たまりば

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2016年08月05日

膵臓がんによる背中と腹部の痛み

背中から腰が痛く、左のわき腹に鈍痛を感じると言って60歳代の女性が来院された。症状が出始めたのが約3ヶ月前でだんだんひどくなってきた。一週間前に整形外科を受診してL3-4のすべり症と言われたそうだ。過去に何度もぎっくり腰を経験している。現在高血圧と不整脈の薬を飲んでいる。

背中と腰の痛みは安静時にも痛く特定の動作でひどくなることはない。お腹を触って診るとみぞおち部と左右季肋部に圧痛がある。背部の痛みは運動器の痛みではなく内臓からのものと思われるので、左F2F6→右F1F6井穴刺絡。圧痛は半分くらいに減る。血圧が164/105なのでF4H6井穴刺絡。直後154/95に下がり頭がすっーとなる。

背中の痛みは鈍痛でみそ落ちの裏側の左部で何とも言えない嫌な感じだと言う。食後にお腹が張り消化が悪いそうで胃の六つ灸をすると背中が楽になる。三陰交と三里のハリをして百会の刺絡で治療終了。

以前診た膵臓がんの方とダブルので消化器内科の医師を紹介して胃やすい臓を調べるようにお話しした。一週間後連絡があり肝転移の膵臓がんで外科手術が出来ず大学病院の治験に参加するようにしたとのこと。

膵臓がんは年3万人の命を奪っているが早期発見の検診体制は整ってなくほとんどが進行がんで発見され、手術できても再発が多く生存率が低い難治性のがんで知られる。最近も昭和の大横綱千代の富士の訃報を聞いた。膵臓がんのリスク要因の一つに糖尿病があり、糖尿病はがんの発症リスクが2割高く、がんの種類別では膵臓がん、肝臓がんが特に高いそうだ。急に血糖値が上がったら要注意。

当院の患者さんの母親75歳が今年3月に手術された。全くの無症状で7年前の乳がん術後の年1回のCT検査で偶然見つかった。医者の話では3ヶ月早ければ画像に映らず、3ヶ月遅ければ手遅れだったと。リンパ節転移もなく手術成功。このように運がいい人もいる。



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  • Posted by へんせき at 23:52Comments(0)

    2016年07月27日

    卵巣がん手術後の足の浮腫み(リンパ浮腫)

    8年前に卵巣がんのため子宮、卵巣全摘手術をした70歳代の女性。半年ほど前から右足が腫れてきたとのことで来院された。手術でがんをすべて取り除くことが出来ず、手術直後から抗がん剤を使っている。

    病院では浮腫みに対しては抗血栓薬と弾性ストッキングの治療をしている。薬は抗がん剤を始め二つの病院で13種類処方されている。右足は足首から大腿部まで反対側より二回りほど腫れている。熱感はない。足の重だるさもあると言う。腹部を診ると下腹部に腹膜への転移と思われる硬いしこりを触れる。

    リンパ浮腫の可能性があり、そうなら患部への鍼や刺絡は避けた方がいいので、治療は左のF3F4井穴刺絡、両手のH3H6井穴刺絡と百会の刺絡。右足はハペパッチ4枚を貼る。腹部のしこりは変化しないが、右足は重だるさがとれ歩くのが楽になったと言う。

    リンパ浮腫なら特殊なマッサージがあるので病院で紹介してもらうようにお話しして最初の治療を終了する。


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  • Posted by へんせき at 19:54Comments(0)

    2016年04月07日

    膵臓がんの早期発見

    膵臓がんは「予後の悪いがん」として知られている。その理由は早期には自覚症状がなく、また進行が早いので気付いたときには手遅れになっているからだ。また膵臓がんのスクリーニングも確立されていないのも一因か。

    先月早期膵臓がんの手術を受け無事退院されてきた75歳の女性。この方は7年前に乳がんの手術をされた。その後定期的にフォローアップの検査を続けている。1年に2回の検査でそのうち1回は胸腹部のCT検査。2月初めCT検査を受ける。画像診断した医者は病変とは言えないが微妙な違和感を感じPET-CTを追加。その結果膵臓がんが怪しくなった。

    その後手術をする病院に転院して2月末に手術を受けた。手術は膵臓3分の2と脾臓を摘出しリンパ節25個郭清、手術時間は6時間半。がんの大きさは2㎝最初の検査では1㎝だったので1ヶ月で倍になっていた。リンパ節に転移はなく完治するでしょうと言われた。

    執刀医が言うには、こんなに早期で膵臓がんが見つかることは珍しい。また最初に画像診断した医者は「検査時期が1~2ヶ月早かったら発見できなかった、また半年遅かったら手遅れになっていただろう」と。

    早期に膵臓がんを見つけるためにはどうすればいいのか。腫瘍マーカーと超音波検査が最も負担が小さいが早期では見つけにくい。現状一番いいのはMRI検査でCT検査より膵管の異変や膿疱がはっきり分かる。そして異常があれば超音波内視鏡で調べる。この検査は3mm程度の腫瘍をチェックできるそうだ。

    数年後には血液や尿でいろいろながんのスクリーニングができるようになるようだがそれまでは高リスクの人は人間ドックなどで検査するしかないだろう。膵臓がんの高リスク因子は「家族歴」「糖尿病」「慢性膵炎」「膵膿疱」。

    この女性の息子さんが腰痛と四十肩で定期的に通院中だが、退院後母親に体力回復のために鍼灸治療を勧めたところドレーンが取れ傷口がきれいになったら行きたい気持ちになっているそうだ。

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  • Posted by へんせき at 21:54Comments(0)

    2016年01月21日

    乳がん術前化学療法副作用軽減の鍼灸治療

    50歳代女性会社員。昨年11月乳がんと診断された。検査の結果、TNM分類でT2N2M0、ステージはⅢa期。リンパ節転移があり、大きさも3cm以上あるのでこのまま手術すると大胸筋も摘出する大きな手術になるので、最初に薬物療法でがんを小さくして手術をする治療法を提案された。

    FEC療法を4回その後タキソールかタキソテールを追加して4回、手術は約半年先でその後はホルモン剤を5年必要があれば放射線治療追加が予定されている。現在2回目の治療終了後10日経過したところ。

    副作用としては脱毛、発熱38℃~39℃、口内炎、唾液が出にくい、足のむくみなど。特に辛いのが点滴10日後から2~3日続く発熱と口内炎でその時は仕事も厳しくなる。いろいろ副作用対策の薬を使っているが体の抵抗力を上げるために鍼灸治療を試してみたいとのこと。制吐剤がよく効いているせいか今のところ吐き気はほとんどなく食欲は落ちていない。ただ口内炎がひどい時は流動食しか食べられない。

    治療は口内炎に対してF1F6井穴刺絡、浮腫みに対してF3H3、右胸のしこりに右H3井穴刺絡と天宗、肩井の灸、交感神経抑制のためのH6F4井穴刺絡。免疫力を上げるために背部兪穴に施灸をして治療終了する。翌日体が楽になったと連絡いただいた。

    乳がんは女性で一番患者さんが多いがんで、治療法もサブタイプ別に個別化医療が進んできて新薬も次々と登場している。しかし薬物療法はどうしても副作用は避けられない。早期に発見すれば負担が少ない治療で済むので自己検診とがん検診をお勧めしたい。時々胸のしこりを相談されるが、乳がんのしこりは触れてみると梅干しの種、ビー玉、ゴルフボールのような硬い感触がある。


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  • Posted by へんせき at 20:57Comments(0)

    2015年10月01日

    乳がん検診・乳腺濃度を知ろう

    乳がん検診を毎年受けていたのにもかかわらず、進行がんが見つかり手術を受けた芸能人の報道があった。先週30歳代と40歳代の患者さんが胸のしこりが気になると言われた。30歳代の方にはすぐに乳腺外来を受診するように勧めた。

    国の指針では40歳以上を対象に二年に1回の触視診、マンモグラフィー(X線撮影)を推奨している。乳がんは一般的に進行が遅いものが多く2年に1回でいいとされているが、進行が早いものが2割あるので月に1度の自己触診によるセルフチェックも勧められる。毎月生理終了後4~5日目を検査日と決めしこりを感じたならマジックでマークして自撮りする。そして受診の機会を逸しないようにする。

    マンモが推奨されるのは乳がんの早期に起こりやすい「微小石灰化」を見つけ早期乳がんを発見しやすいからだ。ところがマンモには見つけやすい乳房と見つけにくい乳房がある。マンモでは脂肪組織は黒く、乳腺組織は白く映る。そしてがんは白く映るので乳腺組織の多い人は乳腺もがんも白く映りはっきり見えない。

    乳腺の密度を「乳腺濃度」といい、日本人は欧米人より高乳腺濃度の人が多く30代40代は高乳腺濃度の割合が多い。高乳腺濃度の人はマンモだけでは見逃しやすいので乳がん検診を受けたら可能なら自分の乳腺濃度を教えてもらい今後の検診の参考にしたい。乳腺濃度が高ければ超音波検査を追加したり、家族歴があるなど高リスクの人はMRI検査を考えてもいい。

    鍼灸治療では乳房の治療(乳腺炎や母乳が出ない等)には先ず胃経を選択する。他に脾経、肺経、心経、心包経も選経する。井穴ではF6、F1、H1、H3、H2。局所的には天宗、肩井、膻中のお灸がよく効く。

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  • Posted by へんせき at 23:20Comments(0)

    2015年08月06日

    手術を断り悪性黒色腫(メラノーマ)と12年共生

    腰痛治療に来られた70歳の男性。お話をしているうちに自分は12年前から癌と共存していると仰る。とてもお元気そうに見えるので詳しく聞いてみると、生まれつき左の脇下にほくろがあった。それが12年前どんどん大きくなって皮膚科を受診したら、皮膚がんの可能性があるとのことで大学病院を紹介された。検査の結果皮膚がんでも最もたちの悪いメラノーマと診断され手術を勧められた。

    手術をすれば命は助かるだろう。しかしリンパ節郭清するので左腕に障害が残ったり、リンパ浮腫の可能性も指摘された。左手が使えなくなると仕事が出来なくなるので手術は断った。抗がん剤では完治は望めず副作用で苦しむだけだと思いそれも断った。

    何か病院の治療以外に方法はないか、図書館や本屋で調べた。癌に効くという情報元に片っ端から連絡してみたが、どういうふうに効いたかデータを見せてほしいと言うとどこもあやふやになった。その中で一か所データを公開し信頼できそうなところを見つけ微量元素の栄養療法をすることに決めた。

    1年ほどは変化がなかったが、ある時ほくろの表面の色が薄くなっているのに気付いた。それから1年して干しぶどうほどの大きさになりさらに1年後米粒大にまで小さくなった。その後現在に至るまで大きさに変化なく、増殖する気配はないとのこと。

    がん細胞も元は自分の細胞、あまりに悪者扱いして攻撃するよりもがん細胞が住みにくい環境を作りおとなしくなってくれたらそれでいい。それより何が原因でがん細胞が増殖してくるのか、そこを曖昧にしていては医療が進歩しても患者が減ることはないだろう。

    病気の治療法に三法ある。①標治法 ②根治法 ③本治法 風邪の治療を例にとると ①は発熱に解熱剤を投与する ②は菌やウィルスを特定して抗菌薬、抗ウィルス薬を投与 ③は発病しないよう体力をつけるため皮膚を鍛える、睡眠栄養の管理をする。すべての病気①と②だけでは治療と病気の追いかけっこになるだろう。

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  • Posted by へんせき at 22:23Comments(0)

    2013年06月17日

    子宮頸がんワクチン接種は慎重に

    お祖母さんの付き添いで来られた女性から子宮頸がんワクチン接種について相談を受けた。中学1年生の娘さんに最近ワクチン接種をさせたが14日の厚労省担当者の会見をみて心配になったそうだ。

    発表の内容は『4月から定期予防接種の対象に加えた子宮頸がんワクチンについて「積極的な勧奨は一時やめる」との意見をまとめた』というものだった。理由はワクチン接種後、体の複数部位に慢性的な疼痛が生じる重篤な副作用が多数報告されたためという。

    ワクチン接種は有効性と安全性の両面から検討されなければならない。現在日本ではサーバリックスとガーダシスの二つのワクチンが認可されている。有効性はどうなんだろうか? 今の段階では不明というのが正解だと思う。10年20年後にワクチンを接種したグループとそうでないグループを比較しないと分からないのではないか。

    ヒトパピローマウィルスは感染しても90%は免疫力によって自然に排除され、5~10%が持続感染となる。持続感染した一部が10年以上の期間を経て前がん病変から子宮頸がんになるといわれている。(その割合は全感染者の1%以下)ほとんどの人は必要ないのではないか。

    HPVは100種類以上ありそのうち10数種類が子宮頸がんに関係しているといわれている。サーバリックスはHPV16型18型を予防するといわれているが、すべてをカバーしているわけではなく有効期間もはっきりしていない。となればワクチンを接種しても定期的な検診は必要になる。

    子宮頸がんは細胞の異形成からがん細胞になるまで長期間を要するので定期的な検診(細胞診とHPV検査)で予防可能といわれている。日本では毎年約九千人がかかり約2700人が死亡している。欧米では検診率が約80%であるのに日本では約15%である。

    日本で接種対象は12歳から16歳の女子生徒であるが安全性と有効性に疑問が残っている今の段階では慎重に考えて欲いいと思う。いま行われている検診の受診率を上げることで安全に効果的に子宮頸がんは予防できるのだから。

    ちょうど二年前、子宮頸がんワクチン接種後に手、足、腰、肩、わき腹など全身的に痛みを訴える中学生を診た。まだ完治せず学校も休みがちで精神的にも不安定な状態でいる。無料接種になり軽い気持ちで受けさせたが、まさかこんなことになるとは予想もできなかったそうだ。いくつか病院も転院され、いい医師に巡り会われたがまだこの副反応に対応できる医者は少ないという。接種後何か月も経って副反応が出る場合もあり、原因不明とされて表面に出てない患者もたくさんいるのではないか。早急な調査と副反応に苦しんでいる人の救済が進みますように。

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  • Posted by へんせき at 00:27Comments(0)

    2012年07月14日

    直腸癌の多発肺転移再発(抗がん剤治療)

    毎月1回健康管理のために来院されている70歳の女性からご主人の直腸がんの転移再発の相談を受けた。2年7ヶ月前にステージ3と診断され手術のあと術後補助化学療法を受けておられた。大腸癌の再発転移の約8割は3年以内に起こるので、先月もうすぐ3年になりますねとお話したところだった。

    発見のきっかけは近所のかかりつけ医で胸のレントゲンを撮ったら異常陰影があり、経過観察をしている病院でCT検査をして多発肺転移と診断された。腫瘍マーカーCEAは定期的に測定してほぼ正常値だったが、CA19-9は検査されてなく今回140まで上昇していた。また1年前のCT画像に写っていた病変が見逃されていたそうだ。

    過去のことを悔やんでも仕方がないので今後どうするかだ。当然抗がん剤治療が提案された。抗がん剤治療は①完治を目指すもの②術前化学療法③術後補助化学療法④延命のための治療に大別される。この方のケースは④の延命のための抗がん剤治療となる。

    残念ながら多発肺転移再発は治らないとされているので、治療の目的は患者さんの生活の質を落とさずに治ったもどきの状態で普通に近い生活を続けることにある。抗がん剤の副作用は必ずでるので、使い方には細心の工夫と無駄な使用を防ぐ為に効果の判定を小まめに行うことが求められる。さらに標準治療ではそのエビデンスに近い結末を迎えるので一般的に認可されていないが副作用がほとんどなく、効果が期待できるような治療も併用するのもいいと思う。幸い担当医は丸山ワクチンの使用を許可されたそうだ。

    抗がん剤治療による細胞毒でとことん身体を痛めつけて何にも出来なくなっては何のための治療か分からない。治らない癌なのだから増殖が止まる最小の量を見極め体力を温存して充実した時間を確保しなくてはいけない。医者の説明を聞くときはご夫婦だけではなく必ず若い人を同伴して行くのがいい。医者の言うことがよく理解できないままお任せしますとだけは言ってはいけない。

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  • Posted by へんせき at 20:31Comments(0)

    2011年01月15日

    手術後4年目の大腸癌

    四年前に大腸癌の手術をされた私の知人60歳代の女性から電話があった。K大学病院で開腹手術を受け、転移もなく術後5ヶ月から仕事にも復帰し、その後は定期的に血液検査、X線検査、CT検査、超音波検査などでフォローしていた。リンパ節転移はなかったので術後補助化学療法はしていない。

    昨年12月のCT検査で腹部リンパ節に軽度の腫脹が認められ、PET検査をしたら陽性だったとのこと。しかし腫瘍マーカーは上昇してなく再発転移と確定できず、今月内視鏡検査やMRI検査をする予定になっているそうだ。検査が終了して病院の治療方針が決まったら鍼灸も考えてみたいとのことだった。

    「二人に1人が癌にかかり、三人に1人が癌で死ぬ」という時代で、癌はとても身近な病気かもしれない。人は百人十色皆個性が違うように、癌細胞がもともとは各人の正常細胞から発生した以上ひとつとして同じ癌はないと思う。同時に治療法も同じ病期、同じ悪性度といっても画一的にされるべきではないと思う。

    大腸癌に関しては内視鏡治療が出来る早期癌ならほぼ完治できると言われている。そのためには自覚症状がない時に健診で見つけなければならないが、一般に実施されている便潜血検査では発見が少し遅れるようだ。健診は無効と主張している専門家もいるが、癌年齢になったら一度内視鏡検査を受けるといい。

    この知人女性は発症前、親の介護や家族の問題で非常なストレスを抱えておられた。ストレスは癌に限らずいろいろな病気の発症に大きくかかわっているように見える。ストレスにより体の防衛機能が低下するのだろう。公的医療機関でも鍼を癌の疼痛緩和に利用しているが、抗がん剤の副作用軽減や免疫力との関連などを大きな規模で調査して欲しい。

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  • Posted by へんせき at 02:15Comments(0)

    2010年09月02日

    痛みがとれない腰痛

    病気の早期発見治療のために健康診断や人間ドックの受診が勧められている。特に癌に関してはもう少し早く発見できたら体に負担の少ない治療ができたのではないか、さらに命を落とすこともなかったのではないかと残念な思いをすることがある。

    1年に1~2人くらいどうしても鍼灸治療に反応しない腰痛の患者さんを診る。腰椎椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症であっても治療の後には何らかの効果が認められる。しかし初回の治療でも、もしまったく痛みの軽減がなく過去に癌の既往歴があれば癌の骨転移を疑うことも必要だ。

    先週お一人そのような患者さんが来院された。3月に子宮体癌の手術をされて鼠径リンパ節にも転移があったそうだ。腰の痛みのため待合室で椅子に座って待っていられない。予備のベットに寝て待ってもらった。診察すると片足がむくんでいる。たぶんリンパ浮腫と思われる。さらに浮腫んでいる側の鼠径部リンパ節がピンポン玉くらいに腫れている。

    治療を始めたがどうしても痛みが楽になるポイントを発見できない。最終的に1割程度軽減したかどうかである。鼠径部のリンパ腫は転移と言われているが、骨の詳しい検査はしていないとのこと。幸い治療翌日が病院通院日だったので、医者に尋ねることを書面にして渡した。骨転移でないことを願い帰りを見送った。  

  • Posted by へんせき at 01:36Comments(0)

    2010年03月17日

    慢性骨髄性白血病の補助治療

    3年半前に慢性骨髄性白血病を発症して投薬治療を継続中の60歳代の女性が体調管理と服薬している薬の副作用軽減のために月2~3回来院されている。

    慢性骨髄性白血病の治療は2001年に承認されたグリペックにより画期的な進歩をとげた。しかし人により副作用が出る。彼女も標準量を飲むと白血球が減り体調も悪くなるので休薬や減薬で対応していた。彼女は私と同じ趣味の会の会員で、知り合った当時私は子宮がんの術後抗がん剤治療を受けている患者さんの往診をしていた。

    目的は抗がん剤治療後の副作用軽減の為であった。その方は抗がん剤点滴のあと必ず白血球が減ったが3日間お灸をすると回復が早かった。その経験を基に鍼灸を試してみることにした。治療前2600だった白血球がその後3100から3900と増加した。

    2009年3月に新しい分子標的薬タシグナとスプリセルが発売されグリペックが使いにくい人に福音がもたらされた。彼女も12月からタシグナに変え副作用が減った。この病気は一生薬をのみ続けなければいけないので副作用の有無は大問題である。副作用は減ったがはり灸は継続されている。

    この病気は10万人に一人と珍しくもし疑いがあれば必ず専門医の診断治療を受けなければならない。近くでは慈恵第三病院の血液内科 薄井紀子先生がJALSGのメンバーで活躍されている。都立大塚病院の宮脇修一先生や都立駒込病院の坂巻壽先生はこの分野の第一人者だ。  

  • Posted by へんせき at 23:11Comments(0)