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2011年08月02日

頚椎症性神経根症の鍼灸治療

10年ほど前に腰痛の治療をした元患者さんから今度は肩の痛みと指先の痺れの電話相談があった。3週間ほど前から症状が出始めこの1週間症状がひどくなったそうだ。整体治療を数回受けたが改善しないので鍼灸は適応するかとのお尋ねである。

症状を聞いていると単なる肩こりでなく頚椎症性神経根症を強く疑わせる。もしそれなら鍼灸治療適応だが念のため整形外科で診察を受けてくるようにお話した。すぐに整形外科に行きレントゲン検査をして左の頚椎7番の神経根症と診断され鎮痛剤とビタミン剤を出された。その足で当院を受診された。

頚椎症性神経根症は脊髄から出てきた神経根の刺激症状で手の痺れや痛み、頚から肩、腕、指先への痛みや痺れといった上肢の症状が主で症状はとてもうっとうしいが予後はいい。似たような病名に頚椎症性脊髄症があるがこちらは脊髄そのものが圧迫されるので上肢だけでなく下肢の症状が出てひどいときには膀胱直腸障害も出るので手術も考えなければいけないこともある。

首の後屈と左側屈で左肩上部と左肩甲間部の痛みがひどくなる。手指の痺れは薬指と小指、前腕の内側はだるさを首を動かさなくても感じている。頚椎に変形があるとそれがすべての症状の原因と考えがちだが、必ずしもそうでない。治療は前腕と指の症状が出ている心経、小腸経、三焦経を調べ手の甲及び前腕内側にしびれ感が減少する反応点3ヶ所に鍼を刺す。次に山元式頭皮針を参考に頚部の症状と関連するツボ2ヶ所に15分置針。最後に左胆経、膀胱経の井穴刺絡をして治療終了。

指の痺れが70%、肩上部と肩甲間部の痛みが60%くらい改善した。今までの経験では治療期間1ヶ月で数回の治療でほとんどよくなる。ただそのままにしておくと1~2年で再発することがあるので症状が取れた後に頚や肩の筋トレやストレッチでメンテナンスをすることが大切と考える。

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  • Posted by へんせき at 08:41Comments(1)運動器疾患