2014年07月16日
妊娠初期の腰痛・胃痛・胃もたれ
妊娠12週のAさん39歳と同じく10週のBさん37歳から鍼治療の適否を相談された。お二人の心配事は妊娠初期に鍼治療をして流産の危険はないかということであった。
足の陰経や下腹部のツボに強い刺激をしなければ問題ない、ソフトな治療で十分効果があると説明した。Aさんは3か月前初めて鍼治療をして効果は実感していたが不安で担当の産科医にも尋ねたそうだ。担当医からは妊娠していることを話して受診するように言われたとのこと。
症状は2日前から腰が重だるくこのままではぎっくり腰になりそうとのことである。大丈夫と言われても鍼治療は不安そうなのでお灸とパイオネックスだけで治療することにした。腰は全体的にだるく前屈すると鈍痛がある。痛みが出る姿勢で腰にパイオネックスを3個貼る。膝から指先までの胆経、膀胱経の圧痛点で腰の痛みに関係するポイントにパイオネックス5個貼る。50%よくなる。百会にお灸5壮。腰部の筋硬結部にせんねん灸をして80%改善したので治療終了。
Bさんは体外受精3回目での妊娠。鍼治療は他治療院で3回経験している。10代から胃が弱く胃痛、胃もたれ、食欲不振を何回も繰り返している。2年前に胃内視鏡検査でピロリ菌陰性、胃ポリープ5個経過観察。今回は悪阻で食欲がなかったが、数日前から少し楽になり食べられるようになったら今度は胃がもたれ、2~3日前から背中が張って苦しくなった。
みぞおちの少し下に圧痛がある。左F1F6の井穴刺絡で胃がスーッとして楽になる。圧痛もなくなる。右三焦兪付近に内臓に響くような圧痛があるのでパイオネックス。胃の六つ灸と中脘のお灸で体が温かくなる。つわりが少し残っているので裏内庭にお灸をして治療終了。
二人ともF4の井穴刺絡は効果的と思われるが子宮を動かす可能性があるので使わなかった。高齢出産でもあり妊娠中は体調が悪くなっても薬を使いたくないので体調管理に鍼灸を利用したいとのこと。
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Posted by へんせき at 00:00│Comments(0)
│小児・婦人科
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