部がほんのりとあったかくなる。最後に百会の刺絡を30滴すると痛みが軽くなったそうだ。百会は直接灸が効く場合も多く多壮灸がいい。

    出発の前日もう一度来られてこの分ならお遍路に行けそうだとのことで、再度同様の治療をした。


    60歳男性。この方も時々健康管理に来られている。昨日夕方から急に頭頂の左側がピリピリ、チクチクしだし、一晩たってもよくならない。帯状疱疹かもしれないので、いま皮膚科に行ってみた。発赤や水泡は出ていないので様子見しかない、頭皮に異常が出たらすぐ来るように言われたそうだ。

    H5F5の井穴刺絡をしてどうなるかやってみることにした。直後に痛みは変化なし。ところが2時間くらいしてから痛みがなくなりそれが4時間ほど続いていると夜電話があった。もし明日痛みが再現していたら来てもらうことにした。


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  • Posted by へんせき at 20:15Comments(0)皮膚疾患

    2016年10月26日

    テニス肘 肘の内側が痛い

    大学3年の男子。クラブ活動で週に2回3時間練習、週末試合に出ている。小学生の時からテニスを始め今までケガをしたことはない。痛くなったのは9月初旬で高速サーブを打つためにコーチの指示でフォームを変えたことがきっかけ。

    最初はテニスをしているときのみ痛かったが、次第に日常生活中にも痛むようになった。今は何もしなくても違和感があり肘の屈曲、回内で痛みが増す。治療は整形外科でもらった塗り薬を使っていたが効果がなく、1週間前から漢方薬を飲んでいる。テニスは痛みを我慢して10月10日までやった。

    15日に当院受診。テニス肘にはバックハンドテニス肘とフォアハンドテニス肘があるがこの患者さんは上腕骨内側上顆付近を痛めた後者。痛む部位は左のH3H4のラインだがH3H4の井穴刺絡では効果なく、左H6で屈曲、回内の痛み軽減する。肘から前腕の内側に筋肉のコリがあるのでそこにEAPをすると痛みがぶり返した。

    そこでEAPの跡に八分灸をして違和感を取りハペパッチを貼る。四日後2回目の治療。練習は中止していて安静にしているといいが、ものを持ったり、肘を曲げて伸ばすときに痛い。EAPやパイオネックスはよくない。井穴刺絡、ハペパッチ、せんねん灸で治療する。

    三日後3回目の治療。屈曲、回内動作でもあまり痛くないので練習を再開したいという。翌日から三日続けて1時間から3時間の練習をした。力の入れ具合は60%。痛みはないが3時間した日は違和感が出た。鍼灸治療後8日で練習再開できてよかったが、まだ全力で打つのは少し不安があるという。治療は前回に順じ次回筋肉の使い方に問題がないか専門家に診てもらうことにした。



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  • Posted by へんせき at 23:51Comments(0)運動器疾患

    2016年10月23日

    脊柱側弯症による腰痛と首の痛み

    30歳代の女性会社員。2か月くらい前から左の腰が痛くなった。背中や腰が痛くなることは時々あるがいつもは1週間くらいでよくなるのに今回はいつまでたっても痛みが続き3週間前に整形外科を受診して鎮痛剤をもらったとのこと。

    この方は小学3年生の時、脊柱側彎症と診断されたが手術をするほどではないのでそのままにして現在に至っている。。腰を前屈して背中を見ると左が高く右が低い。腰のくびれも右ははっきりしているが左は腰とおしりの境がはっきりしない。背中から腰にかけて全体に左が盛り上がっている。これだけ左右差があると知らないうちに筋疲労が蓄積するのだろう。

    腰はじっとしていても鈍痛があるが右側屈、右ひねり、後屈で左腰の痛みが増す。左F4F5F6、右F5の井穴刺絡の後、左帯脈への鍼で90%痛みはとれた。他に気になることを尋ねるとふわふわとしためまい、生理不順、肩こり、目の疲れ、血液検査で軽い貧血などある。

    めまい、目の疲れ、肩こりは長時間のパソコン作業が関係しているようで、視力はコンタクトで強制しているが最近左が見にくくなっているとのこと。眼位のずれもあるので、目の周囲にEAPをして目窓の刺絡をすると周りが明るくなり眼位のずれも小さくなる。

    婦人科の治療にF3井穴刺絡、三陰交と仙骨部に施灸をして恥骨脇の圧痛部にパイオネックスを貼る。最後に百会の刺絡をすると肩こりがさらによくなった。実家で暮らしていた時に比べ食生活が少しおろそかになっているようでそれが貧血の原因か、身長155cm油断すると体重が40kgと切る。運動、食事、保温を一度見直すようにアドバイスして治療終了。


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  • Posted by へんせき at 19:34Comments(0)運動器疾患

    2016年10月13日

    麻酔の日 華岡青洲の業績

    「今日は何の日」のサイトを見ていたら今日10月13日は、日本麻酔科学会が1804年の今日 華岡青洲が麻酔薬「麻沸湯」による全身麻酔で世界初の乳癌摘出手術を成功させたことを記念して制定した「麻酔の日」とのこと。

    華岡青洲は小説家有吉佐和子の「華岡青洲の妻」がベストセラーになったことで一躍有名になった江戸時代後期の医者。彼の医学の特徴は内科(漢方医学)と外科(オランダ医学)を区別せず、有効なものは積極的に取り入れた。十味敗毒湯や紫雲膏は彼が作った薬で今でもよく使われている。

    麻沸湯完成の苦労は小説にも書かれているが、後日乳癌手術に多大な影響を与えた著述が医聖永富独嘯菴の「漫遊雑記」でその中に乳癌治療法の記述がある。その一文を紹介する。「乳岩、治せざる、古より然り。而れども、和蘭書中、言はるることあり曰く、其の初発、梅核の如くなるの時、快刀をもつて、これを割き、後、金瘡の法に従つてこれを治す。斯の言味いあり、余いまだこれを試みずと雖も書してもつて後人に告ぐ。」

    現代多様な外科手術が可能になったのは麻酔技術の進歩があればこそ。時には古書を読み先人の遺徳を忍びたいものだ。


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  • Posted by へんせき at 23:55Comments(0)医療情報

    2016年10月12日

    ストレートネックで首と腕が痛い

    パソコン作業を一日7時間やっている40歳代の女性。9月初め左肩上部が痛くなった。肩こりだと思いそのままにしていたら2週間後首から左腕にかけて痛みが広がり、腕に力が入らなくなり仕事も休んだ。

    整形外科を受診したらストレートネックと診断され鎮痛剤を処方された。少し痛みが治まり仕事も始めたが9月下旬再度激痛が左首から腕に走った。別の整形外科に行き鎮痛剤を飲み牽引を10回ほど続けたがすっきり治らない。薬の副作用で口内が荒れこれ以上薬は飲めないと思い知人の紹介で来院された。

    今は我慢できないほどではないがじっとしていて首から上腕、前腕の中ほどまでに鈍痛がある。首を右斜め前に倒すと左首が痛い。首を回転させるとひっかかりがある。痛みをとって欲しいとの要望。

    井穴刺絡を左からH4→H5→H6次に右を同じ順番にやると首を右斜め前に倒した時の痛みが10→2に軽減する。首を回しても楽になっているが左後ろの位置で少し痛い。百会とその左6cmの部位を刺絡すると痛みなくなる。腕の痛みもよくなった。

    鍼灸治療は初めてで首や腕に鍼を刺すものと思っていたが、痛いところには何もせずに痛みが取れたので驚かれた。仕事のせいか目が疲れるというので目の周囲に軽いEAPをして目窓の刺絡をするとすっきりした。


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  • Posted by へんせき at 22:32Comments(0)運動器疾患

    2016年09月30日

    甲状腺機能の変動に対する治療

    腰部ヘルニアの手術をしたが、完全にすっきりとはせず趣味のバトミントンで少し無理をすると痛みが出てその都度治療に来ている70歳の男性。1年ほど前最近やたらと汗が出て指先が小刻みに震えると相談された。

    甲状腺の異常を疑い検査を勧めたらやはり血液検査で甲状腺機能亢進が見つかった。エコー検査で異常なく病院ではしばらく様子見となった。H6F4井穴刺絡やのどを通る経絡の治療をした。二か月後再度血液検査をすると今度は逆に機能低下に変わっていた。

    今度は薬が処方された。治療はH5F5をメインに変更した。3か月後血液検査は正常になり薬は最小単位になった。その後ずっと安定していたが8月ころからまた汗が多いと訴えられた。手の震えや動悸などはなく単に気温が高いためか体の異常かよく分からない状態だったが今月血液検査をするとTSHが低下して機能亢進。

    薬を中止して週1回の治療を3回して検査するとTSHはやや低いながらFT3 FT4は正常に戻っていた。今回は民事裁判が始まりかなりストレスを抱えていたのが一因ではないかと本人の弁。この方は気分安定薬を長期間服用しているその副作用も考えられるので医者に聞いてみるように助言していたが、可能性は否定されなかったとのこと。


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  • Posted by へんせき at 22:06Comments(0)膠原病・内分泌

    2016年09月22日

    変な姿勢でテレビを見ていたら首が動かなくなった

    海外在住の60歳代の男性。2~3ヶ月に一度日本に帰国する生活を30年続けている。今回は喉頭がんの定期検査と前立腺がんの生検をうけるための帰国。

    二日前旅行先でベットの上で寝ながら枕を高くしてテレビを見ていたら首が痛くなった。そのうち首を動かそうとすると痛みで動かせなくなった。明日は咽喉の検査予定だがこのままでは上を向けず検査ができないとのことで来院された。

    前後屈、左右側屈、左右の振り向きすべての動きが制限され痛みが出る。痛みが出る部位は後ろの首の付け根。痛い所に圧痛はない。胸鎖乳突筋に左右1か所圧痛点がある。そこにパイオネックスを貼ると振り向きがいくらかよくなる。H6井穴刺絡をするとさらに可動域が増す。

    次に前後屈の痛みに対してF6→F4井穴刺絡。前屈は改善、後屈は60%よくなる。百会とその後ろ3cmの部位に刺絡をするとのどの検査に支障がない程度まで後屈できるようになる。

    この段階で左右側屈も30%よくなっている。H5F5井穴刺絡でさらによくなった。患者さんはこれだけよくなれば明日は大丈夫だと喜んでお帰りになった。

    この方は2年前に喉頭がんを陽子線で治療し、今回前立腺がんが確定したらホルモン剤と陽子線治療をするとのこと。前立腺がんは早期で低悪性なら様子見も含め色々な選択肢があるので負担の少ない治療をしていただきたい。


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  • Posted by へんせき at 21:35Comments(0)運動器疾患

    2016年09月15日

    足指のしびれと痛み

    30歳代の男性会社員。二年ほど前から右足親指の内側がジンジンと痺れ出した。朝方はあまり感じず午後夕方とひどくなる。仕事で長く歩いたときもひどくなる。歩く量と関係があるようと言う。またこの1~2ヶ月ズキズキとした痛みも感じるようになった。風呂に入ってもあまり変化ない。井穴刺絡をネットで知り来院された。

    来院時、痛みもしびれもあり触っての知覚鈍麻もある。先ず足指や足裏、足甲部の圧痛を調べるが親指の付け根に一か所圧痛があるのみ。しかし圧痛点のすぐ脇に2×1㎝ほどのタコがある。

    F1F2井穴刺絡をすると痛みがなくなりしびれ感が半分くらいに軽くなる。タコが出来るというのは靴が合ってないことが多いので靴を調べるとやや先細のビジネスシューズで履き心地は本人曰く「いい。あしを計測して買った」とのこと。有名メーカーのそれなりのお値段の靴である。

    タコがトリガーになっていることも考えられるのでタコに焼灼灸を3ヶ所やってみると触っての知覚鈍麻の感じが少し改善して残っていたしびれ感はなくなった。

    自宅でF1F2のピソマ刺激とタコへのお灸をしばらくやってもらうことにした。また靴を変えて症状がどうなるかも試して頂くことにした。


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  • Posted by へんせき at 20:52Comments(0)運動器疾患

    2016年08月31日

    肩こり、座骨神経痛、むくみ、生理痛

    鍼灸学校に通っている30歳代の女性。夏休みに鍼灸院を尋ね体験治療を受けるという課題のために来院された。症状としては肩こり、腰痛、足のむくみ、生理痛がある。

    刺絡治療でどう変化するか体験していただくことにした。先天性心疾患(ファローの四徴候)で幼児期心臓の手術を受けている。呼吸は苦しくないと言うがH3で息が深く入りH1でさらに呼吸がらくになった。胸の手術跡の圧痛点3ヶ所にパイオネックスを貼るとこれも効果あり。

    肩こりは最初動診で突っ張り感や可動域を確かめていたが上記井穴刺絡で改善していた。しかし百会の刺絡をすると首がさらにスムーズに回るようになる。

    前屈して右腰に痛みを感じるのでF4井穴刺絡。これでよくなる。浮腫みにはF3井穴刺絡と三陰交の圧痛点にハペパッチを貼り、H5F5井穴刺絡。これは生理痛にも効くのでその時は自分でするように。

    本人は刺絡治療は初めてだったようだが、一穴の刺激で体が変化すると言うことが分かったようだ。上達のコツは身近な人を捕まえてどんどん治療すること。その際治療の前後の変化をきちんと確かめるくせをつけること。卒業までの1年半当会の井穴・頭部刺絡を勉強すれば治療ができる鍼灸師になれることをお話しする。稲舛先生編集の家庭治療の冊子をプレゼントして終了。


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  • Posted by へんせき at 23:58Comments(0)不定愁訴・体調管理

    2016年08月14日

    糖尿病予備軍から糖尿病へ

    70歳代の元教員の女性。今も小学校で補助教師として働いている。膝や腰痛の治療で時々来院していたが、ここ半年ほどは調子がよくご無沙汰であった。

    今年の初め誕生日検診で糖尿病予備軍なので気を付けてくださいと言われていたが、先日気になって糖尿病の検査をしたところ完全な糖尿病ですと言われたそうだ。来週病院で生活指導(食事や運動)があり、その結果数値が改善しなければ薬を飲むことになるとのこと。

    現在糖尿病の自覚症状も合併症もないが薬を飲みたくないので、生活習慣の改善とともに鍼灸治療もしてみたいと来院された。思い当たることは①朝食で多量の果物を食べている ②運動不足(3年前と2年前に膝の人工関節手術をした) ③学校の給食を余らないように食べていたなど。

    現在糖尿病の原因はインスリンの減少と言われるが、浅見鉄男先生は肝臓、膵臓、腎臓の交感神経亢進により血糖が上がり糖尿病を起こすと説明されている。治療は左F1F6F3 右F2F3井穴刺絡が基本になる。口の乾き、血圧、腹診、排尿などを考慮して治療を組み立てる。

    患者さんには次の検査まで定期的な治療とイヌリンや麦ごはんの摂取をしていただくことにした。


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  • Posted by へんせき at 22:31Comments(0)生活習慣病

    2016年08月05日

    膵臓がんによる背中と腹部の痛み

    背中から腰が痛く、左のわき腹に鈍痛を感じると言って60歳代の女性が来院された。症状が出始めたのが約3ヶ月前でだんだんひどくなってきた。一週間前に整形外科を受診してL3-4のすべり症と言われたそうだ。過去に何度もぎっくり腰を経験している。現在高血圧と不整脈の薬を飲んでいる。

    背中と腰の痛みは安静時にも痛く特定の動作でひどくなることはない。お腹を触って診るとみぞおち部と左右季肋部に圧痛がある。背部の痛みは運動器の痛みではなく内臓からのものと思われるので、左F2F6→右F1F6井穴刺絡。圧痛は半分くらいに減る。血圧が164/105なのでF4H6井穴刺絡。直後154/95に下がり頭がすっーとなる。

    背中の痛みは鈍痛でみそ落ちの裏側の左部で何とも言えない嫌な感じだと言う。食後にお腹が張り消化が悪いそうで胃の六つ灸をすると背中が楽になる。三陰交と三里のハリをして百会の刺絡で治療終了。

    以前診た膵臓がんの方とダブルので消化器内科の医師を紹介して胃やすい臓を調べるようにお話しした。一週間後連絡があり肝転移の膵臓がんで外科手術が出来ず大学病院の治験に参加するようにしたとのこと。

    膵臓がんは年3万人の命を奪っているが早期発見の検診体制は整ってなくほとんどが進行がんで発見され、手術できても再発が多く生存率が低い難治性のがんで知られる。最近も昭和の大横綱千代の富士の訃報を聞いた。膵臓がんのリスク要因の一つに糖尿病があり、糖尿病はがんの発症リスクが2割高く、がんの種類別では膵臓がん、肝臓がんが特に高いそうだ。急に血糖値が上がったら要注意。

    当院の患者さんの母親75歳が今年3月に手術された。全くの無症状で7年前の乳がん術後の年1回のCT検査で偶然見つかった。医者の話では3ヶ月早ければ画像に映らず、3ヶ月遅ければ手遅れだったと。リンパ節転移もなく手術成功。このように運がいい人もいる。



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  • Posted by へんせき at 23:52Comments(0)