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2011年01月30日

緑内障の鍼灸治療をして感じること

学会誌を読んでいたら後頭部と肩部4穴に低周波通電による鍼治療により脈絡膜血流が10分後に7.5%増加したという報告があった。脈絡膜とは強膜の内側にある膜で、眼球や網膜に酸素や栄養を運んでいる。また老廃物を運び出す働きもある。

中途失明の原因第一位は緑内障で、40歳以上の20人に1人(有病率5%)が発症するといわれている。緑内障は眼底にある視神経が障害を受けることにより、視野が欠けていく病気で時間をかけて進行し失明にいたることもある。ゆっくりとした進行なので発症初期には気付かないことが多い。

死滅した視神経を元に戻すことはできず、いったん欠けてしまった視野を回復させることは不可能なので、早期に発見して進行を遅らせることが大切である。緑内障の検査には眼圧検査、眼底検査、視野検査、隅角検査があるが、最近はOCTやSD-OCTという医療機器の登場で視神経乳頭の形を数値化して診断できるようになった。この検査をお勧めする。

緑内障において視野の回復はないといわれているが、緑内障の方で前回の検査より結果がよかったということがある。検査における誤差なのかもしれないが、鍼灸治療により上記のように脈絡膜の血流が増加することによる効果なのかもしれない。

今診ている眼科疾患は白内障、緑内障、加齢黄斑変性、仮性近視、眼精疲労だが、治療前後の見え方、明るさ、目のすっきり感などに変化を認めることができる。客観的な評価をするには検査機器での検査が必要になるが、鍼灸院でそれはできないので定期的に眼科で検査をお願いしている。

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  • Posted by へんせき at 20:48Comments(0)感覚器疾患

    2011年01月08日

    テレホンオペレーターの難聴耳鳴り

    昨年診た耳鳴りや難聴の患者さんの職業で圧倒的に多かったのはテレホンオペレーターだった。なかでも突発性難聴と診断され一定の治療を受けた後当院に来院された五名の方は全員テレホンオペレーターに従事されていた。

    突発性難聴の原因については「血液循環障害説」と「ウィルス説」が有力といわれているが、はっきり結論は出ていない。音は内耳の蝸牛の中にある有毛細胞で電気信号に変えられ聴神経から脳に伝えられるが、突発性難聴ではこの有毛細胞が突然働かなくなる。

    テレホンオペレーターの仕事を考えてみると聞き間違えがないよう意識を集中して相手の声を聞いている。耳の負担は本人が認識している以上にかかっていると思われる。耳への負担が重なると共にストレスや睡眠不足などが合わさった時に発症するのではないか。

    今日来院された20歳代の女性もテレホンオペレーターで半年ほど前に発症し、最初一週間の入院でステロイド剤を中心にした点滴治療を受けられた。難聴の程度は発症時80デシベルで現在40デシベル、この状態で止まっていて高い音の耳鳴りがしている。病院の治療はこの3ヶ月中止している。

    この方は発症2日目から入院しての点滴治療と一番いい治療をされている。もし突発性難聴が疑われたら3日以内に受診して適切な治療を受けることが大切で、治療には高容量のステロイド剤を投与するので出来れば入院設備があるか、通院でも点滴で対応してくれるところがいい。

    鍼灸治療を併用するときも早い方がいい。耳鳴りは改善しやすいが時間が経つと聴力の回復は難しくなる。仕事柄耳を酷使するような方は日頃から首肩の凝りをとり血液循環を改善することに鍼灸を利用されるといい。今日の患者さんの耳鳴りは半分ほどに低くなった。使った経絡は腎経、胆経、三焦系と頭のツボ。1~2ヶ月治療を続け聴力検査を受けてもらう予定だ。

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  • Posted by へんせき at 22:53Comments(0)感覚器疾患

    2010年11月01日

    耳鳴りと耳の閉塞感

    昨日海外旅行から帰国された40歳代の女性。飛行機が着陸のため降下し始めたときから耳の調子が悪くなった。たぶん気圧の変化によるものだと思う。誰でも飛行機の上昇時、下降時や高速エレベーターに乗った時には耳の閉塞感を感じるが、唾を飲んだり飴を舐めたりして対処している。

    この方はストレスがかかったり風邪を引いた時、右耳に耳鳴りを感じることがあるので出発前に来院された時飛行機に気をつけるようにお話していた。行きの飛行機では何ともなかったが帰りの飛行機で調子が悪くなり耳鳴りと聞こえにくさが1日経っても治らないとのことで来院された。

    航空性中耳炎という病気もあるが、耳に関する経絡で耳鳴りが少しでも変化するものはないか一経ずつ調べた。腎経や心経では変化なく、三焦経で変化があった。足の少陽胆経でも少しよくなるという。この二経のどのツボが治療点として効果的か鍉鍼で調べツボを決め灸をした。

    今日の治療で完全によくならなかったが60%くらい改善した。3日まで休みを取っているそうなので今日から3回続けて治療することにされた。治療院が遠かったり仕事があるとなかなか続けて治療できないが、急性の症状は3~5回連続すると効果的だ。

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  • Posted by へんせき at 23:56Comments(0)感覚器疾患

    2010年10月04日

    ドライアイの鍼灸治療

    ドライアイは涙の分泌量が減ったり、涙を目の表面に保つ物質が減って、目の乾きや目の疲れを感じる病気だ。涙には「乾燥を防ぐ」「栄養を運ぶ」「異物を洗い流す」など重要な役割がある。ドライアイの原因は幾つかあるが一番の原因は『涙』にある。

    20歳代男性が目の疲れを主訴として来院された。2年前に近視のレーシック手術をしている。話を聞くと目がゴロゴロして、眼が疲れ、首が凝るそうだ。

    目の治療でよく使うツボは頭と顔面部で、治療直後に周りが明るい、文字がくっきりする、目が開きやすい、痛みが減るなどの変化を自覚できる。目の周囲は毛細血管が多いので、内出血を防ぐ為鍼をするときは太さ0.1mmを極細の針か円皮針をする。また刺絡治療はより効果がある。

    ドライアイは目の生活習慣とも密接にかかわっている。「パソコン」はまばたきの回数が減り涙の分泌が減る、「エアコン」は乾燥させ涙の蒸発を進める、「コンタクトレンズ」はムチンの分泌を減らす。このようなことを意識して生活することが大切だ。

    眼科での治療は点眼薬や涙点プラグになるが、日常生活に注意し目のツボを自己指圧したりすることでもずいぶん楽になる。まれに「シェーグレン症候群」のような涙や唾液が出にくくなる病気もあるので気になる方は一度眼科を受診されるといい。  

  • Posted by へんせき at 09:55Comments(2)感覚器疾患

    2010年09月09日

    めまいの鍼灸治療

    「めまい」といっても様々な症状が含まれる。緊急性を要する中枢性のめまいもあるので鑑別診断は大切だ。鍼灸院で診ることが多いめまいは「良性発作性頭位めまい症」でいま三名の方の治療をしている。皆さん耳鼻科で薬の処方を受けているがそれだけですっきりせず来院されている。

    この「良性発作性頭位めまい症」は一番多いめまいで、寝返りや振り向きなど頭を動かした時ぐるっとめまいがする。原因は内耳にある「耳石器」の中の「耳石」がはがれて、三半規管に入り込むことで起こるとされている。メニエール病と違い耳鳴りや聞こえにくさはない。

    さて鍼灸ではどのような治療をするかというと、ベットに寝ることができないので座位で行う。耳に関係する経絡は胆経と三焦経がメインになるが肝経と腎経が効果的なこともある。肝経の別説大敦と胆経の風池のお灸だけで奏効した例もある。また頭のツボが効く場合もあるのでポイントをしっかり探さなければいけない。反応するツボと経絡がはっきりするとこの種のめまいは鍼灸で改善する。

    中枢性めまいの(大脳、小脳、脳幹)の障害や外リンパ瘻、聴神経腫瘍などは専門医の治療が必要だ。まれに不整脈の発作でめまいだけを感じ心臓の症状が自覚されないこともある。1週間ほど前以前治療に来ていた女性と偶然道で出会いご主人が脳梗塞で入院された話をうかがった。

    最初は体がふわふわしてなんだか変、内科に行きめまいの薬をもらったが治らず2日後耳鼻科で脳疾患の可能性を指摘されそのまま慈恵第三病院に移され脳梗塞と診断。幸い後遺症が残らずよくなったそうだが、初期症状をめまいとしてこのようなこともある。

      

  • Posted by へんせき at 10:32Comments(0)感覚器疾患

    2010年08月22日

    耳鳴り治療に光

    7月12日のブログで紹介した突発性難聴後の耳鳴りと聞こえにくさを主訴とする治療にやっと光が見えてきた。昨日で6回目の治療であったが、前回8月7日の治療の翌日からはっきり改善を自覚したそうだ。

    前回の治療はお昼過ぎにしたのだが、夕方から鍼をした側の耳の下、額関節付近が少し痛くなり、夕食時食べ物をかむ動作で痛みが増し、このままでは困ったなと思いながら寝たが一夜明けてみると痛みはなくなって耳鳴りと聞こえにくさがアレッというくらいよくなっていたそうだ。鍼灸治療ではこのように思いがけない反応が起こりよくなる場合があり、これを瞑眩(めんげん)という。

    その後、約2週間経過するが疲れたりストレスが多いと少し元に戻るが、休息をとりリラックスするとまたよくなる。概ね良好で一日のうちでは午前中の方が、一週間のうちでは前半の方が調子がいいそうだ。

    5回目の治療後痛くなった所はツボ名でいえば翳風の前、内耳点だと思う。このポイントは4回目の治療でも使っているが、違いは鍼の太さを0.02mm太くし刺鍼深度を5mm深くしてドーゼを増やしたことだ。

    鍼灸治療では選穴が重要だが同時にドーゼ(刺激量)も同じくらい大切な要素になる。円皮鍼の様な軽い刺激がいい場合も多いが軽い刺激では効かない場合もある。個人差があるので治療を始めてしばらくの間はドーゼをどうするかいつも苦心している。  

  • Posted by へんせき at 16:15Comments(0)感覚器疾患

    2010年08月12日

    眼科疾患(老眼・白内障・緑内障・加齢黄斑変性)

    鍼灸治療と眼科疾患を結びつける人は少ないと思う。タイトルで挙げた4つの病名は加齢によって発症する眼の病気の代表的なものだが、これを主訴として来院される方は少ない。他の疾患を治療していてそれが一段落した頃、目のことをお話になる。

    私が日常の診療で取り扱うことが多い目の症状は眼精疲労・ドライアイ・飛蚊症などだが、眼精疲労は肩こりや頭痛の原因になっていることも多く必ずチェックするようにしている。

    上記の四疾患で老眼以外は将来失明するかも知れないという不安がよぎる。その中で「緑内障」は不思議な感じがしている。緑内障は何らかの原因で視神経が障害を受け、視野が狭くなる疾患で眼圧が高くなることが原因と言われていた。

    しかし、緑内障全体のうち正常眼圧の割合は7割を占めている。これは眼圧以外のものが関与していると考えていいのではないか。眼科の治療では薬で眼圧を下げることが先ず選択される。鍼灸単独での経験はないが、鍼灸を併用して進行が止まったり、視野が改善したことはある。(治療ポイントは ①頭頚部 ②眼の周囲 ③目を纏う経絡)

    なぜこのようなことが起こるのか考えてみた。視神経は血流が悪くなるとダメージを受ける。おそらく脈絡膜の血流障害が鍼治療の刺激で交感神経が抑制され毛細血管が拡張することにより改善するのではないか。元通りに回復できなくても進行が止まり現状維持できれば治療の意義はあると思う。

      

  • Posted by へんせき at 22:44Comments(0)感覚器疾患

    2010年07月12日

    突発性難聴のはり治療

    二年ほど前、歌手の浜崎あゆみさんが自身のブログで「左耳が機能しておらず、治療法はないと診断された」と公表した病気が突発性難聴だ。

    この病気は突然、内耳の感音性難聴が発症し原因もはっきりせず特定疾患に指定されている難病である。症状としては片側の耳が急に聞こえなくなり耳閉感と耳鳴りが伴い時にめまいも随伴する。

    治療法は確立していないが、ステロイド薬、血液循環改善薬での治療が一般的で発症後一刻も早くステロイド薬をする必要があり治療が遅れるほど予後が悪い。薬の効果も服薬より点滴のほうがいいので、受診の際は入院設備があるか、または通院でも点滴が可能かもポイントになる。

    突発性難聴と診断されても中には他の病気が紛れている可能性もあるので聴力や平行感覚の検査以外にきちんと鑑別診断をしてくれる医者を選びたい。鑑別する必要がある主な病気は脳梗塞・聴神経腫瘍・外リンパ瘻などだ。

    5月下旬に突発性難聴と診断され約1ヶ月服薬を続け一応耳鼻科の治療を終了したが、耳鳴りが気になり日常会話で聞こえが悪くもう少し良くならないかと先週40歳女性が来院された。

    病気の性質上完全に治ると保障できないが過去の治療例をお話し治療を始めた。鍼灸の古典にはおそらく突発性難聴と思われる記載があるが、発症3日以内に少陽胆経に鍼をするとある。古人もこの病気は時間の経過と共に治りにくくなると認識していたようだ。

    触診をすると首や肩のコリがとてもひどく、胆経・三焦経・心経を中心に頭部の治療点を加えた。直後、明確な聞こえの改善はないがコリ感はだいぶ楽になったそうだ。この方は鍼灸をするのは全く初めてだそうなので治療後少しだるくなるかもしれない旨説明して初回の治療を終えた。  

  • Posted by へんせき at 23:59Comments(0)感覚器疾患

    2010年06月17日

    眼精疲労による肩こり

    仕事でも日常生活でもパソコンは必需品になり一日の中かなりの時間液晶画面を見ている人も多い。本を読むのと違い液晶画面は点の集まりなのでどうしても目の疲れがひどくなる。高じると目の痛みを始め頭痛や肩こりの原因となる。

    吉祥寺から調布へ通勤し治療院の近所にお勤めの20歳代女性が肩こりを主訴として来院された。聞けば吉祥寺の鍼灸院に行って以来二度目のはり治療だそうだ。慢性的に首の後ろから肩上部が凝り、きょうは右の肩甲骨の内側が少し痛いとのこと。仕事柄パソコンを使う時間が長く最近運動不足でもあるそうだ。

    治療の前に首を色々な方向に動かして首の痛みやツッパリ感を確認してもらう。眼精疲労が大元だと考え後頭部2ヶ所にはりをする。3分後仰向けになってもらい見え方に変化がないか尋ねると、視野が広がり明るく感じると言う。この変化は直後しか分からない。時間が経てばその見え方に慣れてしまう。

    さて肝心の肩こりはどうなったか。最初のように首を動かしてみるとスムーズに首が回り、はり治療は効果があると実感してもらえた。他に冷え性低血圧などがあるのでお灸を体験していただいた。目の疲れには蒸しタオルを目に当てること、日常生活にストレッチやスポーツで体を動かすことを提案して治療を終えた。  

  • Posted by へんせき at 00:51Comments(0)感覚器疾患

    2010年05月11日

    自律神経と耳鳴り

    耳鳴りに悩む人は多い。命に係るようなものは稀だが本当にうっとうしいものだ。加齢によるもの、薬の副作用によるもの、病気の後遺症によるもの、二次性のもの、原因不明のものと様々な要因が絡んでいる。

    耳鳴りに難聴が絡んでくるとQOLの低下につながる。昨日左の耳鳴りと難聴がある40歳代女性の治療をした。この方は右の聴力が幼少時より失われていているが左の耳は昨年11月までは正常であった。11月に耳鳴りと難聴で近くの開業耳鼻科で投薬治療を受け10日ほどで一旦良くなったが12月に再発しその時はJ大学病院を紹介され薬の治療で良くなったり悪化したりを繰り返していた。

    今回は4月28日から悪くなり一向に良くならないので5月8日に病院を受診したが特に治療法はないので今の薬を飲んで様子をみるように言われた。本人は右の耳のようになるかもしれない不安にかられ今まで全くやったことはないが鍼治療をしてみようと思われた。自分なりに仕事のストレスが原因で自律神経が乱れているのではないかと判断して昨日の午前中に自律神経免疫療法を標榜する鍼灸接骨院で治療をうけた。

    治療が終わっても耳鳴りに変化がなく帰宅してテレビをつけたが聞こえにくさも治っていないのでもう一度だけはりを受けてみようとネット検索をしてたんぽぽ針灸院の臨床雑記を見て来院された。お話をしていて耳が聞こえなくなることの不安と何とかしてよくなりたいという気持ちがヒシヒシと伝わってきた。

    自律神経が関係していると思われるが交感神経の異常か、副交感神経の異常か、両方が絡んでいるのか又どの臓器の異常興奮なのか確率の高いと思われるところから選穴していった。最初に選んだ副交感神経のツボでは全く耳鳴りに変化がない。次に内耳のリンパ液の問題を考え左の腎経のツボを刺激したら耳鳴りが軽くなってきた。右のツボを加えたら最初の半分以下になった。さらに頭のツボ1穴に鍼をして再度腎経のツボを治療したら80%改善したのでここで治療終了した。

    とても喜ばれお帰りになられた。すぐにぶり返すのではと心配したが今日の朝少し耳鳴りが残っているが聞こえはほとんど正常になったと電話があり土曜日にもう一度受診したいとのことだった。すべてがこうではないが自律神経が関している時は治療直後に効果が出ることが多い。


    以下ブログとは関係ないがGW中に神代植物公園に季節の花を見に行った。有名なバラはまだ咲いてなかったが芍薬、牡丹、藤が綺麗だった。これらは三つとも漢方薬の材料になる植物だ。

      

  • Posted by へんせき at 23:53Comments(3)感覚器疾患

    2010年04月21日

    耳鳴り・難聴の悩み

    十数年前に耳鳴りと難聴で治療した患者さんが久しぶりに来院された。現在はリタイヤ後悠々自適の生活をしておられるが、以前は海外勤務や人間関係のストレスでメニエル様のめまい、嘔吐から耳鳴り、難聴を発し病院で1週間の点滴治療を受けた後の来院であった。

    すでにカルテを処分してあるので詳しい経過を覚えていないが2~3ヶ月で軽快したと思う。本人の言によると鍼灸に来た時めまいは治まっていたがガーン、ゴーンとする耳鳴りが取れず左耳の聴力も落ちていたが耳鼻科で通気以外積極的な治療がないとのことで鍼灸を試してみようと思ったそうだ。

    今回は1年ほど前から以前と同じ左耳にシーンという耳鳴りが気になりだしテレビの音が大きいと奥さんに言われるようになったそうだ。確かに右耳を塞ぐと聞こえにくいので昔のことを思い出しもう一度試してみようと思ったそうだ。年は70歳になったがストレスは特にないそうだ。耳鼻科に行っても聴力検査をするだけだと思うので今回は行ってないそうだ。

    治療はなるべくシンプルにシーンという耳鳴りに変化が起こるかを指標に行った。先ず手足の陽明経のツボ4ヶ所で自律神経の調整をして頭部のツボ2ヶ所に斜めにはりをしてしばらく置鍼した。5分経過したとき耳鳴りに変化が出た。少し音が小さくなった。15分経った時さらに小さくなった。同時に血管が脈打つような感じがしてきたそうだ。

    おそらく血行が変わってきたためだろう。ここではりを取り初回の治療を終了した。音の聞こえ具合はよく分からないそうだ。私が初回の治療で気をつけているのはある治療行為で何らかの良い変化があるかどうかだ。もしそうなら何度か続ければ治癒に向かうと思う。欲張って刺激量が多くなると人によっては体がだるくなる等余計な負担をかけることになる。  

  • Posted by へんせき at 00:22Comments(0)感覚器疾患