たまりば

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2010年12月29日

たんぽぽ針灸院の一年

29日で今年の診療を終了した。今年は2月下旬から「たまりば」のブログで私が「たんぽぽ針灸院」でやっている診療の様子や鍼灸適応症例をお知らせすることが出来た。またこのブログをご覧になりお問い合わせ頂いたり、実際ご来院いただいた方も多かった。

ご来院いただいた方に鍼灸未体験の30~40歳代の女性が多かったのは、まだまだマイナーな存在の鍼灸治療ではあるが将来への明るい兆しの感を抱いた。前回の「逆子のお灸」で紹介した患者さんも鍼灸未体験であったが、治療の翌日自宅で一回お灸をしてその次の日の検診でエコー検査により逆子が直っているのを確認した。4週間逆子だったのが2回のお灸で直り、嬉しくて検診の帰りに電話を下さった。

今後出産までにむくみ、血圧変動、腰痛、陣痛促進などに鍼灸治療が係れる。また出産後の体力回復、母乳の出をよくすることにも効果がある。鍼灸治療はツボやドーゼを間違わなければ副作用がない安全な治療で一生を通じて家族の健康をサポートできる。私は先ず母親である女性に家庭で出来る「お灸と円皮針」の治療を覚えて欲しいと思っている。今は治療の後、個人的に教えているが来年は少人数の講習会を計画している。知識、技術の研鑽を怠らず地道な活動により鍼灸の底辺を広げていきたい。そのことにより鍼灸ファンが一人でも増えれば望外の喜びである。

今年最後の患者さんは11月30日に大学病院で膝の人工関節置換手術を受け3週間後に退院されリハビリ中の60歳代女性であった。筋力の回復はリハビリでしか出来ないが、疲れた筋肉の回復や血行促進には鍼灸は効果的でリハビリ単独より早くよくなる。患部はまだ熱を持っていたが井穴刺絡で対処した。

新年は1月7日より診療開始で、それまでブログもお休みします。

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  • Posted by へんせき at 23:09Comments(2)医療情報

    2010年12月27日

    逆子のお灸

    「お灸をして欲しい」と電話があった。どんな症状かお訪ねすると逆子を直すのにお灸がいいと聞いたことがあり試してみたいとのことであった。翌日来院されて詳しくお話を伺うと、初めての妊娠で30週に入ったところで、前回の健診で逆子を指摘されたが産科では特に治療はなされていない。

    自分で出来る逆子を直す体操が幾つかあるが、担当医師は積極的に勧めないようで自然に直るのを待っているのかもしれない。鍼灸の経験はないが知人の勧めもあり来院の運びとなった。なぜ逆子になるのかはっきりとした原因は分かっていない。

    28週までは半分以上は逆子だがその後37週くらいまでに自然に治ることも多いが、お灸をするとその場で胎児が動きだすのを自覚できる。すぐに治療に反応する人は直りも早い。使用するツボは内くるぶしの上指4本分の「三陰交」と足の小指の爪の角にある「至陰」が一般的だ。細く捻った艾を直接すえる方がよく効くが、熱さを緩和するため灸点紙を使用したり、間接灸でもいい。

    この方は左の三陰交と右の至陰のお灸でよく動いたが人によって効くツボが微妙に違う。効果がなければ頭や腰のツボを使うこともあり、お灸より刺絡が効果的なこともある。医者が体操を勧めていないので、毎日お灸を続ける以外で効果がある自宅療法を指導した。①よく歩く ②四つん這いで床の拭き掃除をする ③下半身を中心に保温に努める。

    初めての出産は何かと不安を多いと思うが、逆子はほとんど直るので過度に心配せず体をよく動かし、冷えないように注意して、お灸をすることをお勧めする。妊娠後期になるとお腹が大きくなり腰痛に悩まされる妊婦さんを多いが、その時も鍼灸は効果があるので利用していただきたい。

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  • Posted by へんせき at 10:16Comments(0)小児・婦人科

    2010年12月24日

    逆流性食道炎の相談

    三年ぶりに会社の人間ドックを受けたら上部消化管内視鏡検査で「逆流性食道炎」を指摘され、経過観察となった40歳代女性から相談を受けた。

    逆流性食道炎とは食道と胃の境目にある下部食道括約筋(LES)の機能が低下して胃酸を含む胃内容物が食道に逆流することにより炎症を起す疾患だ。LESは食物が胃に入る時は自然に緩み、胃で消化されている時は閉じて内容物が食道に逆流しないようにしている。

    食道粘膜は胃酸にとても弱いので、炎症が起こりやすい。内視鏡所見により炎症の程度はLA分類によりNからDに分けられる。だが内視鏡所見と自覚症状は必ずしも一致しない。自覚症状で多いのは、胸焼けだが胃痛、胸の痛み、げっぷ、胃の膨満感、口が苦い、咽の痛み、咳などもある。しかし自覚症状をあまり感じない場合もある。

    この方は軽い胃の痛みと膨満感を感じる程度でひどい自覚症状はない。LESの圧を上げる薬や逆流を防ぐ薬はないので、プロトンポンプ阻害薬(PPI)での治療が普通になるが、薬を使い難い事情があるので先ずは生活習慣を見直すことを勧めた。

    ①食べた後すぐ横にならない ②夕食後寝るまで3時間あける ③早食いせず腹八分目に食べる ④胃酸分泌を促進する食べ物を控える ⑤胃内滞留時間が長い食べ物を少なくする ⑥ストレス対策 ⑦腹圧を上げない ⑧熱いものは避ける ⑨牛乳、山芋、大根、キャベツ、豆腐や食後にガムをかむ などをしばらく続けて違和感が取れなければ治療に来て頂くことにした。

    私の鍼灸治療では自律神経的に副交感神経を抑制して胃酸分泌を抑える治療や消化管粘膜と関係ある陽明経のツボを刺激したり、頭部の灸や刺絡をする。触診すると胸部や腹部に圧痛や緊張があるのでその軽減を目安に治療するといいようだ。

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  • Posted by へんせき at 00:43Comments(0)胃腸・消化器

    2010年12月22日

    冷え性を改善する鍼灸

    日曜日72歳の患者さん宅へ往診した。その日は娘さんも在宅で冷え性の治療を依頼された。冷える部位は主に手と足で、冬はもちろん夏も冷房してある職場ではひざ掛けが手放せないそうだ。

    「日経ヘルス1月号」で現代女性の冷え性を特集していたが興味のある方はどうぞ。冷え性の原因は①熱を作る力が足りない ②作った熱を末梢まで運ぶ流れが悪い ③生活環境の問題に大別すると対策が立てやすい。医療が関与するのは①と②。

    ①は食べ物と消化器を中心とする内蔵の働き、それと運動に集約でき、②は自律神経と心臓血管系の働きを調整することで対処できる。治療した女性は47歳。触ってみると足首から下が冷たい。治療効果をあげるため最初にバケツにお湯を入れ足湯を15分して血管を広げてから治療を始めた。

    末梢が冷えるのは末梢の血流を減らし中心部の血流を保とうとする生体防御の働きでもあるが常時それでは辛くてたまらない。交感神経の緊張をとり末梢血管を拡張する井穴の刺絡と背中にある内蔵と直結している兪穴の灸をして体の温まり方がどうなっていくかを観察していただいた。

    中年になるとどうしても筋肉量が減り脂肪が増えてくる。筋肉を増やすことは大切でそのためには筋トレも必要になる。お灸を一定期間続けると冷えが改善することはこれまで沢山の患者さんで証明されているので、運動と平行してお灸も自宅でやっていただくことにした。

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  • Posted by へんせき at 00:56Comments(0)不定愁訴・体調管理

    2010年12月20日

    胃潰瘍と座骨神経痛

    夏に二ヶ月ほど座骨神経痛の鍼灸治療をした85歳の女性。治療の結果痛みが軽快し、ほぼ痛みが出る前の状態に戻ったので治療を終了し様子を見ることにした。背骨の変形がひどいので再発する可能性が大きいと思ったが、それから1ヶ月調子がよく旅行や趣味に快適に過ごされた。

    11月に入りまた痛みと痺れが出てきた。手持ちの鎮痛剤と座薬で対処していたが今月になり胃痛を感じるようになり、10日ほど前にあまりにひどい胃痛のため病院を受診した。薬物性の胃潰瘍の疑いがあるとのことで入院して検査となった。

    点滴治療で胃痛も楽になり、胃内視鏡検査で胃潰瘍も否定されたが、臀部から下肢の痛みと痺れは相変わらずで整形外科に回された。鎮痛剤が使えないので神経ブロックを提案されたが血圧が低くすぐには出来ないと言われ、病室で安静にしているだけなので何か手はないか相談の電話が娘さんからあった。

    当院の近くの病院なのでお見舞いがてらお訪ねして、硬膜外神経ブロックや神経根ブロックはできなくてもトリガーポイントブロック注射なら副作用が少なく出来ると思うので担当医に相談するようにお話した。翌日その治療をしてもらったそうだ。トリガーポイントブロック注射をする医者は少ないようだが、筋筋膜性の痛みに対してはとてもいい治療だと思う。

    鍼灸で取り扱う運動器疾患(腰痛、肩こり、神経痛など)は筋筋膜性のものが多く、私はトリガーポイントをメインの治療法にしていないが鍼は筋筋膜性疾患に有効な治療手段のひとつだと思う。鎮痛剤を服用すると薬理作用で胃の粘膜を荒らし、ひどい場合は潰瘍を発症することもある。よく胃粘膜保護剤が出されるが効果は証明されていない。PPIはエビデンスがあるので胃が弱い人が鎮痛剤を処方される時は相談されるといい。

    昨日連絡があり20日に退院するので、しばらく往診で鍼灸を再開したいとのことであった。

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  • Posted by へんせき at 01:48Comments(0)運動器疾患

    2010年12月17日

    尾骨の動作痛と右首の痛み

    4日前に二週間の海外旅行から帰ってきた30歳代の女性会社員。帰国の翌日からしゃがみ込もうとしたり、椅子から立ち上がろうとする時におしりの先の尾骨に痛みを感じるようになった。長時間飛行機に乗っていたせいで、すぐよくなると思っていたが今日になっても治らないので来院された。

    鍼灸は初めてだ。痛くなる動作をしてもらい場所と痛みの程度を確認する。関係ある経絡は督脈と膀胱経、先ず膀胱経から足の小指周りの圧痛点に鍼をする。最初と同じ動作をして確認してもらうと、痛くないと言う。あまりにあっけなく痛みが取れたので本人は不思議そうな表情をされた。

    内臓的な疲れがないか調べる為ベットに仰向けに寝てもらい腹診をすると、右の肋骨の下(肝臓)に圧迫感がある。自分でも右と左を押してもらい左右差を自覚してもらい、それから右の肝経と胃経の治療をする。再度左右の季肋部を押してどうなったか確かめてもらうと左右差がなく、圧迫感が取れている。この治療で変化したということは肝臓の疲れがあったことになる

    他に気になるところはないか尋ねると、首を右に振り向こうとしたり右に倒そうとすると痛いと言う。これは半年前から続いている。振り向く動作は肺経か大腸経、倒す動作は胆経か三焦経。痛みに変化が出るツボを一経ずつ調べる。反応点に円皮針を貼る。鍼は初体験なので今日はなるべく弱い刺激で治療することにした。

    すべての症状が右側にあるので最後に背候診をして背中の左右差を調べた。治療を受けた感想を聞いたら「長い針を刺されると思っていたので、予想と全く違った。痛みもほとんど無くなりその場で効果を実感できた」とのこと。この方は普段ダンスをして体をよく動かしている。体をよく動かしている患者さんは治りやすいことをよく経験する。

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  • Posted by へんせき at 23:56Comments(0)運動器疾患

    2010年12月15日

    風邪の治療に足湯・お灸・刺絡

    インフルエンザはまだだが、風邪が流行っている。中国医学で風邪は中風、傷寒、温病とか太陽病、少陽病、陽明病、太陰病、少陰病、厥陰病などに分類されるが、分かりやすいのは症状によって二つに判別し対策を立てること。世界共通の風邪対策は、足湯で発汗、蒸気で咽喉を潤し、ビタミンCの多い食べ物を摂ること。

    風邪を大別すると、①交感神経の風邪 これは高熱が出て関節が痛む。鼻は詰まり青っ洟、頭痛もひどく咽喉が痛く声が出なくなる。咳き込んで呼吸が浅くなる。②副交感神経の風邪 微熱が続き体がだるくなる。鼻が詰まっても鼻水は透明。頭痛はボォーとした頭重感。

    ①に対しての足湯は体が温まって、ほんのり汗をかく程度で気持ちよくなったら着替えて寝る。38℃くらいのお湯で始め徐々に温度を上げ20分後に44℃にしてさらに10分程が目安。②に対しては熱い足湯で、たっぷり汗をかいてさっぱりして寝る。40℃くらいから始め10分後に46℃にしてさらに10分程温める。

    お灸も①と②では直接灸と知熱灸を使い分ける。急性の激しい症状には刺絡が効果的だ。直後効果として0.5~1℃くらい熱が下がる。お灸も刺絡も少し指導を受けると誰でも出来るようになる。薬アレルギーのある人や妊婦さんは是非マスターしていただきたい。昨日来院の51歳の男性は②の風邪、1週間前から調子が悪いそうだ。直接灸(糸状灸)中心の治療をした。

    最後に玉子酒の作り方。玉子は黄身と白身を分け、黄身だけ使う。日本酒90cc、水90cc、砂糖適量を鍋に入れ沸騰させアルコールを飛ばす。火を止めると同時に溶いた黄身を入れかき混ぜる。いずれにしても風邪を引く時は抵抗力が落ちているので体を休め、体力回復に努めることが肝要だ。

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  • Posted by へんせき at 23:58Comments(0)呼吸・循環器

    2010年12月13日

    帯状疱疹・帯状疱疹後神経痛の鍼灸治療

    神経痛には物理療法や鎮痛剤で軽快するものと、なかなか痛みが取れず何年も苦しみ続ける神経痛がある。後者の一つに帯状疱疹後神経痛がある。

    これに罹った人は「こんなに痛いとは思わなかった。こんなに続くとは思わなかった」と仰る。この神経痛が出やすい方は高齢者や帯状疱疹が長引いた人に多い。先日来られた患者さんは頭がピリピリすると訴えられ、髪の毛をかき分け調べると頭皮に水泡が出来ていた。

    予防には帯状疱疹を長引かせないことが肝心。帯状疱疹は最初皮膚のピリピリ感や鈍痛で始まり、そのうち赤いプツプツや小さい水疱が現れ、虫刺されか皮膚病と間違うこともある。皮膚症状は発赤→水泡→膿疱→ただれ→かさぶたの順をたどり痛みは1週間ぐらいでピークになり通常2~3週間で治る。

    病院での治療は通常抗ウィルス剤の服用になる。帯状疱疹には鍼灸治療もよく効くが、なるべく早期の治療が望まれる。副交感神経を抑制する鍼と発赤や水泡には直接灸で対処する。また刺絡が効果的でこの治療を早期に加えておくと帯状疱疹後神経痛に進行することはない。

    帯状疱疹後神経痛になってしまった方に対しては、鎮痛剤や神経ブロックが一般的で今年新薬も承認された。しかし副作用などで充分な治療が出来ない場合もあり、そのような時には鍼灸治療を試していただきたい。

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  • Posted by へんせき at 23:59Comments(2)脳・精神・神経

    2010年12月12日

    家庭で出来る灸療法

    前回の記事に対して「お灸って、本当に色んな症状にきくんですね!」というコメントをいただいた。一つまみの艾があれば薬の代わりにとても重宝します。

    簡単なところでは切り傷、擦り傷。最近は湿潤療法が推奨されているが、艾には殺菌作用があるので傷口に貼っておくといい。子供のころ野外で怪我をしたときは「ヨモギ」の葉を揉んで傷口に当てていた。艾の原材料はヨモギだ。

    風邪の季節だが「くしゃみ3回風門の灸」といって、風邪の引き初めに首の後のツボに灸をすえるとひどくならずに済む。この時期の風邪は傷寒なので葛根湯と併用すると効果大である。

    「生カキ」が美味しい時期である。今は細菌検査をして出荷されているので食あたりも無いと思うが何せ生もの。抵抗力が落ちているような時は危ない。20数年前鍼灸学生のとき「生かき」に中った。腹痛、発熱、下痢で苦しんだが「裏内庭」に灸をした。最初熱さを感じなかった。20壮ぐらい続けて熱を感じてきた。さらに熱が芯に通るまで続けたら腹痛が楽になってきた。その後眠ることが出来、翌日は通学出来た。

    下痢の時、艾を食べることを勧める同僚がいる。一理あると思う。「にきび」や「おでき」に艾を貼ることも効果がある。消炎、殺菌作用のためだと思う。太乙膏を塗りその上に艾を乗せ絆創膏で一晩留めておくと翌朝小さくなっている。合谷の灸と併用するといい。

    時期外れだが、蚊に刺された時は刺し口に細く捻った艾を1壮すえると痒くならない。艾を細く捻るのは慣れないと難しいが、二枚のコルクのコースターの間に少量の艾をはさみ軽く圧しながら転がすと細長く捻ることが出来る。これを小さくちぎり形を整えすえるといい。

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  • Posted by へんせき at 07:34Comments(0)医療情報

    2010年12月10日

    足裏の痛み(鶏眼・たこ・イボ)の灸療法

    二ヶ月近く歩くと足の裏が痛い60歳代の女性の治療をしている。最初は左右どちらも痛かった。この方は通勤時約30分歩いていた。仕事もおもに立ち仕事である。足底筋膜炎の症状とは違う。痛い場所は足指の付け根に近い部分で、押すと圧痛が数ヶ所にあった。

    おそらく足底の筋肉疲労か筋力低下によるものと推察して一週間に1回治療を続けた。一穴治療する度に床の上で足踏みさせたり、歩かせたりして痛みの変化を追いながらツボを決めていった。最初は治療当日よくても、翌日にはまた痛みがぶり返していたが、次第に痛みがない時間が増えていき一ヵ月後には右足裏の痛みはなくなった。

    それから一ヶ月経った今週の治療で左足裏の痛みもほとんど消失した。仕事中長時間立っている時たまに感じるくらいになった。この患者さんはそうではないが、足の裏に「うおのめ」や「たこ」ができて痛々しい足裏を時々みる。鶏眼(うおのめ)やたこは灸できれいに治るのでお困りの方は試していただきたい。  

    どちらも荒めの艾を使い患部と等大の大きさに捻り熱さを感じた後、さらに数壮すえ続ける。平均して1ヶ月くらい続けるとどちらもとれる。途中黒焦げになり硬くなった組織ははさみやカミソリでけずるといい。手術、薬、窒素などの方法もあるが灸は再発が少なく、治療中生活に支障がない。私自身二十数年前冷凍窒素で足裏のたこを焼いたが、1~2年後再発して今度はお灸を試した。3週間ほどして患部がガバッとはずれ完治した。その後再発していない。

    また中年以降首の周囲にできるイボもお灸できれいに治る。これは上質の艾を細く捻りイボの上に3~5壮すえる。お灸をした後数日以内に自然にとれている。こちらは毎日続ける必要はなく通常1回でよくなる。

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  • Posted by へんせき at 00:18Comments(2)皮膚疾患

    2010年12月06日

    安産のためのお灸

    三ヶ月ぶりに茶道の稽古でお会いした30歳代の女性。少しふっくらとしゆったりとした服装だったのでお尋ねすると妊娠6ヶ月とのこと。初めての妊娠で不安もあるが順調に無事生まれてくるのを願うだけだと仰る。

    妊娠中に三陰交にお灸をすえると本人はもとより生まれてくる子供にも著しい効果がある。妊娠中は足のむくみやだるさがとれ、腰痛の予防にもなる。逆子の予防にもなるし出産の折には、陣痛が軽くなる。そして生まれた子供は丈夫に育つ。                       

    三陰交のお灸は最初にツボの位置を教えてもらえば後は自分で出来る。自分でやることが大事で「赤ちゃんのためにいいことをしている」という自覚が精神的に安定させる。お灸を始める時期は胎盤が安定する5ヶ月くらいからで、最初は7壮から始め月数が進むにしたがい21壮まで増やしていく。

    この時期お灸の練習をしておくと後に子供のちょっとした不調は自分で対処できるようになる。艾は上質の物を使いなるべく小さく、軟らかく捻ることがポイントで最初の1壮目はツボを少々湿らすと艾を上手く立てられる。熱さを緩和する灸点紙を利用してもいい。

    妊娠中の運動も大事で足腰の筋肉を鍛えておくとスムーズな出産につながる。お勧めは雑巾がけで掃除機だけでなく、床や畳の拭き掃除は一石二鳥だ。もう一つ保温に努めること。後日、三陰交の灸点をつけ艾を差し上げることにしてお別れした。

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  • Posted by へんせき at 20:58Comments(0)不定愁訴・体調管理

    2010年12月04日

    高度生殖医療(不妊)と鍼灸治療

    不妊治療のため「人工授精」と「体外受精」の生殖医療を検査を含め1年半継続したが上手く行かず、諦めかけた時に自然妊娠した40歳代の女性がいる。

    この女性の母親の勧めで半年前初めて鍼灸治療を受け、以後1ヶ月に1~2回の受療と自宅でのお灸をほぼ毎日続けられた。お灸の効果で妊娠したかどうかは不明だが、この女性を診ていて先進不妊治療が本人及び配偶者に対する身体的、精神的、経済的負担を考えさせられた。

    不妊症といっても原因はさまざまで4割は男性に原因があると言われている。1983年に日本で始めて体外受精児が誕生したが、今では約2万人の赤ちゃんが体外受精児で体外受精は不妊治療の主流になりつつある。社会状況の変化、女性の社会進出による晩婚化は大きな要因だろう。

    生殖医療は進歩発展しているが、それでも失敗する確率は高く何度も重なるとその負担は想像以上だ。幸いお灸は体に負担をかけないし、程よい温熱刺激はストレスの解消にもつながる。せんねん灸のような手軽なお灸も市販されているので正確なツボをとり試していただきたい。

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  • Posted by へんせき at 00:11Comments(0)小児・婦人科

    2010年12月01日

    交通事故による肩の痛み

    半年前に調布から登戸に転勤するまで毎月1~2回腰痛の治療と予防のために来院されていた50歳代の会社員の方から肩の痛みについて相談があった。

    10月中旬オートバイ(ハーレイ)を運転中後から追突され右に転倒した。交差点で徐行していた時でスピードも出てなく、その時は特に身体的には問題なく物損事故で処理したが2日後に左肩に痛みが生じ、五十肩のように肩関節の屈曲や外転が出来なくなった。日常動作では髪を洗う動作に不便を感じる。

    そこで職場の近くの整骨院に10回ほど通院したが全く改善しないので、先週自宅近くの整形外科を受診した。レントゲン検査をしておそらく腱板損傷だろうとの診断を受け鎮痛消炎剤(ロキソニン)を処方された。今日まで6日間薬を飲んでいるが薬が効いている間は痛みが軽くなっているが、切れると痛くなるそうだ。

    左肩を打撲していないので、転倒した際バイクを支えようとして左肩関節に無理な力がかかり腱板を痛めたものと思われる。腕を前の方に上げると肩と同じ高さくらいから痛みが出る、横に上げても水平以上は痛みが出る。痛い場所は肩関節の前面と側面、経絡的には大腸経と三焦経。

    治療は主に円皮針で、局所的には痛みが出る動作をして1番目の痛み、2番目の痛みと順を追って圧痛点を探していった。遠隔治療では関節の可動域が広がるポイントを経絡上に求めた。この症例ではおそらく巨刺や陰陽交差の刺法も効果があると思われる、効果の程度を見極めるため次回に試みることにした。

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  • Posted by へんせき at 21:29Comments(0)運動器疾患