たまりば

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2012年03月21日

脳性麻痺における鍼灸治療の効果

昨年11月から月に2回ほど18歳の男子を往診している。タイプは痙直型で四肢の運動麻痺があり重症に相当する。出生時に損傷した脳神経が元に戻ることはないが、幾らかでも筋緊張が緩和され関節の動きがよくなればQOLの改善につながることを希望しての依頼である。

普通は1ヶ所治療するたびに症状の変化を確認しながら治療を進めるが、患者は自分の意志をこちらへ充分伝えることが出来ないので直後効果の判定が難しい。患者は歩けないし、手も自由に動かせないので筋肉の発達が悪く産熱が少ないため体がとても冷えている。

治療は自宅でも出来るように井穴刺絡、せんねん灸、円皮針を中心にお母さんに覚えていただいた。この4ヶ月での変化は①週1回のプールでのリハビリ時に手の動きがよくなる。②股関節が幾らか開くようになりオムツの取替えがしやすくなる。③喘息持ちで天気の変化でよく発作を起していたが、早めの刺絡で発作を予防できる。今までは薬を使い治まらなければ救急車を呼ぶしかなかったが、気持ちに余裕ができた。④軽い風邪にも自宅で対応できるようになった。

足の冷えにはレッグホット、寝具にパシーマを購入して冷え対策の一助にしている。パシーマの製造をしている竜宮株式会社は車椅子用のパシーマを試作してくれるとのことでとても喜んでおられる。週に1回くらいお母さんから近況報告がありそのときに応じてツボの指示をしている。子供のために何かできることをしたいという母親の情熱には頭が下がる思いだ。先日支援学校を卒業して4月から新しい生活が始まるが、本人も鍼灸治療を楽しみにしているので可能な限り往診したい。

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