たまりば

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2010年11月12日

顔面神経麻痺の鍼灸治療

50歳代の女性が顔面神経麻痺がすっきり治らないとのことで来院された。発症したのは9月中旬でその後病院での治療を受けたが完全に元に戻らず、鍼灸治療でよくなった知人の紹介でお見えになった。

顔面神経は12対ある脳神経のひとつで主に表情筋の運動を支配し、他に味覚や涙、唾液の分泌にも関与している。顔面神経麻痺は中枢性と末梢性に分類されるが80%は末梢性でほとんどはベル麻痺といわれるもので、これは鍼灸治療の適応となる。

主な症状は ①麻痺側のおでこでしわを作れない ②麻痺側のまぶたを閉じれない ③麻痺側の鼻唇溝が平坦になる ④麻痺側の口角が下がる などで痛みを伴わないので最初は水が口からこぼれたり、鏡を見て気付くことも多い。原因ははっきりしていないが顔面神経の栄養血管が虚血、低酸素となり神経に浮腫が起こると考えられている。障害部位が脳幹から遠いほど症状は軽い。

この方も原因は特定できないが発症前日カラオケに行き、冷房が少し強く冷風を片側から受けたことではないかと推察される。発症から時間が経ちすぎると神経の回復が難しくなるがまだ2ヶ月なので治療の効果は充分期待できる。

治療は頚部と頭部の鍼と患側の口腔粘膜の刺絡を中心に表情筋の動きがどう改善していくか幾つかの指標を作りチェックしていく。この方は耳鼻科の治療により半分以上は改善して、そこからもう一歩の改善を求めての治療になる。この段階ではリハビリも予後に大きく関係してくるので、自宅でウィンクをする、口に空気を含み左右に移動させる、おでこにしわを作る、ペットポトルやパタカラを利用するリハビリなどを続けていただくことにした。

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