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Posted by たまりば運営事務局 at

2010年05月25日

薬の副作用

以前高血圧の治療に通われていた患者さんの奥さんから往診依頼の電話をうけた。また急に血圧が上昇したのかと思ったがそうではなかった。聞けば数日前に風邪を引き病院で3種類の薬をもらいそれを飲んだ後から全身が発赤し、しゃっくりが止まらなくなった。すぐ病院に行ったが薬の副作用だと思われるので薬を止めて安静にするように言われ注射を1本しただけとの事。1日経ってもよくならないので来て欲しいとのことだった。

患者さんを診ると顔から指先まで全身真っ赤でしかもひっきりなしにしゃっくりをしている。風邪のため微熱がありしゃっくりが止まらないので食事と睡眠が摂れず体力が落ちているように見えた。はり治療としては先ずしゃっくりを止めアレルギーを抑える治療を考えた。どちらも自律神経的には副交感神経の異常なので、患者さんの様子を見ながら同じ治療を3回繰り返した。発赤はすぐに変化しないがしゃっくりの間隔は伸びてきた。3日連続で治療に行き3日目にはしゃっくりは完全に止まり発赤も半分くらいに治まった。

さて、この患者さんに処方された薬は特別なものでなく総合感冒薬、去痰剤、抗生物質であった。このうちどれかひとつにアレルギー反応を起こしたのか3つの飲み合わせが悪かったのか回復した後調べたがよく分からなかった。薬にはあらかじめ副作用が予想できるものもあるが飲んでみなければ分からないものも多いので特に初めての薬は注意が必要だ。ありきたりの薬で劇症肝炎を起こすこともある。

日本は諸外国に比べ薬の使用量が多いように感じる。例えば普通の風邪に鼻水が黄色いので予防的に抗生物質を出す。抗生物質が水のように何の害もなければいいが全ての医薬品には程度の差こそあれ副作用がある。風邪に関しては抗生物質の有無は治り方に差がない結果が出ている。薬が処方されるのはリスクより利益が大きいと考えられるからだ。沢山の薬を飲んでいる人は健康の面からも医療費の面からも一度見直してみて欲しい。

漢方薬の副作用はどうなのかとのお尋ねがあるが、漢方薬も薬である以上副作用がある。例えば葛根湯に含まれる麻黄には交感神経を緊張させる作用があるエフェドリンが含まれているので血圧上昇、気管支拡張など気をつけなければならないし、甘草に含まれるグリチルリチン酸には偽アルドステロン症の原因になることもある。必要な時には薬を使わねばならないので副作用を知った上で上手に利用することが大事だ。

上の写真は昨年取ったコアジサイです。アジサイは一般的に香りがありませんがコアジサイはほんのりといつまで嗅いでても飽きない香りで別名シャネルの5番ともいわれる。もうすぐ紫陽花の季節です。高幡不動の紫陽花は有名です。  

  • Posted by へんせき at 10:07Comments(2)医療情報