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2021年09月19日

バセドウ病 薬を飲みたくない

50歳代の会社員の女性。6月足のむくみが気になりAクリニックを受診した。血液検査で甲状腺機能更新を指摘されたがサプリメントで栄養不足を補う食事療法を始めた。

八月中旬に動悸が激しくなり内分泌専門のBクリニックを受診した。バセドウ病と診断され服薬指導をなされた。しかしどうしても薬を飲む気にならず当院に来られた。

動悸が激しいときは120回/1分、今は安静時90回くらいだが運動量が増えると苦しい。Aクリニックの検査とそれから1か月半後のBクリニックの検査を比べてみるとTSHはどちらも最低、T3T4の数値は悪くなり、TRAbも24と悪い。また肝機能も悪くなっている。通勤と事務仕事は可能。

のどを診ると目立つほどではないが少し腫れている。目もほんの少し出ている感じ。身長160cmで体重40Kgと痩せているが食欲はある。血圧はやや低めで花粉症のアレルギーがある。体にややほてり感がある。

心臓に負担がかかっているのでH3井穴刺絡をすると呼吸が楽になる。もう一度やるとさらによくなる。その後H1をやっても変化なし。靴下の痕がついているのでF3井穴刺絡。のどを通る経絡F6井穴刺絡の後交感神経抑制のH6F4井穴刺絡を2回やる。目の治療に太陽穴に施灸7壮。百会の刺絡をして治療終了する。楽になる。

症状がひどくなると内臓に負担がかかり仕事も大変になるのでその時は服薬も再考し、体調と検査結果を見ながらしばらく井穴刺絡を続けることにした。

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  • Posted by へんせき at 12:06Comments(0)膠原病・内分泌

    2021年07月18日

    バセドウ病と妊娠

    2018年会社の検診で甲状腺の腫れを指摘されその後半年毎に検査を受け経過観察していた30歳代の女性。今年五月に急に体調が悪くなった。症状は微熱、倦怠感、手の震え、動悸、息切れ、体重減少など。

    かかりつけの病院で調べるとバセドウ病と診断されチウラジールが1日300mg処方された。服薬を始めて二週間後に来院された。薬が効いて微熱等の自覚症状はだいぶ取れてきた。しかしこのまま薬を飲み続けると妊娠に障害が出そうで早く薬を減らしたい。またのどの腫れも目立つのでもう少し小さくできればとの希望であった。

    最初の治療はH3、F3、F6、H6、F4井穴刺絡と百会の頭部刺絡をする。補助治療として体幹部に石黒式注熱器を頸部にテルミー温熱器を使用する。治療後呼吸が楽になり体が軽くなるという。

    二週間に一度通院して検査があるそうなので、検査結果を持って当院にも二週に一度来てもらうことにした。その後3回治療したが毎回検査の結果がよくチウラジールが300mg→200mg→100mg→50mgと減り通院も1か月後に伸びた。また最初少し数値が悪かったAST50,ALT75も23,17と正常に戻った。4㎏減っていた体重は1㎏増えた。

    またのどの腫れも少し小さくなったようで次回エコー検査してもらうそうだ。確かに触診してみると小さくなっている。FT4,FT3,TSHは正常値になっているがTRAbはまだ高値でもうしばらく刺絡治療を続けてみようといっている。

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  • Posted by へんせき at 23:25Comments(0)膠原病・内分泌

    2020年08月05日

    関節リウマチの井穴刺絡治療

    50代の主婦。今年の1月から両膝と左3指の関節が痛くなった。その後肘、肩、手指、股関節などに痛みが出たり治まったりしていた。肘と左3指、右母指の付け根は少し腫れている。6月に病院を受診して関節リュウマチと診断され薬を1か月飲むように言われた。

    指示されたように1か月薬を飲んだが痛みにあまり変化がなく一昨日薬を変えてもらった。鍼灸治療もリウマチに効果があると聞いて試してみようと来院された。

    この方はB型肝炎のキャリアで今は症状もなくウィルスの活動も治まっているが服薬により免疫を落とすと再燃する可能性もありできるだけ薬を少なくしたいとの希望がある。

    治療はH5F5井穴刺絡を2回やり、腫れがある右母指の付け根、左3指の第二関節、左ひじの肘頭に糸状灸をして治療終了。初診から1か月後に2回目の治療に来られた。経過を聞くと痛みがほとんど治まりこの1か月で左肩と左ひざが1回だけ痛くなり鎮痛剤を1回飲んだ。左3指の関節と左ひじの腫れが少し引いた。

    今は右母指の付け根に少し違和感があるくらいで落ち着いているとのこと。薬が効いているのかもしれないが刺絡治療の前後で痛みの程度が全く違う。様子を見ながらしばらく治療を続ける予定。

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  • Posted by へんせき at 22:33Comments(0)膠原病・内分泌

    2018年11月18日

    関節リウマチ 1回の治療で湿布がいらなくなった

    50歳代の主婦。2年前にリウマチと診断されMTXを3回飲んだが薬が合わずその後は医者の治療は受けていない。その時の抗CCP抗体は305と高値。今の症状は手指、手首が痛くキャップを回したりはさみを使ったりすることができない。足首も痛く時どき歩くことが辛い。

    1ヶ月ほど前にかかりつけの精神科でリウマチの血液検査をしてもらったらリウマチ因子615、CRPもやや高かった。関節の状態は左手首、右母指、左右2指が腫れて変形している。また左足首も腫れている。

    初診時、左手首と左右手指に湿布を貼って来られた。握る動作では指先が手掌にくっ付かない。右母指の肺経側は触れるだけでも痛く母指と示指でつまむことが出来ない。

    このような状態だったのが一週間後の来院では湿布なしで来られた。初回治療後の経緯は治療後1時間くらいしてから指の動きが何となくよくなりあれっと思ったそうだ。翌朝いつもより動きがスムーズで右母指から母指球にかけての痛みが消えていた。この1年半毎日湿布を貼ってきたがこの一週間貼らずに過ごせてとても嬉しかったと感謝された。

    初回の治療はH5F5井穴刺絡を2回とH1井穴刺絡だけ。今回はH5F5井穴刺絡を2回した後、痛みを感じるラインの井穴を1か所ずつ刺絡していく。体制神経の痛みの変化は直後効果を感じる。最後に残っている圧痛点に糸状灸を2壮ずつやるとさらに楽になった。右母指と示指でボールペンをつまめるようになった。

    治療に反応するので最初のうちは間を空けずにやった方がよく次回はご主人同伴で来てもらいセルフケアを指導することにした。

    関節リウマチの薬物治療はこの20年で非常に進歩して今年も新薬「ケブザラ」が登場した。完治は難しいまでも緩解する患者も少なくないが、免疫を抑えるので他の病気が出てきたりすることもあり使いにくいこともある。そのような場合は鍼灸治療も一つの選択肢になると思う。

    関節リウマチは発症の数年前からリウマトイド因子や抗CCP抗体が発現して増えていくという。関節が破壊されたらもとには戻らないので治療は早期に未病のうちに治療できればいいのだが。


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  • Posted by へんせき at 00:08Comments(0)膠原病・内分泌

    2018年07月11日

    成人スチル病 ステロイド薬の減薬に井穴刺絡を

    全国に患者数5000名くらいと言われている難病指定の成人スチル病と診断されている60歳代の女性。5月上旬に大学病院に入院、最初は診断がつかず、先ずは感染症を疑い抗生物質を10日間点滴するが効果がなく次にCRPやフェリチンの異常値から成人スチル病が疑われステロイド薬50㎎投与が始まった。同時に悪性リンパ腫や他の膠原病の疑いもはれて1か月半入院して6月半ばに退院された。

    退院時のステロイド薬は40㎎で今後2週間に1度通院して数値を見ながら減薬していく方針とのこと。しかし安易な減薬は再燃の危険があるので慎重に対処すると説明された。現在軽いムーンフェイスの副作用が出ている。

    この患者さんを紹介されたのはご主人の友人で4年前にリュウマチ性多発筋痛症を発症してステロイド薬の副作用に悩まされたが、井穴刺絡療法で医師の予想よりかなり早く減薬が出来1年後には完全によくなられた経験をお持ちの方だった。H5F5井穴刺絡はステロイド薬と似た作用をするのでおそらく減薬がスムーズに出来たのだろう。

    退院して2週間ほどしての来院となった。今辛いのは体に元気が出ない、手足の指のしびれ、息が詰まり肋骨が痛い、睡眠が安定しない、盲腸手術の痕が安静時に気になるなどで血液検査の数値はまあまあ落ち着いている。

    H3H1井穴刺絡をすると呼吸が深くおなかまで入るようになる。足親指のしびれにF1井穴刺絡をした後メインのH5F5井穴刺絡を2回やる。今ひどい痛みはないので手指を握ったり開いたりして力の入り加減を目安にした。立位で盲腸の手術痕を調べると9か所の圧痛点が認められた。右のF1F6井穴刺絡をすると4か所に減りそこにハペパッチを貼る。

    治療を終えると体が軽く呼吸が楽になっていると言う。最初の1週間が大切だとお話しして5日間続けて治療することにした。次の通院が10日後なのでそこで30mgに減薬できれば嬉しいのだが?


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  • Posted by へんせき at 00:18Comments(0)膠原病・内分泌

    2017年11月24日

    RS3PE症候群

    勉強不足と言ってしまえばそれまでだが、時々聞いたこともない病名に遭遇することがある。70歳代の主婦が2か月ほど前に部屋の大掃除をした後から手指が痛い、腫れる、曲がりにくい、足指、足甲がむくむ等の症状で来られた。

    整形外科では腱鞘炎と言われたそうだ。症状がすこしづつひどくなって朝方腕や肩が動かしにくく指のこわばりも感じると言う。腱鞘炎よりリウマチ系の病気のように思われたのでH5F5井穴刺絡を中心に治療した。そしてリウマチがないか調べてもらうように指示した。

    血液検査でCRPは高いが抗CCP抗体は正常で整形外科医は大学病院のリウマチ膠原病科を紹介した。10月に入りレントゲン検査、詳しい血液検査、手のMRI検査、さらに全身のがん検査(胃大腸内視鏡、マンモグラフィー、婦人科検診等)。そして11月中旬にRS3PE症候群と確定診断が出た。

    幸いステロイド剤がよく効く病気で予後はいいとのことで来月から治療が開始される予定だが、B型肝炎キャリアが見つかりステロイド剤の使用を慎重にする必要がある。

    2か月ほど鍼灸治療を続けてきたわけだが最近は手の赤みが引き腫れも最初の三分の一位になった。足甲の圧痕性の浮腫も半分くらい、腱鞘炎様の痛みは残っているが指の動きはよくなった。CRPも4.46から2.82と改善している。このままよくなっていけば少量のステロイド剤でいいかもしれない。


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  • Posted by へんせき at 23:42Comments(0)膠原病・内分泌

    2016年09月30日

    甲状腺機能の変動に対する治療

    腰部ヘルニアの手術をしたが、完全にすっきりとはせず趣味のバトミントンで少し無理をすると痛みが出てその都度治療に来ている70歳の男性。1年ほど前最近やたらと汗が出て指先が小刻みに震えると相談された。

    甲状腺の異常を疑い検査を勧めたらやはり血液検査で甲状腺機能亢進が見つかった。エコー検査で異常なく病院ではしばらく様子見となった。H6F4井穴刺絡やのどを通る経絡の治療をした。二か月後再度血液検査をすると今度は逆に機能低下に変わっていた。

    今度は薬が処方された。治療はH5F5をメインに変更した。3か月後血液検査は正常になり薬は最小単位になった。その後ずっと安定していたが8月ころからまた汗が多いと訴えられた。手の震えや動悸などはなく単に気温が高いためか体の異常かよく分からない状態だったが今月血液検査をするとTSHが低下して機能亢進。

    薬を中止して週1回の治療を3回して検査するとTSHはやや低いながらFT3 FT4は正常に戻っていた。今回は民事裁判が始まりかなりストレスを抱えていたのが一因ではないかと本人の弁。この方は気分安定薬を長期間服用しているその副作用も考えられるので医者に聞いてみるように助言していたが、可能性は否定されなかったとのこと。


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  • Posted by へんせき at 22:06Comments(0)膠原病・内分泌

    2011年10月15日

    膠原病による腰痛と仙骨部痛

    30歳代の女性看護師。7年前に仕事で過労と睡眠不足が続き体調不良を訴えた。体がだるく悪寒が続くので検査をしたら白血球が2500に下がっていた。それから1年ほど検査をしながら様子をみていたが白血球は増えず、低い時は1800まで低下して一度肺炎を起した。

    そうしているうちに今度は手指のこわばりと右肩の関節痛が始まった。関節リウマチを疑い大学病院を受診したがリウマチ反応は陰性で原因不明と言われた。白血球が少ないのでステロイド剤を使うことをためらい他の治療法を探し、都外の個人病院で漢方薬をメインの治療を続けた。

    その結果手指と右肩の関節痛は治まり白血球も3000を超え前回の検査では3500になった。しかし最近仙骨部が痛く、15分も座っていられず9月の診察の時レントゲンを撮ったら仙骨周辺に炎症性の異常が認められた。白血球も増えていたのでメトトレキサートを処方された。同時に担当医から東京に帰ったら鍼をするよう勧められて来院された。

    本人の希望は①仙骨部の痛みを抑え座れるようになる。②白血球を増やす。③膠原病体質の改善。仕事柄治療に来られる日が限られるので自宅で出来る刺絡と円皮針、せんねん灸のやり方を指導しながら初回の治療をした。2週間後2回目の治療にお見えになったが、自宅治療は最初の1週間は毎日やり座っての痛みがなくなってきたので次の週は1日おきにやった。

    初診時は椅子に座って待っていることが出来なかったが今回は座ることには問題なくなっている。しかし仙骨と腸骨稜付近に圧痛があるので炎症は残っているようだ。白血球数やレントゲン像は来月の検査待ちだが治療ポイントを的確に自宅治療を続けていけばいい結果が出ると思う。

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  • Posted by へんせき at 22:53Comments(0)膠原病・内分泌

    2011年09月17日

    リウマチ患者の後頭部痛、胸部圧迫感、不眠

    リウマチを発症して約10年の60歳代女性が、後頭部の鈍痛とつっぱり感を主訴として来院された。大学病院で昨年と今年手首の関節を手術し、2年前から生物学的製剤を使いながら経口薬も鎮痛剤、ステロイド剤、免疫抑制剤、ビスホスホネート、鎮けい剤、降圧剤、睡眠剤、ビタミン剤、サルファ剤、消化性潰瘍剤など12種類処方されている。

    リウマチは変形、痛みともにある程度落ち着いているが最近後頭部の痛みとつっぱり感がひどく頚椎がリウマチで変形しているのか心配になり脳と頚椎のCT検査をしたが異常なしだった。鍼灸は経験がないが病院で積極的な治療はないので試してみようと思われた。

    鎮痛剤、ステロイド剤、鎮けい剤を使っているのでそれとあまり関係ないことで原因になるものはないか問診を続けていると、まだ調整して半年だが眼鏡が合ってないようだとのことなので先ず眼精疲労の頭部刺絡をした。直後周囲が明るくカレンダーの文字がくっきりして頭部の鈍痛が軽くなる。

    自律神経的には交感神経、副交感神経どちらも亢進している。頚部の経絡テストに従い大腸経、三焦系、胆経、膀胱経の治療で首から後頭部の症状はかなり緩和した。そこで首を左右に回してもらうと首が右斜め後の位置で左後頚部にズキッとした痛みが出るので百会の刺絡をすると痛みは消失する。

    胸の圧迫感は飲んでいる薬と関係しているようだが、腹診をすると心、胃、肝の部に圧迫痛がある。初めての鍼灸治療なので今日は内臓的な治療はせず、首や後頭部の状態がどうなるか2~3日様子を見てもらうことにした。不眠に関しては寝つきが悪いタイプであるが長期間入眠剤を飲んでいるので急に薬を止めると反動が出る可能性がある。長期的に医師と相談して減薬や頓服に変えていければいい。

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  • Posted by へんせき at 00:47Comments(0)膠原病・内分泌

    2010年06月26日

    早期リウマチの診断と治療

    6月22日の記事の患者さんのその後だが追加の血液検査で抗CCP抗体(陽性)抗SS-A抗体(陽性)抗SS-B抗体(陰性)と出た。早期リウマチの診断基準は満たしていないが抗CCP抗体と抗SSーA抗体が陽性ということで抗リウマチ薬メトトレキサートを週1回2mgの服薬が開始された。

    この方は半年前の健康診断で抗核抗体が320で半年後の検査を指示されていたがその時点で自覚症状は全くなかった。最近何となく手指の関節に軽い痛みと痺れ感があるのでリウマチを疑い受診したが最初の検査では白血球、CRP、RA、血沈すべて陰性であった。

    リウマチの診断は難しい。膠原病に詳しくない医者なら最初の検査結果で鎮痛剤で様子を見ましょうとなるかもしれない。またそれでよくなるかも知れない。副作用も考えると何がその人にとって一番いい治療かの選択は難しい。Risk&Benefitの観点から医者とよく話をして選らばなければいけない。

    昨日で3回目のはり治療をしたが指の痺れはほとんどなくなり痛みは多少残っているが程度は軽くなっているそうだ。リウマチは患者さんそれぞれの経過をたどり自然によくなる人もいる。この方はなるべく強い薬を使わずに進行を押さえたい希望である。

    鍼灸で全てのリウマチが治るわけではないが免疫系の異常に鍼灸は有効な場合が多い。今までの経験ではお灸を上手く組み合わせると効果が大きい。熱いお灸は敬遠したいそうだが効果を自覚できればやっていただけると思う。  

  • Posted by へんせき at 02:50Comments(0)膠原病・内分泌

    2010年06月22日

    膠原病の初期か?

    40歳代女性 半年前の健康診断で抗核抗体320と異常値を指摘されていた。二週間ほど前から手の痺れと指や肘の関節が痛むようになった。リウマチを疑い専門医を受診して検査を受け、いま結果待ちだが自覚症状がとれず検査結果が出ないと病院の治療も始まらないので鍼灸で症状が軽減すればと思い来院された。

    半年前の検査の数値を見るとコリンエステラーゼがやや低いがCRP白血球も正常値で炎症反応はみられない。リウマチを始めとする膠原病かどうかは検査待ちとして手の痺れと指関節の痛みの治療をすることにした。何が原因かよく分からないので試行錯誤して体の反応を見ることにした。

    初回は副交感神経を抑制する治療をし3日後に交感神経を抑制する治療をしてどう違うか観察してもらうことにした。そして今日3回目の治療となった。話を聞くと明らかに2回目の方が症状が軽くなったそうだ。病院の結果も出てRA・CRP・白血球・抗核抗体すべて正常値だったが、医師は念のため抗CCP抗体MMP-3をさらに調べるそうだ。

    この患者さんは2回目の鍼治療がよかったし、検査結果も膠原病の可能性は低いので交感神経を対象にしたはり治療を3回ほど間隔を詰めて行うと効果的ではないかと感じた。原因が分からず症状だけ残っていると何か重大な病気が隠れていないか心配になるが、これだけ調べているのではり治療で症状が取れれば大丈夫だろう。もしどうしても心配なら大きな病院の総合診療科を紹介してもらうといい。  

  • Posted by へんせき at 00:10Comments(0)膠原病・内分泌

    2010年03月23日

    リウマチと鍼灸治療

    リウマチを15年患っている患者さんを診た。この方はシェーグレン症候の診断も受けている。主訴は1ヶ月前から腰と右鼠けい部に痛みが出て歩きにくいとのことである。

    リウマチに対しては高齢者の病気だとか進行して最後はねたきりになるとか誤ったイメージがある。男女比では女性に多く30~40歳代でも発症している。紛らわしい病気も多いので最初の診断には慎重を期したい。この10年生物学的製剤の登場により治療成績は非常に進歩している。

    内科系と整形外科系では診る視点が少し違うと思うが早期に治療を始めることが大切だ。新しい薬により骨の破壊は止められるので今では寝たきりになるようなことはない。しかし数種類の薬を併用するので副作用や感染症に罹りやすくなったりする。

    はり灸を併用すると痛みを軽減できその分鎮痛剤の使用を減らせる。また免疫抑制剤など使用している時に血球成分を増やす働きもある。今日の患者さんは涙の出が悪いので涙腺を刺激するツボに鍼を追加した。  

  • Posted by へんせき at 20:21Comments(0)膠原病・内分泌