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2014年04月13日

出産後の体調不良(肩こり、膝と腰の痛み、手指の痺れ、乳房のしこり等)

昨年12月に第二子を出産した30歳代の主婦。産後3ヶ月を過ぎたが体調がいまいち元に戻らないとのことで来院された。症状は肩こり、膝と腰の痛み、手指の痺れ、乳房のしこり、顔の吹き出物など。

6年前の第一子出産の時は妊娠末期に妊娠中毒症になったので今回は妊娠中時々鍼灸治療を受けて体調管理に努めていた。そのせいか第二子の出産はトラブルもなく3100gの子供を授かった。しかしその後なかなか体調が戻らず、3月は引越しの準備で忙しく関西から調布市に来てまだ10日ほどで環境の変化も重なっているのかもしれない。

お腹を診ると心窩部に圧痛があり、これは左F1F6で80%よくなる。左H3とH1で呼吸が深く入るようになる。腰の痛みは鈍痛でだるさを感じる。膝は正座で痛みはないが、しゃがみ込むと両膝の前と内側に痛みが出る。内膝眼と内隙に8分灸2壮で痛みはなくなる。肩こりに後頭部の刺絡、左乳房のしこりは本人に確認させて天宗、肩井、膻中に8分灸を2壮。

妊娠中から桶谷式マッサージを受けていて調布の相談室も紹介されているとのこと。18歳の時クローン病を発症して20歳の時腹腔鏡で大腸の手術、その後も服薬治療を受けていたが妊娠中と授乳中は薬を止めている。体調が悪くなると便通が不安定になるそうでH5F5の井穴刺絡。

五臓の力をつけるために手足、腹部、背部、顔面のポイントとなるツボに8分灸を3壮。これは足湯と一緒に自宅でもせんねん灸を続けていただくことにした。産後の体力回復には足湯、刺絡、お灸などに加え信州薬品の「瓊玉膏」を3ヶ月ほど服用するといいのだが残念ながら昨年製造中止となった。

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  • Posted by へんせき at 21:55Comments(0)不定愁訴・体調管理

    2013年11月18日

    不眠・過敏性大腸炎・排尿障害で困っている大学生

    大学6年生男子。就職も内定して来春から社会人としてスタート予定だが、それまでに何とか体調不良を治したいと来院された。不眠は中学生のころから始まり大学3年の時ひどくなり心療内科を受診してそれ以来睡眠導入剤を飲んでいる。不眠のタイプは入眠障害で寝つきが悪く薬を飲まないと朝まで眠れないことがある。短時間型の睡眠剤を3種類処方されているが最近効きにくくなっている。睡眠剤ははやく止めたい。

    お腹の症状は下痢しやすく1日2~4回トイレに行く。やはり中学生の時から始まり何件か病院に行ったが、どこでも過敏性大腸炎と言われた。今は薬を飲んでない。朝食を取ると通学時トイレが気になり朝食抜きが多くそのためか体重も47kgとやせている。

    排尿に関してはおしっこがすぐに出ない。排尿が始まるとスムーズに残尿感もなくすっきりするが出始めるまでにものすごく苦労するそうだ。公衆トイレは使えず、他人と並んで用を足すことが出来ないので今は個室に入り小便をしている。どうやったらおしっこが出せるのか分からなくなってしまったと言う。過去に泌尿器科で検査をしたが異常はないと言われた。おそらくいくら排尿したくても人が見ていると緊張して出せない状態に似ていると思う。

    交感神経緊張による症状が多いので初回治療はF1F6F3F4H6の井穴刺絡と百会の刺絡。体の冷えに対して天枢、関元、失眠、大腸兪、身中に施灸。鍼灸は初めてで緊張していたが治療後はお腹が柔らかくなり体が温かくなる。体内時計をリセットするために生活リズムを出来ることから変えてもらうことにする。本人曰く『どの症状も医者をはじめ家族も理解してくれないのは辛い』 次回は小中学生時代の様子、家庭に精神的なストレスがないかなどもう少し掘り下げて原因を探り自宅治療を指導する予定。

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  • Posted by へんせき at 22:31Comments(0)不定愁訴・体調管理

    2013年07月21日

    出産後ひどくなったPMS・不安神経症・不眠症など自律神経症状

    20歳代主婦。昨年6月に第一子を出産したが、その後から体調不良がひどくなり体の冷え、体中の痛み、めまい、不眠、イライラ感などで悩んでいるとのこと。

    体の痛みは最初左肩甲骨の内側から始まり背中、首、頭(ギューと締め付けられる)と広がった。冷えは産後に始まり冷える場所は主に上半身だが手のひらは熱いという。今はカイロを仙骨部に貼っている。めまいは足に力が入らず自分がふわふわする感じ。また4年まえから夏になると頻脈になり3年まえに心臓と甲状腺の検査を受けたが異常はなかった。10歳のとき自律神経失調症、13歳くらいから片頭痛が始まった。

    出産は普通分娩だったが妊娠中にいろいろトラブルは発生した。つわりが8か月まで続き体重が2kgしか増えず、出産後は-7kg一年経って元に戻った。妊娠6週目に妊娠糖尿病と軽度の甲状腺機能亢進症を発症する。甲状腺機能亢進は6か月まで続く。お産の当日低血糖を起こしブドウ糖を点滴しながらの出産となり、低血糖はその後50日ほど続いた。不思議なことに出産後1ヶ月から生理が始まった。

    不安神経症と不眠症のため安定剤と入眠剤を飲んでいたが妊娠中は薬を減らしていた。そのためか熟睡感がなくほとんど寝ていないような感じだったとのこと。半年前から薬を増やしている。薬を飲んでいるので子供はミルクで育てているが、もう一人子供が欲しくそれまでに薬を止めたいそうだ。

    治療は脈が早いので左H3の井穴刺絡。数脈は変わらないが空気が深く入ると共に左中府付近が痛くなる。H1で痛み取れ呼吸が楽になる。腹診をすると心窩部、左季肋部、お臍の左側に圧痛がある。これは左F1F6→左F3→右F3でほとんど取れる。頭痛はF4で楽になる。不眠症に後頭部の凝りをとる天柱、風池に刺鍼して百会の刺絡。左の肩甲骨内側がすっきりしないというので合谷に鍼をする。三陰交と志室にお灸をして治療終了。痛みが楽になり体がすっきりしたと言ってお帰りになった。

    自宅で一週間三陰交と陽池のお灸を続けて2回目の治療をすることにした。副交感神経亢進の症状もあるが初回は触れなかった。次回は井穴刺絡の指導とともに副交感神経の治療を組み合わせて効果を見て見たい。

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  • Posted by へんせき at 20:38Comments(0)不定愁訴・体調管理

    2013年07月05日

    脊柱管狭窄症と良性発作性頭位めまい症の鍼灸治療

    50歳代女性。4年前特に思い当たることもなくめまいが起こった。耳鼻科を受診して良性発作性頭位めまい症を診断された。それから毎年3月と9月によく起こっていたが今年になり発症の頻度が増してきた。

    腰部脊柱管狭窄症の症状として左1趾が常にガーゼを纏ったような皮膚感覚、2、3趾と臀部大腿部にしびれ感がある。しびれ感は10分~15分歩いていると楽になるが、最近楽になるまで時間がかかるようになった。

    他に10年くらい前からさまざまな不定愁訴(ドライアイ・耳鳴り・肩こり・背中の張り・足がつる・筋肉がピクピクする・高血圧・多汗・冷え性)を感じている。既往症として5年前に乳がん部分切除+放射線治療を受けている。

    一番辛い症状はめまいなので先ずこれから治療する。良性発作性頭位めまいは浮遊耳石が三半器官に入ってしまうことが原因とされているが、患者さんには共通する生活習慣も見受けられる。「運動不足・同一姿勢が長い・枕が低い・不眠・膝や腰が痛い」などでこれらを変えることも重要である。

    血圧を測ると180mmHg/110mmHgと高い。(自宅では140mmHg/90mmHg位)今は首を前後左右に振ってもめまいは起きないが、早く動かすのは恐いという。高血圧や首の凝りを目安に頭部刺絡と後頭部の鍼をする。左足指の痺れに1~3趾の指先を刺絡。1趾は変化なし、2・3趾の痺れは取れる。

    一週間後2回目の治療。この1週間めまいは無かった。耳鳴りを感じない日があった。大腿部臀部のしびれ感は続いている。左1趾は変化なし。めまいがだいぶ落ち着いてきたので今後は足の痺れを中心に治療を考えていく予定。

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  • Posted by へんせき at 23:29Comments(0)不定愁訴・体調管理

    2013年06月21日

    むち打ち症の後から続いている慢性疲労

    30歳代女性、小学校の教員。15年前に自転車同士の衝突で地面に左顔面から落ちそれ以来、首痛、肩こり、腰痛にずっと悩まされている。左の背中はむち打ち以来汗が出ず、すぐに疲れ少し無理をするとすぐ風邪を引くようになった。今も5日前から体がだるく、熱感があり抗生剤を飲んでいるとのこと。他に喘息、めまい、貧血、冷え性がある。

    血圧を測ると103/62mmHg、お腹を押さえてみるとお臍の左右ななめ下に圧痛がある。左F3で80%右のF3ですべてよくなる。風邪の治療でH1の井穴刺絡、呼吸が幾分楽になる。喉の痛みがまだ残っているので前頸部の圧痛点にパイオネックスを貼る。

    15年も前のむち打ちであるが、頸椎胸椎を触診してみると圧痛点がみつかる。そこに寸3-2番鍼を1㎝ほど刺入し首をゆっくり動かす運動鍼をする。この運動鍼を3か所やって首の動きと肩のツッパリ感が軽減する。副交感神経興奮の症状があるのでH5F5の井穴刺絡、頸部に刺鍼したので手の三里に灸を5壮して治療終了。

    自宅でお灸か刺絡をやってみるよう勧めたが、今は帰宅して夕食を作る元気もない状態なのでもう少し気力が出てからやりたいとのことだった。滋養強壮、虚弱体質、肉体疲労、産後の肥立ち、病後の体力低下、冷え性などには信州製薬のパナックス・ケイギョクコウをお勧めしていたが、残念なことに4月から製造中止になってしまった。

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  • Posted by へんせき at 22:24Comments(0)不定愁訴・体調管理

    2013年05月27日

    うっ血性心不全の後から発症した両下肢の冷え

    92歳男性。天気がよければ毎週でもゴルフに行くという元気なご老人。4月下旬ゴルフ場で苦しくなり近医にかかったところ榊原病院を紹介され4日入院した。病名はうっ血性心不全、退院してから膝と足首の中間から足の甲にかけて冷えを感じるようになった。

    足を触っても冷たくはないが冷たく感じ、この数日は夜冷たくて眠れないこともある。5月上旬に神経内科を受診したが原因不明、循環器系は入院したときにいろいろ検査している。初診時やはり冷えを感じていると言う。軽いむくみがあり足は温かく足背動脈の拍動は感じる。

    降圧薬を薬20年、抗凝固薬(不整脈)スタチン、排尿障害治療薬、漢方薬を10数年飲んでいる。治療はF12346 左H3 H6交感神経を抑え血管を広げる目的で刺絡を行なう。足の刺絡が終わったところで冷えを感じなくなり何となくいい感じだと言う。

    その後3~4日おきに3回治療したが、夜冷えて眠れないことはなくなり日中も完全ではないが冷えを忘れていることが増えてきた。ひえの部位も足首付近に狭まってきて改善していることを実感しているそうだ。

    この方は外観10歳以上若く見えるが、60歳代に二度がんの手術と良性肝腫瘍の手術をしている。50歳までタバコを1日60本吸うヘビースモーカーで夜になるとよく胸がギューと痛くなっていたそうだ。それで新宿のY先生の禁煙治療を二週間受けたらタバコを止める事ができ、それ以来病院の治療で活き詰まった時は鍼灸を頼ることにしているそうだ。

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  • Posted by へんせき at 22:15Comments(0)不定愁訴・体調管理

    2013年04月12日

    うつ症状による体調不良と気管支喘息

    40歳男性。3年前からうつ症状のため仕事ができなくなり、めまい、微熱、不眠、肩や首の凝りが続いている。また数年前から冬場空気が乾燥すると鼻や咽喉の症状が出ていたが今年になり咳が止まらなくなり喘息が発症した。起床時、就寝時、体を動かした直後などに発作が起こる。

    病院で抗うつ薬、睡眠薬、抗アレルギー薬、ステロイド吸入薬、漢方薬などの処方を受けている。いま一番辛い症状は咳とめまいだと言う。身長172cm体重83kgと体格はいいが、手足がとても冷えている。治療はH1H3で肺と心臓、呼吸が深く入る。薬のせいで肝機能が少し低下しているので右F2F6、副交感神経抑制のH5F5。

    手足をよく温めて自宅で井穴刺絡をするように指示する。8日後再診。薬も続けているが、この一週間で咳がだいぶ落ち着いてきた。めまいも減ってこれくらいなら軽い仕事ができそうだと言う。めまいは目からの刺激、例えば人ごみでの人の動きなどで起こる。上記治療に頭部刺絡を追加する。今週は二日に1回自宅治療するよう指示。また皮膚に問題がないので乾布摩擦も勧めた。

    これから薬をどう減らしていくかが問題だが、喘息とめまいが落ち着いてくると体を動かす機会が増え自律神経のバランスが取れてくると思われる。

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  • Posted by へんせき at 19:56Comments(0)不定愁訴・体調管理

    2012年11月05日

    起立性調節障害の妹と仮性近視の兄

    起立性調節障害と診断されている中学1年女子。小学5年の時朝礼で倒れたのが始まりで現在に至る。今年の9月から朝起きられなくなり昼夜が逆転した生活となり、頭痛、立ちくらみ、めまいがひどく時々腹痛と動悸もするという。病院でリズミックやメトリジンが処方されたが今は服用してない。

    夏休み中は普通に学校に行ってクラブ活動のダンスをしていたが、だんだん食欲がなくなり朝起きられなくなった。今は治まっているがアトピー性皮膚炎、喘息、アレルギー性鼻炎の体質を持っている。治療は交感神経の働きをよくすることと副腎の機能を高めることを目的に井穴刺絡とお灸、足湯を行なう。

    初診から4日目母親から経過報告がある。夜9時から明け方3時くらいまで続けて眠れるようになったが、その後頭痛がして起床後1~2時間不調が続くとのこと。それから4日後に2回目の治療。症状は頭痛が少し軽くなり、よく眠れるようになった。(夜は8時か9時から朝8時くらいまで寝すぎるくらい寝る)学校は休むことはないが3時間目か4時間目から出席している。

    自宅でピソマによる井穴刺激、カマヤミニ、足湯をしているが井穴刺絡をやってみるというので同伴している母親と高校生の兄も交え血の出し方を中心に指導した。覚えも早くすぐにマスターしてくれた。それを診ていた兄が自分は最近目が悪くなって眼鏡を作ったが、近視もよくなるか聞いてきた。

    本当の近視は治らないが仮性近視なら可能性があるので治療して見え方が変わるかどうか試してみた。視力検査表では裸眼で0.2、その他カレンダーの見え方や部屋の明るさを覚えてもらい目をつぶった状態で眼の周囲片眼3個ずつ円皮針を貼る。眼を明けた瞬間「アッ見える」と言う。視力表がぼやけていたのがくっきり見え、部屋が明るく感じるそうだ。

    その後前頭部2ヶ所の頭部刺絡をしたが変化なし。次に後頭部2ヶ所を頭部刺絡をすると今度はさっきよりまたくっきり見えると言う。視力が急に上がるわけではないが治療すると改善するので毛様体筋の緊張を緩めるため星を見ることを勧め、眼の周囲のマッサージ、頭部刺絡のやり方を教える。

    将来の希望は電車の運転手で今そのための学校に通っている。眼は職業上も大切になるので本当の近視にならないように留意して欲しい。

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  • Posted by へんせき at 20:43Comments(0)不定愁訴・体調管理

    2012年10月11日

    起立性低血圧と起立性調節障害

    9月中旬、母親に連れられ中学3年女子が治療にみえた。主訴は週に2回程度だった頭痛が新学期がはじまってほぼ毎日起こるようになった。他にも朝礼とか体育のとき立っていると気持ちが悪くなる。夜寝付くまで1~2時間かかる。

    7月K大学病院に一泊入院して脳、心臓血管系の検査を受け起立性低血圧があり起立性調節障害ではないかと言われた。しかし起立性調節障害に特徴的な朝起きられず、午前中ごろごろしているというようなことはなく頭痛がなければ学校に行けるそうだ。

    座位と臥位で血圧を測ってみると低めだが異常というほどではない。治療は交感神経の働きをよくするH5F5の井穴刺絡と志室のお灸。自宅でも同じ治療をしてもらうことにした。9日後2回目の治療。この間の経過は治療効果が出ていないようで、起床時毎日頭痛があり、しばらくして治ることもあれば半日続くこともある。痛い時は鎮痛剤を飲んでいる。

    立ってふらっとすることがあり10秒くらい目の前が暗くなることもある。体育は見学して学校は1回休んだ。朝はもう少し寝ていたいがちゃんと起きてご飯も食べている。今日も左の後頭部が痛いと言う。治療方針を変えてH6F4の井穴刺絡をすると少し痛みが減る。次に左後頭部を触診して圧痛点を3ヶ所探しそこに頭部刺絡をすると直後痛みが消失した。

    この子は交感神経の働きが悪くて出ている症状と頭痛に関しては何か心因性の頭痛(緊張型頭痛)が混じっているような感じがした。自宅治療はH6F4の井穴刺絡と頭痛が出たら頭部刺絡、お灸4ヶ所とした。その後10日経つが経過はいいと連絡があった。頭痛は起きてもすぐよくなり鎮痛剤は飲んでいない。学校も休んでいない。

    母親に学校の様子を聞いてもらうと友人関係で少し悩みがあったようでそれも関係しているかもしれない。治療は交感神経、副交感神経両方を同時に抑制するのがいいかも知れない。もう少し治療継続して一番いい治療法を探したい。

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  • Posted by へんせき at 12:57Comments(0)不定愁訴・体調管理

    2012年09月08日

    中学生女子の起立性調節障害

    小学校高学年から高校生くらいで朝起きられず、頭痛、吐き気、腹痛、体のだるさなどで登校もできなくなる子供がいる。起立性調節障害と診断された中学2年の女子が母親に連れられて来た。

    小学高学年より立ちくらみや片頭痛が起こるようになったが、軽い鎮痛剤を使い半日くらいでよくなっていた。中学生になって片頭痛が悪化した。月1回程度の頻度で吐き気を伴う頭痛が起き本人の言によると「頭痛が始まる前は左目が見えなくなる」。頭痛が起こると学校も3~4日欠席するようになった。

    二年生に進級した4月、朝自宅で倒れ救急車で一度搬送された。5月6月と朝起きられなくなりほぼ二ヶ月学校を欠席した。その間小児科で起立性調節障害と診断され薬が処方された。7月終業式前1週間は登校して、夏休み中は安定していたが9月になりまた朝起きられなくなり学校に行けなくなった。

    9月4日初診。起立性調節障害は交感神経の働きが悪くなり、自律神経の切り替えが上手く行かないことが第一の原因。さらに血圧上昇に大きな役割をしている副腎の機能も落ちていると考えられる。治療は副交感神経の働きを抑え、交感神経の働きをよくするH5F5の井穴刺絡と三陰交と腎兪に知熱灸。自宅治療を指導して終了。

    5日6日と普通に登校したが、7日は午後から8日は1時間遅刻したとのこと。自宅での井穴刺絡が上手くできなかったそうだ。今日も初診と同じ治療をした。治療前の血圧88/46、治療後100/60と血圧改善して本人も頭がすっきりしたと言う。もう一度井穴刺絡のやり方を教え、少し運動をするようにお話した。

    起立性調節障害は運動、食事、生活リズム、ストレスなどを見直し交感神経が活発に働くようになると治る病気なので治療と同時にそこも考慮しなければならない。

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  • Posted by へんせき at 23:25Comments(0)不定愁訴・体調管理

    2012年09月06日

    慢性腎臓病と不整脈(心房細動)

    約十年間心房細動を薬でコントロールしてきた70歳の男性。昨年の健康診断で血清クレアチニン値が1.0を超え、今年は1.5に上昇した。医者は心房細動の薬(シベノール)が腎臓に負担をかけていると考え、減薬したところ発作が起こるのでまた元に戻し大学病院を紹介した。

    大学病院では腎臓の精密検査をしたが特に異常はなく、腎臓に負担が少ない別の薬に変えたがその薬はまったく効かなくて結局もとの薬を飲むことになった。本人としてはこのままではだんだん腎機能が悪くなって最終的には透析になるのではないかと心配され来院された。

    薬を止められないので、しばらく鍼灸治療を続けクレアチニン値や尿タンパクがどうなるか様子を見てもらうことにした。毎週2回往診を続けている70歳代の女性がいる。その方は以前人工透析を勧められたこともあるがこの2年間数値が落ち着いている。医者から先月の診察で「もう少し悪くなるのが普通なのに不思議ですね」と言われたそうだ。鍼灸治療が何かいい影響を与えているかもしれないが証明できない。

    治療は頻脈になるので交感神経の抑制で、H3H6。本人曰く「不整脈が起こるときは必ずお腹が張って苦しくなる。噴門が緩んで逆流性食道炎もあるが、何か関係があるのか。」 腹診をするとおへその右側とみぞおち部が硬くて圧痛がある。左のF1F6の後F3F4の井穴刺絡。

    腹部2穴と背部に3穴お灸を追加するとさらに腹部の緊張が取れ食欲が出てきた。

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  • Posted by へんせき at 21:30Comments(0)不定愁訴・体調管理

    2012年08月10日

    抵抗力低下でズキズキする歯の痛みと鍼灸治療

    50歳代の男性が右下奥の第一大臼歯の痛みで来院された。昨日の夕方から痛くなり物を噛んだり、上下の歯をカチカチ噛み合わせたりすると痛いという。じっとしていると痛くないがこの状態では食事が摂りにくいのでどうにかならないかとのことである。

    先ほど歯医者で診てもらったら、虫歯や歯肉炎ではなくこの歯は根管治療もきちんとされているのでおそらく過重負荷がかかったか、抵抗力の低下が原因ではないかと言われた。1~2週間でよくなると思うのでしばらく様子を見るように言われたそうだ。

    下の歯なので胃経を中心に治療する。また口腔内全般に脾経も対象になる。右F6の井穴刺絡をした後、歯をかみ合わせて痛みを確かめ頬の圧痛点にパイオを貼る。最後に右女室にお灸を5壮して治療終了。

    治療の翌日経過報告の電話をいただいた。治療したのが14時、夕食が19時でこの時はまだ痛みが残っていてよく噛めなかった。しかし、21時頃から何となく痛みが引いてきて寝る前の23時にはかみ合わせての痛みが半分以下になった。そして今朝にはほとんど痛みがとれていて朝食は普通に摂れた。その後様子を見ているがかみ合わせても痛くなく、昼食も普通に食べたとのこと。

    歯自体に問題があれば歯科の治療を受けるべきだが、身体の何らかの反応が歯痛として出ているときは鍼灸治療も対象になる。稀に狭心症の放散痛として歯や顎に痛みが出ることもあるのでそれも頭の隅に入れておくべきだ。

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  • Posted by へんせき at 23:34Comments(0)不定愁訴・体調管理

    2012年04月11日

    不妊治療中の体調管理に鍼灸

    体外受精による不妊治療を受けている40歳代の主婦。今日午前中に病院で採卵をしてきたそうだ。採卵方法もホルモン剤を使い麻酔をかけ一度にたくさん採卵する施設もあれば、自然周期採卵で1個を採取する施設もあり様々のようだ。

    この患者さんは2個採卵したそうだ。今日の採卵後の体調は下腹部と仙骨部に鈍痛があるくらいで移動は可能で、受精分割が上手く行ったらすぐに体内に戻す治療が控えているので早めに治療しておこうと来院された。

    鈍痛は採卵による刺激で軽い炎症と関連痛によるものだろう。F3、F2、F4と順に井穴刺絡を行なう。ここで60%改善する。次に下腹部3穴に知熱灸をしてさらに20%改善。次に腰部2穴に知熱灸をするとほとんど痛みは消失した。最後に背部兪穴の反応点に浅い鍼をして終了した。

    この方は過去5回体外受精を試みていて4回失敗した後、鍼灸治療を始められた。10日に1回の治療と自宅でのお灸をして4ヶ月になるが治療開始時と比べ体が暖かくなり、お腹が柔らかくなってきた。経済的、身体的負担が少しでも減るように鍼灸治療が手助けできればと思う。

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  • Posted by へんせき at 23:14Comments(0)不定愁訴・体調管理

    2012年04月01日

    生活環境の変化で再燃した自律神経症状

    この春北関東の高校を卒業して二週間まえに音楽大学進学のために上京してきた18歳の女性。高校2年の頃からめまい、頭痛、肩こり、気分の落ち込みなどの自律神経症状が始まり抗うつ剤などの薬物治療を受けていた。今年の2月には症状が落ち着き3月から薬も中止していた。

    上京して一週間経ったころから夕方から上記の「めまい、頭痛、肩こり、気分の低下」の症状が出て寝るまで続くようになった。朝はすっきり起きられ体調も普通になっているが、毎日夕方から体調悪化に悩んでいるとのこと。こちらで薬を1週間飲んだがよくならないと言う。母親に相談して当院を受診した。

    予約時間は16時で今は頭痛と肩こり、気分が落ち込んでいるという。話をしているうちに気持ちが昂ぶったのか泣き出してしまった。話を聞いていると新生活でのストレスが大きいようだ。(集合住宅で自由に楽器の練習ができないことや体調不良のまま一人で生活できるのかの不安など精神的な要素)

    頭痛と肩こりを指標に症状の改善を確認しながら治療を進めた。井穴刺絡、背部兪穴の浅い鍼、知熱灸、円皮針を使用した。患者は鍼灸治療は初めてであったが、頭痛は100%肩こりは90%気分の落ち込みは70%良くなった。本人も治療で症状はよくなると実感して少し安心したようだ。楽器の練習場も悩みの種のようなので知人の音楽家に相談して教えていただいた。

    治療の翌日は夕方少し肩が凝ったが普通に過ごせた、翌々日は何も症状は出ず安心したと連絡があった。明日から学校が始まるそうだが早く新生活に慣れ楽しく充実した学生生活を送って欲しい。

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  • Posted by へんせき at 22:30Comments(0)不定愁訴・体調管理

    2011年06月23日

    子宮頸がんワクチン接種後の下肢痛

    中学1年から高校1年の女子に対して子宮頸がんワクチンの公費負担が始まってから、接種する人は増加しワクチンの製造が追いつかないとの報道があった。子宮頸がんは年間約8500人発症して約2500人死亡しているが、ワクチン接種で発症を50~60%減らせるといわれている。

    中学3年生女子。5月2日に1回目の子宮頸がんワクチン接種を受けた。1週間後足が痛くなり、5月12日に整形外科を受診して特に痛い足首のレントゲン検査を受けたが異常なし。この時はワクチン接種との関連性は思い浮かばず、クラブ活動のテニスに伴う関節痛と思っていた。その後も痛くなったりよくなったりしていたが特に治療はしていなかった。

    6月14日2回目のワクチン接種を受けた。その夜布団に入ってから足、腰、手にかなりひどい痛みが出たので小児総合医療センターERを受診した。血液検査で異常なく鎮痛剤を処方され、思春期でもあり心理的なものかもしれないと言われた。15日16日17日と痛みの頻度が増えてきた。ワクチン接種の副作用を考え接種を受けた小児科に行ったが、副作用かどうかは不明で別の鎮痛剤と安定剤が処方された。

    18日当院を受診される。鎮痛剤があまり効かず、痛い場所は足首、ふくらはぎ、膝、大腿部でときに腰、手掌、二の腕にも及ぶ。一度痛くなると同じところが数秒間隔で断続的に痛んだり、あちこち痛みが飛び30分くらい続くこともある。痛みの感覚はズキン、ズキンとし立っている時より座っているときのほうが痛い。

    あちこち痛いが一番痛いのは右足首の外踝(昨年その部位を捻挫しているが関連は不明)レントゲン検査で異常なく、この痛みは器質的な障害によるものではなくワクチン接種を契機に痛みの感受性が上がったのか自律神経が異常亢進したのではないかと推察して治療した。なおワクチンとの関係を調べる為JR病院を紹介されている。

    18日19日20日と3回治療して、3回目の副交感神経を抑制する治療が一番効いたようで治療室で90分ほど様子をみたがその間痛みが出なかった。しかし帰宅してからまた程度は軽いが痛みが出たとの連絡をいただいた。効果的なポイントをもっと探さなければならない。次は痛みがひどいときに治療に来ていただき幾つかの治療法を試すことにした。

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  • Posted by へんせき at 23:48Comments(1)不定愁訴・体調管理

    2011年02月27日

    咽喉の異物感(梅核気・ヒステリー球)

    咽喉の奥または胸骨の裏付近に、焼肉の一片あるいは梅干のたねのようなものが引っかかったように感じられ、飲み込もうとしても吐き出そうとしてもその異物感がとれずとても苦しい思いをすることがある。咽中炙レンという。人により咽がふさがる、咳払いしてもすっきりしない、何かがくっついているなど感じ方はいろいろだ。

    先週29歳男性と70歳女性が咽喉の異物感を訴え来院された。男性は二日前から食事をしようとすると咽喉が詰まったような感じがして食べられないとのこと。ひどい時は呼吸ができなくなるのではないかと不安になったそうだ。

    70歳の女性は一ヶ月くらい前から咽喉になにかが引っかかったような感じとれず、内視鏡検査で調べてもらったが異常はなかった。しかしのどの異物感は治らないとのことである。

    どちらも器質的な異常は認められない「気鬱」が原因の神経症状と考えられる。男性は治療した日の夕食から食べられるようになり、翌日は普通になった。女性は1回の治療で症状が半減したが、まだ完全でなく二回目の治療をした。ボランティア活動、孫の世話、膝人工関節手術後のリハビリとゆっくりする暇がないのも一因になっている。

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  • Posted by へんせき at 23:53Comments(0)不定愁訴・体調管理

    2011年02月25日

    高齢者の冷え性と高血圧

    約4年毎週1回往診している90歳男性。はり治療のきっかけはリウマチの治療の為来院されていた奥さんが、ご主人の高血圧の相談をされた。数年前健康診断で高血圧と胸部大動脈瘤を指摘されたが、医者嫌いのご主人が積極的に治療を受けないので往診して欲しいとのことだった。

    降圧剤はしぶしぶ飲んでいたが、往診当初は上180~200、下80~100くらいで血圧コントロールが充分なされていなかった。もちろん胸部大動脈瘤の精密検査も受けていない。治療はもっぱら血圧を下げることをメインに心経、腎経と交感神経の抑制行なった。

    私がとても気になったのが、夏は冷房を異常に低く設定され、冬は床暖房にエアコン、ガスストーブと汗が出るくらいの室温でしかも体中に使い捨てカイロを貼っておられた。脈拍も40くらいで相当体が冷えていることが想像された。

    血圧は変動があるものの薬は最初と同じ量で、少しずつ下がり現在は上140~160、下70~90くらいになった。昨年の夏から体調に顕著な変化が出てきた。例年のように冷房を強くかけない。そして毎年11月になると体中にカイロを貼っていたが、昨年は12月になってもカイロは使わず、今年になって小さいカイロを2枚使うだけで過ごしている。部屋の暖房も普通になっている。

    「体調がいいですね」と聞くと今年は体が温かく調子がいいと言う。おそらく血管が拡張して血圧が下がり血流もよくなったのではないかと推察している。ときどき心臓血管の精密検査を受けるよう説得していたが、やっと先月その気になり榊原病院を受診した。結果は経過観察でいいとのことで本人はとても喜んでいる。冷えは「万病の素」時間はかかっても生活習慣の改善と適切な治療でよくなるものだ。

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  • Posted by へんせき at 23:10Comments(0)不定愁訴・体調管理

    2011年02月12日

    慢性疲労症候群の鍼灸治療

    検査をしても異常はないのに、耐え難い異様な疲労感で仕事や生活に支障をきたす疾患が慢性疲労症候群で、働き盛りの若い人に増えている。いま一ヶ月ほど鍼灸治療を続けている30歳代男性がいる。

    異常を感じたのは一年前で最初は単なる疲れと思い、ビタミン剤や栄養ドリンクを飲みごまかしていたがそのうち布団から起きるのも辛くまた体に痛みも出てきたので医療機関を受診して様々な検査の末、慢性疲労症候群と診断された。ビタミン剤、漢方薬、抗不安剤が処方されている。

    慢性疲労症候群とは「病的な疲労」で、まだ20年ほど前に提唱された新しい疾患だ。原因ははっきり分かっていないが、ストレス、睡眠不足、長時間労働、ウィルス感染などが発症にかかわっているといわれている。神経系、内分泌系、免疫系のバランスが崩れ脳がダメージを受け異常な疲労感を感じると共に、痛みや微熱、抑うつなどが出てくる。

    疲労は体だけでなく脳の疲れでもあり充分な睡眠が必要だ。この患者さんも発症の前は仕事のストレスと残業で睡眠不足が続いていた。このような全身症状に対しては先ず腹診をして、背中の膀胱経の兪穴に浅い鍼をする。自律神経のバランスが崩れている場合はその治療を加える。自宅では「せんねん灸」を背中と手足のツボに続けている。鍼灸治療を併用して睡眠状態がよくなり、脱力感や体の痛みは明らかに改善してきた。

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  • Posted by へんせき at 00:18Comments(0)不定愁訴・体調管理

    2011年01月26日

    お腹が冷える不定愁訴

    先日医者から「鍼灸にはどのような患者さんが多いのか」と質問された。「来院される方の三分の一くらいは医者から異常はない、年のせい、気のせい、神経質なだけで病気ではないと言われたが、症状が取れず藁にもすがる思いやダメもとで来られる」と答えた。

    「ではそのような患者さんに対してどのように対応するのか」と問われた。「症状があるということは何か原因があると思うので、患者さんの話を根気よく30分でも1時間でも聞いて仮説を立て試行錯誤しながら症状の変化を観察している」と答えた。医者はやりたくても1人の患者に取れる時間は限られるので患者によっては不満が残ることもあると思う。

    72歳の男性。一週間ほど前から静かにしていると右側のお腹約15センチ四方にヒヤッとする冷えを感じると言う。知人の皮膚科の医者に相談したら帯状疱疹の初期かもしれないと言われたが、自分ではそうとは思われないそうで以前すっきりしない耳鳴りが鍼灸でよくなったことを思い出し来院された。

    話を聴くと「自分は元来冷え性ではなく、このようなことは初めてだ。12月上旬に2ヶ月滞在していたフィリピンから帰国。12月29日から10日間マレーシアに旅行。冷えを感じるようになった二日前に蕁麻疹が出たが1日で治まった。冷えは日中活動時は感じない」

    『静かにしている時に冷えを感じる。蕁麻疹が出た。温かい東南アジアと寒い東京の行き来』気温の変動をきっかけに自律神経が乱れ副交感神経が興奮した症状と仮説を立て治療した。冷えを感じる部位を触診しても冷たくはない。手足一穴を刺絡して5分ほどしたら該当部位がポカポカしてきたと言う。ただお臍の5センチ右側に1点冷えを感じる。

    右下腹部に60年前の虫垂炎手術痕があるので、そこを調べると4ヶ所圧痛点がある。円皮針を貼りしばらくするとそこの冷え感はなくなったが、脇腹(京門付近)に感じる。うつ伏せに体位を変え右志室に灸頭針を2壮したらこのこの冷えも感じなくなった。帰宅してどうなるか明日連絡してもらうことにした。


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  • Posted by へんせき at 21:04Comments(0)不定愁訴・体調管理

    2010年12月22日

    冷え性を改善する鍼灸

    日曜日72歳の患者さん宅へ往診した。その日は娘さんも在宅で冷え性の治療を依頼された。冷える部位は主に手と足で、冬はもちろん夏も冷房してある職場ではひざ掛けが手放せないそうだ。

    「日経ヘルス1月号」で現代女性の冷え性を特集していたが興味のある方はどうぞ。冷え性の原因は①熱を作る力が足りない ②作った熱を末梢まで運ぶ流れが悪い ③生活環境の問題に大別すると対策が立てやすい。医療が関与するのは①と②。

    ①は食べ物と消化器を中心とする内蔵の働き、それと運動に集約でき、②は自律神経と心臓血管系の働きを調整することで対処できる。治療した女性は47歳。触ってみると足首から下が冷たい。治療効果をあげるため最初にバケツにお湯を入れ足湯を15分して血管を広げてから治療を始めた。

    末梢が冷えるのは末梢の血流を減らし中心部の血流を保とうとする生体防御の働きでもあるが常時それでは辛くてたまらない。交感神経の緊張をとり末梢血管を拡張する井穴の刺絡と背中にある内蔵と直結している兪穴の灸をして体の温まり方がどうなっていくかを観察していただいた。

    中年になるとどうしても筋肉量が減り脂肪が増えてくる。筋肉を増やすことは大切でそのためには筋トレも必要になる。お灸を一定期間続けると冷えが改善することはこれまで沢山の患者さんで証明されているので、運動と平行してお灸も自宅でやっていただくことにした。

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  • Posted by へんせき at 00:56Comments(0)不定愁訴・体調管理