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Posted by たまりば運営事務局 at

2023年06月24日

突発性難聴による聴力低下と耳鳴り

70歳代の主婦。8年前に耳鳴りと耳閉感で耳鼻科を受診して突発性難聴と診断されたがステロイド薬が合わず1回で服薬を中止した。結局聴力は戻らず耳鳴りも残った。その後2年半雑誌で見た難聴専門の治療院2ケ所で施術を受けてきたがよくならず補聴器を使い始めた。

当院に最初に来た5年半前の聴力は低音から中音部50㏈、高音部70㏈くらいだった。そのころは血圧も高く上が160~170㎜Hgくらいで背中が凝り息苦しさも訴えていた。2年半治療を続け低中音40㏈高音部60㏈、耳鳴りは最初の半分くらいになり血圧も上140~150㎜Hgとなり少し落ち着いてきた。

このころコロナの流行もあり治療をしばらく中止することになった。それから2年経って久しぶりに連絡があり3か月まえに補聴器を失くし耳鼻科で検査してもらうと特に左は障害者手帳を申請できるくらいに悪くなっていた。そこで当院の治療で劇的な改善はしなかったが少なくとも悪化することは防げていたと気付き右耳の悪化を防ぐためにも治療再開したいとのことだった。

高齢者の耳鳴り、難聴は病的な部分と生理的なものが合わさっていて若いときのようになるのは無理。急性期を過ぎれば薬もほとんど効かない。鍼灸治療でできることは自律神経の調節、首や側頭部の凝りを取ること、血行を良くすることなど。また有酸素運動や耳周囲のツボへのマッサージを組み合わせると効果が期待できる。やる気になれば自宅でできる養生はいくつもある。

治療の限界は説明して先ずは3か月治療し聴力が上がるか耳鳴りの程度が軽くなるか試してみることにした。


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  • Posted by へんせき at 23:49Comments(0)感覚器疾患

    2023年06月14日

    加齢黄斑変性症・視力検査表に影が見える

    沢山の病気を抱えながらも一人で電車に乗り通院している97歳の女性。関節の痛みもあるが喘息予防と虚血性心疾患や血圧管理のための治療をしている。

    一応治療を終え呼吸が楽になったと言いながらベットに座り、壁に貼ってある視力検査表を見ながら右目で診ると黒い影がみえる。両目で診ると何ともないと言う。

    眼科には2か月に一度通院して白内障の目薬をもらっている。前回の診察でも特に悪いことはなかったそうだ。白内障が進行している訳でもないようなので試しに加齢黄斑変性症の格子模様のチェックシートを片目で見てもらうと右目はゆがみと少し視野が欠ける。

    加齢黄斑変性症に間違いないようなので明日眼科で詳しく診てもらうようにして、とりあえず目の治療をして見え方に変化がないか試してみた。時間の関係で右F2F6井穴刺絡と後頭部の刺絡のみ。劇的な改善はないが目がすっきりして少し明るく感じると言う。次回から本格的に治療することにした。

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  • Posted by へんせき at 21:21Comments(0)感覚器疾患

    2022年01月23日

    風邪の後に耳鳴りが始まる

    先週幼稚園児の子供から風邪をもらった。熱は38度くらいで呼吸器症状よりも消化器症状がひどく内科を受診した。コロナ抗原検査陰性で薬を処方された。数日で症状はだいぶ治まってきたが左耳にブーンというやや低音の耳鳴りが始まった。

    風邪もまだすっきりしてないので先ず風邪の治療でおなかをチェックしてF1F6井穴刺絡。百会の刺絡でおなかがすっきりする。耳の聞こえは問題ないようで突発性難聴ではないようだ。風邪の後の発症で何かウィルスが関係しているのかもしれない。

    首の緊張を取り内耳の血流をよくして耳鳴りがどうなるか治療してみる。左胸鎖乳突筋の圧痛点にパイオネックスを貼り、側頭部耳の周囲の圧痛点から刺絡。H6H5H4F5井穴刺絡で首のコリが軽くなる、耳鳴りも最初の半分くらいになる。

    自宅で胸鎖乳突筋と血行をよくする耳のマッサージをやってもらうことにして治療終了する。

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  • Posted by へんせき at 16:37Comments(0)感覚器疾患

    2021年11月16日

    頭部刺絡による視力、瞳孔の改善

    私事だが二か月前に久しぶりに眼科検診に行った。特に問題はなかったが遠近両用の近くを見る方が少し見えにくくなっていた。そこで次月、眼鏡制作技能士の宮下先生の予約を取った。

    先月の検眼で分かったことは右目の視力がいつも1.2~1.5出ているのが0.9に落ちている。左の近視の度数が3段階よくなりレンズの度数が強くなっている。そのため近くが少し見えにくくなっているのではないか。また瞳孔の開きが悪いとのことだった。視力や瞳孔の状態は体調によっても変わるので一か月後もう一度検眼することにした。

    先週宮下先生の二度目の検眼を受けた。右目の視力は0.9が1.5によくなり瞳孔の開きも正常になっていた。左目の状態は同じでレンズが3段階強い。この日は検眼に行く直前に後輩の鍼灸師の先生が来られたので後頭部の刺絡をしてもらった。

    たまたま体調がよかったのか、頭部刺絡をしたせいでよくなったのか断定できないが刺絡をして検眼をするとしない場合と比べてどうなるか統計を取ると有意に効果的という結果が出るのではないかと宮下先生をお話しした。

    眼鏡を新調するかはもう一度検眼してから決めることにした。宮下先生は納得するまで検眼したうえでないと眼鏡を作らない。

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  • Posted by へんせき at 00:07Comments(0)感覚器疾患

    2021年01月14日

    中心性漿液性網脈絡膜症・目の中心に黒い暗点が出る

    40歳代の男性。来院する4日前からパチパチと瞬きをすると右目の中心に黒い円形の暗点が出るようになった。眼科を受診したら中心性漿液網脈絡膜症と診断された。特別な治療薬はなく3か月から半年ほどで自然に良くなるだろうと言われた。

    この病気は脈絡膜から網膜下に液成分が漏れ出し黄斑部に水分が溜まってしまう病気で原因不明ながらストレスや喫煙が影響しているのではないかと言われている。

    眼精疲労に準じる治療をする。右F2F6井穴刺絡、もともと視力の低下はないがくっきりする。目の周囲のツボに置鍼して太陽とまぶたにせんねん灸を行う。最後に頭部刺絡をすると首から上がすっきりするという。

    2回目の治療を3日後、3回目の治療を10日後に行う。10日後には暗点が出てくる頻度が1/3に減りその1週間後の4回目の治療時にはほとんど出なくなった。医者からは3か月くらいはかかると言われていたのが1か月も経たずによくなったのでとても喜ばれた。


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  • Posted by へんせき at 10:11Comments(0)感覚器疾患

    2020年05月24日

    目が痛い・角膜潰瘍・角膜に傷

    時々体調管理のために来院されている50歳代の女性。昨日この2~3日右目が痛いのでどんなセルフケアどんなをすればいいか電話があった。本人曰くリモート勤務でずっとパソコン操作をしていて運動量も減っているので眼精疲労や首のコリが原因ではないか。

    それなら目を蒸しタオルで温め目の周囲と後頭部を軽く指圧してその後肩甲骨をよく動かしストレッチをするように答えた。今日は緑内障の経過観察で2か月に一度の通院日なので眼科に行った後来院すると朝メールがあった。

    診察の結果緑内障は変化なし、目の痛みは角膜に傷があり軽い潰瘍になっているとのことで、ステロイド点眼薬と抗菌点眼薬2種類を処方された。

    目の使い過ぎもあるのだろうが、目が痛いというので鎮痛を目的として治療することにした。右目の周囲の圧痛点にパイオネックス貼り3分ほど様子を見たが変化がないのでいったん剥がす。次にH5F5井穴刺絡をしてみるがこれもあまり変わらない。次に右F2 井穴刺絡をすると20回ほど圧迫したところで痛みが軽くなってきた。

    右F6井穴刺絡でさらに痛みが軽くなり10→3と改善する。首肩のコリをとるために後頭部2か所と百会の刺絡をすると首がスムースに回るようになり目の痛みもほとんど感じなくなる。傷が治ったわけではないのに痛みが軽くなったのでどうしてなのかと質問を受けた。

    酒を1週間止めてもう一度来てもらうことにした。


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  • Posted by へんせき at 00:35Comments(0)感覚器疾患

    2019年10月12日

    突発性難聴 ステロイド薬と鍼治療

    60歳代の男性。昨日の夕方から何となく左耳が幕が張ったような感じで7年前から始まった耳鳴りも少し大きくなったと感じていた。聞こえに関してはあまり気にならなかった。当日になりお昼ごろから耳の詰まり感も少し感じ耳鼻科で通気したらいいかと思った。病院に行く前テレビをつけて左右の耳の聞こえ具合をチェックしたところ左耳の聴力が落ち、音量を上げると音は聞こえるが何と言ってるか言葉がクリアに聞き取れない状態だった。

    これは突発性難聴かもしれないと思いすぐ耳鼻科に行った。標準純音聴力検査をしたところ、左耳125.250Hzは55㏈ 500Hzは50㏈ 1000.2000Hzは35㏈ 4000.8000Hzは60㏈と完全に聴力低下していた。また骨導聴力も少し落ちて神経もややダメージを受けていると言われた。そしてステロイド薬をメインにビタミン剤、利尿剤、血流賦活薬などを出された。

    突発性難聴には早期治療が大切で鍼灸治療も効果があると聞いていたので耳鼻科の帰りに当院に立ち寄られた。治療は首の凝りを取り頭部への血流を増やし、ステロイド薬と同じような作用をするH5F5井穴刺絡。先ずH5F5井穴刺絡を2回して左胸鎖乳突筋の圧痛点に鍼をした。最後に耳の周囲、側頭部の圧痛点を刺絡治療して終了した。

    翌日いくらか左耳の聞こえがよくなっている気がしてまたテレビをつけてチェックしたら昨日ははっきり聞き取れなかった言葉がいくらか分かるようになっていた。神経もダメージを受けていると言われたので専門の病院で詳しい検査をしようと思い神田の神尾記念病院に行き標準純音聴力検査の他耳鳴検査や耳音響放射検査などを受けた。結果神経は少し弱っているが聴力は125.250Hzは20㏈ 500Hzは15㏈ 1000.2000Hzは25㏈ 4000Hzは40㏈ 8000Hzは75㏈と改善していた。

    昨日に続き病院の帰りに立ち寄られ2回目の治療をした。朝よりもクリア度も上がり右耳の80%位までよくなっている。ステロイド剤を10㎎2回と鍼治療1回で上記のような改善を見たのは早期の治療がよかったのだと思う。耳鳴りはあまり変わらないそうだが耳のリハビリ体操をやってみることをお勧めした。突発性難聴や帯状疱疹は早期治療が大切で対処が悪いと一生不都合を感じることになる。病院の治療も含めやれることは全部やりましょう。

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  • Posted by へんせき at 11:47Comments(0)感覚器疾患

    2017年11月18日

    突発性難聴による耳閉感

    慢性的に経過した耳鳴りや難聴は治療してもなかなか効果が得られないことが多い。しかし発症して日が浅い、軽度から中度の難聴、病院の治療である程度よくなったが違和感が残っている、そのようなときは鍼灸治療が奏功する場合がある。

    60歳代の主婦、三週間前に近所の人と立ち話をしているときに急に左耳の聞こえが悪くなった。一日様子を見てよくならないので耳鼻科を受診した突発性難聴といわれステロイド剤やビタミン剤を処方された。低音域が悪いと言われた。聴力検査で途中一旦よくなってステロイド剤が減ったが次の診察でまた元に戻り薬も増えたとのこと。

    自覚として聞こえの悪さはあまり気にならないが耳がふさがっていて一瞬抜けてもまたふさがって気になる。H5F5井穴刺絡をしている途中から耳が抜けてきた。10日ほど前から左腕のしびれを感じているというので肩や首の凝りを調べたが問題なく自覚症状もない。血圧を測ってみると160/100mmHgと高い。高血圧の治療をしたら上が10mmHg、下が5mmHg下がった。耳と胸鎖乳突筋のマッサージを教えて治療終了。

    翌日耳鼻科に行くと悪い音域も30㏈まで回復していた。耳閉感は前回治療後からほとんどなくなり3日後の今日も調子がいいそうだ。たまに詰まってもすぐに抜けるという。腕のしびれ感も80%よくなった。この状態が続くかもう少し様子をみることにした。


    よくならなかった症例として25歳男性。テレビを見ていて急に聞こえなくなった。翌日耳鼻科に行ったら左耳が全音域90㏈以下に落ちていた。総合病院を紹介されステロイド点滴治療を10日続けたがほとんど回復しなかった。発症後20日して来院された。2回治療したがほとんど変化なし。

    まだやってない内耳へのステロイド薬の注射や高濃度の酸素で内耳の循環をよくする療法をやっている病院を紹介した。初期の治療で全く改善が見られないものは難しいと感じる。


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  • Posted by へんせき at 20:47Comments(0)感覚器疾患

    2017年10月02日

    慢性副鼻腔炎と発汗異常

    50歳代の男性会社員。今年6月ごろから蓄膿症が悪化しマクロライド系抗菌薬をずっと飲んでいるがよくならずこのままでは手術になりそうとのことで来院された。併せて更年期障害のような多汗やホットフラッシュに悩まされているとのこと。夏は一晩で下着を8回くらい取り換え、いまでも3回着替えているとのこと。また薬は飲んでないが血圧が高く(160/90mmHg)ときどき手足がしびれるそうだ。

    8月には副鼻腔炎の治療のため上の奥歯を3本抜いている。6月末に37年間吸っていたタバコを止めたそうだ。6月に介護している母親の入退院などでストレスと疲労が重なってもともとあった副鼻腔炎が悪化したのではないかと言っている。アレルギーはハウスダスト、ダニ、ヒノキ、杉、ハンノキで陽性。

    治療は鼻の症状に対してH1H6F6井穴刺絡、頭部正中と顔面の印堂、四白の刺絡。鼻が通ってきた。血圧に対してF4H6と百会。アレルギーがあるのでH5井穴刺絡を追加する。ここで血圧測定すると上下共に約10mmHg下がって顔面と前額部のもわもわ感が軽くなってきた。

    肺経を調べると魚際に圧痛があるのでここに5壮施灸する。肩背部に接触鍼をして治療終了する。治療した夜と翌日は夜中の発汗が減り下着の取り換えが1回で済んだとのこと。もう少し治療を続け手術が回避できればとおっしゃる。今度病院で頭部MRI検査があるとのこと、ついでにアルドステロンやテストステロン、甲状腺ホルモンなども調べてもらうようにお話しした。


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  • Posted by へんせき at 20:02Comments(0)感覚器疾患

    2017年09月14日

    副鼻腔炎(蓄膿症)の症状緩和

    風邪から蓄膿症を発症した20歳代の男性。耳詰まりと39℃近い発熱があり二日後耳鼻科を受診したら副鼻腔炎と診断され、抗菌薬、抗アレルギー薬、去痰薬、鎮痛解熱薬を処方された。一週間後CTを撮り左側の副鼻腔にまだ膿が溜まっていた。

    その四日後に来院された。症状は一日を通して37℃から37.5℃の微熱があり、こめかみ、おでこ、頬、目の周りに痛みがあり黄色っぽい鼻水が出ている。治療は服薬と3日に1回吸入をしている。

    治療はH1H6F4井穴刺絡と上星、百会の刺絡をしてアレルギーがあるのでH5井穴刺絡を追加した。顔面部の圧痛点を調べ印堂、陽白、四白、鼻通に灸点紙の上から施灸する。

    四日後2回目の治療。頭部や顔面部の痛みが軽くなり鼻水の粘度が弱くなった。後鼻漏が少し気になると言う。前回の治療で合っているようなので同様の施術をする。

    一週間後3回目の治療。この1週間で頭痛は一度だけで後鼻漏も気にならなくなった。鼻水はまだ出ているが色が薄くなっている。熱も37℃以下になっている。顔面部の痛みも軽くなりあまり気にならないと言う。3日後耳鼻科の診察があるのでその結果次第で今後の治療を決めようということにした。



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  • Posted by へんせき at 21:59Comments(0)感覚器疾患

    2017年08月08日

    首を左右に倒すと耳鳴りがする

    50歳代の主婦。昨年暮れごろから首を左に傾けると左耳鳴り、右に傾けると右耳鳴りがするようになった。前後に倒しても異状はない。初回と二回目の治療は自律神経の抑制をメインにしたがいまいち効果がない。

    左耳鳴りの方がひどくキィーンと割と高い音がしている。試しに仰臥位で首を傾けてもらうとこの姿勢では耳鳴りはしない。これでこの耳鳴りは筋肉のこりが原因だと分かった。首、顎、喉、鎖骨上窩、胸鎖乳突筋などの筋肉を調べ圧痛点にEAPをする。これで耳鳴りの程度が半分くらいになった。

    またこの方は近視、乱視、老眼があるが眼鏡が合ってなく目から首肩の凝りが来ている可能性があるので眼精疲労の治療を追加した。これで右はかすかに感じるくらいになった。

    他に気になっている症状が①左肩の痛み(挙上して後ろに肩を引く動作で痛む) ②左股関節の可動域が狭い ③更年期障害(ホットフラッシュ、頭部多汗症)

    ①に対しては少し痛みが出る姿勢で圧痛点を探し鍼 ②に対しては左F2F6井穴刺絡で動きがよくなりその後もいい状態が続いている。③には三陰交のハペパッチと頭部刺絡。

    眼鏡を早く作らないといけないので検眼士の宮下氏を紹介した。


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  • Posted by へんせき at 23:47Comments(0)感覚器疾患

    2017年07月09日

    強度近視と緑内障

    50歳代の男性、昨年6月眼科で緑内障と診断された。右眼は左下欠損、左目は右上欠損で左の方がひどい。眼圧は16から20くらい。井穴刺絡を二週間前に知り自分でF2F6をやったら少し効果があった。ぎんなん治療院に問い合わせ当院を紹介された。

    診断されたのは1年前だが何だか目が変だなと思ったのは3年前でその間ほっておいた。視界の明るさ、視野の変化、文字の見え具合を指標に治療する。

    F2F6井穴刺絡は効果があるのでそれは最後にしてまず目の周囲のEAPと頭部刺絡。左目の視野が広がる。こめかみと前額部の刺絡ですっきり感がでる。その後H5F5→F2F6→H4と井穴刺絡をするが少しいいかなというくらい。肩こりがあるので百会の刺絡で治療終了。次回は井穴刺絡からやってみることにする。

    目に異変を感じる半年前に会社を辞めて起業した事業が1年で失敗し自己破産、ひどいストレスを感じていた。強度近視の人は網膜剥離や緑内障のリスクが高いので目の疲れをためないようにして年に1回くらいは検査を受けたほうがいいだろう。



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  • Posted by へんせき at 20:53Comments(0)感覚器疾患

    2017年06月21日

    急な回転性めまい・メニエール病?

    月に2回定期的に治療している40歳代の主婦。昨日もいつものように治療を終えお茶を飲んでさーあ帰ろうとしたところめまいがすると言って椅子に座り込んだ。グルグルと回転性のめまいが始まり動けなくなった。

    時々ふわふわする浮遊性のめまいは経験しているが、回転性のめまいは初めてのこと。浮遊性のめまいはいつもすぐに治まるので今回のめまいもしばらくすると治るだろうと椅子に座り静かにしていたが、一向に治まらない。

    呼吸が少し早いので血圧を測ってみると130/100mmHgといつもの血圧110/70よりだいぶ上昇して脈拍は105。動悸も感じるという。耳の詰まりも少し感じるというのでF3F4H6の井穴刺絡をした。つまり感はよくなったがめまい、血圧、脈拍は変化ない。

    1時間経ってもめまい、血圧、動悸は治まらない。これだけひどいめまいだが吐き気や聞こえの悪さは訴えない。2時間たったが治まる気配がないので近所の耳鼻科に連れていくことにして何の病気か考えてみた

    風邪を引いた後でもなく吐き気もないので前庭神経炎ではない。2時間以上続く良性発作性頭位めまいはない。低音障害型難聴はひどいめまいはない。片方の聞こえが悪いわけでもないので突発性難聴でもない。吐き気や難聴はないがメニエール病ではないかと思った。

    聴力検査では低音域が少し落ちて、眼振も起こっていた。医者は確定診断はできないので酔い止めの薬と循環改善薬を処方して、自宅近くの耳鼻科に明日行くように指示した。なんとも頼りない応対だった。

    自宅近くの耳鼻科を今日受診して一番疑わしいのはメニエール病だが中枢性の病気を除外するためにすぐに大きな病院を紹介された。そこで一応メニエール病の薬が処方され諸検査をすることになった。今日はふわふわ感はあるが回転性のめまいはなく血圧脈拍は正常とのこと。


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  • Posted by へんせき at 21:32Comments(0)感覚器疾患

    2017年04月12日

    自律神経と目の関係

    昨日伸ばし伸ばしにしていた視野検査とOCT検査を受けた。どちらも異状なく緑内障の心配はないとのこと。そこで改めて井穴刺絡と目の関係を考えてみた。

    交感神経が働くと散瞳、副交感神経が働くと縮瞳。交感神経が優位に働くと遠くがよく見え、近くを見るときは副交感神経が優位に働く。さて我々の日常生活をみるとパソコン、スマホ、読書、テレビ、書類整理など圧倒的に近くを見ている時間が長い。そうなると目に関しては副交感神経優位で過ごすことになる。

    すると交感神経と副交感神経のバランスが崩れ、肩こり、頭痛などの眼精疲労を引き起こす。H5F5の井穴刺絡をすると副交感神経の異常興奮を抑制することができ症状改善が図られる。

    中高年の目の不調では白内障、緑内障、加齢黄斑変性症など失明につながる重大疾患もあるが老眼の進行に気づかず適切な対応が出来てないこともある。老眼は近くがよく見えない。それを見ようとするとやはり副交感神経が過剰に働く。老眼は生理的な一面もあるので眼鏡で調整することも必要。

    具体的な目の治療には前回UPした記事を参考にして欲しい。


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  • Posted by へんせき at 22:29Comments(0)感覚器疾患

    2017年03月30日

    スマホによる眼精疲労に対する刺絡と温熱治療

    60歳代の男性。1週間前から目が疲れ、一晩寝ても鈍痛とうっとうしさが取れないという。原因は1か月前にスマホに替えたことだと自覚している。

    目は元来丈夫でなく、近視、乱視、老眼がある。目の治療には井穴刺絡ではF2F6 H5F5 F4H4等、頭部刺絡では百会 目窓 玉枕 懸顱等、顔面刺絡では攅竹 陽白 太陽等。また目の周囲のツボへのEAPも効果がある。

    さらに自分で簡単にできるセルフケアとして目を温める温熱治療がある。①蒸しタオルで温める。②せんねん灸で上瞼を温める。③遠赤美人の目肩用で温める。目の疲れをとるには冷やしてもダメで温めないといけない。どれも手軽にできるので試して欲しい。

    また目の筋肉「毛様体筋」を鍛える体操、目に力を入れぎゅっとつぶってぱっと開く動作を数回繰り返す動作も効果がある。治療の後一週間セルフケアを続けた結果苦痛は80パーセント取れた。

    パソコンやスマホをまったく使わない生活はできないのでひどくなる前にケアしながら疲れをためないようにすることが肝要だ。


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  • Posted by へんせき at 23:52Comments(0)感覚器疾患

    2016年06月19日

    舌のしびれが5年続いている

    30歳代の女性。きっかけはよく分からないが5年ほど前から舌がビリビリとしびれ強弱はあるが消えることがない。しびれが悪化すると頭痛が併発して首を動かすのも痛くなる。口を開けづらくなることもある。パソコン作業のため首の痛みや肩こりを感じている。

    3年前に親知らずを抜いたとき1週間だけしびれがなくなった。過去に化学物質過敏症のため多量に服薬したことがある。今は食べ物着るものに気を付けて生活しているせいかほとんど治まっている。

    味覚には問題なく、食べたりしゃべったりしている時はしびれ感は少ない。現在整骨院で頸椎の矯正をしているが舌の症状に変化はない。大阪の中村先生のブログを見て井穴刺絡を試したいと言って来院された。

    前頚部と側頚部の凝りにパイオネックスを貼ると少しいい。井穴刺絡はH3→F1F6で変化なし。アレルギー体質なのでH5F5をするといくらかいいが今ひとつ。百会の刺絡をしてその3cm前方の刺絡をしている途中「あっ、しびれが減った」と言う。その後口の周り下顎の圧痛点の治療やハペパッチを下に乗せたりして50%改善。

    遠方からの来院なので自宅でセルフケアをしていただくことにした。(H5F5の井穴刺絡かパイオネックス・頭頂部の刺激)5日間連続した後、電話をもらい「治療前と比べて10→3~4くらい、2くらいが1日あった。しかしゼロにはならない。天気が悪い日はしびれがひどい。」 効果は感じられるのでもう一週間続けていただくことにした。


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  • Posted by へんせき at 15:44Comments(0)感覚器疾患

    2016年05月20日

    突発性難聴を発症して5カ月になる

    卓球が趣味の70歳代の主婦。昨年末急に左耳が聞こえにくくなりすぐ開業医を受診したところ突発性難聴と診断され大学病院を紹介された。翌日受診すると入院を勧められ10日間ステロイド剤点滴を中心とする治療を受けた。

    ところが改善が思わしくなく退院後投薬治療を続けていたがこれ以上の回復は期待できないとのことで来月の診察で治療終了にしましょうと言われたそうだ。卓球仲間に鍼治療を勧められ今まで鍼の経験はないが試してみようと来院された。

    左耳の聴力は125Hzー50㏈ 250Hzー45㏈ 500Hzー40㏈ 1000Hzー40㏈ 2000Hzー50㏈ 4000Hzー55㏈ 8000Hzー60㏈。中度の難聴で耳閉感や高音が割れる症状があるものの耳鳴りは気にならない。

    発症後時間もかなり立っているので期待に添えないかもしれない旨お話しして5回を目途に治療し効果を感じられるかやってみることにした。耳のそばで指をこすりその音の聞こえ具合を指標にした。ほとんど聞こえない。

    治療はF3→H5→F5と井穴刺絡。変化なし。耳の周囲(側頭部、こめかみ、胸鎖乳突筋の圧痛)に鍼と灸。聞こえ具合は変化ないが耳の詰まり感が軽くなる。初回なのでここで治療終了。

    翌日2回目の治療。昨日治療の後、友人を車に乗せて卓球の練習に行ったが助手席からの話し声が聞こえやすくなっているのに気が付いた。帰宅してラジオの音で聞こえ具合を試してみるとやはり少しいい感じがした。少し希望が持てたのでしばらく継続しようと思っているとのこと。


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  • Posted by へんせき at 20:42Comments(0)感覚器疾患

    2016年02月16日

    強度近視と緑内障がある女性の目の奥の痛み

    52歳の女性会社員。数日前から首が凝って辛かったが昨日から頭痛がして右目の奥が痛くなった。月に1回くらい健康管理に通院されているがここ2ヶ月治療していなかった。

    もともと目が悪く近視の程度は「ディオプトリー(D)は9D」、老眼も眼鏡が必要でさらに数年前から早期の緑内障で目薬を使っている。1年ほど前に検眼士の宮下氏を紹介して遠近両用の眼鏡を作ってもらった。3ヶ月に1回眼鏡の調整もしているので、原因は肩こり、眼精疲労からくる目の症状として治療した。

    首の動診をしてH4H5H6井穴刺絡、目はつぶって治療後の見え方と目の痛みをチェックする。胸鎖乳突筋の圧痛点にパイオネックスを貼ると首凝りは楽になる。目の痛みに対して目の周囲とこめかみにEAPをして右F2F6井穴刺絡。後頭部の刺絡をすると頭痛はなくなり目の痛みも80%よくなる。

    最後に百会の刺絡をして治療終了する。目の疲れをためないように毎日「遠赤美人」や蒸しタオルで目を温めることをお勧めした。一週間後目の状態は落ち着いていると連絡があった。

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  • Posted by へんせき at 22:16Comments(0)感覚器疾患

    2015年12月09日

    ぶどう膜炎と緑内障による霞目と視野狭窄

    10月27日にUPした症例の続き。白内障の手術をしたがぶどう膜炎と緑内障を見落としていて手術後も視野の狭まりと霞目で見えにくさが改善しない患者さんを週1回のペースで7回治療した。

    先週鍼灸治療を始めてから最初の検査があった。結果は硝子体の濁りが薄くなっていて視力がよくなっていた。自分でも視野、くっきり感、まぶしさ等でよくなっていることを自覚していたが検査でも証明されてとても嬉しかったとのこと。

    治療法は目の周囲のEAP、右F2F6井穴刺絡、頭部刺絡(目窓・玉枕・百会・こめかみ) 後頭部の鍼、瞼への知熱灸、H5F5井穴刺絡を適宜組み合わせ、自宅で井穴刺絡と目の周囲のパイオネックスを続けた。

    今後は今の治療を継続するとともに軽い糖尿病があるので今一度生活習慣を見直し薬を飲まなくていいように血糖値を安定させたい。


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  • Posted by へんせき at 23:45Comments(0)感覚器疾患

    2015年10月27日

    ぶどう膜炎と緑内障を併発していた白内障

    ぎんなん治療院の紹介で来られた68歳の主婦。昨年7月近くの開業医で右目の白内障手術を受けられた。軽い糖尿病があり時々網膜のチェックをしていたが、目のかすみがあり白内障の手術を勧められた。手術は上手く行ったと言われたが目がかすみ、見にくい状態がなかなか治らず、別の病院でぶどう膜炎と緑内障があると言われ大学病院を紹介された。おそらく最初の医者が十分な検査をせず白内障の手術を急いだためではないか。

    ぶどう膜炎はサルコイドーシス、原田病、ベーチェット病、強膜炎などが原因のものもあるが、この方は検査の結果原因不明とされ眼圧を下げる目薬と炎症を抑える目薬で経過観察している状態だと言う。現在の見え方は中心部は見えるがその周りが霞んで視野が狭くなっているそうだ。

    かすみ具合を指標に治療する。まず目の周囲にパイオネックスを左右4個ずつ貼ると少し薄くなる。上まぶたにせんねん灸を1個するととても気持ちがいいと言う。右のF2F6井穴刺絡でまた少しよくなる。目窓の刺絡では変化なし。後頭部2ヶ所の刺絡は効果あり。くっきり見えるわけではないが、目のかすみが薄く小さくなり効果を実感したと言う。次回はH5F5や頭頂部の刺絡を試してみたい。

    頭部刺絡のセルフケアは次回指導することにして、先ずは足の井穴刺絡とパイオネックスを自宅でやっていただくことにした。ご主人は以前故浅見鉄男先生の治療を受け研究会にも参加され井穴刺絡もできるそうだ。しかし今は自宅を離れ埼玉で有機農業に従事していて奥さんの治療が出来ないと言う。

    ご主人曰く、無農薬の有機野菜を食べているとアトピーなどのアレルギー疾患がきれいになる。化学物質が体に悪影響を及ぼしていることは明らかだ。お土産に大きく育った枝豆をいただいた。


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  • Posted by へんせき at 16:53Comments(0)感覚器疾患